黄色いバラのナース(堀北真希)花言葉は献身とジェラシーと友情(志田未来)ニャース(菜々緒)
人命を軽視することはできないがテロリズムに屈することはできない。
なぜならテロリズムに屈するのは人命を無視することだからである。
イスラム国(IS)は奴隷制度を運用していると言われる。
運用の根拠は軍事力による支配である。イスラム国によって軍事的に支配されたものは奴隷とされるのである。奴隷である以上、生命の与奪は所有者に権利があり、売買も可能となる。
このような法に支配された犯罪集団とまともな交渉などできるわけがない。
忘れやすいジャーナリストやニュースキャスターなどは「前代未聞の事件」などと迂闊な発言をしているが・・・2004年には「イラクの聖戦アルカイダ組織」が「48時間以内のイラクからの自衛隊撤退」を要求する「日本人人質事件」を起こし、小泉純一郎首相は「撤退しない」ことを明言し、人質は首を切断され殺害されたことがある。
すでに答えはでているのである。
こんなものにいちいち真摯に対応していたら日本人は誘拐され放題になってしまうからな。
水面下の交渉で人質が無事解放された例もあり、人事を尽くして天命を待つことが必要なのだ。
で、『まっしろ・第2回』(TBSテレビ20150120PM10~)脚本・井上由美子、演出・坪井敏雄を見た。フローレンス・ナイチンゲール(1820 - 1910年)は英国の看護師である。イギリス・フランス・トルコVSロシアによるクリミア戦争(1853-1856年)で負傷兵の看護を通じて医療衛生に改革をもたらしたことで名を残すことになったナイチンゲールは看護師という職業の生みの親とも言える。それまで看護するものは召使い、あるいは女中としての立場だったのである。近未来の自由診療制度の元で高額の報酬のために高度な医療と高級な看護を実践する最高級セレブ病院 「東王病院」での看護婦は侍女の役割を兼ねており先祖帰りをしているとも言えるのだった。
高級ナースそれは・・・看護奴隷とも言える存在なのである。
少子化担当大臣・玉垣れい子 (真飛聖) が緊急入院する。
院内には緘口令が敷かれ、担当医師と担当看護師以外は玉垣大臣への接触を禁じられる。
担当チームは佐藤副院長(石黒賢)、小村医師(水上剣星)、そして田野島看護師長(木村多江)であった。
緊急アセンブリ(情報共有のためのミーティング)で看護師長は追加要員として無印(ナースキャップに階級を示す真珠なし)の有村朱里(堀北真希)を指名する。
「患者様の情報は一切もらしてはなりません」
「家族にも話しません」
「今回は同僚にも他言無用です」
「え」
看護師としてはそこそこ優秀らしい朱里だが・・・玉の輿願望が強いために・・・惚れやすいのが玉にキズなのである。
玉垣大臣のイケメン秘書・井坂 (竹財輝之助) にたちまち心ときめいてしまうのだった。
どうやら・・・そんな朱里に心ひかれているらしいお坊ちゃまドクター・仲野孝太郎(柳楽優弥)はなんだかんだちょっかいかけてくる。その理由は定かではないが・・・もはや、堀北真希だからというしかないな。
「うかれてんじゃないよ」
「余計なお世話です~」
玉の輿だったら、へたれドクターでもいいと思うのだが・・・もはや、アオイホノオの人だからというしかないな。
病院外にはマスコミが押し掛ける・・・警備上の問題があるから高圧電流でも流せばいいのにな。
マザコンのために年上の女性に甘い孝太郎はうっかり・・・敷地内で転倒したジャーナリストの種田松子 (三鴨絵里子) を急患として扱い、病院内への侵入を許してしまう。
女中根性の発達したナースたちは・・・噂話に花を咲かせる。
「玉垣大臣と言えば・・・娘が問題児で傷害事件を起こしたのよね」
「少子化担当としては立場ないよね」
「心労がたたって狭心症の発作とか」
「自殺未遂じゃないの」
「未遂じゃないんじゃないの」
「じゃ・・・死んでんじゃないの」
「病室に寝ているのは・・・死体か」
「そこんところ・・・どうなのよ」
川本副師長(竹内都子)に問いつめられる朱里。
「お答えできません」
たちまち・・・「看護師長の犬」として目をつけられる朱里だった。
白衣の天使たちは基本、性悪設定です。
無印仲間として・・・朱里に探りを入れることを命じられる菜々(志田未来)と木綿子(高梨臨)である。
「友達でしょう・・・私たちにだけいいなさい」
「言えません」
口が堅い・・・秘書のために・・・朱里である。
何故か・・・黄色い薔薇であふれる玉垣大臣の病室。
そこに・・・もちろん・・・患者はいないのだった。
二人きりになった朱里と秘書。
「有村さん・・・お世話をかけます」
「名前を覚えてくださったんですか」
「黄色いバラの花言葉をご存じですか」
「あなたを恋します・・・ですか」
「それもありますが・・・大臣は献身という言葉を選んでいます。政治家としての決意として・・・国民に身を捧げる覚悟のシンボルとしての黄色いバラなのです」
「鮮やかな黄色い薔薇には希望という意味もあるんですよ」
「鮮やかな黄色い薔薇は何をしてもかわいらしいという花言葉があります・・・まるであなたのように・・・」
「まあ・・・」
もはや・・・秘書は自分の虜と確信する朱里だった。
その頃・・・よくわからないポジションの佐藤副院長は愛人ニャース・明日香(菜々緒)と密会中である。
そこへ・・・実は草の者であるナース菜々から定時報告が着信する。
「何か漏らしたかな」
「いいえ・・・何も」
「そうか・・・またよろしく」
菜々は佐藤の密偵なのだ。
まだ・・・かわいいぞ、未来かわいいぞと叫ぶ機会が全くないんですけど。
一種のじらしプレーなのか。
病室から一輪の薔薇を持ちかえった朱里は潜入記者・種田にうっかり一言。
「薔薇も見てもらえないと可哀想だから」と漏らしてしまう。
玉垣大臣の病状の説明記者会見の席上。
「病室に大臣はいないのでしょう」と突っ込む種田。
口ごもる医師たちだが・・・看護師長が・・・。
「プライバシーを守るために別室に移っていただいたのです」とフォローするのだった。
結局・・・玉垣大臣は自殺未遂を図った後・・・病院を抜け出し・・・我が子と密会していたのだった。
「娘を抱きしめた時・・・私は一からやり直す気持ちになりました・・・病院には迷惑をかけて申し訳ありません」
「いいえ・・・自殺は・・・死に至る病です・・・患者様の心を癒すことも看護の仕事でございます」
看護師長は胸を張るのだった。
退院していく玉垣を見送る朱里・・・。
「あなたには大変感謝しています・・・」
「看護師として当然のことをしただけです」
「私は決めました・・・彼女を一生支えて行くことを」
「え」
ラブラブだった大臣と秘書である。
ある意味、スキャンダルだ。
一方・・・かぶと蛤の炊き込みごはん、菜の花のすまし汁、イチゴ葛餅をそえた牛の朴葉焼き御膳にも手をつけないほど・・・原稿がかけずに追い詰められた患者様の小説家・大江淳平(眞島秀和)は病室を抜けだし屋上へ。
残念鍋パーティーを終えた無印トリオ。
木綿子は不倫相手と投げやりな会話。
菜々は耳をすます。
そして・・・朱里は泣き寝入りである。
「オペのシーンないのかよ」とオペ看の岩渕恵(水野美紀)はふてくされるのだった。
いろいろ盛り込んでいるのにスカスカ・・・井上由美子・・・その目立ちたがり屋のプロデューサーに踊らされるとろくなことにならないぞと思う。
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