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2014年6月15日 (日)

監督の強打の指示に逆らってバントする選手って最高だ(二宮和也)

えーと・・・この期におよんで・・・このドラマが熱血スポーツドラマのジャンルに属していると考える人は少ないと思うが・・・。

あくまで・・・柚子(有村架純)と監督と城徳ナイン、そして他校の野球部員のラブ・コメですので・・・お間違えのなきように。

そりゃ・・・あんただけだろう。

え、違うの。

違うぞ。

だって今回の名場面は・・・ストーカー志方(桜田通)が人さし指をにぎにぎしてもらえるシーンだろう。

ご褒美の前払いかっ。

で、『弱くても勝てます 〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜・第10回』(日本テレビ20140614PM9~)原作・高橋秀実、脚本・倉持裕、演出・池田健司を見た。ドキドキしたぞ・・・雨天コールドもありだったからな。関東地方、ものすごく雨が降ったからなあ。雨男がいるんだな。うん・・・雨男がな。編集がつながらなくなるからもうずっと雨が降ってたことにしたんだな。高校野球で不完全燃焼した主人公・田茂青志(二宮和也)が監督になって失われた青春を取り戻すということでは今回が最終回だったな。しかし、それで終わらないのがこのドラマの特別なところなんだよねえ。ほのぼのしてるよねえ。

「試合を楽しもうなんて言ってるやつには頭にくる・・・勝負なんだから勝ちにこだわれ」と往年のサッカー選手が一言する季節である。

まあ・・・勝ちにこだわるから・・・「最高のプレーを引き出すリラックスをするためにエンジョイする」というメンタルの話なんだけどな。

しかし・・・バカは本当にエンジョイしちゃって勝負を忘れるからな・・・。

とにかく・・・そこそこ強い平塚武宮高校を弱いくせに葬ってしまった小田原城徳高校は・・・後六回勝てば甲子園である。

しかし・・・立ちふさがるのは優勝候補の堂東学院高校。

青志から野球を奪った相手である。・・・まあ、青志が一方的に挫折しただけなのだが。

青志は下位打線に好打者を集中させる奇策で挑む。

四番打者スラッガー白尾(中島裕翔)との勝負が終わった後の心の隙間を尽く作戦である。

確率論で言うと・・・野球の得点とは三割打者によって作られるものである。

ここでは全員が打率三割三分三厘という三回に一回ヒットする打者で考えてみよう。

先頭打者打者がヒットで出塁すれば・・・二人がアウトになった後、四番目の打者がヒットすることになる。

そのために・・・先頭打者は盗塁やバントなので・・・二死の間にスコアリングポジション(二塁)に進塁するわけである。

これで一点を取るというのが野球の得点の基本なのだ。

実際には・・・打者一巡のヒットとか・・・ノーヒットノーランとかがあるわけで・・・経験論から「打線は水もの」という言葉も生まれるわけである。

そういう意味で・・・青志が勝負を考えれば一番に白尾を置くのが正しいのだが・・・別に青志は正しいことを求めているのではない。どんな手段を使っても勝ちたいだけなのだ。

もちろん・・・戦力的に不利な戦いで・・・指揮官が・・・「奇襲」を口にするのはお約束なのである。

だって、まともにやっても勝てないんだもんね。

しかし・・・正攻法と違って奇襲は失敗のリスクも高まるわけである。

昔の戦争では・・・真珠湾の奇襲に成功した帝国海軍のおかげでトーキョー、ヒロシマ、ナガサキなどで千倍返しされてしまうわけである。

「奇襲」とはそれほどまでに・・・強いメンタリティーを求められるものなのだった。

もちろん、最後に勝つのは「一番勝ちたいと思った人」なのである。

なぜなら・・・人間一人一人の能力なんて大差ないからだ。

ゴジラと比べたらな。

とにかく・・・「より異常な野球を求めて」・・・偏差値の高いナインは頭を使うのだった。

一方で・・・平塚武宮高校を敗北に導いた柚子の母・楓(薬師丸ひろ子)は容赦なく、平塚武宮のエース・国友悟(井手大稀)を城徳高校野球部のバッティングピッチャーとして借り出す。柚子のストーカー2号である国友は喜び勇んでかけつける。

ここで・・・「ゆず」と名前で呼んでおいて恥ずかしくて「たるみ」と姓で言い直す・・・赤岩(福士蒼汰)の隠しきれない恋心が炸裂し、ナインをニヤニヤさせるのだった。

恋仇の白尾はニヤニヤしながら柚子を「ゆずたるみ」と呼んでみるのだった。

まさに・・・ラブコメである。

ロマンチックをつけてもいい。

そして・・・ガールフレンドとのデートの時間も惜しんで素振りをするセカンド樫山(鈴木勝大)・・・。ガールフレンドの飯室芽衣(藤原令子)は不満だが、野球に興味はないので応援には来ないのだった。

そして・・・元陸上部の岡留(間宮祥太朗)は牛丸(栁俊太郎)と秘策を練る。

さらに・・・キャプテンの江波戸はキャッチャーとして敵バッターへの囁き戦術の練習をするのだった。

まあ・・・誰もが言うだろう。

そんなことで勝てたら・・・苦労はしないぞと。

しかし・・・ジャーナリストの利根璃子(麻生久美子)は・・・敗戦が縁の切れ目の青志との関係をなるべく長くエンジョイしたいともはや通い同棲状態なのだった。

「一試合でも多く勝ってね」

「まあ・・・勝つのは選手たちだけどな」

負けた時の心理的防衛にも余念がない青志だった。

最後に退学者・亀沢俊一(本郷奏多)は「納品日だから試合は応援できないけど・・・お前らなら勝てる」と気合いを入れて出番を確保である。

試合当日は雨天だった。

神奈川県予選・・・二回戦・・・堂東学院高校VS小田原城徳高校・・・。

堂東学院野球部監督・峠直介(川原和久)はチームのモチベーションの低さを気にしていた。相手が弱すぎるからである。

堂東学院のエース・近江聡希(宮里駿)はスラッガー白尾との対決以外は眼中にはなかった。

しかし・・・近江の別居中の弟・光安祐太(平岡拓真)はそんな兄に一矢報いることを目標にしていた。

「取れる球を取れ・・・そしていつでもフルスイング」

エース赤岩は淡々と打たせるピッチングを開始するのだった。

そして・・・。

D15j2_2五回裏の城徳の攻撃。得点差は13点・・・四点とらないと五回コールド負けが成立してしまうピンチである。このドラマを最初から見ているお茶の間の方々はすでに・・・涙ぐんでいるだろう・・・あの城徳が堂学相手に・・・五回まで・・・野球をしているのである。しかも・・・敵の攻撃を無得点に押さえたり・・・得点までしているのだ。「あの城徳に点を取られるなんて・・・」さすがの・・・エース近江も動揺する。

「敵のピッチャーを見ろ・・・あれだけ打ちこまれて平然としている・・・見習え」と思わず鞭を入れる峠監督だった。

もはや・・・打たれることに慣れ切った赤岩だった。

「白尾に回せ」と一丸となる城徳ナイン。そのためには・・・三人が累に出る必要があった。

ここでマネージャーの柚子は無限の女子ーズパワーを炸裂させるのだった。

ストーカー仕方は発情・・・いや発奮するのだった。

そして・・・満塁で白尾。

満塁ホームラン炸裂である。15-6の九点差で五回10点差コールドを免れる城徳。

しかし・・・。

D17j8七回裏の城徳の攻撃。得点差は9点・・・三点とらないと七回七点差以上コールド負けが成立してしまうピンチである。降り続ける雨の中・・・白尾まで回すためには四人のバッターが出塁しなければならない。

俊足の岡留が出塁・・・牛丸が続く。ここでバッターは岡留と特別な関係にある・・・キャプテン江波戸である。

英会話の囁き攻撃で敵を翻弄してきた江波戸だったが・・・「We Will Win(我等の勝利)」のために・・・監督の「いつでも強打」にあえて逆らうのだった。

江波戸がバントし、牛丸が転び、岡留が本塁急襲という・・・そんな馬鹿なのトリックプレーで・・・まずは・・・一点。

そして・・・光安祐太(平岡拓真)も兄から内野安打を奪い・・・二死満塁で・・・白尾。

ヒットが出れば・・・コールド負け回避の六点差の場面・・・。

光安は・・・兄から打てた喜びで我を忘れた。

兄は宿敵・白尾との対決よりも勝利を選んだ。

近江は打者と勝負せずに・・・牽制球で一塁ランナーの弟を殺したのだった。

カインとアベルである。

D17j9_3試合終了である。城徳高校は・・・七回コールド負けを喫したのだった。青志監督は・・・満足だった。現役時代には・・・たどり着けなかった遥かな高みに連れてきてくれた選手たちに感謝した。相手チームの峠監督は見た。勝つつもりで勝負して敗れた相手チームの口惜しい顔の表情を・・・。その努力の跡を峠監督は感じ取るのだった。対象外だった城徳高校は・・・弱いけど一応敵に格上げされたのである。

城徳ナインの夏は終わった。

「お前たちは・・・よくやった・・・次は勝て」

監督の言葉に元気に応じる偏差値高いナインとマネージャーだった。

ナインの夏は終わったが・・・ドラマは終わらない。

ラブコメだからである。

柚子と青志がゴールだってありえるのである。

関連するキッドのブログ→第9話のレビュー

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