警部補・杉山真太郎〜吉祥寺署事件ファイル(谷原章介)お父さんは刑事・・・なのね(本田望結)
59年という半世紀を越えるドラマ枠の消滅である。
最初の頃のスタッフなんてみんな彼岸に行ってるような気がする。
お茶の間ビジネスの栄枯盛衰がこの枠にはしみついている・・・。
基本的にはファミリー向けのドラマを提供してきた枠と言えるだろう。
好みにもよるが・・・絶句するような駄作もあったけれどそれなりに名作も送りだしている。
最近では「名もなき毒」「ペテロの葬列」の杉村三郎シリーズが印象深い。素晴らしい作品だが平均視聴率は*9.3%、*7.6%とフタケタには届かなかった。
枠に力がないとどんな良作も数字がとれない証拠のようなものだ。
2013年から月曜ミステリーシアターとしてミステリに特化したわけだが・・・それも仇花だったようだ。
その前は第43部を数える「水戸黄門シリーズ」(2011年終了)などの時代劇や「ハンチョウシリーズ」あるいは「こちら本池上署シリーズ」などの刑事ドラマもあった。
「こちら本池上署シリーズ」(2002~5年)といえば・・・署長とその家族という・・・ミステリにホームドラマを持ちこんだスタイルである。
署長の娘を演じたのが加護亜依で・・・いろいろな意味で懐かしい。
最後の作品となるコレは刑事とその家族の話である。
で、『警部補・杉山真太郎〜吉祥寺署事件ファイル・最終回(全11話)』(TBSテレビ20150323PM8~)脚本・もろさわ和幸、演出・竹園元を見た。警視庁吉祥寺警察署刑事課の刑事・杉山真太郎警部補(谷原章介)は愛妻の香織(酒井美紀)に先立たれ、長女の小学生・美晴(本田望結)に「お母さんより仕事が大切なのか」と責められ辞表を提出する。しかし、上司の岡崎課長(佐野史郎)や義母の青柳芳江(高橋惠子)に叱咤激励されて職務を遂行するのだった。
国民が政府に不満を抱くのはよくあることである。人間は基本的に不満を抱く生き物で・・・災難を自分より他人のせいにしたがるのである。それはそれでいいと思うが批判する場合はそれなりに覚悟が必要だ。特に自分の愚かさをさらけ出す批判者は弾圧されてしまえばいいのに・・・と思うことがある。
沖縄県民の苦渋はよくわかる・・・しかし・・・どうしようもないことは世界に満ちている。
愚かな選択で・・・苦渋が深まることのないように祈りたい気分である。
杉山真太郎は体調不良を感じている。
そのために知り合いの医師(山本圭)の病院で検査を受けるように勧める義母・・・しかし、杉山は単なる胃炎、義母が手術の必要な悪性腫瘍であることが判明する。
おりしも・・・吉祥寺署管内の路上で交番勤務の芹沢巡査長(吉永秀平)が殺害され、拳銃を強奪される事件が発生する。
残された妻(月船さらら)を案ずる杉山刑事。
重大事件なので警視庁が介入するところだが・・・いろいろな意味で予算がないので所轄が処理するのである。
永峰刑事(要潤)と香川刑事(片瀬那奈)は捜査の結果、現場付近の防犯カメラに映る野球帽とマスクで顔を隠した男を発見する。コンビニで携帯カイロと手袋、パンと缶コーヒーを購入し、ナンバープレートを隠した原付バイクには暴走族「血路」のステッカーが貼られていた。
「血路」は解散していたが・・・その過程で芹沢巡査長は深く関与していたのである。
村田刑事(石黒英雄)は捜査線上に浮かんだ「血路」の元総長・山根(土屋裕一)に事情聴取に向かうが、元総長にはアリバイがあった。
その帰路、村田は銃撃され重体となる。
現場にはレンタルビデオ店の会員証が残されていた。
会員証の男は万引きの常習犯(今野浩喜)でかって村田が検挙した男だったが・・・この万引きの常習犯にも村田銃撃時のアリバイがあった。
義母の手術が始り、病院に到着した杉山。
娘の美晴がかわいい看護師とかわいくない看護師の人間違いをしたことからヒントを得る。
「お茶の間には最初からそうだと思われていただろうが・・・最終回なのに・・・ベタな交換殺人とはな・・・」
「お父さん・・・病院にいても何の役にも立たないから・・・お仕事に行きなさい」
「美晴・・・」
娘の健気さに萌える杉山刑事・・・。
芹沢巡査長の葬儀で鎌本署長(榎木孝明)が襲撃されるが岡崎課長が犯人を逮捕する。
犯人は万引きの常習犯・三島ザビエルだった。
「ごめんね黒幕」
素晴らしいインターネットの世界で知り合った三人は・・・交換殺人を実行していたのだった。
三人目の男は・・・元刑事(清水紘治)だった。
サイレンを鳴らして到着する杉山刑事を不敵に待ちかまえる元刑事。
「なんでこんなことを・・・」
「警察官として働いて・・・負傷した俺を・・・警察は反社会勢力との交流を理由に免職処分にした・・・怨恨による犯行だ・・・珍しくもあるまい」
「原発事故があって酷い目にあっても・・・基地問題で不満があっても・・・失恋しても・・・学校の成績が悪くても・・・社会的に差別されていても・・・犯罪をする理由にはなりません・・・なぜなら・・・犯罪者にならない人もいるからです」
「そういう奴は・・・結局、自分以外の大切な誰かがいるやつなのさ」
「あなたは・・・悲しい人だ」
刑事たちは自分の行く末に想いを馳せる。
「ああなりたくなくなかったら・・・結婚しろ」と杉山。
「相手がいませんよ」と長峰。
「私が相手になってもいいわよ」と香川。
「え・・・」
夫婦刑事篇も楽しそうだが・・・枠はもうないのだった。
関連するキッドのブログ→シェアハウスの恋人
| 固定リンク
コメント
一瞬の看護師Cさん(麻亜里)またどこかでご活躍を(^_^;。
投稿: 幻灯機 | 2015年3月25日 (水) 13時01分
✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪
ついにはコメント欄上にも広告が・・・。
CMだらけのココログフリー・・・。
自由とは失うものがなにもないことなので・・・。
かわいい看護師(麻亜里)とかわいくない看護師(氏家恵)
不自由だった自分をここで訂正しておきます。
投稿: キッド | 2015年3月26日 (木) 05時45分