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2015年1月19日 (月)

瞬きもせず・・・知行合一やけー・・・あなたしか見えん(小島藤子)

非常にざっくりした言い方で言うと兄・杉梅太郎(原田泰造)と弟・吉田寅次郎(伊勢谷友介)の意見の違いは朱子学と陽明学の対立と言える。

朱子学においては「行動」は「正しい認識」によって生じる。ある意味で慎重論である。

しかし、陽明学では「正しい認識」は「行動」を伴うのである。つまり・・・正しい認識をしている時にはすでに行動している・・・これが「知行合一」である。

たとえば・・・「黒船」を見て・・・それがどういうものかをじっくりと観察し、知識を深め、あらゆる関係性を見極めた上でどのような行動をするべきか考える・・・つまり何もしない可能性が高いのが朱子学。

「黒船だ。好きだ。愛してる。黒船に乗る」・・・これが陽明学である。

基本、吉田松陰は恋する乙女そのものなのでございます。

「恋とは何か・・・よく考えろ・・・」なんて言っても乙女心は止まらない。

だから・・・乙女チックな吉田松陰は・・・ある意味、少女マンガ的に知行合一です。

で、『花燃ゆ・第3回』(NHK総合20140118PM8~)脚本・大島里美、演出・渡邊良雄を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回はついに主人公のお兄ちゃん・吉田寅次郎描き下ろしイラスト、ガチャッと大公開でお得でございます。混乱を極める幕末において・・・フィクションとノンフィクションに立ちはだかる元号と・・・数え年問題・・・これに・・・寅次郎の黒船密航問題が絡むと・・・いろいろとアレなんですな。まず、ペリーの黒船来航は嘉永六年六月(1853年7月)のこと。浦賀奉行が久里浜でペリーから国書を受け取る。ここから・・・幕府は対応に苦慮します。結局、和親条約を締結は嘉永七年(1854年)となり、三月にペリー艦隊下田に移動。ここで寅次郎密航事件が起こります。事件発覚から間もなく寅次郎は捕縛されるわけです。で、久坂玄瑞の兄、久坂玄機の病没が嘉永七年ニ月なのでございます。つまり、時系列で言うと二月に玄瑞の兄死亡、三月に寅次郎密航失敗ということになります。玄瑞は天保十一年(1840年)生まれとされているので嘉永七年(1854年)には数え年で十五歳(五月誕生なので満13歳)となります。数え年と満年齢の記述によっていろいろと誤解が生じるのですな。ちなみに嘉永七年は十一月に安政に改元されますが西暦では1855年1月になっています。つまり・・・嘉永七年は1854年~1855年にまたがっている。そして安政元年(1855年)はすぐに安政二年(1855年)になります。ここで混乱するのは初歩でございます。

Hanam003嘉永六年(1853年)六月、ペリー艦隊が浦賀に入港する。ミシシッピ号は江戸湾に侵入し、徳川幕府に対し武力で威嚇。七月、ロシア帝国のプチャーチン艦隊が長崎に入港。九月、ロシア帝国とオスマン帝国によるクリミア戦争が開始される。十月、シノープの海戦でロシアの黒海艦隊がオスマン艦隊を殲滅するとフランス、イギリスはオスマン帝国と同盟し、宣戦を布告する準備に着手する。十一月、吉田寅次郎はロシア船見物のために長崎に到着するが、プチャーチン艦隊は上海に向けて出港していた。フランス、イギリス、ロシアが戦争中に米国のペリー艦隊は・・・日本への外交交渉を独占する幸運に恵まれたのである。十二月、プチャーチン艦隊は再び長崎に入港。嘉永七年(1854年)一月、本土防衛のためにプチャーチン艦隊は樺太へ向かう。ペリー艦隊は再び江戸湾に侵入。二月、徳川幕府が異国船見物禁止令を布告する。三月上旬、日米和親条約が締結される。下旬、吉田松陰は下田のペリー艦隊への密航に失敗。二十八日、自首をした松陰は幕府の役人に捕縛される。つまり・・・「幕命に背いて密航しようとして失敗した」と名乗り出たのである。まさに・・・発狂していると思われても仕方ない男なのであった。

「アホか・・・」と松陰の師として責任を問われ、伝馬町に入獄した佐久間象山はぼやいた。

弟子の一人である幕臣・勝麟太郎が見舞いに来て事情を話す。

「やむにやまれぬ行動だったということを公に明らかにしたかったんでしょうな」

「アホだ・・・」

「まあ・・・若さゆえの過ちということで・・・老中の阿部様は穏便にすませるらしいです。下級武士とはいえ・・・長州藩士を幕府が裁くのはいろいろと・・・差障りがございますんで」

「アホにつける薬はないからのう・・・」

「まあ・・・アホはアホなりに一石を投じたということになりましょう・・・実際・・・異国の進出は現実の脅威でさ・・・お偉方にはまだピンときてないみてえですがね」

松陰は助命され・・・長州に送り返された。

足軽の吉田家、入江家の娘であるおふさとおすみはくのいちとして・・・お文の下忍となっていた。

「お文さまの・・・兄上様が・・・何かしでかしたやけ・・・今日の修行は中止じゃろうか」

「ばーかゆーなよ・・・稽古はかかせんやろうが」

「なら・・・何をする」

「手裏剣じゃ・・・」

「おふさは・・・手裏剣が得意じゃもんね」

「まっちょけ、腕を見せちゃるけ」

おふさは棒手裏剣を取り出した。

「きええええ」

手裏剣に串刺しになった小鳥が落ちる。

「どうじゃ・・・」

「焼き鳥にしようかね・・・今、火を起こしよるけ」

「おすみは食い気じゃの」

そう言いながらおふさは二羽目をしとめていた。

嘉永七年の春のことである。これ・・・深夜アニメじゃないよね。

関連するキッドのブログ→第二話のレビュー

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コメント

どうもです

年代のご指摘どうもです
すっかり混乱した私でございます; ̄∇ ̄ゞ

となると気になるのは剃髪は?ってことですが
それはもう松島さんも剃髪してなかったし

ここの藩医は剃髪なしで押し切るのでしょうなぁ

鳥羽法皇や白河法皇のようなカツラは
もう使わないようですねぇ(苦笑)

投稿: ikasama4 | 2015年1月20日 (火) 00時03分

pencil✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥pencil

わざわざのおでましありがとうございます。

一般の人々にとっては
松陰捕縛が嘉永六年か七年かは
さほど問題ではないですからね。
ましてや久坂(兄)の死がいつかとか・・・。
そして・・・もはや
そういうものがあるとは
知らない人も多い「数え年」・・・。
12月31日に生まれると
翌日には数えで二歳というマジックが
基本ですな。

十代の二歳差は大きいですからねえ。

セリフに「医者坊主」という
蔑称が出てきて補完しているわけですが
ビジュアルでも見せて欲しいですよね。

身分差で言うと
足軽吉田(稔麿)家や足軽入江家は奉公人の身分。

下級武士である杉家の下。

中級武士の吉田(松陰)家は杉家より格上。

儒官や範医は士分としては微妙な階級ですが
限りなく町人に近い奉公人よりは
上なので
子供同士だから許される会話ということなのでしょう。

どちらにしろ・・・中学生までは
よほど童顔キャストでない限り
子役を使ってほしいですよねえ。

まあ・・・動物と子役は強いので
主役にとっては避けたい展開・・・
ということに尽きるのが残念でございます。

もう・・・心眼で見るしかないのです。

この人は・・・幼女・・・。
この人は・・・剃髪・・・。

ま・・・フィクションでございますれば・・・
トホホで我慢ですな・・・typhoon

投稿: キッド | 2015年1月20日 (火) 07時23分

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