妖艶なことはええことなんよ・・・ええことはすすんでやってみるもんよ(オダギリジョー)
オダギリジョーって書けたな。
明日も書く予定です。
なんか、なつかしいタイトルだな。
広島風金暮市(フィクション)に敬意を払いました。
まこお嬢様がレビューしてくだされば仁義なき戦いごっこができましたものを・・・。
夏ドラマは久しぶりにアンナお嬢様ダーリンドラマがあるからな・・・。じいやも老骨に鞭打つんだな。
エリお嬢様は最終回総括でございまする。
ハブ・ア・ナイス・デイ!
で、『極悪がんぼ・最終回(全11話)』(フジテレビ20140623PM9~)原作・田島隆・東風孝広、脚本・池上純哉、演出・河毛俊作を見た。脚本や演出によって極端にテイストが替わり、ネタがかぶったりして見にくかったのが視聴率的敗因だよな。さんまのまんまでヒロイン自身が語っていたように遅咲きの主人公だから・・・まだまだ華がないんだよな。家政婦が見た・・・的なことをやる頃には浸透するんじゃないか。遠いなっ。渋い中年の相手をさせるより・・・男なんて関係ない的な役がいいんじゃないかねえ。男なんてどうでもいいと思っていたけれど今夜死んでもいいから綺麗になりたい的な方向で落す手もあるよな。まだまだ先が楽しみだよねえ。悪役もできるしねえ。男まさりのかわいい女もできるしねえ。
東京の公安警察の刑事・白崎(篠井英介)から・・・極道なら極道らしく裏の世界である公安とよろしくやるべきだともちかけられる薫(尾野真千子)・・・。
追いうちをかけるようにせっかく手に入れた年間10憶円のアウトレットモールの利権を一千万円で禿高コーポレーションに譲渡するように迫られる薫である。
「なんでそうなるの」とお父ちゃん・・・いや、組長・・・じゃなかった小清水所長(小林薫)に噛みつく薫。
「水は流れ流れて海に還るのです」と病床の小清水は薫に謎をかける。
裏で・・・小清水が国会議員・銭山貞夫(武田鉄矢)とつながっていることを知っている薫は・・・何か恐ろしいものを感じるのだった。
いよいよ自分がこの世の闇に飲み込まれそうな気分なのである。
小清水と銭山・・・薫から幼い日の幸福を奪って行った二人の男たち。
薫の胸中は複雑だった。
幼い頃に父親と離別した薫にとって絶対的な力を持つ小清水は好むと好まざるとに関わらず父性的な存在となっているのである。
その小清水に忍びよる病魔の影と・・・ある意味で小清水の主人のような銭山の存在・・・薫のよるべない心は揺れる。
追い詰められた薫は油断ならない存在ではあるが・・・どちらかと言えば利害関係の一致する義理の兄弟たちに相談するのだった。
冬月(椎名桔平)は薫から得た情報で総合的な判断が可能になった。
小清水経営コンサルタントこと小清水組の危機である。
冬月は組員に集合をかける。
「えらいことになった・・・」
「どないしたんや」
「組長が公安にマークされてるんじゃ」
「なんでじゃ・・・わしらは組の看板掲げてるわけでもないのに」
「いや・・・これは単なる組織暴力団つぶしではないんじゃ。知っての通り、組長と議員の銭山はコインの裏表・・・組長が汚れ仕事をやり、銭山は美味しい汁を吸う替わりにそれなりの後ろ盾をする仲じゃ・・・。しかし・・・銭山は党の総裁選に出馬する気じゃ」
「そうなれば銭山総理か・・・」
「おそらく、銭山は・・・組長との関係を断つ腹積もりじゃ・・・」
「そがいなことできんやろ・・・つぶされるとなったら・・・組長は爆弾かかえとるじゃろうから・・・心中事件の発生になろうがのう・・・」
「銭山はおそらく公安警察を動かして・・・組長の口を封じる気じゃろう」
「そこまでやるかのう」
「実は・・・組長は今、倒れて入院中なんじゃ」
「なんじゃと・・・」
あわてて・・・病院にかけつける組員たち。
しかし・・・すでに組長は人工呼吸器をつけ・・・物言えぬ危篤状態となっていた。
「おやじ・・・」
組長のために辛酸をなめた金子(三浦友和)も親分の無残な姿に動揺を隠せない。
そして・・・悪徳弁護士(宮藤官九郎)は組長の遺志を薫に伝えるのだった。
「ここに・・・小清水氏の悪事をすべて記した小清水事件簿があります・・・銭山との関係もすべて記されている原爆ですわ・・・小清水氏はこれをあなたに託すそうです」
「ええええええ・・・なんでえええええ」
身の危険を感じた薫はただちに兄弟たちに報告するのだった。
「恐ろしゅうて・・・こんなのいらんわ」
「そう言わずにもろうておきんしゃい」
しかし・・・小清水組員たちの動向はすでに・・・盗聴監視を常とする公安警察(フィクション)によって丸裸にされているのだった。
だが・・・元警察官僚である冬月にはすでにそのことが織り込み済みなのである。
冬月は銭山に一矢報いるために・・・秘策を練っていた。
薫の周辺に腐れ外道(三浦翔平)を見出した公安警察(フィクション)の白崎はさっそく腐れ外道を協力者として仕立て上げる。生まれつきの裏切り者体質である腐れ外道によって薫周辺の情報は完全にだだ漏れ状態である。
一方・・・小清水秘録が・・・薫の元にあると知った銭山は・・・秘書・柘植口(高橋光臣)とともに・・・薫の家を急襲するのだった。
「あんた・・・小清水の女かい」
「バカにせんといて・・・」
「まあ・・・よか・・・男と女のことは・・・暮れなずむ光と影の中ちゅうわけや・・・」
「だから・・・ちがうんじゃ」
「しかし・・・あの小清水の最後の女がこげんもんとは・・・人間わからんもんたいね」
「しぇからしか」
「とにかく・・・小清水からあずかってるもの・・・大人しく出してもらえんね」
「・・・」
「小清水ももうしまいや・・・君がその気なら・・・小清水の跡目をまかせてもよかよ・・・」
「私に・・・」
「君が見ている世界なんちゅうもんは・・・狭い狭い向こう三軒両隣みたいなもんたい・・・私にその身を預けるなら・・・広い広い世界を裏表なく見れるとよ」
「・・・」
「悲しみ堪えて微笑むより・・・涙枯れるまで人を泣かせる人間になれと言うとると。他人の涙の分だけ懐があったかくなるのが本当の人間ぞ。人に信じさせて私腹を肥やしてナンボたい」
「ひでぶ・・・」
総裁候補の議員先生の腹黒さを知った薫は同時に公安警察が何から何まで調べあげていることも知る。
このままでは・・・つぶされると感じた薫は・・・金子とコンタクトして・・・喧嘩の芝居を打つのだった。
公安警察(フィクション)から逃れるために・・・地元の金暮警察に逃げ込んだのだった。
そこには・・・冬月の手下である伊集院刑事(オダギリジョー)が開襟シャツの胸元を必要以上に解禁して待っていたのだった。
そこで・・・薫は・・・伊集院から意外な情報を手にしたのだった。
表面上は・・・アウトレットモールの建設に反対しながら、裏では「禿高コーポレーション」を使い利権を一人占めするという怪物・銭山。
金子は・・・強引な地上げで買収した土地の元地主たちを煽って反対運動を盛り上げる。
冬月は濃厚な一夜を過ごしたスーパーハッカー真矢樫キリコ(仲里依紗)に偽物の「小清水ファイル」を作らせる。
薫は勝負下着を履いて銭山に面会を申し込むのだった。
「なんの御用ですか・・・」
「先生に御相談がありまして・・・」
「私に・・・」
「アウトレットモールの土地買収に絡んで訴訟事件になりそうなんです・・・そうなると外資が手を引く可能性もあります」
「私にどうしろと・・・」
「先生が手に入れた利権・・・全部とは言いません・・・七三でこちらに渡してもらいませんか」
「なんのことだか・・・」
「例のファイル・・・すべて先生にお渡ししますから・・・」
「ほう・・・ようやくその気になりましたか・・・」
「先生に逆らっても無駄だと思いました・・・私ら所詮・・・腐ったみかんじゃけえ」
「悪いようにはせんとよ・・・腐ったみかんだって・・・ジュースにしてしまえばなんぼでも使えます。アホな国民には腐ったオレンジ・ジュースでも御馳走たい。私が総理になった暁にはなんぼでも美味しい汁が吸えるとよ。表だって反対、裏ではぼろ儲け・・・これが世の中ちゅうもんたい・・・」
その模様は夏目大作(竹内力)と真矢樫キリコによって反対集会の会場で地元住民に実況されているのだった。
「なんということでしょう・・・夏目さん」
「いやあ・・・銭山先生がこげな悪党だったとは・・・ルパン三世もびっくりですなあ、キリコさん」
そして・・・正体を現す公安警察(フィクション)の白崎。
「先生・・・小清水氏より・・・先生の方に反社会的な疑いがありますねえ」
「なんばしようとかいな」
「先生・・・総裁候補ともなると・・・身辺は整理する必要がありますが・・・あまりに汚れたお身体ですと・・・問題がございます」
「私を誰だと・・・」
「先生・・・先生より上の先生がいないとでも・・・」
「ひでぶっ」
こうして・・・悪の巨星・銭山は・・・監獄送りになったのだった。
案の定・・・何事もなく・・・退院してくる小清水。
「皆さん・・・よくやってくれましたねえ」
「仮病にもほどがある・・・でしょ」
「とにかく・・・死なばもろともファイルが世に出た以上・・・組は解散です」
「・・・」
「しかし・・・闇資金があるから・・・いくらでもやり直しができますよ」
「・・・」
「さあ・・・名前を変え・・・顔を変えて・・・隣りの金出県(妄想)にでもいって・・・新しい看板作りをしましょうかねえ」
親分が黒と言えば黒の世界である。
薫はエレベーターでヒーロー気質の検事とすれ違うが別件なので問題は生じないのだった。
こうして・・・世界は昼と夜を繰り返すのである。
まあ・・・人畜無害のお茶の間の多くの皆様がこのドラマの深淵を理解するとは・・・全く想像できないわけですが・・・。
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