むふっ♥の嵐でお願いします。(綾瀬はるか)
ふっきれたのか・・・。
今回は抜群の仕上がりである。
よどみなく・・・三十路まで実戦経験のなかった女性の初々しさが描かれる・・・。
まあ・・・綾瀬はるかがやっているので・・・眼鏡をかけてようが・・・裸眼だろうが・・・満遍なく可愛いわけだが。
百聞は一見にしかずで・・・破瓜の痛みを知った女は・・・たちまち恋の病を発症するのだった。
戦い続ける人の気持ちを理解するためには戦い続けるしかないのだな。
高校時代の同級生が「セックスすれば治る」と宣っていたが・・・まさしく、セックスして治ってしまったんだな。
つまり、恋なんてどうせの病が治り、本格的に発病したわけである。
つまるところ・・・人の生涯は病んでいることばかりなのだ。
で、『きょうは会社休みます。・第2回』(日本テレビ20141022PM10~)原作・藤村真理、脚本・金子茂樹、演出・中島悟を見た。昨日から少し、日本語の様子がおかしい気がする・・・いつもだろう・・・これはずっと接触不良のマウスをだましだまし使っていたのに・・・一昨日、ついに新調して・・・クリックがスムーズすぎて・・・落ちつかない気分になるからなのだろう・・・お前が一番、不安定だわ。私事で恐縮ですが・・・今回、ガラパゴス化した携帯電話を・・・意味なくふるふるしていた主人公に思わず心を奪われたのは一昨日まで断線しがちなマウスをキッドがふるふるし続けていたからなのだ・・・どうでもいいわっ。音信不通になっては復活するマウスを再認識し続けた愛機よ・・・不精な主人ですまない。
・・・もういいか。
処女喪失からの有給休暇消化からの出勤で・・・処女を捧げた九歳年下のアルバイト社員(大学生)の田之倉悠斗(福士蒼汰)が同じ職場にいる緊張感に窒息寸前になる帝江物産横浜支社食品部デザート原料課の青石花笑(綾瀬はるか)だった。
白衣なし、マスクなし、手袋なしで・・・会議室で食材の小分けをして日本中のデザート業者を痛撃する演出はさておき・・・密室(鍵はかかっていない)で田之倉と二人きりになった花笑は自意識過剰を絵に描くのだった。
「あの・・・」
「私語厳禁です」
「でも・・・職場以外では会えないので・・・」
「・・・あの・・・この間のこと(二人で過ごした夜のあれこれ)・・・」
「はい」
「会社のみんなには内緒にしてください」
「わかりました・・・じゃ・・・この間の返事・・・聞かせてください」
田之倉に交際申し込みを受けている花笑なのである。
「ほ、保留にしてください」
「じゃ・・・連絡先教えてくれますか」
「書き写したら・・・消去して」
連絡先をホワイトボードに綴る花笑。そんなことをしても業務にはならないわけだが。
うちわをうちわ業者に発注してもうちわではないという気分なのか。
「俺・・・思うんですけど・・・青石さん、俺のこと好きですよ」
一部、お茶の間では「むふっ♥」の嵐が吹き荒れるのだった。
とりみだし、会社の近所の書店に走り、関連書を漁る花笑・・・。
「なんだ・・・オレオモウンデスケドアオイシサンオレノコトスキデスヨってなんだよ・・・新手の催眠術か?」
そういう関連書がすぐに見つかる書店も書店である。
しかし・・・帰宅して父親・巌(浅野和之)と光代(高畑淳子)とテレビを見ながらビールを飲んでいた花笑に着信ありである。
(今・・・何してますか・・・僕はテレビを見ながらビールを飲んでます)
(私もビールを飲んでます)
(奇遇ですね)
それが奇遇かどうかはさておき・・・男性との何気ないメールのやりとりに有頂天になる花笑だった。
すべてが初体験なのだ。
一方、恋のアタッカー大川瞳(仲里依紗)は・ビル内の違うフロアにある食品輸入卸会社「サフィラストレーディング」のCEOである朝尾侑(玉木宏)に「交歓の宴」開催を申し込み、承諾を得るのだった。
「本日、業務終了後、パーティーです」
商売上のうまみを予感した立花課長(吹越満)は課員一同で朝尾の招待に応じるのである。
「君も来るかい?」
アルバイト社員の田之倉にも声をかける立花課長。
「いえ・・・僕は・・・今日はちょっと・・・」
欠席を告げる田之倉に・・・花笑は安堵すると同時に淋しさを感じるのだった。
社内での交歓会に・・・職場飲みの延長を想定していたデザート原料課一同は・・・同じビルにあるとは思えない「サフィラストレーディング」の洗練されたフロアに圧倒される。
しかも・・・パーティー会場は出張シェフによるバイキング料理が展開されていたのである。
持ちこんだ日本酒とビールを隠匿する原料課だった。
「乾杯」ではなく・・・イタリア式に「サルーテ(御身大切に)」する両社であった。
華やかなパーティー会場にたちまち違和感を感じる花笑は料理の背後で給仕人になりすます。
それを目ざとく見つける何故か花笑に関心を寄せるCEO・・・。
「CEOとチャオは似てないかい」
「何の話ですかっ」
「今日は・・・彼氏・・・来てないんだ」
「・・・」
「残念だな・・・いろいろと話を聞きたかったのに・・・」
「あの・・・どうか・・・御内密に・・・」
「おやおや・・・」
「警視庁特命係のような詮索はやめてください」
「アルバ・トレーディング」で扱うチーズに・・・輸入食品によるアレンジを提案する末端だけども商社マンな一同だった。
なんとなく業務提携の話はとんとん拍子に進行するが・・・なんとなく蚊帳の外の花笑である。
おそらく・・・花笑は営業力では期待されていない・・・事務のエキスパートというポジションなのだろう。
そのために・・・二次会をなんとなくパスしたい花笑・・・。
そこに・・・田之倉から・・・食事の誘いがかかるのだった。
一方、積極的にCEOにアタックする瞳だったが・・・強烈なブロックに遭う。
「君と交際する気はない」
「勝負はこれからですよ」
はねかえされたボールにくらいつく瞳である。
なぜ・・・バレーボールにたとえてるんだ。
おっぱいバレー的な感じです・・・ああ。
一方・・・花笑と田之倉はラーメンデートである。
「私のどこが・・・」と思わず質問する花笑。
「アルバイトの面接の時・・・緊張していた俺に・・・緊張しなくても大丈夫ですよって・・・すごく事務的に声をかけてくれたんです・・・そのクールさに・・・ときめきました」
「えええええ」
「ラーメン食べる時も眼鏡外さないんですか」
「見た目も重視なので」
「でも・・・眼鏡曇ってます」
「・・・」
ラーメン、餃子、ビール・・・二人で2350円。
しかし・・・会計の段になってサイフを忘れて来たことに気がつく田之倉。
支払いは花笑だった。
「今度の日曜日・・・どうでしょう」
「え」
「連れて行きたい店があるんです」
「予定を確かめないと・・・多分大丈夫」
日曜日に予定などない花笑だった。
「今度は僕が御馳走しますから・・・」
花笑はスケジュールに「田之倉と食事」を喜々として書き込むのだった。
しかし、怪しく二人の背後を通り抜ける「中華街行き」の路線バス。
ここは横浜なのである・・・。
そして・・・帰宅した花笑を待っていたのは・・・「特殊な詐欺のニュース」だった。
たちまち・・・あらぬ妄想に走りだす・・・花笑・・・。
実は・・・サイフを忘れたというのは嘘だったのでは・・・。
最初から・・・「私」に払わせる気だったのでは・・・。
そういう詐偽にあったのでは・・・。
今度・・・行く店では・・・「五万円くらい」払うことになるのでは・・・。
やがて・・・「100万円くらい」要求されるのでは・・・。
そして・・・会社に忍び込み、横領する花笑。
そこで待ち構えるCEO・・・。
「だから言っただろう・・・眼鏡をかけてマニキュアしていない女は会社の金を使い込むって」
「ほっといてください・・・お金が必要なんです」
しかし・・・金庫の中には課長が待ち構えている・・・。
「ア~ロ~ハ~」
悪夢にうなされる花笑だった・・・。
花笑の数少ない友達で二児の母の笹野一華 (平岩紙)は相談に応える。
「確かに・・・ヒモ的な男はいるよねえ」
「でしよ・・・」
「でもそんなことを惧れていては彼氏なんかできないわよ・・・あのね・・・うちの子なんて幼稚園の年少さんだけど・・・彼氏いるわよ」
「・・・」
「まだ彼氏いないのお・・・メールの最後は疑問文にして送るのが基本よお・・・相手が返信しやすいからあ」
処女喪失から間もない三十路の女は笹野さやか(平澤宏々路)のレクチャーを受けるのだった。
そして・・・疑心暗鬼の虜となった花笑に襲いかかる運命の日曜日。
田之倉が案内する店には・・・ヤクザといえばヤクザな大将がいた。
「大学の先輩で・・・武士沢さん」
武士沢(田口浩正)はぼったくりそうといえばぼったくりそうなムードを持っていた。
そしてメニューには価格がなかった。
二人はグル・・・私はカモ・・・。
これは・・・五万円ではすまないかも。
もし・・・お金が足りなかったら・・・体で払うのか。
ついに観念する花笑・・・。
しかし、なんとなくなごやかに会食は進行し・・・。
「6540円になります」
よかった・・・払えると花笑が思った瞬間、会計をすます田之倉だった。
「え・・・でも・・・」
「俺が御馳走するって言いましたから」
奢ってもらった。
生まれてはじめて男の人に奢ってもらった。
生きていてよかった
生きていてよかった
そんな夜がここにありました・・・。
口惜しいほどに嬉しくて花笑の恋心が扉を開いた瞬間・・・。
いかにも・・・恋のライバル、しかも彼氏に相応しい感じの・・・謎の女・鳴前ひろ乃(古畑星夏)登場である。
なんだか知らないが親しげに話す田之倉と謎の女の子。
しかも・・・花笑は「青石さん」なのに「ひろ乃ちゃん」「悠斗くん」と呼び合う二人。
しかも・・・この時、初めて田之倉の名前が悠斗だったと知る花笑。
しかも・・・なにやら悠斗くんは「忘れらんねえよ」をひろ乃ちゃんに貸しっぱなしにしているという。
しかも・・・「忘れらんねえよ」が2008年に結成された三人組のロックバンドで、「セックスしなけりゃ子供はできねえ」がコンセプトで、ボーカルが三十年間童貞で、しかもそれが嘘で、金が全然無いからグリーン ラベルで乾杯してあとは全裸になるなんて全く知らない花笑だった。
しかも・・・二人は「ふるふる」で交信しちゃうのである。
花笑はもやもやした感じになり・・・二人を残して帰宅するのだった。
もやもやに囲まれてとりあえずメールである。
「ごちそうになってすみませんでした」
そして・・・返事を待つ花笑・・・。
しかし・・・返信メールの着信はない。
夜中を過ぎてもない。
娘の挙動が不審なことに・・・そろそろ気がつく両親だった。
恋に犠牲はつきものである。
そして供物として捧げられるのは愛犬マモル・・・。
マモルは・・・意味不明の真夜中の散歩に狩りだされる・・・。
そして・・・生まれて初めて徹夜を体験する花笑。
「ああ・・・さやかちゃんのアドバイスさえ・・・しっかりと守っていたら」
後悔先に立たずなのだった。
通勤のバスの中で・・・路上の「二人」を目撃した花笑は思わず途中下車して追跡を開始する。
なんだ・・・もはや・・・恋に憑かれた狩人なのか。
しかし・・・「二人」は赤の他人だった。
これは・・・まさにこじらせている状況。
しかし・・・こじらせているのは・・・女ではなく・・・人格そのものなのではっ。
タクシーで出社した花笑・・・しかし、田之倉の姿はない。
寝不足で朦朧とした意識の中で・・・田之倉が試験のために欠勤であることを課長の口から聞く花笑。
けっ・・・試験とか言っちゃって何をしているやら。
荒みきった花笑だった。
業務提携の資料を届けに来た花笑から漂う腐臭を嗅ぎ取るCEO・・・。
「彼とはどうなの?」
「もう・・・終わったことです」
「どうして・・・」
「メールの返事を待って眠れない夜を過ごすなんて無理なんです」
「君は・・・本当に憶病なんだな」
「え」
「何を怖がっているのかしらないが・・・経営者の名言を引用して君に捧げよう・・・失敗を恐れることよりも・・・チャレンジしないことを恐れよ・・・だよ・・・何かを始めなければ・・・終わることもできないんだ」
「・・・」
そこへ届く田之倉のメール。
(メールに気がつかなくて返信遅くなってごめんなさい)
????????の海を泳ぐ花笑。
(眼鏡をかけてラーメンを食べる女をどう思いますか?)
(眼鏡をかけていてもいなくても・・・青石さんと一緒にラーメンを食べられたらそれで幸せです)
花笑はベッドに飛び込んだ。
そして・・・静かに眼鏡を置いたのだった。
翌日、眼鏡をかけずに出勤した花笑の美しさに誰もが驚く。
同僚・大城(田口淳之介)は「花笑の恋人マモル(愛犬)の威力」を感じるのだった。
美しく変身した花笑に微笑みかける田之倉。
「あの件についてお返事します・・・よろしくお願いします」
勇気を出してはじめての告白をする花笑。
花笑は生まれて初めて男の子と手をつないでラーメン屋に走るのだった。
一部お茶の間の胸キュンは鳴りやまない・・・。
やればできる脚本家なんだよな・・・。そうだって信じてましたから・・・。なんじゃ、そりゃ。
関連するキッドのブログ→第1話のレビュー
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コメント
こんにちは~。
そのどうでもいいような貴重な前振りが好き。
やめないで(笑)
マウスふるふるとか~(≧∇≦)ノ彡バンバン!
その前に、
「セックスすれば治る」に私の脳内ネットワークが作動。
美容学校の同級生男子(と言っても5歳上)が、
「歯が痛い時はセックスする」って言ってたo(≧∇≦)o
しかしあれですね…
うちわの棒をつけなきゃ良かったのか。
人のこと言うと痛い目に遭うよ~(ノ゚ο゚)ノ
もっと気持ちいいことしようよ♪
SMは痛かったですね(笑)
今回の初体験パニック、楽しかった~♪
これも綾瀬はるかだからこそって思わせました。
『ひみつのアッコちゃん』ラストでウルウルした私は、
甘ちゃんですか。
算数学部の使い方にヤラレました(・・、)
これも彼女だからと思う訳です。
でなきゃ見てなかったか、途中リタイア。
突っ込み所満載ヾ(゚∇゚*)オイ
しかしあれですよ…
田之倉がいい笑顔見せるんですも~ん。
騙されてもいいと思う(笑)
しかし花笑は、
喪失に関しても余韻も感激もなしか、
そこはスルーなのか、
2回目こそ、
こんなの初めて~
なのかo(≧∇≦)oキャー♪
投稿: mana | 2014年10月24日 (金) 10時13分
|||-_||シャンプーブロー~mana様、いらっしゃいませ~トリートメント|||-_||
マウスふるふるとか接続コードくねくねとかで
費やした時間は無駄なのか
それなりに楽しんだのか
微妙なのでございます。
人は何かをいじるのが
嫌いではないものですからなあああああっ。
無反応だったポインターが
ふるふるやくねくねで
「あっ」と反応する瞬間の愛おしさ・・・。
変態かっ。
何もかも忘れる一瞬を求め
情熱を費やした青春の日々に
サルーテでございます。
うちわとか観劇とかSMとか
どうも民主党の攻めは
下世話で重箱の隅をつつく
いけず感まるだしですな~。
けして攻める方の好感度もあがらないという・・・。
今回は高揚と沈静のバランスが
実に見事でしたよね~。
セリフにもそつがないし
主人公の妄想も
内心とか悪夢とか異常行動とか
あの手この手で飽きさせない。
ずっとニヤニヤ笑いが
とまらない感じでしたからな。
そして・・・「ひみつのアッコちゃん」的な
おませだけど純情
奥手だけど乙女
そういう「普通の女の子」的なもやもやが
巧みに描かれておりました。
初回はややもたもたしていた感じがしましたが
今回のように描いてくれたら
名作の予感がいたしますねえ。
まあ・・・綾瀬はるかに一人でふるふるされたら
悶え死になのですが・・・。
ひみつのアッコちゃん的な
年の差恋愛は
ある意味、犯罪的。
今回は・・・大学生の時、小学生妄想で
見事に穿ってきましたな。
被害者や加害者になってしまう恋愛こそが
禁断のせつなさを秘めておりますよね~。
そして・・・宇宙キターッでずぶん先輩の男・タノクラくん。
やはり・・・すごいもの持ってる感じですな。
ふふふ・・・最初から感じるかどうかは
永遠の謎ですからねえ。
人それぞれですしねえ。
まず、絶頂期、そして倦怠期。
なにごとも順番でございます。
そしてカレーの具を捨てた姑を
鍋で殴る嫁へと発展していくわけですな。
そういうはるかな未来はどうでもよくて・・・
今が一番楽しいよ~を描いてこその
少女マンガでございますからね~っ。
投稿: キッド | 2014年10月24日 (金) 20時13分