富めるものも貧しきものも分け隔てることなく起訴、起訴、起訴の鬼だ(木村拓哉)
キックボクシングだからかっ。
・・・そういう時代もあったよな。
真空飛膝蹴り・・・何もかもなつかしい。
どこが真空なのか・・・最後まで謎だったな。
キックの軌道上の気圧がゼロになるっていうことだろう。
・・・そうなのかっ。
とにかく・・・「モップガール」(2007年)の桃子(北川景子)と大友(谷原章介)の共演・・・懐かしすぎる。
「プライド」(2004年)のハル(木村拓哉)と夏川(谷原章介)のことも思い出してあげてください。
DV男か・・・。DV男だったな。
で、『HERO(第2期)・第2回』(フジテレビ20140721PM9~)脚本・福田靖、演出・鈴木雅之を見た。ドラマに司法のシンボルとして登場する正義の女神は一般的にはギリシャ神話のテミス、ローマ神話のユースティティアとして知られる。テミスはゼウスの妻の一人である。テミスとゼウスの娘の一人ディケー(あるいはアストライアー)こそが正義の女神であるともいわれる。そもそも、テミスは宇宙の法則の神だからである。神の法と人の法は不一致するのが基本である。だから娘のディケーが人の法を司るということだ。たとえば自然界の弱肉強食の掟は・・・秩序や正義あるいは平和とは無縁である。戦争が悪とされ、武装勢力による民間機撃墜が悪とされるのがその証拠である。ちなみに正義の女神はタロットカードのジャスティスでもある。その図案は右手に剣を、左手に天秤を持っている。そして、時に目隠しをしている。これは・・・法の支配の理想を図案化したものである。天秤は「目には目を」と言う罪と罰の計量化を示す。罪にふさわしい罰を計るためのアイテムである。また、剣は裁きを実行する権力を示している。実行力を持たない法は無意味だからである。ごめんですんだら警察いらないのだ。そして・・・目隠しは・・・法の下の人間平等を示しているとも言われる。つまり、相手の容姿や貧富の差を裁きに持ちこんではならないという戒めである。しかし、同時に・・・犯罪の立証の難しさや・・・裁判官の自由裁量を示しているという穿った見方もある。そもそも・・・人が裁く以上・・・錯誤や賄賂はつきものなのである。目隠しをした神に裁かれるということは・・・つきつめれば運命に身を委ねるということでもある。理想の実現の困難さをジャスティスは人に示しているのである。しかし。真の正義が実現すれば世界には秩序が生まれ、平和が保たれる。これはその理想を目指すジャステイスの使徒・・・人間の英雄の物語なんだな。
東京地方検察庁城西支部に二人の痴漢の案件が送られてくる。
一人は貧乏な常習犯・・・一人は裕福な初犯だった。
初犯のエリートサラリーマン勝俣大毅(岩瀬亮)の案件を担当する久利生公平検事(木村拓哉)と事務官の麻木千佳(北川景子)だった。
貧乏な方は馬場礼子検事(吉田羊)が厳しく取り調べるのだった。
ストレス解消のために出来心で夜道において背後から女性の胸を触った被疑者に・・・麻木は憤慨する。
しかし、久利生は例によって淡々と取調を行うのだった。
被害者の女性・宮原祥子(大谷英子)は護身術としてキックボクシングを習っていて、加害者に逆襲・・・駆けつけた警官によって現行犯逮捕に至ったのだった。
勝俣は罪を認めるが・・・現れた相談料が30分十万円の高級弁護士・桜井丈太郎(谷原章介)は被害者と示談交渉をしたいと連絡を求めるのだった。
そして・・・現金・二百万円で示談に応じる被害者だった。
だが・・・事件のショックで精神的外傷を発している被害者を見た久利生と麻木は釈然としない思いを抱くのだった。
性犯罪の被害者の感じる苦痛と「過剰防衛」を口にして示談を示唆した弁護士の手口に怒りを募らせる麻木・・・。
久利生はそんな麻木を宥めるが・・・結局、事件現場で再会するコンビネーションを見せる。
「このままでいいんですか」
「試合はまだ終わってない・・・彼女はキックボクサーだし・・・セコンドだってタオルを投げないだろう・・・」
一度はリングに倒れたボクサーがカウントエイトで立ち上がり、ニヤリと笑う展開である。
事件現場の印象から・・・容疑者がレイプを想定していた可能性を疑う久利生。
やがて・・・現場付近の監視カメラの映像から容疑者が計画的に待ち伏せしていた状況証拠が浮上する。
一方で・・・馬場礼子検事の被疑者の十八件の犯行のうち・・・三件の立証が難しくなったことが新たな展開を見せる。
三件の被害者のうち・・・一人が勝俣を知っていたのだった。
勝俣は前科こそなかったが、レイプおよびレイプ未遂の示談の常習者だったのだ。
「これを見逃せば・・・新たな犠牲者が生まれる」
麻木事務官の説得に・・・被害者のキックボクサーは傷ついた心で立ち上がるのだった。
敗者となった桜井弁護士は負け惜しみを口にする。
「久利生くん・・・君はいつでも弁護士になれるね」
しかし・・・久利生を代弁して麻木事務官は叫ぶのだった。
「あなたは・・・検事にはなれないわ・・・久利生さんは金のためではなく・・・人のため、社会のために・・・検事の仕事をしているんだから・・・」
「・・・君の名は・・・」
「も・・・麻木です」
「麻木くん・・・失礼する」
ジャスティスは検事と事務官に微笑みかけるのだった。
そして・・・馬場礼子検事と田村雅史検事(杉本哲太)の過去には恐ろしい関係があるらしく・・・牛丸(角野卓造)の娘で田村検事の妻の名は「ミユキ」というらしい。
ちなみに麻木事務官はいじめっ子で宇野検事(濱田岳)はいじめられっ子だった。
ついでに無口なバーテンダー(田中要次)でおなじみの「St.George's Tavern」にカツ丼はあるのだった。
多くの人間は世界を認識する上で「目隠し」をしたまま生きている。
法律に精通した一般人は一般人とは言い難い。
だが、触法したかどうかも分からず罪に問われる場合、知らなかったではすまされない。
専門家に違法を匂わされれば委縮もする。
時の権力者・・・力あるものは・・・時には力で正義を買う。
正義の女神はそうした無法が続けば世は乱れ、万民の幸福が失われることを警告しているのだ。
そういう主題をさりげなく盛り込んだこの物語・・・実は重厚なのだった。
関連するキッドのブログ→第1回のレビュー
ごっこガーデン。検事と事務官の戯れる密室。アンナ「検事が中卒と聞いて世界が遠のく麻木さん・・・ものすごくかわいいぴょん。短パンも似合う久利生さん最高・・・アンナもおそろいの短パンはくから・・・じいや、オーダーよろしこぴょ~ん。賢治なのに検事とか、年齢詐称とか、未婚詐偽とか・・・事務官は嘘つきトリオだぴょん。警察怒らせちゃうけどすぐ後悔の部長もいい味出してるぴょ~ん。すみからすみまでずずずいーと面白い城西支部万歳ぴょんぴょんぴょん」mana「ある時は理屈っぽい芝居くずれに愛想をつかし、ある時はレイプ目的のクズ男にキックの制裁・・・大谷英子さん大活躍~。ありのままの事務官合コンは虚飾の宴に・・・徹頭徹尾、面白要素満載の上で・・・頭を冷やせと言っている人が一番燃えてるお約束の展開!・・・あるよ~」シャブリ「勝俣さんを帰してくださいますよね?よろしく お願いします・・・帰してやるもんですか! もげっ!なのでありました~」まこ「ぼぎゃああああん。スライムヘッドの空冷装置が故障したのにかぶりつづけていたら熱中症になったのでしゅ~。それともこのお熱は平成財閥弁護士団に悪事の後始末させ続けた呪いデスか~!・・・じいや、まこは反省したのでソーダフロートフラッペ宇治金時アンミツパフェを作ってくれろ~。ついでに夏休みの宿題もやっといて~。しょれから竹様ロイドにもあしゅなろレベル2機能追加しておいてくだしゃ~い」
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