おばけなんてうそさなんてうそなのかもしれません・・・今日はここまで(成海璃子)
ホリコシ出身の美少女中の美少女であるシークレット・ナレーターが・・・この話で登場である。
なにしろ・・・帝国俳優が・・・容姿醜悪で結婚できなかった女性の悪霊を抱きしめて成仏させるという・・・。
すでに・・・グロテスクというか・・・ギャグ極まりないというか。
一同爆笑の展開でした。
成海璃子といえば・・・「瑠璃の島」「演歌の女王」「受験の神様」「ドン★キホーテ」とこの枠のヒロインとしておなじみである。
まあ・・・脚本に恵まれているとは言い難いラインナップだよねえ。
そろそろ・・・地上波で主演ドラマが見たいよねえ。
巨乳に育った美少女を使いきれないドラマ・スタッフにも困ったものだよねえ。
で、『地獄先生ぬ〜べ〜・第6回』(日本テレビ20141115PM9~)原作・真倉翔・岡野剛、脚本・マギー、演出・松山雅則を見た。冒頭に覇鬼(坂上忍)と美奈子先生(優香)の棲む鬼の手亜空間登場である。「鬼」という存在の認識が脚本家の中であやふやで面白い。そもそも・・・鬼には二面性がある。一つには桃太郎話に登場する「人の敵」としての側面。これには人間が結構、恐ろしいことをする獣性を秘めていることも付随する。つまり・・・敵国民となれば女子供であろうと容赦なく焼き殺して恥じない鬼畜性である。この場合・・・鬼とは人間そのものなのである。もう一つは・・・地獄の羅卒としての鬼である。悪行によって地獄に堕ちた人間に閻魔大王の監督のもと、残虐な刑罰を執行する地獄の官吏である。自由奔放に悪の限りを尽くす鬼と職務に忠実な鬼は全く別の存在である。普通・・・地獄にいる鬼は後者ですから・・・。そこは区別してもらわないと。鬼の立場がありません。
洋の東西を問わず、地獄は存在する。
これは権力者が民の最終兵器である自爆を防止する意味が大きい。
死んでも己を貫こうとする人間に死んだって死後の世界で責め苦が待っているぞと脅迫するものである。
親という権力者が子に「嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれる」と嘘をつくので地獄では舌を抜かれた親が山積みになっているのだ。
閻魔様は舌を抜きません・・・鬼が抜くんですからっ。
さて・・・人体模型の怪を体験したことで・・・「妖怪の実在する世界」に生きることを受け入れた高橋律子先生(桐谷美玲)は「妖怪は実在するが一般人はその存在について懐疑的である」というお約束を乗り越えて危険な領域に入りつつあった。
職員室で・・・「妖怪が実在することについて」・・・熱く語りかけていたのである。
「私は見たんです・・・人体模型が・・・」
妖狐である玉藻京介(速水もこみち)はこの世界では大人なので・・・ぬ~べ~こと鵺野鳴介(丸山隆平)にご注進におよぶのであった。
「それを言ったらおしまいなんじゃないかな」
「ですよね」
「先生・・・その話はあとでゆっくり・・・僕としましょう」
いるけど・・・いないフリをするというお約束を守るために・・・律子先生の暴走を阻止するぬ~べ~だった。
もちろん・・・ぬ~べ~にピンチを救われた律子先生は少年マンガのお約束でぬ~べ~に惚れてしまっているのである。
だから・・・ぬ~べ~と二人きりで過ごすことに否も応もないのだった。
しかし・・・恥ずかしがり屋なので・・・「あくまで化学教師として妖怪現象を研究するためです」などと煙幕をはる律子先生だった。
「その手にはどういう秘密があるんですか」
「この手には凶暴な妖怪である覇鬼が封じられているのです。しかし・・・封じたのは僕の恩師で霊能力者でもある美奈子先生です。先生は世界を救うために我が身を犠牲にして・・・鬼と共にこの世とあの世の狭間に・・・鬼を封じてくれたのです」
「美奈子先生ってどんな方?」
「とても素晴らしい人で・・・ちょっと律子先生に似ています」
「あら・・・」
他の女と比較するのは禁じ手だが・・・男の子に都合のいい少年マンガの世界では常套手段である。
とにかく・・・ようやく・・・変な世界で夫婦漫才をしている二人の設定が明らかになったのだった。
とにかく・・・このまま・・・二人の愛の世界に突入すると・・・出番がなくなると考えた生徒たちは・・・二人の恋愛をパパラッチすることにしたのだった。
一方、ぬ~べ~と確執のある父親・無限界時空(高橋英樹)を親父転がししたり・・・玉藻先生に一目惚れしたりとお盛んなイタコ見習い・葉月いずな(山本美月)だった。
そんないずなにひたすら追従する童守寺和尚(マキタスポーツ)である。
「みんな!エスパーだよ!」で一世を風靡したマキタスポーツと「アオイホノオ」で実写メーテル・ナンバーワンになった山本美月を・・・完全使いこなせていない土曜ドラマスタッフだった。まあ・・・テレビ東京にしかできないことってあるからなあ。
みんなが芸術性を追求し出したら大衆は娯楽を失ってしまうもの。
押し掛け女房的雪女のゆきめ(知英)はぬ~べ~と律子の仲睦まじい姿に嫉妬する。
妖怪サトリ(矢部太郎)は悟ってニヤニヤするが・・・心の声がテロップでお茶の間に公開されるサービス付である。
一種のファーストクラス的手法だな。
みんな・・・パクリを恥ずかしく思わない素晴らしい世代のクリエーターたちだ。
「律子先生のことどう思っているの」
「教師として尊敬している」
サトリ(尊敬しているし愛してるんだな)
「私のことはどう思っているの」
「妖怪としては好きだ」
サトリ(お前、前提として人間の女じゃないだろう)
ぬ~べ~は基本的に少年マンガの主人公なので不特定多数の女性を愛することが許されているのだ。
しかし・・・恋する律子先生は恐ろしい妖怪「お歯黒べったり」に憑依されてしまうのだった。
「絵本百物語/竹原春泉」という江戸時代の妖怪図鑑に登場するお歯黒べったりは後ろ姿は美人だが・・・ふりかえると目も鼻もなくお歯黒の口だけがある化け物で男を驚かせるあやかしである。まあ・・・ふりかえったら・・・驚愕というのは古典なのである。鉄漿(おはぐろ)は既婚女性の化粧方法なので・・・この妖怪は誰かの女房なのだが・・・花嫁衣装の角隠しをしているために・・・いろいろと妄想が膨らむわけである。その中に未婚のまま死んだ女の怨霊説が生まれる。このドラマでは「容貌に恵まれなかったために良縁に恵まれず死んだ女の霊が幸せそうな恋する女に祟りを為す」というものすごく一部お茶の間の反感を買うような設定になっています。まあ・・・本当は美人に化けようとして化け損なったタヌキが正体なので・・・当たらずとも遠からずな話と言えるのだった。まあ・・・そこはかとなく・・・もの悲しいあやかしなのである。
キャラクター設定で妖怪が接近すれば妖気をたちどころに探知するぬ~べ~だが・・・基本的に子供だましのドラマなので・・・そこはなんとなく・・・恋に浮かれて気がつかない風を装い・・・やや無理のある最後の落しにつなげていく。このあたりが脚本家の作風と言えばそれまでだが・・・スマートではありません。
まあ・・・妖怪成仏作戦を雪女に告げる場面で・・・小豆あらい(鈴木拓)が効果音で邪魔をするなんていうネタは・・・「ドラマ」としては最低の部類だが・・・「お笑い」としてはそこそこ上質なのである。
その辺りの匙加減はもう・・・好みによるとしか言いようがないけどさ。
ほとんど背景と化した生徒たちだが・・・まこと(知念侑李)だけは・・・いずなにもゆきめにも優しく接して「お姉さん好き」をアピールするのだった。
帝国サービスもほどほどにしておけやっ。
生徒たちに尾行されながら・・・「きょう、会社休みます」的なデートを展開するぬ~べ~と律子先生。
最後は童守寺に到着して・・・突然、仏前結婚式が開始される。
立会人として玉藻先生といずなが呼ばれ、式を信仰するのは和尚である。
意外な成り行きに驚愕する生徒たち。
とにかく・・・律子先生は仏前の花嫁衣装も抜群に似合うのだった。
そこかっ。
もちろん・・・察する人はここで・・・ああ、妖怪を成仏させるために・・・生前の願いをぬ~べ~一座が叶えているのだと分かるわけである。
ぬ~べ~は最初から妖怪が律子先生に憑依したことを知っているのである。
しかし・・・そういう人の心が分からないゆきめは事前に説明されていたにも関わらず嘘の祝言をぶちこわすのだった。
「嘘でも誰かと結婚するなんて嫌」・・・妖怪の女心だった。
たちまち・・・正体を現し・・・暴れ出す・・・お歯黒べったり・・・。
ぬ~べ~は鬼の手を抜くが・・・女が憐れすぎて強制成仏に踏み切れない。
「このままでは律子先生の身が持ちませんよ」と玉藻。
「できない・・・分った・・・お前とは・・・あの世で結婚するから・・・律子先生を離してくれ」
あらぬことを口走るぬ~べ~だった。
しかし・・・ぬ~べ~に優しく抱きしめられて昇天する悪霊である。
「今の言葉・・・本当ですか」
夢と現実の狭間を彷徨っていた律子先生は正気を取り戻してぬ~べ~に問う。
もちろん・・・少年マンガの主人公は・・・そんなにたやすく愛は誓わないのである。
・・・ただし、原作では・・・ぬ~べ~は誰かと最終回直前に結婚します。
「なかなか巧みな話術でしたね」と意見を述べる玉藻先生。
「いや・・・半分本気でした」
「おやおや・・・」
「僕はそういう男ですから」
どういう男なんだよと誰もが問いたい決め台詞だよなあ・・・。
とにかく・・・ぬ~べ~をめぐって人間の律子先生と雪女のゆきめの恋のバトル開始なのである。
まあ・・・鬼の娘と恋愛する少年マンガがあるので・・・よくある話なのであった。
とにかく・・・明石家さんまがゲストに出ることがニュースなのだが・・・気持ちは分かるけど・・・そんなのドラマとは基本関係ないよねえ。予告はもう少しさりげなくしてもらいたいよ。
妖怪変化よりもあさましい感じですからあ。
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