シュシュは髪を束ね、腕に嵌めたり、場合によっては・・・何を言ってるんですか。(綾瀬はるか)
そんなところを飾ってどうするんだ。
・・・何の話だよ。
まあ、変態にもいろいろあるからな。
シュシュ=かわいいだしな。
今回、一方通行の恋愛モードになりかけて・・・ヒヤヒヤしたよね。
「ハチミツとクローバー」で痛い目にあってるからな。
そもそも一方通行の連鎖というのは・・・価値観の単純化であって・・・幼稚なせつなさなんだよな。
もちろん・・・たまたまそうなっているということはありえるが・・・説明が大変になるだけだ。
鮫島(水上剣星)→加々見(千葉雄大)→大川瞳(仲里依紗)→朝尾(玉木宏)→青石花笑(綾瀬はるか)→田之倉悠斗(福士蒼汰)は一見、面白そうだが、要するに単純な価値観に基づく序列化でありワンパターンに過ぎないのである。
おいっ、最初の二人っ。
大切なのは主人公の恋の行方なのであって・・・背景に拘りすぎるとあやまちを繰り返すことになるよ。
なにしろ・・・大人は瞳←朝尾→花笑が普通なのである。
それは・・・単なる浮気性じゃないのか。
ま・・・「ハチクロ」の場合は原作が原作だからな。
で、『きょうは会社休みます。・第3回』(日本テレビ20141029PM10~)原作・藤村真理、脚本・金子茂樹、演出・狩山俊輔を見た。裏番組の「ファーストクラス」が日本シリーズに追いやられ深夜の彼方に消え去りつつ、↘*5.8%を死守したのに対し、こちらは余裕の↗17.1%である。これだけあれば心穏やかに作品に携わることができるよねえ。傑作であれば視聴率はある程度無関係だが・・・評価が微妙になりやすい作品には順風がなによりなのである。とにかくいろいろあるけど最後はちょっとハッピーな感じで持続することをお願いしたいのである。
前回は・・・悠斗に対して妙にフレンドリーなひろ乃(古畑星夏)の登場で・・・奈落に堕ちた花笑だったが・・・悠斗がメールをくれただけで昇天して眼鏡を置くという「むふっ」な展開だったわけである。
これは一種のハッピーエンドで・・・「むふっ」というのはささやかな幸せと同義語なんだな。
お茶の間に「むふっ」とどれだけ言わせることができるかが腕の見せ所なんだな。
これはそういうゲームなのである。
ちなみに「むふっ 綾瀬はるか」でYahoo検索すると前回記事がヒットします。
・・・どうでもいいわっ。
三十歳の誕生日に処女を喪失し・・・二人で食べるラーメンにも「むふっ」とする花笑である。
最初に言っておくと、このドラマは100%、かわいいよ、綾瀬はるか、かわいいよの連鎖です。
「花笑さん・・・映画好きですか?」
ファースト・ネームで呼ばれただけで・・・軽く感じる花笑だった。
花笑の処女を奪った男はタメ口と・・・年下の男として敬語を織り交ぜて花笑を言葉攻めするのだった。
「花笑さん、おかわりするよね」
「花笑さん、メンマも頼みますか」
「花笑さん、そろそろ行く?」
「イキマス」
「むふっ」すぎて「メロメロ」なのであった・・・いつの時代だよっ。
あまりの幸せに・・・うっかり寝過ごしそうになる花笑だった。
しかし・・・遅刻や欠勤などもっての他なのである。
なにしろ・・・職場には「むふっの源」が待っているのだ。
ああ・・・幸せっていいなあ。
そんな花笑の変化を食品輸入卸会社「サフィラストレーディング」のCEOである朝尾侑(玉木宏)は貴重な小動物を見る目で観察するのだった。
「年下の彼とうまくいってるのかな」
「お構いなく」
「忠告しよう・・・重い女にならないことだな」
CEOには善意も悪意もない・・・成功者の基本は「情けは他人のためならず」なのである。
しかし・・・根が真面目な花恵はCEOの軽いアドバイスを必要以上に重く受け止めるのだった。
このあたりが・・・こじらせているわけだが・・・何をこじらせているかは人それぞれである。
エレベーターに乗り合わせ損なった太った女性を見て・・・重みを感じる花笑だったが・・・ようするにおデブの人は体重をこじらせているにすぎない。
一方、悠斗は若さのパワーでストレートに押してくるのだった。
(土曜日・・・映画の後で・・・ウチで鍋しない?)
はじめての恋人との映画鑑賞、はじめての恋人のお宅訪問、はじめての恋人の部屋で鍋・・・そして・・・めくるめくはじめてアレコレの予感にいやがおうにも重くなる花笑だった。
そんな花笑に微笑みかける・・・愛犬マモル。
(あのな、いとはん、おすわりができるようになったら、そらお手とかおかわりとか、そないなもん、ちょろいもんですわ)
「マモル・・・できるようになったな」
マモルに励まされ・・・軽やかな女を目指す花笑だった。
そういうものを目指してしまうところがすでに重いわけである。
巌(浅野和之)と光代(高畑淳子)の夫婦は結婚適齢期を軽々とスルーした娘の変化に気がつく。
巌はかなり激しく気付くが、光代はそうでもないのである。
巌は・・・周囲に気を使う方で光代はのんびりやさんなのだろう。
デート前日は鍋。
明日も鍋なのに・・・。
「明日、私と買い物に行かない」
「明日は・・・友達の処に泊まることにしちゃった」
「友達って・・・一華 (平岩紙)ちゃん」
「違うよお・・・私だって他に友達いるよお」
しかし・・・誰とは言わない娘に蒼ざめる巌だった。
「じゃ・・・キムチ持ってく?」
母は娘にそういうことがあるとは微塵も疑わない・・・というかそういうことで気をもむ時期を通過してしまったのかだ。
「何・・・見ますか」
映画館で選択を迫る悠斗。
基本的に少女漫画の主人公はホラー映画マニアである・・・そうなのか・・・例①「アマリリス/岩館真理子、例②「ヤマトナデシコ七変化♥/はやかわともこ」・・・・・・・・・二例かよっ・・・だから映画「ゾンビカムバック」を見たい花笑だったが・・・。
「悠斗くんの見たい奴でいいよ」
選択権を投げ返すのは軽やかなのかどうか微妙である。
妊娠した時に「産むか、堕すか・・・悠斗くんが決めてよ」みたいな感じになるからな。
結局、実はすでに花笑が鑑賞済みの映画「あなたの売れない女優」を選択する悠斗。
私の見たい映画を選んでくれたら・・・それが運命みたいなことを乙女は思いがちですが・・・すべて偶然です・・・なんか、嫌な思い出があるんだな・・・忘れたね。
とにかく、ラブコメと思われる映画「あなたの売れない女優」を楽しく見る二人。
手がふれてポップコーンをこぼす夜 はじける気持ちが暗闇に咲く
なんで一首詠むんだよ。
そして・・・はじめての二人で夕食の買い物の後で・・・悠斗の意外に片付いてる部屋・・・連夜のキムチ鍋で・・・〆のラーメンの前にキスをする二人。
そんなむふっの嵐で煮えたぎる鍋。
だが・・・やはり、ラーメンはかかせない悠斗。
ラーメンを待つ間、いつでもどうぞと言わんばかりに仰向けになったままの花笑はベッドサイドに埋もれた「シュシュ」を発見してしまうのだった。
自分のものでない女物装身具に激しく反応する花笑である。
一瞬で体重が5万トンくらいになったのだった。ゴジラかよっ・・・しかも平成ゴジラかっ。
自分以外の女の存在は絶対に許さない・・・重い女と化した花笑は証拠物件を握り締め立ち上がるのだった。
「急用を思い出したので帰ります」
「ええええええええええええええっ」
悠斗は猛り狂ったナニをもてあますのだった。
せめてシュシュがあれば飾って気を紛らわせることもできたろうに・・・どんな奴だよっ。
お泊まりをキャンセルした娘に・・・出前の寿司を食べていた両親は気不味い感じになるのだった。
「寿司・・・食べるか」
「今夜はいいです」
巌はウニを持って立ちつくす。
笹野一華・さやか(平澤宏々路)母娘出動である。
「なんで・・・持ってきちゃうのよ」
「・・・」
「その場で・・・聞けばよかったじゃないの」
「そんなの・・・こわくてできないよ」
「まあ・・・聞いても存在しない妹とかでごまかされたりして」
「たったシュシュひとつの恋の終わりなのね」
すべてから逃避した花笑は眼鏡をかけます。
さて・・・悠斗の事情は一切、説明されないわけだが・・・明らかに元カノの何かを発見されたと・・・明らかに心当たりがあるよね。
「突然帰ってごめんなさい」の花笑のメールに返事を返せないあたりね・・・。
「昔の思い出問題」発生である。
まあ・・・昔の女の写真とか、昔の女の動画とか、昔の女のあれやこれやを絶対に処分できない男はいるけどな。まあ・・・銀行の貸金庫に保管する必要はあるよな。
しかし・・・花笑が惧れているのは現在進行形のふたまたで・・・予想される女のバトルなんだよな。
相手の女にとって邪魔ものだからな。
邪魔ものになるのが耐えられない気質なんだよな。
そんな花笑の気配を見逃さないCEO・・・。
すでに・・・前哨戦で・・・悠斗に釘を刺しているからな。
「三十路の女と交際する意味わかってんのかな」
「彼女のことを真剣に考えていますから」
「別れるなら・・・早い方がいいよ・・・彼女に残された時間は少ない」
「難病ものですか」
「まあ・・・一種・・・そういうものなんじゃないか」
そして・・・悪意も善意もなく・・・結婚事業というビジネスのパートナーとしてCEOに迫る恋の野獣大川瞳にミーティングのセッティングを求めるのだった。
「花笑さんを誘うのがデートの条件なんですよ・・・可哀想だと思ってお願いします」
「・・・」
いやとは言えない花笑だった。
瞳に対する評価を格上げするCEO。
「約束を果たすとは意外だな」
「約束を守るのは当然じゃないですか」
「世の中にはそうでない人間も多い」
「朝尾さんは・・・」
「私は・・・約束を守るために生まれてきた男だ」
「じゃ・・・私がボウリングに勝ったら結婚してくれますか」
「いいとも」
しかし・・・プロボウラーのような実力を見せるCEOだった。
「い、今のは練習です・・・今度は本気出しますよ」
瞳が本気のボールを捜しに行く間に花笑を攻めるCEO。
「もう・・・彼と別れたのか」
「お構いなくお願いします」
「あんな男・・・とっとと忘れて俺と付き合え」
「からかわないでください」
「ゆっくりと考えるんだな」
「お断りします」
「ということは・・・今も彼が好きで好きでたまらないということか」
花笑は痛い所を突かれるのだった。
逃げても逃げられないもの。
それは恋心なのである。
ようやく・・・花笑は・・・いるかもしれないしいないかもしれない仮想敵と戦う決心をしたのだった。
待ち合わせ場所にはことかかない横浜である。
ロマンチックな波止場に・・・波止場じゃないだろ・・・悠斗を呼びだす花笑。
「あの・・・今・・・他に交際している方がおありですか」
「え・・・」
そして・・・花笑は封筒入りのシェシェを差し出すのだった。
「・・・」
「ごめんなさい・・・無断で持ちかえってしまいました」
「こんなものを・・・処分していなかったのは・・・僕の若さゆえのあやまちです」
「・・・」
あっさり・・・証拠を証拠として認める悠斗だった。
そして・・・取り出すのは・・・自室の合鍵である。
「花笑さんに隠すようなことはひとつもありません・・・いつでも部屋に来てください」
花笑・・・それは・・・おさがりかもしれないけど・・・いいのかよっ。
しかし・・・悠斗に抱きしめられたら・・・何もかもどうでもよくなる乙女な花笑だった。
「こんなことで別れたりしませんから」
どんだけ・・・自信家なんだ・・・悠斗という一部お茶の間の叫びを残し・・・どうやら花笑は初めての合鍵で「むふっ」に満たされたらしい。
きっとアレコレして帰宅した花笑にアイスクリームを進める母親は・・・ぼんやりしているようで・・・娘が見知らぬ鍵を持っていることを見逃さないのだった。
大いなるかな・・・娘を持つ母の心である。
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