コーヒーが苦いのよ(安達祐実)裸エプロンで玉子炒飯を(伊原剛志)トクボウ 警察庁特殊防犯課(松下洸平)
このドラマが谷間でようやく登場である。
今年の春ドラマの充実ぶりが窺われる。
・・・二週間くらい・・・超マイナードラマに寄り道してただろう。
あれは・・・あれで大切な思い出です。
とんでも警察ドラマとしては・・・「コドモ警察」に匹敵する面白さである。
まあ・・・ドラマとしては「コドモ警察」よりずっとまともだがな。
とにかく・・・安達祐実がかわいいのである・・・結局、そこかよっ。
で、『トクボウ 警察庁特殊防犯課・第1回』(日本テレビ201404032359~)原作・高橋秀武、脚本・福田卓郎、演出・植田尚を見た。警察庁生活安全局特殊防犯課指導係(フィクション)の朝倉草平警視(伊原剛志)は上司の叶美由紀警視正(安達祐実)の命令に従い・・・社会にはびこる害虫に神妙にお縄を頂戴させ・・・業務内容の改善を促すための徹底的な指導を強制執行するのである。早い話が・・・悪い奴をお仕置きする係です。
ちなみに例の資料で確認してみよう。
巡査 遠藤鶴(本刈屋ユイカ)「ゴンゾウ 伝説の刑事」
巡査部長 恩田すみれ(深津絵里)「踊る大捜査線」
警部補 柴田純(中谷美紀)「ケイゾク」
警部 大澤絵里子(天海祐希)「BOSS」
警視 銭形舞(堀北真希)「ケータイ刑事」→朝倉警視
警視正 銭形愛(宮崎あおい)「ケータイ刑事」→安達祐実
警視長 沖田仁美(真矢みき)「踊る大捜査線」
警視監 銭形泪(黒川芽以)「ケータイ刑事」
警視総監 橘朝子(かたせ梨乃)「奥様は警視総監」
二人は結構、警察の偉い人である。つまり、宮﨑あおいと堀北真希と同じくらい偉いのだ。その理解の仕方はどうなんだ・・・。第一朝倉が役名なのに、叶は芸名じゃねえか。
そんな二人の偉い人たちにまきこまれ苦労するのが警視庁豊島警察署刑事課から出向になった辻恵一(松下洸平)で・・・いい味出している。
叶警視正は・・・正義感が強すぎて追及してはいけない巨悪を追及する傾向があるために・・・警察庁の片隅のこの部署で飼い殺しにされており、お目付役として柏木警視長(宅間孝行)の監視を受けている。
しかし・・・その欲求不満を晴らすために・・・叶警視正は特殊な能力を持つ朝倉警視に悪党をいびらせているのだった。
すでに・・・一同爆笑の設定である。
しかし・・・その特殊能力とは・・・団鬼六先生も御照覧あれの緊縛術なのである。
美女を縛ってもらいたいのは山々であるが・・・朝倉警視は毎回、かなりつまらないものも縛ります・・・だが、そこが面白いという考え方もあります。
都内某所で・・・男性の変死体が発見される。
自動車部品工場作業員の吉岡努(工藤優太)である。
大豆アレルギーだった吉岡の体内からは大豆が発見され・・・恋人の津村愛(多岐川華子)にも疑惑が向けられるが・・・現場に現れた朝倉警視は・・・所轄の辻刑事に・・・吉岡と津村が初めてのデートで訪れた「リストランテ峰岸」の開店前の行列に並ぶように指示するのだった。
「しかし・・・大豆が入ってないことは確認済みですが・・・」
「メニューに大豆が入っていないからといって入っていないとは限りません」
「食品擬装・・・ですか」
ノーリミットの高級フレンチをノーリミットのお手頃価格が売り物の「リストランテ峰岸」だったが・・・味にうるさい叶警視正が客として訪れ・・・疑惑を持ったのである。
階級社会のパワーで辻警視に無理難題を押し付ける朝倉警視。
潜入捜査と称し、「リストランテ峰岸」でアルバイトさせ、ゴミを漁らせ、ついには自宅でシャワーの後の裸エプロンで玉子炒飯を作らせるのだった。
「おかしい・・・」と思いつつ、何故か逆らえない辻刑事なのである。
ちなみに朝倉警視は大の玉子好きで・・・生卵かけご飯、味玉子ラーメン、オムレツと様々な玉子料理が登場するのも見どころだす・・・玉子嫌いな人はそうでもないがな。
ゴミの中からザリガニを発見した朝倉警視。
「どういうことですか・・・」
「君が食べた伊勢エビはザリガニだったんですよ」
「リストランテ峰岸」のオーナー峰岸邦夫(名高達男)は食材擬装などしていないととぼけるが・・・良心の呵責に耐えかねたシェフの国立(高橋洋)は自殺する。
すべての罪を国立に着せた峰岸・・・。
しかし・・・朝倉警視の強制執行からは逃れられない。
「証拠はすべて処分した・・・」
「なんだ・・・これは・・・」
「あなたの声ですよ」
「盗聴したのか・・・そんな違法捜査で得たものに証拠能力はないぞ」
「証拠はいらないんですよ・・・起訴ではなく強制執行ですから」
「なんだって・・・」
たちまち豪華な屋敷の食卓に恥ずかしい姿で縛りあげられるオーナー。
(なんだこれ・・・なんで亀甲縛り・・・なんでM字開脚・・・強制執行って聞いたことねえ・・・)
立ち会っていた辻刑事は唖然とするのだった。
「いたい・・・いたたたた」
「汗水たらして働いて作った金で・・・彼女のために御馳走した男は・・・あんたの欲望のために・・・命まで失くしたんだ・・・その痛みはこんなもんじゃないぜ」
「いたい・・・いたたたた」
「あんたのことも調べさせてもらったよ・・・あんたも大豆アレルギーなんだってな・・・」
「いたい・・・いたたたた」
「あんたのところの倉庫からいただいたこの肉の味見をしてもらうぜ」
「いたい・・・やめて・・・死ぬ・・・・いたたたた」
「てめえが食えない肉を客に出すなんて・・・どんな料簡なんだよ」
「ごめんなさい・・・私が悪かった・・・もうしません・・・いたい・・・いたたたた」
縄を解いた朝倉刑事は念を押す・・・。
「業務改善が見られなければ再度強制執行しますのでご注意ください」
「ひーっ」
その帰り道・・・。
「朝倉警視・・・あなたは凄い人だったんですね」と辻刑事。
「害虫に噛みつくことしかできない・・・私も・・・害虫みたいなものです・・・はあ・・・死にたい」
とため息をつく朝倉警視。
悪人に対してサディスティックな朝倉警視だが・・・上司に対してはマゾの気配を漂わせる。
「コーヒーが苦いのよ・・・まったくコーヒーひとつ満足に煎れられないなんて・・・このクズ野郎が・・・」
叶警視正の罵倒に耐える朝倉警視。
しかし・・・・二人にはまだ大いなる秘密が隠されているのだった・・・。
だが、とにかく・・・週に一回、叶警視に汚い言葉で罵倒されるなんて・・・もうそれだけで充分でございます。
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