主人公は白いタイツを(神木隆之介)穿きませんからね(広瀬すず)
穿かないのかよっ。
何を期待してるんだよ。
いや・・・すごく似合うだろうなあって・・・。
どんだけ変態なんだよ・・・。
教師VS生徒会長といえば・・・東京都に有害図書指定(一同大爆笑)された「極めてかもしだ/山本直樹」(1986年)を思い出す。
「表現の自由」を迫害するものたちは地獄に堕ちるがいい・・・。
「自主性」と「指導性」の対立軸もまた永遠の課題である。
「近所でも有名な不良少年」の「自主性」をどの程度コントロールするのが正しいのか・・・川崎市は苦慮するべきだよな。
「極めてかもしだ」では「悪の権化のような生活指導の教師」と「品性下劣な生徒会長」が不毛な主導権争いを展開するわけである。
まあ・・・すべての教師は昔、生徒だったという話なんだな。
そして・・・すべての生徒が教師という職業を選ぶわけではないのである。
しかし・・・大人が子供を教えないと世界は落書きだらけになるんだぜ。
で、『学校のカイダン・第8回』(日本テレビ20150228PM9~)脚本・吉田智子、演出・田部井稔を見た。明蘭学園高等学校の生徒会長・ツバメ(広瀬すず)は丘の上の洋館に潜む車椅子の怪人・雫井彗(神木隆之介)の口車に乗って学園の女王・麻生南(石橋杏奈)の洗脳に成功し、ついに生徒全員を支配下に置くことに成功する。しかし、生徒の自主性を尊重する理事長兼校長の誉田蜜子(浅野温子)と管理教育を徹底しようとする金時教頭(生瀬勝久)は対立するのだった。
しかし、誉田蜜子はマス・メディアに特別採用枠制度導入の成功をアピールする野心家の側面を見せる。
広告塔となったツバメはマス・メディアの取材に答えさせられるのだ。
「私の夢は・・・みんなが明るく楽しい学校生活を送れるように生徒が自主的にとりくむことです」
完全に洗脳された生徒たちは快哉を叫ぶ。
「生徒会長万歳」と。
しかし、金時は保護者会から「生徒の自主性を制限する取り締まり強化」の委任をとりつける。
翌朝、登校した生徒たちは厳しい生活指導を受けるのだった。
キングの夏樹(間宮祥太朗)は自慢の長髪を強制的に断髪させられる。
「俺たちは中学生か」
「今時、そんな規則あるのかよ」
「自分が鬘なので嫉妬しているのか」
生徒会室に集まった学園のリーダーたちは意見を交換する。
「金時は私たちの自主性を奪おうとしている」
「断固戦おう」
「意義なし」
「みんな何がしたい」
「音楽祭がしたい」
「いいね」
「本気の球技大会をしよう」
「いいね」
「俺は小説家になる」
「え」
「実は文芸誌の新人賞を受賞したんだ」
「すごい」
陸(成田凌)の文学賞受賞は生徒たちに勇気を与えるのだった。
早速、怪人に報告するツバメである。
「足は大丈夫ですか」
「気持ちの問題なのさ」
「気持ち」
何故か、ツバメを抱き寄せる怪人。
ドキドキするツバメ。
「セカンド・ラブにチャレンジですか」
「くんくん・・・シャンプーいい匂い・・・ってするか!・・・生徒の頂点に立ったからと言って学校を支配したことにはならないぞ」
「え」
「今度は・・・信念なき教師たちに鉄槌を下すんだ」
「・・・」
「屋上へ続く非常カイダンも昇るんだよ」
「それは・・・自殺ネタですか」
「ラッスンゴリライかっ」
「意味わかんね~」
陸の受賞を賞賛する誉田校長。
「我が校から芸術家が生まれるなんて・・・誉だわ」
しかし・・・教頭は真相を耳打ちする。
「あの文学賞には校長が関与しているんだよ・・・君は話題作りのために・・・受賞させられたんだ・・・君の実力じゃない。小説家なんて不安定な職業を目指すなんて・・・愚かなことだ」
校長・・・どんな権力を持っているんだ・・・。
自尊心を傷つけられた陸は自暴自棄となり・・・公園で原稿に火を放つ。
ツバメは陸を慰めようと追いかけて森林大火災に遭遇するのだった。
「そんな・・・」
放火犯人として取調を受ける陸。受賞は取り消され、停学処分である。
「放火ではなく・・・過失です」とツバメ。
「世間はそんなに甘くないんだよ」と教頭。
帰宅したツバメを怪人が待っていた。
ツバメの祖父の徳次郎(泉谷しげる)はメロンを差し入れるのだった。
怪人はツバメの下着を物色してから参考資料を示す。
「これは・・・」
そこには白いタイツを穿いた教頭が写っていた。
「タイツ金時だよ」
「タイツ金時」
副会長油森(須賀健太)や会計玉子(清水くるみ)そしてみもりんこと美森(杉咲花)たちは金時教頭の過去を洗うのだった。
勉強は・・・。
予備校教師として実績をあげスカウトされた金時は・・・それ以前に高校教師だったのである。
ツバメは金時が最後に教えていた学園を訪ねるのだった。
だから・・・勉強は・・・。
そして・・・金時が・・・「芸術に燃える生徒たちのために・・・自らタイツを穿く熱血教師」であったことを知るのである。
しかし・・・生徒は暴走し、職員室に放火するという事件を起こす。
責任を負わされた金時は職を追われ・・・生徒の自主性なんてクソだという信念に染まったのだった。
「どうすればいいの」
「今度は生徒が白タイツを穿くんだ・・・ロミオとジュリエットの悲劇を終わらせてやれ」
「事務所がなんて言うか」
「クソだな」
ツバメが持ち帰ったタイツを見た徳次郎は・・・。
「お前の彼氏はいい趣味だな」とうらやましがるのだった。
「おじいちゃんは若い頃になりたいものがあった」
「俺はフォーク・シンガーさ」
「え」
「知らないのか・・・黒いカバンをぶらさげて歩いているとおまわりさんに呼びとめられた」
「知らない」
「ち」
講堂に教頭を呼びだす生徒たち。
舞台では生徒たちが「ロミオとジュリエット」を演じる。
「おお・・・先生、あなたはどうして先生なの」
「茶番か」
ツバメは例のトラメガをとりあげる。
「先生はどうして・・・生徒が夢を持つことを嫌うのです」
「夢なんてもったって仕方ない。日本代表を夢見る小学生の何%が日本代表になれる」
「いい先生になろうとした先生がいい先生になれなかったとしても・・・それを生徒にあてはめないでください」
「くそ生徒はくそ社会人になるだけだ」
「先生の作るレールはそんなに完璧ですか」
「脱線はさせない」
「しかし・・・鉄道だけでは交通は成立しませんよ。新幹線じゃ、宇宙にはいけません」
「ふふふ・・・それで論破したつもりか」
「や~い・・・論破された~」
「宇宙なんかに何もいいことはないぞ」
「負け惜しみですか」
「第一、真空だ・・・息苦しいぞ」
「先生・・・これを見てください」
そこには白いタイツが並んでいた。
「これは・・・先生の教えた生徒たちの感謝のメッセージです」
「感謝だと」
「みんな・・・今は立派な社会人になってます・・・そして・・・先生のタイツの教えを守っているのです」
「・・・馬鹿野郎・・・」
教頭は陥落するのだった。
「先生・・・もう一度いい先生になってくれますか」
「・・・」
「先生、小説家を目指していいですか」と陸。
「いいよ・・・今しかできないことは今するしかないからな」
「応援してくれますか」
「俺の応援はハードだぞ・・・弱音なんて許さないからな」
「覚悟します」
その様子を監視カメラで見守る校長。
カメラに視線を送る怪人を発見するのだった。
ツバメも怪人に気がつく。
「心配だから・・・見に来てくれたんですか」とツバメ。
「まさか・・・お前、タイツ臭いぞ・・・かぶったのか」
「かぶりません」
立ち去る怪人を見咎める教頭。
「あれは・・・伊勢崎」
「彼を知っているんですか」
「彼は五年前に校長が起こした事件の被害者だ・・・」
「え」
階段上の校長は怪人を見下ろした。
「黒幕は・・・伊勢崎・・・あなただったのね」
「そうですよ・・・すべてはあなたに復讐するためです」
見つめ合う二人だった。
まるで天才刑事と天才犯人の如く。
そういうドラマも見たいぞ。
とにかく・・・ツバメ、勉強しないと進級できないんじゃないか・・・。
関連するキッドのブログ→第7話のレビュー
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コメント
なんだか今期はシェフの足の匂いをかぐドラマとかそういう傾向?(←そのドラマだけです! ていうかシェフ限定ですかっ)
> 怪人はツバメの下着を物色してから
ちょっと日テレオンデマンドで確かめたい(嘘)。
> まるで天才刑事と天才犯人の如く。
『沙粧妙子・最後の学園犯罪』、観たいです。
投稿: 幻灯機 | 2015年3月 7日 (土) 17時48分
✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪
キッド的には
(月)コスプレ→抜群
(火)堀北と志田の「お注射しましょうね」→期待外れ
(水)谷間
(木)三人娘のアレコレ→悶絶
(金)深キョンの濡れ場→圧巻
(土)広瀬すず本体→最高
(日)長州だっつーの→順当
という一週間・・・。
しかしお茶の間は
①DOCTORS3
②○○妻
③銭の戦争
という順位ですな。
しかし・・・⑧「学校のカイダン」は頑張っている。
一部お茶の間(男子)は主人公を見るだけで満足ですからな。
一部お茶の間(女子)はそれがきっと許せないんですな。
ま・・・⑮「まっしろ」なんて
下に⑯「保育探偵25時」しかいないという・・・。
「お注射しましょうね~」を毎回二人に言わせるだけで
1%は確実にあがるのにな~。
沙粧VSニノマエの様相を呈してきた最終章。
ドラマとしても盛り上がってきましたな。
投稿: キッド | 2015年3月 7日 (土) 22時19分