頼まれたら断れない人・・・だからといってパシリとは限らない(竹野内豊)
ドラマは夢の世界である。
神でもありパシリでもあった運転手が過去に連れて行ってくれたりする。
妻と愛人の心が入れ替わってしまう。
未成年と不適切な性行為による妊娠出産近親相姦親殺し子殺し抑制された多重人格者が実在する。
基本的になんでもありなのである。
そのすべてを受け入れるためにはそれなりに柔軟である必要がある。
「そんなことあるわけないじゃない」
そんなことを言う人は認知症を発症している可能性がある。
なにしろ・・・それを言ったらおしまいなのだ。
夢の世界で・・・しばらく・・・自分を忘れる・・・。
そうせずにはいられない自分が少し・・・可哀想だとしても。
で、『素敵な選TAXI・第7回』(フジテレビ20141125PM10~)脚本・バカリズム、オークラ、演出・星野和成を見た。インタビューの基本は質問をすることだが・・・何を問うかと言えば・・・相手の人生について・・・と総括することができる。もちろん・・・伝えなければいけない事柄が別にあったり、極度に限定されている場合はある。メルトダウンしそうな原子力発電所の責任者に「好きなタイプ」を聞いたりはしない。人生とは一種のサイクルである。誰かの出産によって生まれて・・・誰かに育てられる。ここでの主な関係は親子である。幼年期から思春期にかけては初恋が関係する。やがて恋愛関係が主軸となり・・・結婚ということになる。夫婦関係が生まれ・・・場合によっては不倫関係なども起こる。さらに出産によって子供ができれば親子関係である。ここである意味、一周したわけだ。ただ、子供の視線と親の視線では別である。親の人生は続き、老いと死がやってくる。誕生も死も・・・本人にはあまり記憶がないところが人生の醍醐味である。インタビュアーはこういう人生のポイントのメモを持っているものだ。そしてインタビュー相手のプロフィールと照合して・・・質問のポイントを考える。ドラマのテーマもまた同じようなものである。今回は「結婚相手を親に紹介する」である。ついこの間、むふっ♥の世界でも通りすぎたところだが・・・こっちはこっちでそういうお年頃なんだな。
枝分(えだわかれ)が常連客となっている「cafe choice」・・・。
劇中劇である「犯罪刑事」は共犯刑事(日村勇紀)の登場で新たな展開を見せている。
枝分(竹野内豊)は結構、お気に入りのようである。
しかし・・・常連客の一人、標道雄(升毅)はそれほどでもないらしい。
標はどちらかと言えば「自分語り」がしたい気分であるらしい。
「思えば俺も昔はやんちゃだった・・・」
話のポイントがすべるかすべらないかの世界で生きている人間にとって・・・すでにすべっている話である。
本当にやんちゃな人間はこんなところで油は売っていないものだ・・・おいっ。
だから・・・マスターの迫田(バカリズム)は冷淡に対応する。
ウエイトレスの宇佐見夏希(南沢奈央)は枝分の読んでいる書籍に興味を示す。
御利益のあるパワースポットの特集記事である。
「そういうの好きなんですか」
乙女チックな件で失敗したと感じている枝分は・・・言葉を選ぶ。
「好きだ・・・と言ったら?」
弱虫で根性無しで小心者の枝分だった。
「私、昔から・・・そういうの好きなんですよね」
夏希は空気を読んで話題に合わせたりしないタイプなので・・・枝分は素直に意気投合するのだった。
そして・・・「待ち受けにすると厄除けになる鳥居」を求めて旅に出るのだった。
その鳥居は片田舎の駅前にあった。
早速、写メを撮影する枝分だった。
しかし・・・そこで・・・地元の暴走族のレディースである苦露悪惨のメンバーに因縁をつけられてしまう・・・。
「てめえ・・・オレたちの写真撮っただろう」
「撮ってません」
「顔かせや・・・こら」
レディースに囲まれた主人公に今日のゲストが気がつく。
ITベンチャー企業のCEO内藤彰(葛山信吾)との婚約が整い・・・故郷の街に婚約の報告にやってきた大橋真理(貫地谷しほり)である。
人格者である内藤は・・・枝分の困窮を見逃すことができずに・・・介入する。
しかし・・・事態は紛糾する。
「ここは女同士ということで・・・」
なぜか・・・別行動をとる真理だった。
婚約者の視界から消えた真理は態度を豹変させる。
「おらおら・・・てめえ・・・誰に口聞いてんだか・・・わかってんのか」
「なんだとこら」
「おまえらじゃ・・・話になんねえ・・・今の頭(ヘッド)に真理が帰って来たと言っときな」
「え・・・真理って・・・まさか・・・初代総長の大橋さんですか」
「伝説の百人殺しの・・・」
「ヤクザの事務所へバイクで特攻かけて・・・」
「東名高速を東京から名古屋まで逆走したという・・・」
土下座するレディースたち。
真理は苦露悪惨の初代総長だったのです。
もちろん・・・フィアンセには秘密です。
それどころか・・・両親について嘘をついていました。
やんちゃだった頃に散々迷惑をかけた親だったのに・・・。
父親はのんだくれ、母親はネグレクトというでっちあげで・・・自分をいい子に取り繕っていたのです。
そんな経緯がありながら・・・なんとか乗り切ろうと淡い期待をかけて・・・家出同然で飛び出した故郷に帰ってきた真理なのである。
枝分は二人を真理の実家に送る。
その道行・・・。
改心した不良より・・・最初から善良な人の方が素晴らしい。
焼きそばパンを買いに行ってスパゲティーパンを買って帰っても文句を言われる筋合いはない。
枝分はパシリではない。
会話が一方的に弾む枝分である。
カツアゲされそうになったことが嫌な過去を思い出させたらしい・・・。
しかし・・・。
「何しに帰って来た」と父の豊(清水章吾)はお約束の叱責。
人の好い母の春代(萩尾みどり)はおろおろするばかり・・・。
「しかし・・・彼女も過去のことは忘れて帰って来たのですから・・・」と真理の嘘を信じてフィアンセを庇うCEO。
「あれだけのことをしておいて・・・」
「あれだけのこと・・・?」
真実を知ったCEOは憤慨する。
「隠しごとは・・・なしだって言ったのに・・・」
CEOは嘘をつかれるのが嫌いなタイプだったらしい。
CEOは怒りにまかせて・・・一人でバスに乗って去っていく。
「ああ・・・あたしはしくじった」
そこへ・・・選TAXI登場である。
今回、枝分は・・・「時空修正についての注意事項・動画」を作成していた。
内容は「シートベルト着用のお知らせ」である。
道交法的なものを本能的に拒否する真理だった。
「やりなおしますか」
「はい」
実家の玄関前まで遡上する真理。
「ちょっと待ってて・・・」
「どうするの・・・」
「先に・・・私だけ・・・両親と話してくる」
単身、両親に再会した真理は土下座するのだ。
「ごめんなさい・・・」
「とにかく・・・あがりなさい」
優しい両親だった。
事情を話すと・・・真理の嘘に付き合ってくれることまで了承してくれるのだった。
「お前は・・・それでいいんだな」
「はい」
辻褄合わせに成功した真理はCEOを呼びこみ・・・結婚の許しを恙無く得る二人。
すべては・・・丸く収まったように見えたが・・・。
そこへ・・・苦露悪惨九代目総長・黒田陽子(小池里奈) が総員体制で挨拶にやってくるのだった。
「初代総長・大橋真理さんがご帰宅と聞き・・・御挨拶に伺いました」
「え」
あわてて・・・周回軌道上の選TAXIを呼びよせる真理だった。
駅前まで遡上する真理だった。
真理とCEOは枝分を救出せずに・・・バスに乗り込むのだった。
「うわあ・・・からまれる」と思った枝分はからまれるのだった。
しかも・・・今度は真理が救ってくれないのである。
そこへ・・・通りすがりのウエイトレス・関カンナ(清野菜名)が現れる。
「あれ・・・君、どうして?」
「ここ・・・地元なんですよ」
「へえ」
「この人に手をだすんじゃねえ」
「なんだ・・・てめえは」
「おめえら・・・苦露悪惨だろ・・・あたしは・・・六代目総長の関カンナだよ」
「え・・・カンナさんですか・・・」
「あの・・・二百人殺しの・・・」
「関東統一戦争でパトカーを燃やした・・・」
「首都高を朝から晩まで逆走し続けたという・・・」
土下座するレディースたちだった。
一方、今度は完全に乗り切る真理。
しかし・・・心には曇りが生じていた。
このままではいけない・・・そんな思いがつのる。
駅前に戻って来た真理を両親が追いかけてくる。
「今度はいつ帰ってくるんだ」
「幸せにおなり・・・」
どこまでも・・・優しい両親だった。
そうなのだ・・・そんな両親を悪者にして・・・フィアンセに嘘をついて・・・筋が通らないのだ。
レディース根性に火がついたのである。
選TAXIを呼びだす真理。
「十年前に戻ってやり直したい」
「十七億円かかりますけど」
「・・・」
「・・・」
「とにかく・・・彼にすべてを打ち明けたいの」
「それなら・・・戻らなくても・・・今、すればいいんじゃないの・・・」
「あ・・・」
選TAXIを借りて・・・CEOにすべてを話す真理・・・。
しかし・・・CEOは・・・。
「正直に言ってくれてありがとう・・・でも、元ヤンだっていうのは・・・薄々知ってたよ・・・だって・・・部屋に特攻服飾ってあったから・・・まさか・・・総長とは思わなかったけど」
「あ・・・あれは・・・薔薇の刺繍が素敵だったから・・・」
「でも・・・下に苦露悪惨って書いてあったし・・・あれ・・・なんて読むの」
「クロワッサンっす」
「スイーツじゃなくて・・・エレガントだけどパンなんだねえ」
「だから・・・僕はパシリじゃないですよ」
とにかく・・・こうして・・・たくさんのレディースとお友達になり・・・厄除けの写真を無事入手した枝分だった。
やんちゃだった標・・・パシリではなかった枝分・・・。
神々も・・・過去は美化するものらしい。
来週は・・・泣き虫・佐山佑香(臼田あさ美)が再登場かっ。
宇佐見夏希の回はまだですかあああああああっ。
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ごっこガーデン。愛と青春のパワースポットセット。まこ「最強のレディースとパシリでアッシーな彼との純愛物語『私にパンを買ってきてロード』絶賛公開中!・・・コラボ商品のまこかまぱんも絶賛発売中デス。妄想大ヒット御礼でしゅ~。姉ちゃんたちのアクション炸裂も見どころでしゅよ~。パシリの皆シャン・・・お目当てのパンが売り切れの時は迷わずまこかまぱん!・・・文句言う奴にはまこがぼぎゃあんと上等パンチ&上等キックをお見舞いしましゅから~!」くう「師走の足音が近づいて・・・思わずつぶやく忙しさ!・・・15がFなら16は10ですか・・・暗算の速いのと密室で安産の人はどちらが偉いの?・・・17億円は11億円なのですか・・・ちがうの?・・・わかりたと言えないよおおおおおおおおおおおお」シャブリ「ささやき刑事と森田さくらの再会はすれちがいなのでありました~。 ここまですべてが恋愛話・・・主題歌が恋の歌なのは・・・そういうことなのでありました~」
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コメント
奈央ちゃん、私も好きです!
喫茶店の場面が毎回楽しみなのですが、中でも奈央ちゃんの表情についつい目が行きます。
奈央ちゃんの回もありますよね。
枝さんは、回を追うごとに可愛くなって、筋書き以上に枝さんの反応やうざいやり取りが楽しみです。
竹野内さんは、すっかり枝さんのイメージになってしまいました。
できるイイ女役は貫地谷ちゃんのイメージとは違ったのですが、田舎のご両親との気持ちのやり取りは、しみじみあったかかったです。やはり田舎の女の子が似合いますね。
投稿: ギボウシ | 2014年11月27日 (木) 16時53分
「栞と紙魚子の怪奇事件簿」の栞が
あまりにもハマリ役で
これは紙魚子の前田敦子にも言えるんですけどね。
どうしても・・・役以上に
凄い秘密を持っている感じが
漂う南沢奈央・・・。
宇佐見夏希の私生活が気になるのでございます。
枝さんとしての竹野内さんは
どこか凄みがありますよね。
言動がすべて三枚目の二枚目・・・。
やはり神なのですな。
貫地谷ちゃんの基本は自意識過剰・・・。
充分魅力的なのにB子ですからな。
必要以上に自分をよく見せようとして
疲れてしまう女子はピッタリなのですな。
「ちりとてちん」
「カーネーション」
「あまちゃん」
この超朝ドラマの一角を担っているだけはありますな。
「スイングガール」では
上野樹理の主人公に対して
ヒロインポジションでございますからねえ。
がんばるだけがんばって
疲れ果て
ふてくされた時が
一番かわいいという・・・資質を
バカリズムはよくわかっているんだなあ・・・
投稿: キッド | 2014年11月27日 (木) 22時09分
何が苦露悪惨じゃ!
あたいは腐乱諏犯の方が好きじゃ!!!
つか、何でパシリ=パンこうて来いやっ!の
イメージなんじゃろか???
ん?パンと言えば・・・まこかまぱんの宣伝をせねば
いかんかった!!!よっしゃ、チーム名は魔弧華馬藩でいくぞ!!!
と、妄想レディースのヘッドとなってB子と対決する物語の
映画のクランクインはいつですか~?
能年ちゃんにお相手役の登坂広臣の顔と名前が
未だにわからず、登坂と字面を見ただけで
脳内には勝手にアナウンサーのマロ登坂さんが登場して
混乱してしまいますぅ~
投稿: まこ | 2014年11月29日 (土) 15時49分
まこ様、まこ様専用スライムヘッドを
限定一名様でオークションにかけながら
ロイド工場で
大量生産なさってますな・・・
まさか・・・またあこぎな商売を・・・。
なになに・・・魔弧華馬藩のメンバーの
バイクを全部新車に買い替えてあげたので
お小遣いが足りなくなったのですと・・・。
さすがはまこ様、
お友達思いでございますな。
じいや、感服つかまつりました。
(じいや馬鹿喝屠尾クラス発動中)
風邪が流行っておりますので
今夜のディナーは
じいや特製スタミナ餃子にいたしましたぞ~。
中華風おかゆと一緒にお召し上がりくださいませ。
フカヒレ入りでコラーゲンたっぷりでございます。
まこ様レディース物語の第二弾
レディース・クローズろくでなし死闘篇の
撮影快調でございますな。
スカイツリーの側面をかけあがるまこ様のバイクスタントが早くも話題ですな。
一体・・・どのように撮影したのでございますか。
なになに・・・一発本番で
見事にやりとげたと・・・。
まこ様~、いくらなんでもキケンが危のうございますぞ~!
投稿: キッド | 2014年11月29日 (土) 21時04分