バカはバカは気高く咲いてバカはバカは美しく散る(広瀬すず)
革命の嵐が吹き荒れる2015年。
人命尊重の我が国では人の命を換金してはいけないことになっている。
しかし、地獄の沙汰も金次第なのである。
革命というものはきれいごとではすまないのである。
今年の大河ドラマは幕末で・・・明治維新の物語である。
革命にも様々な定義があるが・・・広い意味では倒幕から王政復古の激動は革命の名に値する。
そこには流血がつきものなのだ。
そして人命は失われるべくして失われるのである。
薔薇の運命に生まれたものが断頭台の露と消えるのもまた革命である。
高校生活という基本三年間で学園に革命の嵐を吹かせるのはなかなかに難事業だが・・・。
少なくとも・・・風は吹いている気がする。
なにしろ・・・主人公が抜群の可愛さですからああああああああっ。
で、『学校のカイダン・第3回』(日本テレビ20150124PM9~)脚本・吉田智子、演出・鈴木勇馬を見た。草叢に名も知れず咲く一般生徒ならただなんとなく生きていればいいけれど生徒会長ともなれば薔薇の運命を受け入れて激しく生きなければならないのである。そうなると・・・明蘭学園の女王である麻生南(石橋杏奈)もまた「パンがなければケーキを食べればいいのよ」的なことを言ってほしいよね。王様なのかオスカルなのかは不明だが・・・女王の首を狙う生徒会長・ツバメ(広瀬すず)が・・・夏樹(間宮祥太朗)をお慕いしているわけである。石橋杏奈はキッドのブログでも永遠の美少女枠だが・・・広瀬すずと多重人格人気投票をするとさすがに旗色が悪いのだった。悲しいかな・・・アイドルと畳は新しい方がいいのである。・・・本音すぎるだろう・・・。とにかく・・・広瀬すずの今を堪能するしかないドラマだからな。
生徒会室のテーブルに集いし革命戦士となった生徒会役員たち。
「学校を変えよう」の議題で・・・ツバメの発言を待つが・・・。
もちろん・・・ツバメに名案などないのだった。
「まあ・・・みんなで意見を出し合おう」と油森(須賀健太)がフォローする。
「みんなの意見を聞くために目安箱を作ったらどうかしら」と玉子(清水くるみ)・・・。
全員賛成で漫画家志望の治(柾木玲弥)はピンクの目安箱を作成するのだった。
「いいでしょう」と車椅子の怪人の館で自慢するツバメ。
彗(神木隆之介)は「お前たちの設置した目安箱なんかに投稿する奴がいるはずはない・・・なぜなら・・・お前たちは神に逆らったアリだぞ・・・そんなものに関わったらろくなことにならないと・・・みんなわかってるからな」
「そんな・・・」
「予言しよう・・・やつらは・・・生徒会をつぶしにくる」
「えええええ」
やつら・・・学園を牛耳るプラチナ8は・・・運動部を使って生徒会室を襲撃してくるのだった。
プラチナ8のリーダー格である夏樹はバスケットボール部を仕切っている。
「お前たちが職務怠慢で・・・予算が執行されなくてみんな迷惑している・・・とにかく・・・部室が不足しているので・・・生徒会室を使わせてもらう・・・」
たちまち・・・剣道部や卓球部が生徒会室を占拠してしまうのだった。
追い出された生徒会役員は・・・北風が吹く校舎裏で会議である。
「みんなひどい・・・」
「でも・・・卓球部たちもかわいそうなんだ・・・」
「どこがよ」
「この学校ではバスケットボール部や・・・乗馬部など人気のある部と・・・卓球部や剣道部など人気のない部に分れている」
「人気って・・・」
「結局・・・生徒を入学させる餌としてのクラブ活動を・・・学校経営者が望んでいるんだ」
「変なの・・・」
「だから・・・人気のない部の肩身はせまいんだ・・・結局、人気のある部のお情けで細々と活動しているんだよ・・・」
「なんだかなあ・・・」
ツバメはクラスメートで卓球部員の草介(奥村秀人)に真意を問う。
「そんなんで・・・いいの」
「この学校は・・・特に強い競技がないから・・・結局、かっこいい人たちの部が人気なのさ・・・俺たちもてない奴は・・・何したってだめなのさ」
「えええ・・・運動部の存在意義が・・・」
「しょうがないよ・・・草介は・・・」
草介はバスケットボール部のエース・タクト(白洲迅)のとりまきの一人、リコ(高嶋菜七)に恋をしているのだった。
「タクトくんがうらやましいよ」
「もてる人はいいよねえ」
「もてたいよねえ」
「なんじゃそりゃあああああ」と呆れるツバメだった。
「女の子にもてたいからするもんなの・・・スポーツって」と怪人に愚痴るツバメ。
「あたりまえじゃないか・・・青春の原動力だろう・・・お前だってモテモテになりたいだろうが」
「・・・」
「とにかく・・・まず・・・生徒会室から・・・目安箱を回収してこい」
「え・・・なんで」
「小さな目安箱一つをとりかえせないようじゃ・・・部室をとりかえすなんて無理だろう」
夜の生徒会室に忍びこむツバメ・・・しかし・・・目安箱には一枚の紙片が投稿されていた。
≪本気で部活がやりたい≫
誰かの声なき声が・・・ツバメに届いたのだった。
(一体・・・投稿したのは誰なのか)
ツバメはそれが知りたかった。
すると・・・怪人は・・・早朝の体育館の視察をツバメに命じる。
早朝の体育館には卓球部や剣道部がいて早朝練習をしている。
バスケ部の補欠である油森もいた。
「油森くん・・・」
「僕たちは・・・朝練するしかないんだ」
「もてる人たちは・・・」
「彼らは朝まで練習しないよ・・・」
「強い部がないのが一目瞭然ね」
「バスケ部のタクトくんなんか・・・中学の時は全国レベルだったんだけどね」
「ええ・・・それなのに・・・」
「一生懸命やるのは・・・かっこ悪いから・・・」
「恰好悪いのか・・・」
ツバメはタクトを尾行してみるのだった。
タクトは親の命令で塾に通っていた。
スポーツ選手にならないのならスポーツなんか・・・将来の役に立たないという教育方針だったのである。
思わずタクトに意見するツバメ。
「親に言われたから・・・ですか」
「自分で決めたんだよ」
「・・・」
「余計なお世話なんだよ」
翌日・・・プラチナ8は・・・弱小クラブをつぶすために・・・女子生徒の下着が生徒会室から発見されるというスキャンダルをでっちあげるのだった。
「どうしよう・・・私が余計なこと言ったから・・・」
「いいや・・・これこそ・・・チャンスだよ」
怪人はツバメに暴力のシンボルとしての剣を示すのだった。
「決闘を申し込むんだ」
「決闘・・・」
「生徒会役員が・・・生徒のために戦うところを見せてやれ」
「武器は・・・この剣・・・」
「馬鹿だな・・・スポーツだよ・・・バスケットボール同好会を発足するんだ」
「えええええ」
「そして・・・バスケ部に勝負を挑むんだ」
「勝てません」
「いいか・・・勝負はやってみなくちゃわからないのさ」
学園のキング・夏樹はツバメの挑発にのり・・・同好会が一点でも取れたら・・・廃部のとりけし・弱小部の解放・生徒会室の返還・・・そうでなければ役員会全員剃髪の試合に応じる。
こうして・・・バスケ部VS同好会の試合が開始される。
前半・・・試合は一方的に進み・・・同好会は無得点。
ハーフタイム・・・ツバメはカバのコスチュームを身に着ける。
祖父の徳次郎(泉谷しげる)は「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もある」とアドバイスしてくれたのだ。
「一生懸命やって負けたら恰好悪いですか・・・負けるのが嫌なので戦わないのですか・・・予防線を張ることだけに一生懸命ですか・・・それって恰好悪くないですか・・・今、汗を流しても・・・一銭にもならないかもしれません。でも・・・この貴重な一時こそが・・・宝物じゃないんですか。バカになりましょう。私と一緒にバカをやってください」
「・・・」
「私は・・・夏樹さんが好きでした・・・うざがられても・・・あきらめることができなかった・・・生徒会長になって・・・はじめて・・・本当に相手にされていないと思い知るまで・・・でも・・・それでよかった・・・バカだから好きになって・・・バカだから嫌われて・・・それが私の青春だもの・・・バカはバカなりにガチ100パーセント上等じゃん・・・青春なんて恰好悪くてなんぼのものじゃあないですか」
同志たちは・・・バカのユニホームに身を包むのだった。
しかし・・・基本文化系メンバーである。
だが・・・ツバメが「チェンジ」と叫んだ時。
弱小運動部が手を挙げるのだった。
試合終了間際・・・卓球部の草介のロングシュート。
アナタは私のほんのイチブしか知らない
勝ち誇るように笑われてもそれほどイヤじゃないよ
ゴール・・・。
元気が出る得点だった。
逆転勝利。
弱小部は廃部を免れ・・・生徒会役員は生徒会室を取り戻した。
そして・・・革命勢力は少し支持層を広げたのだった。
「あの生徒・・・誰かに似ているわね」と誉田蜜子理事長(浅野温子)・・・。
「広瀬アリスですか・・・」と金時教頭(生瀬勝久)・・・。
「ああ・・・ゾンビとりがゾンビになるという」と2年1組担任の壷井先生(金子ノブアキ)・・・。
「何の話ですか!」とスクールカウンセラーすみれ(野波麻帆)・・・。
怪人の館にて・・・。
「結局・・・投書したのは・・・誰だったのかしら」
「馬鹿だなあ・・・俺が書いたんだよ」
「ライアーゲーム ですか!」
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