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2015年4月30日 (木)

チョットマッテクダサイ(堺雅人)やさしいあなた(蒼井優)

フジヤマと並ぶ日本のシンボル、ゲイシャ・・・。

しかし・・・忍者と同じくらい日本人は芸者を知らないのだ。

何故なら・・・芸者を知るためには・・・人並み以上の経済力が要求されるからである。

知らないからこそ・・・多くの男性たちは本能的に憧れ・・・多くの女性たちは本能的に嫌悪するのだった。

そのために・・・昔から・・・女優にとって芸者役は禁断のエリアなのである。

ちなみに「夢千代日記」の夢千代(吉永小百合)さんは置屋の女将であって芸者ではないのだ。

芸者は金魚(秋吉久美子)さんである。

一部お茶の間から・・・芸者に対する非難渦巻く・・・このドラマ。

まあ・・・それが庶民の反応というものです。

で、『Dr.倫太郎・第3回』(日本テレビ20150429PM10~)原案・清心海、脚本・相内美生、演出・相沢淳を見た。うっとりしたいのでお座敷遊びのシーンをもっと入れて欲しいと思うのだがお茶の間がブーブー言うので控えめなんだなあ。ちなみに・・・慧南大学病院理事長・円能寺一雄(小日向文世)と夢乃(蒼井優)の関係は・・・いわゆる旦那と芸者の関係である。旦那はあくまで芸者の芸の世界を応援するスポンサーであって男女の関係はあってもなくてもよいのである。なかったら金を出さないというのでは粋ではなくなり、旦那としての品格が問われるのである。もちろん・・・場合によっては数億円の資金を提供してくれる旦那に対して芸者が懇ろになるのは吝かではないのだ。円能寺と夢乃の関係がどうなっているか問うのは無粋というものであるが・・・置屋の女将・伊久美(余貴美子)がお母さん的存在なら、円能寺はお父さん以上にお父さん的存在ということです。わかるかな・・・。

ちなみに・・・すべては時価なので・・・遠出の花代・壱壱拾萬円とかちょっとおねだり参百萬円とかは相場より高いとも言えるし・・・ほんのはした金とも言える。・・・念のため。

とにかく・・・円能寺はポケットから参百萬円出せるくらいのお金持ちなのです。

芸者・夢乃に激しく心奪われつつ、素顔のアイザワ・アキラに病んだ心を見出し精神科医として燃えるヒノリンこと日野倫太郎(堺雅人)の元へ、幼馴染で明らかに倫太郎に片思い中の外科医・水島百合子(吉瀬美智子)が入院患者について相談にやってくる。

救急搬送された弓子(宮本真希)が家庭内暴力の被害者の可能性があると言うのだった。

慧南大学病院では以前、家庭内暴力を装った自傷患者による濡れ衣事件が発生しており、対応は慎重にならざるを得ないのだった。

弓子の夫が警察庁の幹部である司(北村有起哉)であったために・・・円能寺理事長は穏便に対処するように外科の主任教授の蓮見榮介(松重豊)や精神科主任教授の宮川貴博(長塚圭史)に指示する。

上司の指示に従わないヒノリンは「手出し無用」と釘を刺される。

ある意味、社会性に欠けるヒノリンは暴れ馬のようなものだが・・・行政府報道長官・池正行(石橋蓮司)のような上客も持っているので簡単には捨てることができない上司たちなのである。

連日、報道陣に責め立てられる池は精神を病んでいた。

「ひどいんだよ・・・あいつら・・・意地悪な質問ばかりするんだ」

「学校でいじめられたものは・・・不登校などで心に傷を持つものです。いじめという行為には嗜虐性の人格障害が見受けられますが、そういう人間の中でも・・・学業成績の優秀なものは大方、マスメディアに就職して記者になります。新聞記者などというものは基本的にサディストの集団です」

「だろう・・・兇悪な宇宙人みたいだよな」

「ですね」

「俺はいつか・・・あいつらに苛め殺されるんじゃないかと思う」

「そうならないためにもATフィールドを全開しなければなりません」

「心を守るバリアだな」

「そうです・・・そのスイッチは鼻にあります」

「鼻にか」

「そうです・・・あなたの鼻を押しさえすれば・・・いつでもあなたは無敵なのです」

「ありがとう・・・先生・・・ありがとう」

気休めの天才・・・それがヒノリンなのである。

「一緒にお茶を飲みましょう」と患者としてのアイザワ・アキラを診療室に誘ったヒノリンは昼食持参で待つのだが・・・患者は来ないのだった。

アイザワ・アキラは・・・ギャンブル依存症で多額の負債を負い、自分の身の安全を盾に娘に金を無心する母親・相澤るり子(高畑淳子)からの強迫により発症した心の病によってヒノリンを・・・しつこい客として悪役化し・・・置屋の女将に告げ口するのだった。

たちまち・・・お母さん的女将とお父さん以上にお父さんの円能寺はヒノリンを急襲するのだった。

「いいかね・・・夢乃は君がうかつにデートに誘いだせるような一般的女子ではないんだ」

「たとえ花代を頂いても無理強いはできないんですよ」

「夢を見てはいけないよ・・・彼女にとっては・・・君なんかただのおじさんなんだから」

「一億や二億、簡単に動かせるような殿方でないとまともにお付き合いできないんですよ」

「・・・」

ヒノリンは道を違えた虫けらのように扱われるのだった。

「一体なんの話ですか」と事情を知らない看護師の桐生薫(内田有紀)・・・。

「芸者さんに参百萬円貢いだんですよ」と研修医になりたての川上葉子(高梨臨)・・・。

「なにそれ」

「返してもらったなんて言ってますが・・・それはきっと手口で・・・さらに大金を貢がされるのかもしれません」と研修医としては落ち付いている福原大策(高橋一生)・・・。

「なにそれなにそれ」

かわいいよ、内田有紀かわいいよ・・・である。

そういうポイントを逃さないようになったな。

しかも、脚本家チェンジで丁寧な作りなんだな。

「なんでそこまで言われないといけないんだ」

「ははは」

大学での出世競争に敗れ開業医となった荒木(遠藤憲一)はヒノリンの主治医である。

「なにがおじさんだ・・・じじいのくせに」

「おまえ・・・教授昇格の話があるそうじゃないか」

「どうしてそれを・・・」

「いいか・・・なれるときになっとけ・・・お前を待ってる患者のためにも・・・お前が偉くなるのは悪いことじゃないんだぜ・・・」

「・・・」

なぜ・・・患者を治療するのか・・・そこに患者がいるからだ。

使命感に燃えたヒノリンは・・・入院中の弓子を訪ねる。

「何か相談したいことはありませんか」

「まさか・・・夫のDVを疑っているの・・・」

「いえ・・・心配ごとがないか・・・お尋ねしているだけです」

「何もありません・・・」

弓子が嘘をついていると直感するヒノリンだった。

「美しい花ですね」

「主人が・・・贈ってくれたプリザーブドフラワーです」

「花粉アレルギーの心配がないので見舞い花としてはよろしいですね」

「優しい主人なのです」

「この花はなんですか」

「ガーベラですよ・・・御存じないんですか」

「これが・・・ガーベラか・・・花言葉は大切な家族ですね」

「あら・・・」

「ご主人はあなたを心から大切に思っているようだ」

「・・・」

弓子の夫・司は病院内の仮眠室で宿泊し妻に付き添っていた。

「お忙しそうですね」

「妻には申し訳ないと思っています・・・子供もおりませんので・・・淋しい思いをさせているのでは・・・と」

「奥様は忙しいあなたの身を案じておられましたよ」

「ゆっくりと養生してもらいたいと思っています」

しかし・・・業務連絡の着信が司の携帯電話を鳴らし続けるのだった。

円能寺に呼び出されるヒノリン。

「夫のDVを疑われるとは心外だと・・・奥様が転院を申し出られた」

「・・・」

「手出し無用という言葉の意味がわからないのかね」

「まったく・・・精神を疑われる精神科医とは・・・困りものだな」と嫌みを欠かさない宮川主任。

「患者や家族を監視するなんて言語道断だ」

「監視?」

監視していたのは研修医ペアだった。

「君たちか・・・」

「すみません」

「それで・・・」

「特に問題はなかったのですが・・・朝方、ご主人が大声出して暴れている気配がありました」

「なるほど」

迷える子羊を守る羊飼いは閃いたのだった。

「すみません・・・徹夜続きなんですが・・・仮眠室があいてなくて・・・相部屋お願いします」

司とともに就寝するヒノリン・・・。

明け方・・・睡眠中に暴れ出した司はヒノリンの鼻をへし折るのだった。

「レム睡眠行動障害です・・・脳腫瘍などの可能性もありますので・・・検査をお薦めします」

「まさか・・・自分が妻を傷つけていたとは・・・何故、妻は黙っていたのでしょう」

「あなたを傷つけたくなかったのでしょうね」

「そんな・・・」

「この病気は過度のストレスも病因となります・・・あなたは何か・・・重大な秘密を抱えているのでは・・・」

「・・・」

「心に抱えているものを吐き出すのも・・・大切なことですよ」

司は・・・妻に生花の白いガーベラを二輪贈るのだった。

700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ700万早くしろ

一方、夢乃はヒノリンの家にやってくる。

「夢乃さん・・・」

「中に入れてくれないんですか?」

「どうぞどうぞ、お入りください・・・いや・・・これは遠出になりますか・・・」

「内緒にしておけば大丈夫ですよ」

「・・・」

「お願いします・・・何も聞かずに七百万円貸してください」

「て・・・」

「もちろん・・・タダとは言いません・・・私、そのつもりで来ました」

「ぐ・・・」

「今夜は帰りません」

「ち・・・って・・・今夜は帰らない?」

「私をヒノリンのものにしてください」

帯を解く夢乃・・・甘美の極みだな。

「ちょっと待ってちょっと待って・・・夢乃さん」

若手コメディアンも見逃さないヒノリンだった。

そこへ・・・百合子が乱入して夢乃の目論みは泡と消えるのだった。

「どういうこと・・・私は抱けないのに芸者は抱くの」

「何を言ってるんだ君は・・・」

「言いすぎました」

洗面所経由で家路につく夢乃だった。

「彼女は・・・心が病んでいる」

「え」

「そういう人を放ってはおけないよ」

「・・・」

ヒノリンの心に蘇るのは・・・病んだ母親(宮本裕子)の姿だった。

警察庁幹部の汚職が明るみに出る。

情報源は・・・司だった。

元いじめっ子たちに責め立てられる行政府報道長官。

しかし、鼻を押せば無敵なのである。

「凄い感じで社会に貢献しちゃったな・・・」と呆れる円能寺理事長。

「転院は取り消すとお電話がありました」と理事長秘書(柊瑠美)は告げる。

キッド的には豪華な配置だ。豪快なメインライターの路線を継承しつつ「斉藤さん」の脚本家だけにほっこりとまとめてくるよ。

「面白いから・・・やはり教授にしちゃおうか」とニヤニヤする理事長だった。

「なぜ・・・夫の心を弄んだのですか」

「弄んだなんて・・・」

「あの人は・・・私が守ってあげたかったのに・・・子供ができないこんな私に・・・あんなに優しい夫を・・・私が守りたかったのに・・・」

「あなたは・・・こんな私じゃありません」

「・・・」

「ご主人にとって何より大切な方だ・・・」

「・・・」

「あなたが・・・ご主人を守りたかったように・・・ご主人もあなたを守りたかったのです」

「でも・・・私はあの人に何もしてあげられない・・・」

「そんなことはありません・・・ご主人は・・・あなたに白いガーベラを贈られた」

「・・・」

「白いガーベラの花言葉をご存じでしょう」

「・・・希望・・・」

「どうか・・・末長くお幸せに」

ヒノリンは夢乃に送信する。

(あなたは・・・一人ではありません)

アイザワ・アキラは病院にやってきた。

百合子はヒノリンの患者を優しく案内する。

ヒノリンは診療室に現れた。

「どうして・・・」

「あなたはずっと・・・一人で淋しかったんですね」

「なぜ・・・」

「私は心の医者なのです」

「・・・」

ついに少年のような医者と少女のような患者は出会ったのだ。

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