あなたも被疑者に変りますか・・・あなたが被疑者なら怖くない(木村拓哉)
信頼の話である。
13年前との最大の違いは・・・「Can You Keep A Secret?/宇多田ヒカル」が流れないことだと思うこのドラマ。
ゴジラ祭り、能年玲奈祭りに続いてエヴァ祭りに突入している夏の終盤である。
宇多田ヒカルはエヴァに行ってしまったのか・・・。
ちなみに・・・「君の理想に近づきたいよ」とつぶやくこの歌は「おしゃべりじゃないと証明してよ」と秘密を抱えている。
一方で「あのひとはいいひとだから傷つけたり出来ない」と歌う「狼なんか怖くない/石野真子」はキスを求められたら許す覚悟の表明である。
心を許すのも体を許すのも・・・信頼があればこそなのである。
仲間が信頼を裏切った時に・・・どうするか・・・その時にこそ信頼が問われるのである。
信頼とは・・・愛の礎だからだ。
すべての人を愛するのは理想だが・・・身近な人を愛せないようでは前途多難なんだな。
で、『HERO(第2期)・第6回』(フジテレビ20140818PM9~)脚本・福田靖、演出・鈴木雅之を見た。愛を告白するのは恐ろしいことである。もちろん、人は時には恐怖を克服したり、限界を越えて暴走したりする。初恋の人に「愛してる」と言えなくても発情すれば「愛してる」を連発したりするのが人間だ。場合によっては誰彼構わず告白して人間性を疑われたりもするのだった。そういう疑いが生じた時に信じ続けることは難しい。なぜなら・・・本当のことは誰にもわからないからだ。少なくとも本心なんて本人にもわからない場合がある。もちろん・・・そういう困難を克服するからヒーローなのである。
かすかな物音
追ってくる movin' shadow
振り切れなくなる影
・・・てな感じで夜の街を逃げる男と・・・追跡者の影・・・。
男が逃げ込んだ先はハワイアンなダイニングバー「マヒマヒ」で・・・若者にまぎれて設定年齢38歳・実年齢43歳の東京地方検察庁城西支部の遠藤賢司事務官が合コンに参戦中である。愛は年齢を問わないとは言うものの13年前もギリギリだから・・・今や完全にアウトである。
ちなみに「マヒマヒ」はシイラの事で死人喰らいの諱もある食用魚のハワイでの呼び名である。
「二次会に行きまひまひ~」などと浮かれて集合写真を撮影し・・・「今夜はもてもて」などと井戸事務官(正名僕蔵)に自慢メールをする遠藤・・・。
しかし、トイレで「ナイフで刺された男」を発見し、「赤い服の男」に突き飛ばされ、転んだ拍子に眼鏡を落し、「血まみれのナイフ」を拾ってしまう。
横たわる被害者の前で凶器を握り締めた所で従業員が登場。
「そんな馬鹿な」と本人とお茶の間が叫ぶ間もなく現行犯逮捕される遠藤だった。
「バーベキューをしながら携帯電話が充電できる・・・通販商品・バーベキューチャージャー」で頭がいっぱいの久利生公平検事(木村拓哉)とそれを見抜く麻木千佳事務官(北川景子)や愛犬がラッキー、ロッキー、リッキー、ポッキーの四頭になった田村検事(杉本哲太)など愉快な仲間たちが集う朝の城西支部。
しかし・・・遠藤賢治は殺人未遂で現行犯逮捕された被疑者として・・・不在なのだった。
検察庁事務官の不祥事に・・・城西支部には特捜部検事の首藤礼二(石黒賢)と神田川事務官(渋川清彦)が乗り込んでくるまだった。
そして・・・腰縄をうたれた遠藤事務官は被疑者として取調を受けるのだった。
「遠藤は・・・遠藤検事という名刺を作っていたらしい」
「それは・・・結構・・・不適切な行為だな」
「しかし・・・遠藤は人を刺したりしないだろう」
「いや・・・遠藤も人間ですし・・・人間は間違いを起こす生き物ですから」
遠藤への信頼と・・・嫌疑の間で揺れ動く一同・・・。
しかし・・・お腹が減ったのでピザを食べてしまう。
いかにもピザ・パーティーな感じのところで遠藤が登場。
「仲間がこんな目にあってるのに・・・いい気なもんだ」
馬場礼子検事(吉田羊)は心から心配していただけに「あんたがいい年して合コンに狂ってるからいけないんでしょうが!」と思わすキレるのだった。
高級金魚万引き事件を担当していた久利生検事は麻木事務官とお出かけ捜査に出る。
誰もが絶対に余計なことをすると確信・・・これも信頼の証だ。
「赤い金魚は何色なんでしょうか」
「これ赤くないけど金魚かよっ」
「うわああああ、七万円ってたけえっ」
・・・などと高級金魚店で水槽デートを楽しんだ二人は・・・案の定、被害者が入院中の病院に向かうのだった。
しかし・・・何故か・・・被害者の病室は特捜部が完全にガードしていて付け入る隙がない。
だが・・・久利生検事は・・・看護師から・・・被害者が代議士の私設秘書であることを聞きだすことに成功する。
「守秘義務の壁は・・・」
「久利生にお願いされたらつい答えちゃうよね」
「警備員の小杉(勝矢)が喉が渇いたら部長の冷たいお茶飲んじゃうレベルだよね」
黒い噂のある議員の秘書・・・特捜部・・・これから連想されることは・・・特捜部の狙いが被疑者ではなく被害者にあること・・・である。
真相に気がついた愉快な仲間たちは・・・遠藤の無実に確信を持つのだった。
しかし・・・お腹がすいたのでハンバーガーを食べるのだった。
ちょっとしたハンバーガーの集いである。
そこに・・・遠藤がやってきて・・・。
「くりかえしのギャグかよ」
「くりかえしのギャグだよ」
「じゃ・・・もう一回あるな」
「ピザ、ハンバーグときたら次はフライドチキンだよ」
「レビュー的には割愛かっ」
「みんな余計なことはするなよ・・・絶対にだぞ」と言いながら川尻健三郎部長検事(松重豊)は発破をかけるのだった。
全員が「聞き込み」に出かけるが・・・検事や事務官に聞き込み能力はないのだった。
「彼がやったと思いますか」
「すでにキモイですから」
「でも・・・」
「二次会いくぞからのブスリですから」
「・・・」
「逃げるとしたら・・・裏口から・・・海へか・・・」
「泳いでかよ・・・」
久利生も病院で納豆定食を食べたので息は臭いわけだが・・・漁師にまで聞きこむのだった。
「赤い服の男が泳いでませんでしたか」
「何言ってんだ」
「じゃ・・・脱ぎ捨てられた赤い服を見かけませんでしたか」
「だから・・・何言ってんだ」
「プカプカ浮いてませんでしたか」
「・・・」
沿岸部の人々を絶句させた後で途方に暮れる一同。
一方・・・明らかに時間稼ぎをしている首藤検事は「これは私の想像だが・・・」を連発して取調が適当であることを遠藤に匂わすのだった。
万策尽きた久利生たち・・・。
しかし・・・遠藤の写メ画像が事件解決の決め手となる。
そこには赤い服の男が写っていたのだった。
久利生はそれを持って所轄署の刑事に捜査を依頼する。
「あ・・・そいつは・・・暴力団組員ですよ」
一目で真犯人を特定する刑事だった。
燃える刑事たちにより・・・真犯人逮捕である。
反社会的勢力に選挙妨害を依頼した秘書との金銭トラブルだったらしい。
特捜部は目の前の獲物に気をとられすぎて情報を操作し事件解決という本質を見失っていたのである。
結局、暴力団との接点を明らかにされて・・・曖昧な供述をしていた秘書は陥落したのであった。
遠藤は不起訴・釈放である。
任務を終えて去ろうとする特捜部の首藤検事に物申す一同。
「誤認逮捕で・・・不当な拘留をしたんですから遠藤さんに謝罪してください」と久利生。
「法的におかしいことはしていない」と検事を庇う神田川事務官。
「久利生が言うのはそういうことでなくて」と気持ちがいいほどの俗物・田村検事は責任を回避しながら「人としての話でしょう・・・」と告げるのだった。
「確かに・・・我々は傲慢だったかもしれない・・・申し訳なかった」
頭は下げるが土下座はしない特捜部だった。
しかし・・・慰謝料として・・・特選・松阪牛を贈呈である。
そして・・・あっさりと水に流す食いしん坊軍団・・・。
彼らが最も信頼するのは・・・「St.George's Tavern」のマスター(田中要次)である。
「美味しい食べ方・・・ありますか」
「あるよ」
久利生が憧れるバーベキューチャージャーがお目見えである。
「もう・・・あるんだ」
「もう・・・あるよ」
「よろしくお願いします」
美味しい素材を美味しく調理・・・。
頼んだら応えてくれる人は信じることができます。
傷付けないと約束しても
誰にもわからない can you keep a secret?
悲しくないよ 君がいるから
関連するキッドのブログ→第5話のレビュー
ごっこガーデン。お散歩ついでにちょっと水族館デート気分セット。アンナ「みんなと遠藤が写真を撮ったところでオチが閃いたアンナは冴えてるのぴょ~ん。でも、ウムを言わさぬスピーディーな展開でとってもおかしかったのぴょん。キレた羊ちゃんを久利生さんが羽交い締めで制止するところがアンナのツボだったぴょんぴょんぴょん・・・毎回面白いけど・・・そろそろダーリン全開の回が欲しい・・・人間の欲望に果てはないのだぴょ~ん」シャブリ「ルッキーとレッキーはいないのでありました~。ついでにスマ進ハイスクールのヒロイン・武田梨奈さんは録画価値ありなのでありました~」まこ「悪いことをしたらごめんなさいデス。一匹7万円の魚を遺伝子操作で10倍にしたら70万円になりましゅか。モンスター化したお魚しゃんがお屋敷で暴れているのは法律に触れましゅか~・・・じいやに見つかる前にドロンしましゅ~」mari「松阪牛となると・・・じいや、まずはしゃぶしゃぶでお願いします」
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