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2014年9月27日 (土)

お母さんはおへそです(深田恭子)私は売れました(二階堂ふみ)遠い約束〜星になったこどもたち〜(松山ケンイチ)

松山ケンイチ、深田恭子、二階堂ふみと言えば・・・大河ドラマ「平清盛」(2012年)の平清盛、その正室・平時子、その娘の平徳子である。

なんだか・・・懐かしいぞ。

「平清盛」はよかったなあ・・・。

それにしても・・・二階堂ふみは大物なんだなあ。

毎度おなじみの・・・敗戦ドラマであるが・・・敗戦の特異日である八月十五日を遠く過ぎ・・・もはや九月も終わり・・・。

しかし・・・大日本帝国の敗戦はまだ続いていたのである。・・・っていうか今も続いている。

二度と戦争はしません・・・ということは・・・永遠に敗戦国なんだなあ。

できれば・・・第三次世界大戦が勃発し・・・なんとなく参戦し・・・今度こそ・・・勝者になりたい・・・それはけして口には出せない一部日本人の密かな希望である。

そうすれば従軍慰安婦とか・・・どうでもよくなっちゃうものな。

まあ・・・地球が滅びるリスクはあるとしても。

で、『テレビ未来遺産“終戦69年”ドラマ特別企画遠い約束〜星になったこどもたち〜 』(TBSテレビ20140825PM9~)原作・増田昭一、脚本・永田優子、演出・土井裕泰を見た。朝日新聞は従軍慰安婦の存在を高く謳いあげるのと同じくらいの分量で連合国側の性暴力を謳いあげるべきなんだよな。そうだったらここまで叩かれない。戦争中のドサクサのことをドサクサ抜きで語ったら・・・いらぬ誤解を招くに決まっているのだ。人と人が国家の利権をかけて殺し合ってる時に・・・人権もクソもないのである。「記事は捏造だったが・・・歴史的事実は変わらない」とか自己弁護していると、いつか国家反逆罪が成立した時、根こそぎ絞首刑にされるぞ。

1945年8月8日、ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄して日本に宣戦布告。

8月9日、ソ連軍は満蒙国境地帯から・・・満州国へ侵攻を開始する。

8月10日、満洲国を防衛する日本の関東軍首脳とその家族は特別列車で満州国を脱出した。

国と国との約束を信じる国家はバカであり・・・責任者が無責任であることを疑うものはバカなのである。

「私たちは騙された」とか誰かを詰っても後の祭りだ。

すべてを自分の責任として・・・人は生きる他はないのである。

「東京を大空襲された」とか「広島に原爆を落された」とか「満州でソ連兵に強姦されて殺された」とか嘆いても・・・すべては自己責任なのである。

そういう時代を認めて生きていたものの当然の結果だ。

空襲で殺されたくなかったら敵機を撃墜し、原爆で殺されたくなかったら米国を焦土と化し、犯されたくなかったらソ連兵を皆殺しにしておけばよかったのである。

そんなことできるか・・・と言われればそれまでである。

それは・・・単に現実に過ぎないのである。

満州国の関東軍は・・・精鋭を太平洋での戦闘に引き抜かれ・・・超弱体化していた。

ドイツ軍を降伏させたソ連軍は全精力を大日本帝国の領土の不法占拠に振り向けて来たのである。

とっとと逃げる他はなかったのだ。

そして・・・国策により・・・実質植民地である満州国に開拓団として送り込まれた帝国臣民である「日本人」たちは・・・置き去りにされたのである。

無防備のまま取り残された女子供たちは・・・ソ連軍や・・・抗日勢力の無法者たちから凌辱される。

それでも・・・生き残ったものたちは・・・新京へ逃避行を続ける。

ソ連軍が逃げ遅れた女子供を凌辱している間になんとか・・・大日本帝国は滅亡したのだった。

関東軍の将校である戸田英一(松山ケンイチ)は小規模な抵抗で部隊が全滅した後、民間人の死体から衣装をはぎ取り軍服を脱いだ。

「日本は戦争に負けません」と子供たちに教えていた教師の水野有希子(二階堂ふみ)は男装してソ連軍の強姦を逃れつつ、母親や弟妹と新京の避難民収容所にたどり着く。

逃亡中に孤児となった佐竹三郎(加藤清史郎)、田中さとみ(山田望叶)、中村竜也(高澤父母道)、上田豊(森遥野)たち、教え子の面倒をみる有希子・・・。

逃げのびた人々は・・・劣悪な生活環境と栄養失調で次々と死んでいく。

「弱いものから死んでいく・・・」

軍人であることを隠して収容所に紛れ込んでいた英一は自決を覚悟する。

しかし・・・それを止める有希子だった。

「生き恥をさらすのが・・・罰じゃありませんか」

「死んで楽になることも許されないのか」

「生きている間は生きてください」

「なぜだ」

「生きるのに理由なんかありません」

松原友之(五十嵐陽向)の母親・松原喜代美(深田恭子)は臨終を迎えようとしていた。

「ともちゃん・・・お母さんはもうすぐ死ぬけれど・・・お母さんがいなくても生きていくって約束してちょうだい」

「お母さんがいなくなるのはやだよう」

「ともちゃん・・・おへそをみてごらん・・・」

「おへそ」

「お母さんとともちゃんはおへそでつながっているの・・・淋しくなったらおへそをみるのよ」

「へーそー」

「お母さんは・・・いつも・・・ともちゃんのおへその中にいるからね」

喜代美は土饅頭に葬られる。

やがて・・・満州の短い夏は終わり・・・過酷な季節が迫っていた。

軍人ではなく画家になりたかった英一はみんなの絵を描くのだった。

英一と・・・有希子、三郎、さとみ、竜也、豊、友ちゃんの七人は星を見る。

「ごらん、あれが北斗七星・・・」

「私たちは満州の七つの星よ」

「日本ってどんなところ」

「富士山があるのよ」

「見たいなあ」

「みんなで日本に帰って一緒に見ましょう」

しかし・・・有希子の母親・水野有枝(伊藤かずえ)は幼い弟妹のために中国人妻として娘を売ることに決める。

「ごめんね」

「生きるためだもの・・・仕方ないわ」

有希子は嫁ぐ前に子供たちに中華料理をごちそうするのだった。

「みんな・・・生きるのは大変だけど・・・人を思いやる心や・・・分かち合う気持ちを忘れないでね・・・先生のお願いです」

「先生・・・ごちそうさま」

しかし・・・落語の上手い竜也は発疹チフスに罹り、青黒くなって死ぬ。

「弱いものから死んでいく・・・」

英一は子供を失くした中国人に友之を売るのだった。

「ともちゃんを売っちゃうの」

「ちがう・・・生き残るためだ・・・ともちゃんの新しいお母さんは・・・ともちゃんを大切にしてくれると約束してくれた・・・」

「約束・・・」

「うん・・・それを信じるしかないんだよ」

冬が迫ってくる・・・英一は出稼ぎに出ることにする。

「みんな・・・俺が帰ってくるまで元気でいるんだぞ」

しかし・・・子供たちの顔はすでに青黒くなっていた。

過酷な冬がやってくる。

さとみと豊が冷たくなった。

そして三郎も冷たくなった。

春になって英一が戻ってきた時・・・収容所には墓だけが残っていた。

三郎のノートには遺言が残されていた。

「みんな死にました・・・僕も死にます・・・日本に一緒に帰れなくてごめんなさい」

1946年夏・・・英一は一人で日本に帰国した。

歳月が流れた・・・「戦争体験を語り継ぐ」英一(宝田明)の前にともちゃんそっくりの旬(五十嵐陽向)が現れた。

「英一さん・・・」

「ともちゃん」

友之(前田吟)は旬の祖父になっていた。

「生きていたのか・・・」

「生きていました・・・満州のお母さんが約束を守ってくれたのです」

どのような時代でも運の強いものは生き伸びるのである。

そして・・・弱いものは死んでいくのだった。

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