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2014年8月 7日 (木)

東京に奇跡が起きる日(大村彩子)

万に一つの可能性に賭ける・・・と言うわけである。

一万というのは百の百倍だ。

可能性で言うと1%の/100つまり、0.01%である。

さて、一億というのは百万の百倍である。

非常に大雑把に人間が百歳まで生きるとすると・・・日本人は各年齢が百万人くらいいる。

それぞれの年齢は一万の百倍ということで・・・万に一つのことは各年齢百人くらいに起きるわけである。

一万人いて9999人には無縁のこと・・・そういうことはあまりリアルではないという考え方もあるが・・・そういうことを言う人は少し想像の翼を広げるといいだろう。

一万通りの奇跡があれば・・・奇跡は誰にでも起きることなのである。

で、『2014・第5回』(フジテレビ20140806PM10~)脚本・武藤将吾、演出・中江功を見た。今年の夏ドラマは不倫がかぶりすぎてると誰もが思うわけである。「ペテロ」「同窓生」「昼顔」「花子とアン」と人妻はよろめきまくっている。その中で愛人側の不倫を描いているこのドラマはよろめきたい人妻にとんでもないと思われやすいのではないかと思う。まあ・・・つまりは色魔のなせる業ですな。この世は色餓鬼に満ちているわけです。まあ・・・長い低迷気を経て・・・社会が弱肉強食に舵をきったので早くも退廃の波が打ち寄せているとも言えます。それにしてもこの夏はみんな少しみだらな気分すぎるのかもしれません。

舞台「飛龍伝」の挿入が終わり・・・幻想的な舞台では・・・「濡れ場」を吉川瑞貴(広末涼子)が演じていたわけですが・・・実際には永原香澄(橋本愛)が演じていたということが非常に伝わりにくいわけです。

つまり・・・主演のハルこと佐藤陽(柄本佑)と香澄は舞台の上で抱き合い、キスをして・・・濃厚な擬似恋愛をしていたわけです。

香澄にとっては初舞台であり・・・ハルにとっても非常に新鮮な体験だったわけです。

二人の心と心に現実を越えた絆が生まれている・・・それを前提として理解していないと・・・明らかにピエロなタダシこと佐藤旦(野村周平)の香澄への告白と・・・ハルと香澄の淫靡なアイ・コンタクト・・・そして・・・意味深な香澄の了承のいかがわしさが楽しめないので注意が必要です。

一方・・・明らかに魅かれあっている前科者のサト兄こと暁(瑛太)と夢破れて堕胎という過去を持つ屋代多香子(長澤まさみ)の戯れ・・・。

「このトウモロコシ・・・生で食べれるわよ」

「俺のトウモロコシを食べるかい」

「私はそれほど飢えてないわよ」

「ちっ」

・・・おいっ。

まあ・・・時間の問題だよな。なにしろ・・・サト兄の未練が残る女・・・吉川瑞貴はもうこの世にはいないのだ。存在しない広末涼子よりそこにいる長澤まさみだよな。・・・ものすごく贅沢な選択じゃないかっ。押し倒されてあの胸の量感・・・他のレギュラー女優陣が思わず舌打ちするよな。

・・・おいおいっ。

さて、物語は長男・旭(妻夫木聡)と妻・梓(蒼井優)の妊娠中の胎児(仮名=太郎もしくは太子)を巡って展開する。流産の危機は脱したが前置胎盤によるハイリスク妊娠となった梓。早産の危険性が高まったのである。

東京城北医科大学病院NICUに勤務する看護師の長女・ひかり(満島ひかり)は未熟児で超低出生体重児の患者・まどかを担当していることから・・・そのリスクを兄夫婦に伝えようとする。

出産・育児に困難が付きまとう可能性があるからである。

しかも・・・父親となる旭は無職であり・・・経済的に問題があるわけである。

情報化社会では貧富の差の自覚が出産率の低下の一因となっている可能性がある。

経済的な充足感が得られずに大人になった子供たちはとてもじゃないが親になれる気分ではない・・・ということだ。

基本的にはみな中流だから大丈夫という安心感が求められるのだが・・・上流と下流が強調されやすいマス・メディアの流す情報がそれを阻害するわけである。

上を見上げて憎み、下を見下ろし怯える中流は非常に脆いのだった。

とにかく・・・この二人でも人の親になれるなら・・・私もという例に旭と梓がなれるのかどうか・・・微妙ですな。

専門家として兄の覚悟を問うひかり・・・。

しかし、無学の兄は困惑するのである。

前科者の暁は「そういう時こそ周囲の暖かい支援が必要なんだよな」とお前が言うな正論なのだった。

幼くして母親を亡くし・・・母の思い出のないひかり。

「母親になったことのないあなたには・・・生みたいという気持ちがわからない」と言う梓。

梓の経済的に貧しい母親・京子(余貴美子)は「あなたが生みたければ生めばいい・・・どっちにしろ・・・私はお前の味方だ・・・だって母親なんだから」と梓を抱きしめる。

ひかりが担当していた患者・まどかが危険な状態になり・・・まどかの母親・志保(中村優子)はやつれ果てた状態で現れる。

まどかの父親・孝光(望月章男)は障害児の親になってしまったことをなかなか受容できない状態だった。

「あんたたちが・・・余計なことをするから・・・俺の人生がひどいことになった」

孝光の絶望がひかりの心を切り裂くのだった。

ひかりにはかってシングルマザーとなった親友がいて・・・応援した過去があった。

しかし・・・経済的に行き詰った彼女に「あんたが生めっていうから私の人生がひどいことになった」と罵られた過去があったのである。

まったく・・・佐藤家の兄弟姉妹はどいつもこいつもである。

因縁があり・・・旭とは複雑な心情を交わし合うサワタリ道路社長(岩松了)の恩情で就職が決まりかけた旭。

しかし・・・ひかりの忘れものを届けたことで・・・まどか行方不明事件に巻き込まれてしまい面接に三時間の遅刻である。

他人の心配より自分の心配しろよとお茶の間でみんなが叫ぶのだった。

思いつめて、まどかをゴミ焼却場に捨てようとする母親。

ひかりは必死に説得する。

「まどかちゃんは・・・少しずつ大きくなっています・・・私はそんなまどかちゃんに・・・いつも励まされているんです」

我が子の重みを感じ、泣き崩れる母親だった。

しかし・・・父親の心は溶けない。

「この子が幸せになれるとは思えない」

ついに・・・旭が爆発するのだった。

「なれるかかどうかじゃねえ・・・お前が幸せにしてやれ・・・お前・・・親だろう」

「お前に何がわかる・・・」

「この子は私が育てます」

ついに・・・夫より我が子を選ぶ母親だった。

夫はただ・・・たじろぐのだった。

就職が決まらず・・・思い出の後楽園遊園地で失望した梓から「あきらめの境地」を聞かされる旭。

そこに・・・後楽園ホールでの試合を終えたプロレスラー杉浦貴(杉浦貴)が舞い降りる。

「お前・・・仕事ないなら・・・うちの警備員でやとってやるよ」

「ぷわ~」

これが奇跡である。

底辺には底辺の生き方があります。

ひかりの不倫相手である新城(吉岡秀隆)はドライブのついでに・・・ひかりの親友(大村彩子)の消息を明らかにする。

思えば大村彩子は1984年度生れを代表する美少女子役である。

満島ひかりは今や、1985年度生れを代表する個性派女優だ。

二人は1997年、大村が映画「パラサイト・イヴ」で満島が映画「モスラ2 海底の大決戦」で・・・スクリーンに可憐さを爆発させているのだった。

そして・・・十年後の2007年には第三話と第五話で「帰ってきた時効警察」にそれぞれゲスト出演しているのだった。

それから七年・・・妄想的には完全に親友と言える二人である。

親友の娘・萌菜(堰沢結衣)は美しく成長し・・・母と娘は・・・ひかりに感謝の気持ちを伝えるために微笑む。

ひかりの揺れる心は一瞬、涅槃に漂うのだった。

しかし・・・現実的には新城の娘・寿々(横溝菜帆)の存在が重く・・・ひかりの心にのしかかっている。

そして・・・新城の妻(斉藤由貴)には・・・「新城とひかりの怪しい写真」が届く・・・。

欲望が奇跡を招き、別の欲望が奇跡を運び去るのである。

来週、谷間です。

関連するキッドのブログ→第4話のレビュー

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