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2014年12月16日 (火)

素晴らしいことが待っているという未来へ・・・(夏帆)

総選挙で「軍師官兵衛」と「ごめんね青春!」が先送りになったので・・・前倒しである。

小悪魔(グレムリン)たちが大量発生中なので・・・うかうかしていられないのである。

今年も聖なる夜が迫ってきましたな。

包丁の準備はぬかりなく、電子レンジやディスポーザーもいつでも使用可能にしておかないとな。

いつまでもいると思うな強いママである。

クリスマスツリーは背後から襲ってくるので要注意だ。

一般人はシムラうしろって叫んでもらえないからな。

なにしろ・・・コンビニは24時間営業である。

やつらは・・・真夜中に食べ放題なのだ・・・。

チャラチャラチャチャンちゃらちゃらちゃちゃん・・・恐怖のメロディーが聴こえて来たぞ。

で、『信長協奏曲・第10回』(フジテレビ20141215PM9~)原作・石井あゆみ、脚本・宇山佳祐(他)、演出・林徹を見た。超時空に再び元号が現れる。信長(サブロー)発案による天正元年(1573年)である。この時、織田信長は四十歳になっている。サブローはほとんど加齢していないので・・・これはもう超時空現象と考える他ないのである。一瞬、近江国小谷城の浅井長政(高橋一生)織田市の夫婦が登場するが・・・いつの間にか茶々、初、江の三人娘が揃っているのだった。もう・・・魔法と言う他はない現象である。

小説「戦国自衛隊/半村良」は・・・織田信長不在の戦国時代に・・・自衛隊がタイムスリップするのだが・・・いつしか・・・自衛隊が織田家の役割を果たしていき・・・歴史が修正されていくという趣向になっている。

このドラマは摩訶不思議的時空とは言え・・・一応、そういう「手」の中にあると言える。

シンプルに考えると・・・この戦国時代には明智光秀が不在なのである。

光秀が不在のままだと・・・本能寺の変が起こらないため・・・現代に到達できない。

そこで・・・サブロー(小栗旬)がタイムスリップし・・・信長と入れ替わることによって・・・信長(本人)が明智光秀になるわけである。

信長(本人)に恨みを持つ羽柴秀吉(山田孝之)が登場し・・・陰謀を巡らす。

このままいけば・・・本能寺の変・秀吉黒幕説的な流れが生じるわけである。

秀吉は光秀(信長)を「あなたこそ・・・本物の織田家後継者」と焚きつける。

これによって・・・光秀(信長)は信長(サブロー)を殺す本能寺の変を起こす可能性が生じる。

サブローを殺した信長を討てば・・・豊臣秀吉が誕生して・・・歴史は修正され現代に通じて行く。

最後は秀吉の息子をエロ本大好き脱糞おなご大名・徳川家康(濱田岳)が殺せば江戸時代の到来となる。

もちろん・・・それだと・・・主人公が・・・本能寺の変で死んでしまうわけである。

山崎の合戦までやるとなると・・・主人公不在だもんねえ・・・だから・・・予断を許さない感じに展開していると言える。

「むやみに人を殺したり、騙したりしてはダメよ~ダメダメ」と言っているサブローは集団的自衛権即戦争みたいな妄想に囚われている一部平和愛好家へのスイーツな皮肉と考えることもできる。

「米軍基地なんていらない」と浮かれて踊る沖縄県民の皆さんは・・・本気で中国共産党の支配下に入る覚悟があるのだろうかと・・・案じるわけである。

まあ・・・とにかく・・・首を土産に降参という戦国風景が描かれる月9はそれなりに凄いと言えるのだ。

主人公がきれいごと言うぐらい・・・我慢しろ!

なんだよね。

Nobuoo9で・・・超時空元亀四年。比叡山延暦寺の明智光秀による焼き打ち成功と、徳川家康による武田信玄の病死誘発により・・・四面楚歌の状態を脱出した織田信長(サブロー)である。

しかし、勉強のできない平成の高校生にとって・・・女子供を皆殺しにしたりすることは・・・物凄く悪いことに思えてならないのだった。

もう少し敏感であれば・・・命を賭けて信長の夢を守った森可成(森下能幸)の死が・・・戦国時代に順応する感性を磨いたはずだが・・・想像力に乏しいサブローには・・・命よりも大切なものがあるという実感が湧かないのだった。

だから・・・「我が身を守るためには・・・相手を殺してもいい」という不文律が理解できないのである。

そもそも・・・明智光秀を延暦寺に派遣したのはサブローなのだが・・・論理的な思考力のないサブローは「もう、勝手なことしないで」と光秀を叱りつけるのである。

つまり・・・「ヤキソバパンを買ってこいと言ったのになんでメロンパンなんだよ」という思考なのである。

光秀は・・・サブローに身代りになってもらった恩義があるため・・・罵詈雑言に耐えるのだった。

しかし・・・天下人の部下の家来であることよりも・・・天下人本人の部下に成りたい感じを真実を知る沢彦(でんでん)は匂わし始めるのだった。

そんな折・・・信長愛用の扇子を・・・光秀が所有していたことから・・・真実に迫る池田恒興(向井理)であった。ちなみに正史の池田恒興は娘を森可成の息子の長可(北村匠海)に嫁がせている。つまり、死んだ可成と恒興は舅同志なのである。

信長が影武者であったことに複雑な気持ちになるわけである。

何よりも・・・恒興は・・・信長の正室・帰蝶に横恋慕しているのだった。

乳兄弟の信長だから・・・我慢していたのに・・・よりによってどこの馬の骨とも分からない男が好きな女を抱いていることが・・・なんだか耐えられないのだった。

恒興が命の恩人であるサブローに急に冷たくなるのは・・・そういう暗い心理があるからだ。

一方・・・足利義昭(堀部圭亮)は史実通り、将軍としての実権を得ようと信長に敵対する陰謀を巡らす。

将軍を諌める使者として秀吉は・・・光秀を推挙する。

しかし・・・すでに暴君化しはじめたサブローは難色を示すのだった。

「戦国時代なのに武将に殺人を禁じる主君」はこれ以上ないバカ殿と言える。

言う通りにしていたら確実に国は滅ぶのである。

「信長様あっての・・・将軍家ということを忘れてはなりませぬ」

理路整然と将軍を威嚇する光秀に・・・恒興は・・・本物の信長を感じるのだった。

だが・・・スイーツなので帰蝶(柴咲コウ)やお市・・・そしてくのいちのおゆき(夏帆)は「デート」で女性を喜ばすサブローを断固支持するのだった。

帰蝶の策略によって・・・前田利家(藤ヶ谷太輔)からデートに誘われたおゆきは・・・サブローに告げる。

「生まれて初めて・・・明日が待ち遠しい気持ちになりました。これが楽しいという感情なのですね」

戦う機械として育てられたくのいちにとって・・・女の幸せは天国への階段そのものなのである。

「俺は信長様のために命を尽くす」という利家。

「私はただの女になりたいのです」というおゆき。

もう・・・「絶対にどっちか死にます」の旗が掲揚されまくるのである。

ちなみに・・・正史の利家には正室のまつがいてすでにこの時、一男三女の父である。

まつは十三歳で長女を生んで以来、二男九女を量産する戦国の生む機械である。

正史では信長自身が将軍を追放するが・・・ここでは秀吉が計略を実行する。

将軍に味方すると告げておき・・・将軍に挙兵させ・・・裏切って攻め込むという秀吉の一人舞台である。

「そんなの騙し討ちで・・・卑怯じゃないか」

もはや・・・完全なる暴君と化したサブローは・・・殊勲者の秀吉を叱りつける。

「比叡山は・・・森様の仇・・・これを討ったのは正しゅうございました。そのおかげで・・・諸国の大名たちは織田家を恐れ・・・味方についたのでございます。だから・・・将軍家に味方する大名はいなくなりました・・・しかし・・・将軍家はそれでも・・・信長様に敵対いたします・・・つまり・・・将軍も森様の仇なのです。計略を用いましたのは猿めの不徳の致すところ・・・どうかお許しくだされ・・・」

戦国時代の常識を持ち出され・・・頭の悪いサブローは反論することができないのだった。

将軍家追放により・・・天下人となった信長に・・・諸国の大名の家来たちが続々と寝返りはじめる。

史実では・・・七月に将軍を追放した信長は八月に朝倉氏を、九月には浅井氏を滅ぼすのである。

なにしろ・・・天正二年の正月には朝倉義景と浅井父子のドクロ酒で御屠蘇をいただかなければならないのだ。

その戦いの前に朝倉家臣の前波氏などが織田家に寝返り出す。

朝倉氏の重臣の一族である小泉景邦(フィクション・・・小泉長治+山崎景邦か?)も朝倉家臣の魚住景固(史実では信長に降伏)の首を持参し臣従を願い出る。

しかし・・・朝倉家のくのいちだったおゆきは・・・それが偽りの投降であることを見抜く。

「あのものは新当流の使い手・・・御用心ください」

おゆきは利家に注意を促す。

歓迎の宴で・・・利家は・・・景邦(木下ほうか)に注意を奪われ・・・くのいちの刺客にサブローは襲われる。

間一髪、身を挺してサブローを守るおゆき。

「おゆき・・・死ぬな」

「私の仕事は・・・帰蝶様を守ること・・・帰蝶様の幸せは・・・信長様・・・」

息絶えるおゆき・・・。

うわあ・・・おゆきが死んだら・・・キッド的にはこのドラマ終了じゃないか・・・。

恒興は・・・ついに・・・サブローに対峙する。

「みな・・・信長様を守るために・・・命を賭けているのです。森殿も・・・おゆきも・・・信長様を守るために・・・死んだのです・・・その信長様が・・・偽物なんて・・・許されない・・・この城から出て行ってください」

「恒ちゃん・・・」

その頃・・・竹中半兵衛(藤木直人)は本物の秀吉が死んでいることを突きとめる。

しかし・・・秀吉は半兵衛が察知したことをすでに知っていた。

帰蝶は悲しみにくれ・・・おゆきの幻を見るのだった。

「おゆき・・・髪を梳いておくれ・・・おゆき・・・」

すべての死の責任が自分にあることを・・・サブローは果たして理解できるのか・・・。

いよいよ・・・ドラマは最高のスイーツとしてクライマックスを迎えるのだった。

まあ・・・最終的には続きは「映画」でというスイーツな展開なんですけどね。

関連するキッドのブログ→第9話のレビュー

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