たこさんが海で死んだ・・・何にも悲しいことはない(堺雅人)タモリさんがお好きなんですね(蒼井優)
「心ポッキー」とこれは・・・選択に迷うところである。
どちらかといえば・・・底辺の人々の赤裸々な「恋愛」を描いた「心ポッキー」にもそれなりに楽しいところがあるが・・・「もしもし~なにしてるの」って芸者さんに言われてうっとりしたいので心が晴れるのだった。
若夏ばっぱ(徳永えり)や宮下アユミ(山下リオ)には未練があるが・・・理事長秘書(柊瑠美)を発見し、心が決まるのだった。
結局、そういうところかよっ。
そういうところです。
で、『Dr.倫太郎・第2回』(日本テレビ20150422PM10~)原案・清心海、脚本・中園ミホ、演出・水田伸生を見た。地球にはおよそ72億人以上の精神病患者がいるわけだが、ほぼ全人類じゃないか。いや、全人類だ。もちろん・・・キッドも心を病んでいる。多重人格の時点でな。今日も親友から電話があり一時間くらい話してしまったので自分自身の貴重な時間が失われたことを一時間くらい気に病んだわけである。・・・お前、友達いないだろう。本当に世間様と言うのは面倒くさいなあ。まあ・・・いいじゃないか、一時間くらい無駄にしても・・・どうせ人生そのものが無駄なんだから。
現実的な妄想はそこまでだ。
精神の病には病因についての三つのカテゴリーがある。
脳を弾丸で撃ち抜かれた場合などの外因性、脳に弾丸が発生した場合などの内因性、そして脳に弾丸が発生するなどと考えだす心因性である。
心がどういうものかを誰も知らないのに心因性などと言い出すところが・・・精神の病の科学の妖しいところなのである。
そういう妖しい領域に踏み込みたくないのが精神科主任教授の宮川貴博(長塚圭史)なのである。
一方、天才である慧南大学病院の精神科医・日野倫太郎(堺雅人)は妖しい精神分析手法を用いて妖しい患者の心にアプローチし、もつれた糸を解きほぐすように・・・反社会性の流れから個性を救い出すのだった。
まあ・・・あくまで・・・脚本家による都合のいいフィクションだから可能な話なのでけして妖しい精神科を信用しないでください。
発狂しているものが発狂しているものを発狂していると断定するだけの医療機関ですからねえ。
三十歳となり研修医としては落ち付いている福原大策(高橋一生)は研修医になりたての川上葉子(高梨臨)に恋をしているので・・・倫太郎に悩みを打ち明ける。
「彼女が僕に告白を求めていることは明らかなのです」
「やめておきたまえ・・・恋は精神科の医師にとって百害あって一利なしだ」
その模様をモニター室で眺めた倫太郎の幼馴染で外科医の水島百合子(吉瀬美智子)はちょっと落胆するのだった。
看護師の桐生薫(内田有紀)はニヤニヤするのだった。
しかし、倫太郎は芸者・夢乃(蒼井優)に激しく魅かれる自分を意識する。
桜の下の情熱的な口付。
そしても素顔の夢乃の素っ気ない態度。
倫太郎ははたして・・・夢乃に興味深い治療対象を見出しているのか・・・それとも。
芸者遊びが大好きな円能寺一雄理事長(小日向文世)はニヤニヤしながら秘書に命じて倫太郎を招集する。
夢乃に会えると思うとニヤニヤする倫太郎である。
出版社の要請により、特別な患者として幻想小説家の風間(辻萬長)の診断することを要請される宮川主任と倫太郎だった。
風間は出版社の生死を握るベストセラー作家だったが、前作の「螺旋の女」を評論家に酷評されて以来、精神の不調を訴えているのだった。
最初から不機嫌だった風間だったが・・・遅れてやってきた自身の私設秘書・むつみ(堀内敬子)を見ると錯乱する。
「その女は偽物だ」
「先生・・・」
暴れた風間は転倒して頭を打ち、救急車で運ばれるのだった。
同席していた夢乃は指先を自傷し、慧南大学病院に同行するのだった。
「ひのりん・・・私も怪我しちゃいました・・・」
「外科の先生に手当をしてもらおう」
百合子は危険な猛獣を見る目で夢乃の傷に包帯を巻く。
「先生は・・・日野先生の恋人ですか」
「ただの幼馴染よ」
「あら・・・こわいお顔・・・」
「・・・」
ニヤニヤできない百合子だった。
夢乃は倫太郎の携帯電話に自分を登録する。
「どうして・・・この間、私に気がつかなかったのだろう」
「それは・・・きっとお姉さんです」
「え」
「私たち、双子の姉妹なんですよ」
「そうだったのか」
風間の治療方針についてのカンファレンス(検討会)を行う席で対立する宮川と倫太郎。
「患者はF20.0の妄想型統合失調症ですので投薬治療を行います」と宮川。
「もう少し、患者と対話してみるべきなのでは」と倫太郎。
「そんなことは時間の無駄だ・・・投薬で症状は改善される」
「しかし、誤診なら・・・患者は無駄に投薬されることになる」
「どちらが正しいのかね」
円能寺はオブザーバーの脳外科の主任教授の蓮見榮介(松重豊)に説明を求める。
「わかりません・・・相撲取りとレスラーが戦っているようなものなので」
「どちらも・・・上半身裸じゃないか」
「日野先生の分析治療では時間がかかりすぎる」
「それは困るな・・・出版社は風間氏に次回作を一刻も早く書かせたいんだ・・・」
「しかし・・・患者と話もしないで・・・診断するのは早急すぎます」
「何故・・・患者と話をする必要があるのかね」
「・・・ただなんとなく」
「主治医は宮川主任にしましょう」
選ばれなかった倫太郎は大学での出世競争に敗れ開業医となった荒木(遠藤憲一)の精神分析を受診するのだった。
「宮川の野郎、親の七光のくせにえばりやがって・・・」
「最近、そういう傾向はないな」
「円能寺何て腹黒いくせにニヤニヤしやがって」
「腹黒いやつほど金を持ってるからな」
「ちっくしょおおおおおおおお」
そこへ・・・夢乃からメールが着信する。
主治医の特権でメール内容を確認する荒木。
「そんな特権はないっ」
(お忙しいですか・・・私がメールをしたらご迷惑でしょうか)
(そんなことはありません)
主治医の特権でメールを返信する荒木。
「だから・・・そんな特権はないってばあ」
(今度のお休み、会っていただけますか)
「よろこんで・・・と」
「ちょっと・・・何をやってんですか・・・ちょっと」
「はい・・・送信と」
「やめて・・・やめて・・・ちょっとお」
「送信しちゃった」
ニヤニヤする荒木。
負けずにニヤニヤする倫太郎。
もはや・・・ニヤニヤドラマだな。
置屋に呼び出された倫太郎は遠出の花代十万円を請求されつつボート乗り場に向かうのだった。
「あれ・・・嘘なんです」
「え」
「私には双子の姉はいません・・・あの時は・・・少し、気が動転していて」
「・・・」
「父の手術代に三百万円必要だと言われて」
「わかりました・・・三百万円は私が用意しましょう」
「うれしい・・・」
本名のアイザワアキラの口座番号を教える夢乃。
こっそり小さく舌を出すのだった。
かわいいよ、夢乃さん、かわいいよなのである。
しかし・・・なぞの女・相澤るり子は公営ギャンブル場から金の無心をする。
「身内の不幸は嫌でしょう」
「・・・」
「ねえ・・・早く・・・お金よこしなさいよ」
身内宣言である。
相澤るり子とアイザワアキラは・・・母と娘なのか・・・。
完全に病気の母親に支配されているのか・・・。
何故か、用意した現金をATMで振り込む倫太郎。
三百万円はたちまち相澤るり子に流れて行くのだった。
風間のファンである百合子から代表作の「幻影」を借りた倫太郎は・・・作中に登場するムササビが秘書のむつみであると主人公の特権で直感する。
主人公の特権で風間が・・・むつみへの求婚を諦めて、結婚相手を世話したことを知った倫太郎。
倫太郎は老いぼれ作家に「むつみにブレゼントしようとした指輪を飲み込んだ風間の胃袋のレントゲン写真」を突きつけるのだった。
「幻想の恋でも・・・恋は甘美なものですな」
「ムササビがむつみだったとはな」
「カキピーの柿の種だけをたべるのです」
「ピーナッツアレルギーだからな」
「すべて・・・お見通しか」
「主人公の特権ですから」
「ニヤニヤ」
「ニヤニヤ」
風間は鬱屈した思いを吐き出したことで快方に向かう。
倫太郎は風間のサイン本を入手するのだった。
いつもお世話になっている百合子への御礼なのである。
倫太郎が芸者に三百十万円貢いでいるとは知らずに喜ぶ百合子だった。
「風間氏は恋愛感情のもつれによるストレスを心的要因とするF1x.5の精神病性障害で一ヶ月以内に症状が治まったので短期精神病性障害です・・・治療の必要はありません」
「え・・・じゃ・・・治療費もらえないじゃない」
しかし・・・風間が執筆活動を再開したために・・・謝礼が入るのでニヤニヤする円能寺だった。
夢乃はそんな円能寺に電話でおねだりするのだった。
「おこづかいくうださい」
「いくら欲しいのかな」
「一千万円くらい」
「ニヤニヤ」
帰宅した倫太郎を待ち伏せする夢乃。
「これ・・・お返ししようと思って」
「お父さんの手術は・・・」
「事情を知った親戚が出してくれることになりました」
「それはよかった・・・」
三百万円が帰って来たためか・・・夢乃に会えたからか。
ニヤニヤする倫太郎。
ニヤニヤする夢乃。
二人の幸せそうなニヤニヤに・・・お茶の間のニヤニヤが止まらない。
ニヤニヤ万歳!
恋愛万歳!
変態万歳!
妄想万歳!
妄想族万歳!
謝罪にさようなら!
美しい洗濯好きの方、僕の脳みそもジャブジャブ洗ってください。
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