遺失物の拾得者は速やかに物件を遺失者に返還するか警察署長に提出しなければなりません(竹野内豊)
そうしないと刑法254条で遺失物横領罪に問われる可能性があるわけである。
警察署長に届けると遺失者不明の場合は公告されることとなる。
1958年から遺失物の公告期間は期間は6か月だったのだが、2006年の法改正で3か月に短縮された。
このために公告をしてから3か月以内にその所有者が判明しないときはこれを拾得した者がその所有権を取得するひとが民法240条で定められている。
今回の場合、換金しないで宝くじを届けると・・・いろいろとアレなので・・・換金してしまってから届けたとすると・・・その善意はどういう風に解釈されるのか・・・様々な問題を孕んでいる。
ま・・・期限切れ寸前の宝くじの当たり券を拾うのは宝くじに当たるより難しいので・・・考えなくてもいいか。
宝くじに当たった話は・・・なんといっても「書店員ミチルの身の上話」ですな。
さて・・・今回は「あまちゃん」の前髪クネ夫や「未来講師めぐる」のユーキでおなじみの勝地涼(28)と「SPEC」のサトリや「みんな!エスパーだよ!」の浅見紗英でおなじみの真野恵里菜(23)が夫婦役で登場である。
年の差は五歳で・・・二人とも立派な大人なのに・・・なんだか・・・ものすごく危険な夫婦に見えるのは気のせいである。
ああ・・・一億円なくたってこんな若夫婦ならいいじゃないかという話です。
ちなみに・・・「プロポーズ」で始り、「かけおち」、「不倫」ときて「離婚の危機」・・・このドラマはここまで「愛」を貫いてますな。
結局、人間の選択肢って・・・「愛」関係なんだな。
で、『素敵な選TAXI・第4回』(フジテレビ20141104PM10~)脚本・バカリズム、演出・星野和成を見た。今回、枝分(竹野内豊)は神の片鱗を覗かせる。乗客である朝倉(勝地涼)の所有する宝くじが・・・遺失物を拾得したものだと・・・教えられずに見抜いているのである。「その宝くじはなくなります・・・元の場所に戻るので」・・・何気ない一言だが・・・枝分の神々しさが輝くのである。もちろん・・・ゲストのその後の人生をかいつまんで話したりする時も、神のみぞ知ることを淡々と語るので・・・神なんですけどね。一体、神様のくせに何してんだとは思いますけどね。
そんな枝分が常連客となっている「cafe choice」にテレビ番組「おめざめテレビ」の取材が入ることになる。
たまたま私服を購入していた枝分がおめかしするべきかどうか思案していると・・・同じく常連客の標道雄(升毅)はすでにおめかししているのだった。
マスター・迫田(バカリズム)に「決めてますね」と問われ「決めてない」と言い張る標だったが・・・検事風ウエイトレスの宇佐見夏希(南沢奈央)に厳しく追及され、弁護士風ウエイトレスの関カンナ(清野菜名)に見放されて・・・ついに罪を認めるのだった。
おめかしすることが罪と知った枝分は着替えを断念する。
その頃、詳細は明らかにされないが・・・十年も働いている町工場の社長・速水(菅田俊)とおそらく些細な意見の違いで決裂し、解雇されてしまう朝倉という若者がいた。
「謝っちまえばいいじゃないか・・・社長だってお前にやめられたら困るしさ」
同僚の三浦(石井智也)は宥めるのだが・・・。
「俺、悪くないもん」
意地を張り、頑なな朝倉なのである。
通勤に使う東都中央バスに乗り込んだ朝倉は・・・バスの中で何気なく床に落ちていた宝くじを拾う。おそらく・・・ゴミとしてどこかで捨てるつもりだったのだろう。朝倉はそういう真面目な若者なのである。
バスを降りた朝倉はコンビニで求人誌を購入し、たまたま行われているドラマ「犯罪刑事」の撮影を見学する。
不良鑑識官(浅利陽介)は叫ぶ。
「俺は指紋とか・・・下足痕とか・・・そんなのどうでもいい・・・ただ自由が欲しかった」
なんじゃこりゃと思いながら一応写メは撮る朝倉だった。
そして、公園のベンチで求人誌をめくる朝倉は・・・ふと将来への不安を抱く。
なんとなく拾った宝くじを取り出した朝倉はスマホで一応当選番号をチェックしてみるのだった。
「ええええええええええ」
宝くじは当選していた。
客待ちの間、初期型ゲームボーイで「BATTLE CITY」をプレイする枝分は朝倉を乗客として迎えるのだった。
「一番、近い東西銀行まで」
「お急ぎですか」
「できれば窓口が閉まる前に・・・」
しかし、道路は渋滞である。
どうやら・・・前方で事故が発生したらしい。
「どうやら・・・三時までにつくのは無理ですね」
「じゃあ・・・明日にするか」
「給料日とかですか」
「一億円の宝くじに当たったんです」
「そりゃ・・・凄い」
思わず宝くじを枝分に見せる朝倉。
「今日、ささいなことで会社クビになっちゃって・・・どうしようかと思っていたら・・・宝くじに当たっちゃったんですよ」
「これ・・・去年の宝くじですよね・・・引き換え期間は大丈夫ですか」
「引き換え期間・・・」
スマホで検索すると・・・それは・・・今日だった。
つまり・・・午後三時になると・・・ただの紙切れになるのだった。
「今、三時になっちゃいましたね」
「・・・」
「あと・・・三十分早ければね・・・一億円か・・・やり直しますか?」
「やり直す?」
BGMに加え、高速道路のトンネル利用でタイムスリップ感をアップする枝分。
エンジョイしてるな。
社長から手切れ金のような最後の給料をもらい懐の温かい朝倉は一時間前からやり直すのだった。
リプレイ一回目。
無駄な行動を省き、三十分時間を短縮して枝分と再会する朝倉。
「これなら間にあいますね」
「お願いします」
しかし、銀行の窓口嬢に印鑑を求められ、引き換えは失敗。
あわてて帰宅すると・・・そこには突然帰宅した夫に不信感を抱く妻の明日香(真野恵里菜)が障害となって立ちはだかる。
「こんな時間に・・・どうしたの?」
「とにかく・・・印鑑がいるんだ」
「印鑑って・・・おかしいでしょう」
「時間がないんだよお」
「ちょっと・・・待って」
妻の制止を振り切って印鑑を持って脱出する朝倉。
明日香は・・・会社に電話して・・・夫が解雇されたことを知る。
サトリンならサトるのに・・・。
銀行に駆けつけた朝倉だったが・・・無情にもシャッターは閉じるのだった。
タクシーに戻った朝倉に妻から「実家に帰る」とメールが届く。
「どうでした」
「間に合いませんでした・・・嫁にも逃げられました」
「えええ・・・なんでそんなことに・・・」
「もう一回いいですか」
「ふふふ・・・ゲームみたいですね」
エンジョイしてるな。
リプレイ二回目。
一刻も早く、印鑑を取りに戻るために・・・最初より早めで宝くじを拾う朝倉。
その時、パスが揺れて・・・女子校生の太ももにタッチしてしまう朝倉。
痴漢騒ぎが持ち上がり、逃走した朝倉を何故か、ゾンビのように追いかける正義感の強すぎる乗客一同である。
まるで暴徒と化して日本車を襲う中国人のように朝倉が乗り込んだ枝分の車両をガンガンと叩く一般市民の群れ。
「おい、やめろ、ふざけんな」
キレる枝分だった。
リプレイ三回目。
「急ぎながらも・・・慎重に」という枝分のアドバイスを受けトライする朝倉。
無事に宝くじを回収。
「あら・・・どうしたの」
「ちょっと・・・忘れものをとりに」
「忘れもの」
「うん・・・後で説明するよ・・・仕事に戻らないと」
「ねえ・・・見て・・・ミニトマトがなってたの・・・すごくない?」
「うん・・・そっか、良かった」
「まだ・・・青いんだけど」
「今日さ・・・臨時ボーナスが入るんだ・・・久しぶりに美味しいものを食べに行こう」
「えっ」
「何食べたいか・・・考えておいて」
「わかった」
「じゃ」
「いってらっしゃい・・・気をつけてね」
「うん」
犯罪刑事は叫ぶ。
「俺は犯罪者だ・・・でも人間なんてみんな犯罪者じゃないか」
余裕で枝分と再会である。
「これ・・・間に合いますよね」
「間に合いますね」
しかし・・・なんとなく混み始める道路。
「用心して・・・ここから歩いて行きます」
「そうですか・・・」
「ここまでのお金・・・清算します」
「換金されてからでもいいですよ」
「いえ・・・お金はあるんで・・・換金したら・・・そのまま嫁とおいしいものを食べに行くつもりなんです」
「そうですか」
「ありがとうございました」
足取り軽く銀行に向かう朝倉。
しかし、その頭上からは巨大な道路標識が落下するのだった。
下敷きになった朝倉は身動きができない。
ゲームオーバーからのコンティニューならずである。
朝倉は死亡した。
道路では渋滞が始っていた。
枝分の車に新しい乗客がやってくる。
思いつめた表情の男。
「どうかしましたか・・・」
「宝くじをね・・・」
男のリプレイ一回目。
男は期限切れ寸前の宝くじをバスで・・・落しませんでした。
ホッとした表情でそのまま・・・銀行に向かう男。
バスに乗り込んだ朝倉は宝くじを拾うことはない。
しばらく公園で頭を冷やした朝倉は・・・社長に謝罪して・・・職場に復帰することを選択する。
何しろ・・・家には可愛い明日香が待っているのだった。
店では「おめざめテレビ」の放送をみんなで視聴している。
せっかくおめかししたのに標はオンエアではカットされていた。
制服の枝分は結構、出番が多かった。
レポーター(池田裕子)に質問される枝分。
「チーズケーキはいかがですか?」
「あの・・・え~と・・・この・・・ケーキの・・・チーズケーキの・・・おおおおおいしいとひ」
しどろもどろの枝分。
しかし・・・枝分が気になったのは・・・やはりおめかしした方がよかったかな・・・という点だった。
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コメント
キッドさん こんばんは(^^)
今クールは歴史物が2本あるしクドカンも‼︎
内容が充実しすぎていて レビューも力が入りますね^ ^
あまり無理なさらないでくださいね☆
竹野内さんが出るので何気に楽しみにしていたドラマですが初回見た時は面白いけれどちょっと安っぽい気もして主役の出番が少なすぎるのが玉に瑕でした
でも回を重ねるにつれて 竹野内さんの出番もふえてきたし
今回のお話は捻りが効いていて ちょっと裏切られる展開だったりもして
見終わった後 かなり満足感がありました
テーマは愛
タクシードライバーは神なのでしょうか
そう思うとますます期待値があがります♪
最後まで楽しく見れそうです(*^^*)
投稿: chiru | 2014年11月 7日 (金) 00時18分
シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃいませ・・・大ファン
ねぎらいのお言葉ありがとうございます。
数日前からウイルスに汚染されている感じなので
少し、休養しながら書いています。
そろそろ、感冒の季節なので
ご自愛くださいますように。
買い物に出るくらいで
ほとんど人ごみには出ないのですが
家人が外出してウイルスを持ちこめば
結局同じでございますからねえ。
ここ三年くらい風邪らしい風邪を引いていないので
そろそろかとも思います。
悪魔も風邪をひくとはこれいかに・・・です。
チープな感じは
ある程度・・・あえてだと思いますが
そういうのが苦手な人もいるし
加減が難しい所。
ドラマの方は何人かいる脚本協力者が
バカリズムの素晴らしいアイディアを生かして
結構・・・いい感じの共同作業になっているようですねえ。
もちろんどこまでが
アイディア(原案)で
どこまでがプロット(筋立て)で
どこまでがシナリオ(脚本)かは
神のみぞ知る感じですけれども。
ゲストが一回死ぬのは
初回の焼き直しですが
それを感じさせないバリエーションがありますな。
こうなるとバッドエンドがあるのか
あるとすればいつやるかが
一つの楽しみになっています。
キッドは枝分は・・・記憶をなくした神様だと
思ってみていますが・・・
バッドエンドがくれば
悪魔の可能性もございますからね。
今回も・・・拾った宝くじを
換金させないあたり・・・
かなり神々しい感じでございました。
ゲストも渋い人選でうれしい気がします。
クネ夫とまのえりの夫婦なんて
かなりレアですから~。
充実の秋ドラマ・・・最後まで面白いとよろしいですな~。
投稿: キッド | 2014年11月 7日 (金) 03時17分