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2015年2月12日 (木)

綿を入れたら暖かい永遠の0(多部未華子)

・・・おいっ。

長い話なんだよな。

(株)は・・・。

半兵衛は「遠足」「不揃いの野菜」「サラダ丼」などで信長に「有機」を捨てない決心をさせた。

しかし、天下布武への道は遠い・・・。

だが限界集落に希望の灯が・・・。

こんな感じ。

だから・・・。

テレビ東京の戦争ものは侮れないんだよ。

多部ちゃん不足だしな。

妖しい建国記念日だし。

(水)は谷間のようなそうでないような感じなんだな。

もういいよ。

で、『テレビ東京開局50周年特別企画・永遠の0・第1回(全3回)』(テレビ東京201502112054~)原作・百田尚樹、脚本・櫻井武晴、演出・佐々木章光を見た。太平洋戦争の特攻を題材にしたフィクションである。現代と当時をいったりきたりするありふれた手法だが架空の人物である戦死者・宮部久蔵(向井理)について生き残った人々が語るという「藪の中/芥川龍之介」手法を加味してエンターティメント色を強めているのがミソである。

歴史的な実状を踏まえているし、大日本帝国は陸海軍合わせて特別攻撃による戦死者をおよそ一万四千人発生させているのでそれなりにリアリティーがある設定と言える。

戦争についての世界観戦争は複雑怪奇なので・・・是非は問わないで鑑賞すべきだと考える。

敗戦時、二十歳だった人間が九十歳になる戦後70年である。

基本的に・・・昔話だ。

戦争というものをいくら否定しようが・・・現実に中東でウクライナで日本近海で今もそれはあるのである。

戦争という現象について理解を深めるためのきっかけとしては問題ない作品に仕上がっている。

2004年。佐伯清子(高畑淳子)の母・松乃(多部未華子)が息を引き取る。慶子(広末涼子)と健太郎(桐谷健太)は祖父の大石賢一郎(伊東四朗)から実の祖父が宮部久蔵という男であったことを知らされる。

宮部久蔵は海軍軍人であり特攻で戦死していた。

新聞社の終戦記念プロジェクトにフリーライターとして関わる慶子はフリーターの健太郎とともに実の祖父・宮部久蔵の経歴を調査し、年老いた生き証人たちに話を聞くのだった。

元海軍少尉の長谷川梅男(中尾明慶→笹野高史)は語る。

「あいつは海軍航空隊一の臆病者で何よりも命を惜しむ男だった・・・戦後どのような人生を送ったのか知りたくて君たちに会うことにした」

「祖父は特攻で戦死しました」

「そんな馬鹿な・・・あいつが特攻するなんて」

空戦による負傷で片腕を失った長谷川は激昂するのだった。

宮部は空母「赤城」の艦載機の搭乗員として真珠湾攻撃やミッドウェー海戦にも参加していた。「赤城」が撃沈された後はラバウル海軍飛行隊に所属している。

ラバウル時代の部下だった井崎源次郎(近藤正臣→満島真之介)は語る。

「小隊長は慎重な人でした。航空機同志の戦いは軌道上の勝負です。未来位置を予測されれば敵機による一撃離脱の餌食になります。ですから軌道の変化が大切なのです。小隊長は敵を警戒しすぎると言われるほど慎重に軌道を変更していました。しかし、私は小隊長に命を救われたことがあります。乱戦の中、敵機に挟撃され追尾された私は死を覚悟しました。しかし、どこからともなく現れた小隊長が敵機を撃墜し私は命拾いをしたのです。小隊長はお元気なのでしょうか」

「祖父は特攻で戦死しました」

「まさか・・・部下に特攻を許さなかった小隊長が・・・特攻に志願するなんて」

「志願・・・命令されたのではないのですか」

「特攻は志願してするものです」

臆病者と言われた祖父が何故、特攻で戦死したのか・・・姉妹は疑問に感じるのだった。

整備兵だった永井清孝(賀来賢人→小林克也)は語った。

「戦争は人殺しです。人殺しが人殺しをするのです。撃墜した敵機のパイロットが脱出しパラシュート降下するところを銃撃するのは卑怯だとか武士の情けはないのかとか言いますが・・・帝国は敵地で撃墜された搭乗員を見捨てますが米国は生存者を潜水艦で救助したりするのです。熟練の搭乗員を育成するのは時間がかかりますから。消耗品扱いをして大福もちを食いたいと言ったらフラグをたてたことになってしまう帝国は決戦において熟練者を欠き勝機を逃がしました。総合戦という意味を指導部が理解していなかった悲劇ですな。まあ・・・そういうことも平和の時代に後から言えることですが。あの当時は上も下も必死だった。しかし・・・結局、帝国は負けるべくして負けたとも言えます。そうそう・・・宮部さんは・・・南洋でも寒冷地用の外套をいつも大事にしていました・・・宮部夫人が・・・特別に綿を入れてくれたのです」

「祖父は祖母とは一週間しか暮らさなかったそうですが」

「よくあることですよ・・・しかし・・・たとえ一週間だって・・・夫婦として契ったことは変わりないのです・・・妻と子のために必ず生きて帰る・・・宮部さんの口癖だった。そして・・・最初の任地が海が凍る土地だと言ったら・・・風邪をひかないようにと綿を入れてくれたと自慢するのです。任地を家族に話すなんて本当は軍規違反なんですけどね」

母が三歳の時に戦死した祖父。

その実像が掴めないもどかしさに・・・姉弟の証言者巡りは続いて行く・・・。

戦時にしか花開かない愛もある。

愛ゆえに散りゆく花もある。

その瞬間を求めて物語は紡がれるのだった。

望むと望まざるとに関わらず現代はその延長戦に過ぎないのだ。

ドラマとは人生の断片であるという考え方もあるが、人生は歴史の断片でもある。

特攻を語ることは太平洋戦争を語ることになる。

太平洋戦争を語ることは第二次世界大戦を語ることになる。

第二次世界大戦を語ることは二・二六事件を語ることになる。

二・二六事件を語ることは農村の疲弊を語ることになる。

つまり・・・永遠の0は限界集落株式会社と一対の物語なんだな。

そうなのか。

関連するキッドのブログ→白旗の少女

なでしこ隊

命ある限り戦え、そして生き抜くんだ

映画版に興味のある方はコチラへ→くう様の映画「永遠の0」

まこ様の映画「永遠の0」

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コメント

昔は長髪のまま演じるこの時代のドラマに違和感を持ったものでしたが、現代では向井理(公称182センチの飛行機乗り)が昭和初期の日本家屋の中に立つと『指輪物語』でガンダルフがホビットの家を訪ねたみたい感じが横溢するのでありました。

もうホント泣かせるシーンなんだけどなぁ>綿

こういう背丈の人もいたかもしかれないけど……もうセットをもっと大きく作るしかないですね(笑)。

しかし今回のドラマ化で初めて第二の証言者以降の話の流れを知ることができました。マンガサンプルの最初のところだけ読んだりとか、今回のドラマでも私のような細切れ視聴者対策で、今後の流れを示しておいてほしい気も(特に第一のところで観る気が少なくなっていくという……)。

いや、百田氏の著作なんだからこの後の展開はわかっちゃいるのですけどね。

それから考えると大映ドラマとかは「このドラマは……」と最初から教えてくれて嬉しいです(笑)。

投稿: 幻灯機 | 2015年2月14日 (土) 17時16分

movie✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪movie

空中戦に参戦して
生きて帰って来た人々が
「あの時はこうだった」と話す。
それが嘘か本当かはわからないのでございますが
参戦してもいない人が
嘘だと決めつけたりします。
一体・・・どんな根拠があるのか不明のことが多い。
まして・・・生きて帰っては来なかった人の
本当の気持ちなんて
誰にも分かるわけはない・・・というのが
前提ですな。
それでも・・・フィクションは
いろいろ妄想して真実に迫ってもらいたい。
本当にデブやノッポのパイロットがいたのかどうか・・・
それでゼロ戦は飛ぶのかどうか。
戦争は非人道的な行為ですからなあ・・・。
人道的であろうとすればするほど
おかしくなる。
機体を身長にあわせるんじゃない。
身長を機体にあわせるんだ・・・なのでございますよねえ。
まあ・・・タレントあってのドラマなので
それ以上はアレでございますが。

絶対死にたくない人間にとって
絶対殺したくない人間にとって
戦争なんて意味不明なものなのに
現実としてドンパチはある。
そこが一同爆笑ポイントなのですな。

反戦が正しいのが前提だと
困惑するしかない人間もいるということ。
少なくとも・・・
軍略家として
人命を数値と考えて
殺しまくるゲームは楽しいですからな。
スカッとしますからあ~。

おいっ・・・。

このドラマは
生きて帰ると心に誓った戦闘機乗りが
なんだかんだで特攻して帰らぬ人になる物語なのだ。
好きなゼロ戦は二二型甲です。
ジャジャーン。typhoon

投稿: キッド | 2015年2月14日 (土) 23時49分

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