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2014年9月22日 (月)

この頃の厄妄想を入れ置きし鉄鉢袋今破るなり・・・と佐々内蔵助成政(岡田准一)

天正十六年(1588年)、切腹した佐々成政の辞世である。

成政の墓は浄土宗法園寺にある。

つまり、生前は念仏を唱えていたわけである。

この頃というのがいつの時期を指すのか・・・は想像するしかないが・・・直近では・・・肥後統治失敗により、秀吉によって幽閉され、沙汰を待つ間ということになる。もちろん・・・信長死後の紆余曲折を指すのかもしれないし、ものごころついて後の全生涯を思ってのことかもしれない。死者の言葉には秘密が多いのである。

厄妄想というのは・・・死にいたるあれやこれやをああでもないこうでもないと思いつめたことである。

厄(やく)というのは疱瘡のことで・・・一生に一度しかかからない病であり・・・それは死の暗喩である。

妄想(もうそう)というのは仏教では真実でないことを真実と思いこむことなのだ。

で・・・それを入れておいた鉄鉢袋を今、破るわけである。

鉄鉢(てっぱつ)は曹洞宗では応量器、臨済宗では持鉢と呼ばれる器のことである。

喜捨による糧をいただき、布施を受ける器でもあり、僧侶の食器でもある。

鉄鉢袋とはそういう施されたものをためておく袋でもあり、鉄鉢の収納具でもある。

切腹を申しつけられ・・・心にためこんでいた・・・苦しみを解き放つ。

ああ・・・清々する・・・と成政は詠んだのだった。

転がりでるのは鉄鉢・・・つまり、遺骨である。

死を命じた因縁深い秀吉に「お前だっていつかそうなる」と語りかけたのだろう。

いさぎいいようで往生際の悪い人柄が偲ばれる。

で、『軍師官兵衛・第38回』(NHK総合20140921PM8~)脚本・前川洋一、演出・大原拓を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は31行で微増ですが・・・なんと・・・待望の浅井三姉妹の長女・茶々に加え、宇都宮鎮房の娘・鶴姫も描き下ろしイラスト大公開で超お得でこざいます。姫君二人にうっとりでございますねえ。歴代茶々の中でも極めて存在感のある二階堂ふみ・・・滅多に描かれることのない鶴姫を抜群の存在感で印象付けた市川由衣・・・両女優の魂ほとばしっておりますな。女中衆が団結なんていうありえないにも程がある妄想を描くくらいなら・・・光と糸に・・・誰にも漏らさぬ心情を口走る官兵衛と長政・・・でよかったと考えます。「やるしかなかったんだよお」「官兵衛様、凄いぞなもし」「やっちゃったよお」「長政様、ど偉ゃあでえ」的に・・・。男と女なら時代を越えてもよろしいでしょうからねえ。

Kan038天正十六年(1588年)四月二十日、黒田長政は豊前国で宇都宮鎮房を謀殺する。その四日後に黒田官兵衛は鎮房の嫡男の城井朝房を肥後国で謀殺する。父と子による共同作業というか・・・見事な連係プレーである。鶴姫とその侍女団はその前後に処刑されたと考えられる。伝説として磔刑の場所も伝わっており・・・これを否定する根拠は薄いが・・・ドラマでは逃亡説を採用している。もちろん、この場合は監視役の侍が切腹を命じられているわけである。また、逃亡説では逃亡後、鶴姫は自害して果てている。そういうところをねぐるとおとぼけファンタジーになってしまうので注意が必要である。朝房の妻である竜子は実家に逃げ戻り、実父・秋月種実の元で秘匿され、朝房の子・朝末を育てあげる。豊前宇都宮氏の血脈は辛うじて保たれることになる。閏五月、佐々成政が切腹。肥後国北部は加藤清正が拝領し、南部には小西アウグスティヌス行長が配置された。日蓮宗の加藤清正とキリシタン小西行長の宗教的対立が肥後国に吹き荒れるのだった。この対立が関ヶ原まで続くことは言うまでもない。長政はキリシタンとして小西に・・・北政所派として清正に近く、いろいろと巻き込まれ板挟みになるのである。七月、秀吉は刀狩令を発布する。もちろん、一揆対策である。続けて海賊停止令を発布。これも一揆対策であるが同時に豊臣水軍を編成し、密貿易を封じたのである。秀吉の天下統一事業は着々と進行していた。八月、琉球王国に対して服属交渉を開始する。この頃、茶々が側室となったことは翌年、鶴松が誕生することから確実である。

「人質を如何するのです」と糸姫が問う。

「鶴姫のことか・・・」と長政は情事のあとで身を清める正室を見下ろして言った。

糸姫は濡れた布で長政の陽根を拭いながら囁く。

「兄上からの報せで・・・情け無用のことと申してきました」

「案ずるな・・・殿下が・・・人質成敗を命じられた以上・・・従うまでじゃ」

糸姫が幽かに安堵した気配が下腹部から伝わってくる。

後藤又兵衛は鶴姫と侍女団の仕置きを命じられた。

すでに大文字の磔台を人数分揃えている。

謀反人となった人質たちは又兵衛配下の足軽衆に引きたてられ、刑場となる中津城下の千本松河原で裸にされ磔台にくくりつけられる。

あちこちで女たちのわめく声、罵る声が起きる。

最後に鶴姫が幼さの残る体を磔台に横たえる。

顔は蒼白だが・・・屈辱に耐えしのぶように口は固く結ばれている。

足軽たちは大の字にそって鶴姫の脚を大きく開かせる。

やがて大文字の磔台は斜めに掲げられる。

又兵衛は槍をしごいた。

「なるべく・・・苦しまぬように・・・しまする」

又兵衛は小声で囁いた。

鶴姫は幽かに頷く。

又兵衛は最初に鶴姫の股間を槍で貫いた。

又兵衛の熟練した槍術は内蔵を貫き、一気に心臓に達する。

槍を引きぬくとすでに鶴姫は絶命していた。

足軽たちは傾斜を起こして見せしめの位置に磔台を立たせる。

又兵衛の槍に残る血と臓物を弟の基景が麻布で拭う。

又兵衛は無言のまま、身分の高き順で女たちを刺し貫いていった。

見物人たちは喝采し、河原は汚物の臭気で満ちていく。

初夏の風が女たちの骸をさらす磔台の間を吹き抜ける。

大坂城では秀吉が茶々に溺れていた。

茶々は老いた秀吉の肛門に指を差しいれ、お市から伝授された秘孔を突いている。

すると果てたばかりの秀吉の陽根はたちまち蘇るのだった。

「おうおう・・・これは荒まじいのう・・・」

床の間には陽光がさしている。

秀吉は夜の間に茶々の寝屋に入ったのだがそれ以来・・・ずっと射精を続けていた。

茶々の白い肌が眩しい時刻になってもそのことは果てしなく続くのだった。

秀吉と茶々の愛液の匂いで部屋はむせるような臭気を発している。

「こんなことは・・・はじめてじゃ・・・」

「茶々とて・・・かようなことをするのは・・・殿下が最初でございます」

「おう・・・おおおおう」

初夜とは思えぬ手慣れた仕草で・・・秀吉のそそり立ったものを茶々の秘部がいつの間にか飲み込んでいく。

「おう・・・なんという・・・締め付けじゃ・・・と思えば甘く擦ってくる・・・極楽じゃ・・・これがこの世の極楽じゃ・・・うおう」

秀吉は変幻自在の化け物のような茶々の膣内で溺れていたのだった。

そして・・・ついに何度目かの射精を終えた秀吉は気絶した。

奈落の底に沈んだ秀吉を見下ろす茶々にはじめて淫蕩な笑みが浮かぶ。

「織田流くのいち秘義・・・秘水の術・・・ふふふ・・・殿下も他愛ない・・・もはや果ててしもうたかや・・・殿下の種は精が薄い・・・搾りつくすだけ搾らんとならんのや・・・まだまだ搾りつくさんとあきまへん」

茶々は裸のまま立ち上がると侍女に膳の仕度を命じる。

「腹が減っては女の戦ができへんしなあ」

大坂城は昼下がりだった。

関連するキッドのブログ→第37話のレビュー

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