三年契約夫(東山紀之)リアル子育て充実妻(倉科カナ)VS流星ワゴンの男(西島秀俊)
おい・・・なにやってんだ。
・・・おびにみじかしたすきにながし。
そういう問題じゃないだろう。
一応・・・時間旅行ものなので・・・。
捨てきれないのか・・・。
「半沢直樹」関係に少し冷淡過ぎたかな・・・と思いまして・・・。
この脚本家・・・アレンジ上手だよな。
コミック原作者だからかな・・・。
で・・・。
おそらく・・・(水)「流星ワゴン」で・・・。
水曜日のドラマ・・・スルーか・・・なんか・・・新鮮だな。
去年の春ドラマも谷間だ・・・「花咲舞が黙ってない」と「SMOKING GUN〜決定的証拠〜」で・・・杏はともかく倉科カナはかわいいのにな・・・ヒロインとしては申し分ないよね。
でも・・・話がどうでもいいんだな。
そうなんだな。
で、『○○妻・第2回』(日本テレビ20150121PM10~)を見た。どうやら、正純(東山紀之)とひかり(柴咲コウ)は夜の生活ありの契約のようだ。つまり、売春である。流れとしては「結婚すると男性が支配的になること」にひかりは恐怖を感じているらしい。しかし、契約相手を全面的に支援しているようである。百パーセントの避妊はないので妊娠したら堕胎が前提の条項が契約にあるのかどうか。どちらにしろ・・・一夫一婦制度の婉曲な否定である。人生なんてろくなものではないという脚本家の主張が全開されると予想。
で、『残念な夫。・第2回』(フジテレビ20150121PM10~)を見た。榛野陽一(玉木宏)は初めてのべビーシッターを体験し、ヘトヘトになる。そんな陽一を上司の娘・美香(生田絵梨花)が偶然、ピアノで寝かしつける。近所に引っ越してきた顧客の妻(高橋メアリージュン)が偶然、後輩という設定。「純と愛」関係者じゃないか。ありのままなら女王蟻である。友人の結婚式に出席した榛野知里(倉科カナ)は搾乳するのだった。素晴らしい育児の世界は続いて行くのだった。なんだかんだ・・・幸せそう・・・夫や子供や父親が中東で人質になっているわけではないからな。自己責任云々という言葉があるが・・・何事にも限度があるのである。国家も国家元首も万能ではないのだった。責任を問うなら自分でなんとかしてみろ・・・テレビで子供みたいなことを言うなよ。
関連するキッドのブログ→第1回のレビュー
で、『流星ワゴン・第1回』(TBSテレビ20160118PM9~)原作・重松清、脚本・八津弘幸、演出・福澤克雄を見た。幻想のタイムトラベルものである。主人公は確かに時間軸を遡上しているように見えるのだが・・・それは内面宇宙の旅に過ぎないのだった。タイムトラベルものとしては古典的で・・・「浦島太郎」もこの一種である。つまり・・・主観的な時間と客観的な時間との間に齟齬が生じ、一瞬が永遠に・・・永遠が一瞬になるのだ。ありえないものをあると感じるのが精神的な障害なら・・・主人公は発狂しているわけである。この手の作品では・・・外的世界と内的世界の境界線の描き方が肝心となるが・・・バランスよく描かれていると感じる。過去の記憶を実感できるかどうかは・・・個人差があるが・・・いつでもリアルな回想ができれば・・・それは過去に旅していることと同じなのだ。
永田一雄(佐藤詩音→西島秀俊)は絶望の淵にいた。
長年・・・不仲だった父親・忠雄(香川照之)は末期がんで病床にある。
広島県福山市の病院を訪ねた一雄は「お車代」と書かれた封筒を母の澄江(渡辺真起子→倍賞美津子)から受け取る。
妹の智子(梅垣日向子→市川実和子)には見栄をはっていたが・・・一雄は旅費にもことかく暮らしぶりなのである。
福山市では知られた父親の会社を継がず、東京で就職した一雄は・・・上司の失策を背負わされた形でリストラに追い込まれていた。
妻の美代子(井川遥)は家出中で離婚届入りの速達が送りつけられてくる。
中学受験に失敗した息子の広樹(横山幸汰)は荒れて暴力をふるう。
裏社会ギリギリのビジネスを展開していた粗暴な父親を嫌い・・・いい夫、いい父であろうとした自分の何がいけなかったのか・・・どうして・・・こんなことになってしまったのか・・・一雄は懊悩していた。
「もう・・・嫌だ・・・」
夜の街角でため息をついた一雄の目の前に・・・一台のワゴン車が止まっている。
誘われるままに車に乗り込んだ一雄はドライバーの橋本義明(吉岡秀隆)と息子の健太(高木星来)が幽霊であることを知る。
そして・・・ワゴン車は・・・一雄を一年前のある場所へと導くのだった。
一年前・・・まだ・・・仕事は順調で、妻とも子とも円満だったその日。
しかし・・・妻は・・・妖しげな男と一緒に街を歩いていた。
一雄は妻を問いつめる勇気がなく・・・それを見過ごしたのだった。
「何をしてるんじゃ」
「え」
突然・・・現れたのは・・・若き日の父親だった。
「自分の女房が・・・他の男と歩いているのに声もかけられんとは・・・どんだけ意気地がない男なんじゃ・・・」
「父さん・・・なんでここに・・・」
「わからんわ」
二人は浅草の旨くて申し訳ないレストラン・ヨシカミでランチをとる。
一雄は幼い記憶に翻弄される。
金融業を営み、愚連隊のような朋輩を率いて・・・街の嫌われ者だった父親。
そのためにいじめられた一雄は・・・無性に父親が憎かった。
一雄が家出をした時にも父親はパチンコに熱中していたのだ。
その頃の父親は・・・今の自分と同じ年頃だったのだ。
何故か・・・妻の居所を知っている父親が案内したのは・・・。
裏社会の男たちの事務所だった。
「ここにお前の女房がいる」
「え」
「いくぞっ」
「いくって・・・」
事務所からは物騒な男たちが現れる。
怯える一雄。しかし、父親は男たちを相手に乱闘を開始するのだ。
気がつくと・・・ワゴンの中に戻っていた。
「父さん・・・」
「同じ年の男に父さんと呼ばれるのは気色悪い・・・俺のことはチュウさんと呼べ」
ワゴン車は・・・再び・・・時を越えた。
仕事の躓きの原因となった商談の準備をしていた社内・・・仕事を奪っていったライバル社の企画を・・・一雄は記憶の中から抜きだした。
チュウさんが「勝ち馬を知っていれば負けない」と言ったからである。
ワゴン車は・・・再び・・・時を越える。
観覧車のある屋上遊園地・・・そこで・・・受験前の息子は・・・「受験をやめたい」と漏らしたことがあった。
チュウさんと観覧車に乗った一雄は・・・父親が高所恐怖症であることを初めて知る。
一雄は息子に「受験をやめていい」と言うが・・・息子は拒否するのだった。
結局・・・運命は変えられないのか・・・。
しかし・・・チュウさんは言う。
「お前は・・・女房のために・・・身体を張った・・・息子も抱きしめた・・・その気持ちは伝わったんじゃないか」
息子を抱きしめた夜・・・妻は帰宅した。
妻の作る鍋を食べながら・・・涙がとまらない一雄。
しかし・・・母親から電話が入る。
「お父さん・・・長くないみたい」
昔話のうちに家出の話になり・・・実は・・・父親が自分を懸命に探していたと知る一雄。
「どうして・・・声をかけてくれなかったんだ」
「なんて言っていいか・・・わからんかったんじゃ・・・」
若き日の父が胸に沁み込む・・・。
息子の乱心が・・・妻の裏切りが・・・仕事の失敗が・・・父親との関係が訂正されたような気分になった時。
部下から連絡が入る。
「あの仕事・・・不味いようです」
「何故だ・・・俺の企画は絶対なのに・・・」
「俺の企画って・・・企画は部長の企画じゃないですか」
「なに・・・」
過去は修復されてはいなかった。
すべては・・・一雄の心の中の出来事だったかのようである。
しかし・・・それにしては・・・あまりにも生々しい新しい記憶に・・・一雄は愕然とする。
これは・・・現実なのか・・・それとも夢・・・。
「なぜなんだ・・・」
「そりゃ・・・お前がいつでも・・・逃げ腰じゃからなんじゃ・・・」
「だって・・・向き合うのって・・・こわいじゃないか・・・」
そして・・・故郷では・・・一雄の父親が生死の境界線にあった。
ここから・・・ワンクールか・・・アレンジ力の見せ所だな・・・。
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