リア充へのいけずも飲み込む乙女チックワールドの勝利なのだ!(黒島結菜)
ホリコシ出身の原エレナ(中村静香)不在の今回。
まさかとは思うが・・・おとがめあったのか。
バカなのか。
もちろん・・・がんじがらめの一部業界で・・・誰かが言っていいことと悪いことをいろいろアレするのは分かり切っているのだが・・・。
バカなのか・・・とは言いたい。
こんな・・・芸術性の高い作品に対してクレームつけること事態が恥ずかしいことと何故わからないのか。
あ・・・バカだからか。
ミロのヴィーナスに着衣させてどうする・・・という話である。
どこにもない・・・無印的なコーラを発注するような・・・そういうバカげた風潮にはウンザリなのだ。
だけど・・・バカは無制限に生み出されるんだな。
勉強するヒマのない芸能人クラスがバカで何故悪いんだ。
まあ、一部スポンサーや一部お茶の間はバカだけど神様だからな。
で、『ごめんね青春!・第4回』(TBSテレビ20141102PM9~)脚本・宮藤官九郎、演出・金子文紀を見た。ついに・・・「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」「タイガー&ドラゴン」「流星の絆」などでおなじみの名コンビである。ますますいいよねっ。今回は「アオイホノオ」で抜群の津田ヒロミを出現させた黒島結菜が美少女力を爆発させ・・・他の追従を許さない・・・と思ったが・・・エリーこと満島ひかりが底知れぬ底力ですべてをかっさらっていきました。いい女風になった坂井真紀がそれほどでもなかったことや・・・斉藤由貴がどうなろうと知ったこっちゃないことが・・・歳月の重さを感じさせてくれました。
さて・・・銀ちゃんとヤスじゃなかった・・・未検挙の放火犯である原平助(錦戸亮)の父親・原平太(風間杜夫)と濡れ衣で放火の容疑のかかった蜂矢祐子(波瑠)の父親・蜂矢善人(平田満)が旧交を温め合うスナック「ガールズバー」・・・いや・・・修羅場と化した店内である。
なぜなら・・・そこには蜂矢祐子と当時交際していた蔦谷サトシ(永山絢斗)が勤務中だったのだ。
明らかに広島に原爆を落した「運命」を怨んで語り続ける被爆者的に・・・サトシを鞭打って当然の態度で杖による一方的暴行を加える善人であった。
「だからって集団的自衛権の行使の容認を否定できないじゃないですか」と問う高校生に大人としてきちんと答えてあげて欲しいものである。・・・なんの話だよっ。
「とにかく戦争は悪なのです」と言ってれば平和になるくらいなら誰も苦労はしないよな。
「こいつのおかげで・・・祐子は・・・」
「すみません」
思わず謝る平助だった。なぜなら・・・真犯人だからである。
「何故・・・君が侘びる」
しかし・・・どうしても本当のことが言えない・・・言うと最終回だからである・・・平助はまたしても嘘をつくのだった。
「僕は・・・サトシの親友で・・・祐子さんのことが・・・好きだったので・・・」
嘘をついた勢いで言わなくてもいいことを言う平助だった。
「好きって・・・君が・・・」
「片想いですけど」
「ああ・・・よくメールを送って来たのは君だったのか」
「はい」
「全部、俺が削除しといたけどな」
「え」
「あんまりしつこいんで俺が何度か返信しておいた・・・今は勉強に力を注ぐべきとかな」
「あれ・・・祐子さんじゃなかったんですか」
「俺だよ」
「ええええええええ」
「じゃ・・・お前は」
「そうです・・・オレが親友の恋のキューピッド役を請け負いながら・・・ちゃっかり交際しちゃった男です」
「ひどいな」
「最悪の男なんですよ・・・殴られて当然の男です」
「そうだ・・・君も殴ってやれ」
「おい・・・待ちな」
割り込む銀ちゃん・・・じゃなかった平太。
「黙って聞いてれば・・・ウチの息子が・・・マザコンの根性無しとはどういうことだよ」
「そんなこと言ってません」
突っ込む祐子の妹のりさ(木村真那月→満島ひかり)だった。
お・・・サトシじゃなくて・・・平助を庇うのか・・・それは意外な伏線だった。
しかし・・・平助は妄想の中で観音様を亡き母親と融合させるほどの筋金入りのマザコンである。
それはともかく・・・語られる蜂矢家の悲喜劇。
「私は敬虔なクリスチャンとして純朴に暮らす箱根の農夫でした。しかし、家族を養うために三島でペコリのおじさんの青果店の経営を始めたのです。貧しいけれど楽しい暮らしでした。そこへ・・・あの事件です。店には八百屋お七とかもっとペコレとか・・・そういう落書きとしても笑える誹謗中傷があり・・・閉店を余儀なくされたのです・・・娘の祐子は家出をして消息不明となり・・・」
娘を消息不明にしたのも平助である。
「しかし・・・土地を切り売りして娘のりさの学費を捻出し、こうして立派な教師になってくれたことが救いです。たまたま、育てた馬鈴薯でコロッケを作ったところみしまコロッケとして有名になり、今はロイヤリティーだけで悠々自適の暮らしです」
「なんだ・・・結局、ハッピーエンドか」
「すべては神の思し召しです」
銀ちゃんとヤスはなんとなく和んで・・・在りし日々を懐かしむのだった。
「小夏はすこし太ったと思わねえか」
「あ・・・映画の方の・・・」
「そうそう・・・そっちそっち」
「そうですねえ・・・太りましたかねえ」
とにかく・・・なんだかんだ・・・いたたまれない平助は観音様(森下愛子)に縋る。
「やったのは・・・僕なのに・・・」
「なのにねえ」
息子を見守る母の慈愛を注ぐ観音様・・・しかし・・・この後、仏の顔も三度までの事態が彼女を襲うのだった。
一方・・・本格化した三女トンコー合同文化祭計画は・・・成績が学年トップクラスで生徒会長の中井貴子(黒島結菜)の推進力でグイグイと進み、何故か実行委員による「伊豆・三津シーパラダイス」の親睦会に発展する。
どうやら・・・大口後援者からの寄付が打ち切りになったらしい聖三島女学院校長の吉井良江(斉藤由貴)は「いいですよ」と許可する。
「どうやら・・・合併しかないと腹を決めたらしい」と通称3Dこと駒形大学付属三島高校の校長・三宮大三郎(生瀬勝久)はニヤニヤするのだった。
そのために・・・教師同志も親睦を深める。
「コロッケならすぐできるだら」でおなじみのスナック「ガールズバー」のママ(植木夏十)の出番確保の流れである。
そこで繰り広げられる「壁ドン」論争。
「壁ドンっていうのはよ・・・あれだろ・・・若いものが勢いにまかせてズッコンバッコン、ギシギシアンアンしていると・・・無粋な隣人に壁をドンと叩かれるっていう」
「いつの時代の話ですか・・・今や、乙女の憧れ、壁を背にした乙女がイケメンに壁ドンとされて見つめられて胸キュンなのですよ」
なぜか・・・吉井校長と・・・平太には恋の炎が燃え上がり・・・とばっちりを受けたなりすましている養護教諭のドンマイ淡島舞(坂井真紀)はマドンナ復活を指向する。
そして・・・金曜日は忙しい三宮校長(生瀬勝久)がパーソナリティの三島のミニFM局の番組「カバヤキ三太郎のごめんね青春!」ではナイスボディーの男子生徒会長・半田豪(鈴木貴之)が公開告白稽古に没入するのだった。
翌日は・・・高僧によるありがたい講話会の日だったが・・・何故か・・・亡き妻の魂の宿る観音様の前で同衾し、遅刻する平太と吉井校長。
仕方なく・・・ピンチヒッターに現れた一平(えなりかずき)は微妙に変身した淡島舞に心を奪われる。
そして・・・いよいよ・・・グルーブ交際の日がやってきた・・・ま、集団デートである。
もはや・・・実行委員でもないメンバーも参加し・・・くんずほぐれつである。
「あまりん」こと阿部あまり(森川葵)はラジオを聴取して半田の告白に胸を高鳴らせ、明らかに胸が他の生徒よりそびえたつ佐久間りえ(久松郁実)をなりすまされている成田(船崎良)と大木(竜星涼)が登頂せんとし、あまりんにふられた海老沢ゆずる(重岡大毅)はあてつけで中井貴子狙いに走り、サンダル(トリンドル玲奈)はサル(矢本悠馬)と「まっさん」的な何かになり、遠藤いずみ(富山えり)と三択の昭島(白洲迅)は水族館でもクイズ合戦である。
海老沢に速攻で失恋した神保愛(川栄李奈)は目移りするうちに自分の立ち位置を見失いそうになっているらしい。
そんな中・・・二人の生徒会長のターゲットは教師に絞られていたのだった。
「私・・・先生のこと好きです」
「え」
硬直する平助だった。
なにしろ・・・生まれて初めて女子に告白されたのである。
「でも・・・交際しようとは思いません。だけど・・・私が合同文化祭で頑張るのは・・・すべて・・・先生のためですから」
研ぎ澄まされて重い・・・中井会長。
一方、半田はイルカも飛び出す絶叫告白で・・・周辺を脅かすのだった。
しかし・・・告白されたりさはクールに対応する。
「うれしいけど・・・あなたの気持ちに応えることはできない・・・先生、結婚するんだ」
「知りませんでした」
「予定はないけどね」
「え」
「今日、決めたから」
「その人のこと好きなんですか」
「いいえ・・・まだ付き合ってないし」
「えええ」
「相手は原先生よ・・・絶対秘密だからね」
半田とお茶の間が心の中で一体となった瞬間である。
もちろん・・・時は遡上するのだった。
通称みとしーに向かう通称いずっぱこの車内。
和気藹々の男子と女子に感動する平助。
そこで・・・一緒に掴んだら必ず結ばれるハートのつり革伝説について熱く語るりさ。
揺れる車内・・・思わず壁ドンの平助。
その時・・・平助とりさが掴んでいたのは・・・伝説のハートのつり革だったのです。
この瞬間・・・処女のりさは・・・姉にふられた男・平助と結ばれる「運命」を感じたのでした。
あああああああああああああああああと開いた口がふさがらない処女の醍醐味である。
こじれた綾瀬はるかも凄いけどこじれた満島ひかりも甲乙つけがたいな。
とにかく・・・突然、自分を熱く見つめ始めたりさの視線に気付かず・・・童貞なので・・・中井会長に予防線を張る平助。
「ねぇ、私たちって、付き合ってるのかなぁ?・・・と女子はよく口にしますが・・・社会に出れば世界は常に男女共学です・・・そこには様々な出会いがあります。あわてず騒がず様子見をすることが大切です」
いかにも・・・腰の退けた平助の言葉にまったく同意の様子のない中井会長だった。
一方・・・りさはイギリスの代表的なロマン派詩人で閑古鳥をこよなく愛するウィリアム・ワーズワースの言葉を引用する。
「You must love him, before to you he will seem worthy of your love.」
(あなたが愛するのはあなたの愛する者が愛する価値があるからではない)
「いいですか・・・ムキムキだから好きになるのではありません・・・好きな相手がムキムキならムキムキも好きになるのです」
硬直する半田。
激しく同意のあまりん。
「様子見とか・・・単なる時間の無駄です。青春時代は短いんだ・・・がっついていこう!」
走りだした恋の暴走列車は止まらないのが運命なのである。
なにしろ、主人公にヒロインが恋をしているだけでこんなに面白いんだぜ。
万歳。ごめんね青春!
関連するキッドのブログ→第4話のレビュー
| 固定リンク
コメント