我が夫、明智左馬助秀満、愛馬・大鹿毛と琵琶湖を渡りしこと(石橋杏奈)
山崎の合戦が・・・地味な描写で終わった以上、左馬助の湖水渡りなんて描かれるかよっ。
史実はどうあれ、語り継がれる名場面をお見せしてこその大河ドラマであってほしい・・・。
せっかく、明智秀満(鳥羽潤)もその妻・倫(石橋杏奈)のキャスティングがあるんだからな。
湖水を渡ってくる夫を坂本城の望楼から見つめる石橋杏奈なんか・・・儚げでよいのになあ。
泳げる馬を一頭、用意するだけでいいのにな。
NHK職員の給料が高すぎて、合戦シーンの予算がありませんでしたって陰口たたかれなくてすむのにな。
いや・・・湖水渡りぐらいじゃ、誤魔化されないだろう。
で、『軍師官兵衛・第30回』(NHK総合2014070627PM8~)脚本・前川洋一、演出・大原拓を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回はなんと衝撃の五十六行で・・・主役中心の描き方が高評価なのですな。確かに秀吉・官兵衛主従の阿吽の呼吸は丁寧に描かれていましたし、中国大返しの描写もなかなか迫力がありましたな。明智光秀の間抜けっぷりというか・・・不運の極みもそこそこ描かれておりました・・・銀五百枚の小道具に全精力を傾けましたという感じですな。しかし、肝心の山崎の合戦スルーでいいのかよとそういう気持ちでいっぱいの今日この頃でございます。しかし、いよいよ逝去間近い、黒田職隆の近影描き下ろしイラスト大公開で感無量でございます。老衰の兆しも見せず、このままいつまでも生きていそうな父・職隆、はたして、没年不詳の黒田休夢の描き下ろしの日は来るのか・・・手に汗握って待機しておりますが・・・あくまでマイペースでお願い申し上げまする。・・・だから、私信はコメント欄でしろと・・・まあ。いいか。
天正十年(1582年)六月・・・本能寺の変を知った羽柴秀吉は備中高松城攻めの幕引きに成功し、中国大返しと言われる長距離短期間の反転行動を開始する。そもそも迅速こそが羽柴秀吉の得意技であった。兵農分離を達成した信長軍団の中でも、長距離移動、兵站維持、工兵活動は秀吉軍団の真骨頂である。桶狭間合戦の諜報戦、墨俣築城の土木戦、山陽道・山陰道同時侵攻戦など・・・常識を覆す秀吉の軍事力は明智光秀の想像の範囲を越えたのだった。一方、光秀は丹波国亀山城と近江国坂本城で囲む京の都の確保と同時に織田家本城の安土城、秀吉の拠点・長浜城などがある近江国の確保に全力をあげている。これは上杉景勝と対戦している柴田勝家を近江・越前国境で迎撃する態勢作りである。一方、毛利家と対戦している秀吉軍には盟友である丹後国の細川家、動向が定かではない摂津方面の押さえには大和国の筒井家をあてにしていた形跡が濃厚である。しかし、本能寺の変の翌日には細川家が中立宣言をし、筒井家には秀吉の使者が到着していた。光秀が近江の制圧をほぼ終了し、安土城に娘婿・秀満を残し、京の都で公家を通じて朝廷工作を開始した頃、羽柴秀吉は備前、播磨を経由し、摂津国にまで迫っていたのだった。十一日、摂津国尼崎に秀吉軍団が到着しているという諜報に接した光秀は絶句した。信長の遺児・織田信孝と宿老・丹羽長秀や摂津国の中川清秀、高山右近、池田恒興ら諸将が参陣し、秀吉軍は五万に膨れ上がっていた。山城国防衛を意図した光秀は摂津・山城境界の難所に決戦場を想定する。光秀は秀吉の戦力を二万程度と読み、光秀主力一万と筒井順慶の援軍と戦力が拮抗できると考えた。しかし・・・筒井家は動かず、五倍の大軍を前に勝算なしの合戦に引きずりこまれる。十二日に前哨戦が始り、十三日に秀吉軍が前進を開始すると大軍に飲み込まれた明智勢は各所で崩壊し消滅する。
山崎北岸の光秀の本陣で斉藤利三は主君・光秀の憔悴した顔を盗み見る。
(なんという・・・やつれようか・・・)
本能寺の変から十日目・・・光秀はほとんど一睡もしていなかった。
炎上した廃墟から・・・ついに信長の首は発見されなかった。
上様が生きている・・・光秀にとりついた妄想は背後に常に「信長の視線」を感じるという恐怖を生みだしていた。
それが恐ろしくて光秀は眠れないのだった。
以来、光秀が行ったのは戦力の分散である。近江安土城、近江坂本城、丹波亀山城・・・各地に守備兵を置き・・・決戦の場での兵力不足を招くという最悪の結果を招いていた。しかも・・・光秀は少ない兵力で鶴翼の陣を敷いたのである。その層の薄さはほとんど致命的であった。
(かくなる上は・・・)
利三は覚悟を決める。明智軍団の猛将である・・・自分の隊と足利幕府以来の戦上手・伊勢貞興隊によって山崎の西・天王山を突破し、秀吉本陣に奇襲をかける・・・その手にかけるしかないのである。
しかし・・・敵がどのように布陣しているのか定かではない。
明智忍びもまた分散しすぎて諜報能力を欠いていた。
斉藤・伊勢連合部隊は天王山にとりつくやいなや、黒田官兵衛率いる鉄砲忍び衆の集中砲火を浴びて壊滅的打撃を受ける。
津波のように押し寄せる秀吉軍の前に明智軍は飲み込まれ崩壊した。
安土城を守備していた明智秀満は情勢分析から援軍となるべく摂津方面に進軍していた。
そこへ・・・山崎の合戦の敗戦の報せが届く。
明智忍びの背後から秀吉の忍びが現れ、さらに前進してきた秀吉軍が迫る。
背後は琵琶湖である。
その対岸には坂本城があった。
秀満は忍び馬を湖水に乗り入れた。
忍馬・大影の見事な水泳に秀吉軍の兵がどよめく。
秀満は決意をしていた。
明智の家は滅ぶ・・・。
しかし・・・生まれたばかりの子と妻は・・・四国に・・・なんとしても落ち伸びさせることを。
湖上の果て・・・坂本城は迫ってくる。
関連するキッドのブログ→第29話のレビュー
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コメント
今週二泊三日で東京出張で
なかなか疲れもとれぬ今日この頃
大分大河らしい雰囲気が出てきましたが
なにかもう黒田家の家臣団はすっかり空気ですな
まぁそれはそれでいいのですが
こんなのが最初から出来るなら
宇喜多直家や小早川隆景との対決を
じっくりと描いてほしかったものですな
そろそろ休夢を描きたいなと思ってるんですが
やっぱりこの時代になるとどうしても
好々爺みたいな感じで仕上がりそうです ̄∇ ̄
それにしても
織田信孝役に中山麻聖さん
毛利輝元役に三浦孝太さん
斎藤龍興役に斉藤悠さんと
何かと二世俳優さんが箔をつけるために
出演するというお披露目会みたいな意味合いに
なってきてますかねぇ ̄∇ ̄
投稿: ikasama4 | 2014年8月 2日 (土) 12時36分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
画伯が上京中と思いますと
東京の景色もなにやら美的に感じますな。
週末はせんたくものがあらかわくな上天気でございますが
その分、酷暑・・・御苦労様でございます。
黒田八騎とか黒田二十四騎とか
そろそろ揃ってきていますからな。
もう少し、人間関係を描いて欲しいところ。
黒田弟軍団も勢ぞろいしているはずですし。
なんといっても官兵衛父のお盛んな感じは
出してもらいたかった・・・。
宇喜多家と小早川家の駆け引きは
キャスティング的にも
さらに濃く描けましたよねえ。
毛利忍びと宇喜多忍びは
どちらかと言えば暗殺集団ですからねえ。
アサシン忍びと飛騨忍軍の戦いも
用意していたのですが・・・出番作れずでございました。
ふふふ・・・親の血を継ぐ役者の皆さん・・・
まあ、七光があるのかどうかも
微妙な方もいますからねえ。
生温かい目で見守る方針でございます。
とにかく・・・いよいよ二階堂ふみが来ますな。
投稿: キッド | 2014年8月 2日 (土) 17時25分