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2015年4月25日 (土)

せかいでいちばんすきなおんなのこはおよめさんです(山下智久)

途中で一瞬・・・「五番目のサリー」とか「24人のビリー・ミリガン」というダニエル・キイスの他の著作を思わせる描写があって・・・ちょっとドキドキしたわけだが・・・。

これは・・・「まぜるな!危険」のマークをつけておかないと・・・いけない部類である。

結局、現時点では多重人格や解離性同一性障害には踏み込まないようだ。

フェイントかよっ・・・なのである。

まあ・・・最近、なんでもありの傾向があるからな・・・ガチャッとやってくるのかと思ったぞ。

医学の進歩というものが・・・人類の平均寿命を確実に伸ばしてきたわけである。

その是非を悪魔は問うが・・・一般的には肯定的にとらえる。

しかし・・・秦の始皇帝が「不老長寿」の薬を求めたように・・・絶大な権力者が自分や近親者のためにあらゆる手段を行使してそれを開始すると・・・かなり恐ろしい事態が起こることは予想できる。

実際、闇の世界ではそういうことが現実化していると充分に妄想できるんだな。

で、『アルジャーノンに花束を・第3回』(TBSテレビ20150424PM10~)原作・ダニエル・キイス「Flowers for Algernon」、脚本・池田奈津子(脚本監修・野島伸司)、演出・酒井聖博を見た。東京都医学総合研究所は2015年4月、知的障害の原因の一つである結節性硬化症の病態メカニズムを解明したと発表した。脳内のシナプスの変性の要因となるたんぱく質の機能を抑制し正常化することの効果を確認したという。部分的にではあるが・・・医学は認知障害の克服のための前進を続けているわけである。このドラマはフィクションとして画期的な手法を虚構として構築しているわけであるが・・・方法が確立し、実施するためには・・・様々な問題が横たわっていることを暗示しているわけである。

状態を改善するために・・・リスクを承知で医療の恩恵を受ける時、患者は様々な承諾を行う。しかし・・・承諾する能力のないものは・・・どうすればいいのか・・・という問題である。

ここでは・・・責任能力のないものの保護者がその責任を負う。

「ドリームフラワーサービス」の従業員である白鳥咲人(山下智久)が新薬の服用と継続的刺激のためのナノマシーンを脳内に移植する手術を受けることを・・・咲人の育児を放棄した母親・窓花(草刈民代)は承諾する。

そして・・・脳生理科学研究センターからの謝礼を受け取ったのだった。

同僚からの私刑(リンチ)により負傷した柳川隆一(窪田正孝)は職場に復帰した。

「トラブルの原因と・・・お前たちのやったことは・・・聞いた」と経営者である竹部順一郎(萩原聖人)は鹿内大(勝矢)たち加害者をにらみつける。

「確かに・・・仲間を騙した隆一も悪い・・・しかし・・・お前たちが保護観察中であることを忘れるな・・・隆一が警察に訴え出れば・・・執行猶予を取り消されるものもいるんだぞ」

「いや・・・そんなことしませんけど」

「とにかく・・・治療費と慰謝料で・・・金の件はチャラだ・・・この件はなかったことにする・・・それでいいな」

一同は同意した。

「すみませんでした」と頭を下げる被害者の柳川。

「そんなにひどい怪我をさせるつもりはなかった」と鹿内も侘びるのだった。

食堂で同席した檜山康介(工藤阿須加)は同情する。

「怪我の具合は大丈夫か」

しかし、柳川はダミーの包帯を取り去るのだった。

「完治してました・・・」

「お前・・・本当にインチキ野郎だな」

呆れる康介だった。

「生きるための・・・知恵だよ」

そこに・・・東京麗徳女子大学に通う河口梨央(谷村美月)と小出舞(大政絢)が訪ねてくる。

「この間は途中で帰ってごめんなさい」

「まあ・・・しょうがないよ・・・咲人のことを隠していたんだから」と隆一。

「そういう言い方はないだろう」と気色ばむ康介。

「私・・・もう一度、咲人さんに会いたくて」と梨央。

「えええ」と驚く隆一だった。

「よかったら・・・葉山の別荘に招待したいんですけど・・・」

「別荘・・・」

その頃、咲人は脳生理科学研究センターでメディカル・チェックを受けていた。

「身体的には問題はないようです」と報告する杉野史郎(河相我聞)・・・。

「しかし・・・心理学的な側面からいくつか問題がありますね・・・アルジャーノン効果が発現するための基礎的メカニズムの機能不全が顕著です」

冷笑的な態度の小久保(菊池風磨)は慎重な意見を述べる。

「知的障害の改善のための・・・土台があるのかどうか・・・か」

研究チームのリーダー蜂須賀大吾(石丸幹二)は本質的な問題に言及する。

「しかし」と推薦者である望月遥香(栗山千明)は反論する。「彼には強い向上心があります」

「おりこうさんになりたいか・・・」

蜂須賀は微笑む。

「彼は被験者として・・・条件を満たしていると思われますが・・・」と遥香は主張する。

「総合的な判断は・・・私が下す」

蜂須賀は断固たる口調で研究員たちに告げた。

その頃、梨央は父親の興帝メディカル産業の社長・河口玲二(中原丈雄)を訪ねていた。

「お父様・・・お願いがあります」

「なんだね・・・」

「お友達と・・・葉山の別荘に行きたいの・・・」

「そうか・・・」

見つめ合う父と娘。

ついに近親相姦警報発令である。

しかし・・・父と娘には・・・別に深刻な問題があったのだった。

咲人はアルジャーノンを見学していた。

「あるじやのん」

「今、あるじやのんはお見合中なんだ」と飼育担当の小久保が説明する。

小久保は咲人に好意的だった。

「おみあい・・・なに」

「おみあいってのは・・・およめさんさがしさ」

「およめさん・・・なに」

「およめさんは・・・そうだなあ・・・世界で一番好きな女の子さ」

「せかいでいちばんすきなおんなのこ・・・」

「わかるかなあ・・・」

「せかいでいちばんすきなおんなのこ・・・およめさん」

「そうそう」

二人のやりとりをモニター室でじっくりと観察する蜂須賀。

蜂須賀は遥香と咲人をレストランでの夕食に招待する。

遥香は咲人のマナー違反が蜂須賀の気に触るのではないかと案じる。

「咲人くん・・・世界で一番好きな女の人は誰かね」

「・・・ママ」

「そうか」

「せんせは・・・およめさんいますか」

「咲人さん・・・そういうプライベートの質問は失礼よ」

「プラモデル」

「そうじゃなくて・・・」

「かまわんよ・・・咲人くん・・・私にもおよめさんはいたが・・・今は別々に暮らしているんだ」

「・・・だめ」

「咲人さん・・・」

「およめさん・・・せかいていちばんすきなおんなのこ・・・べつべつ・・・だめ」

興奮する咲人を冷静に見つめる蜂須賀。

「咲人くん・・・もう一度聞く・・・君はおりこうさんになりたいかね」

「おりこうさん・・・なりたいです」

「それでは・・・来週・・・私が君に魔法をかけてあげよう」

「・・・」

「こわいかね・・・」

「あるじゃのんまま・・・いっしょにいる・・・」

「もちろんよ・・・」

「やくそく」

咲人は小指を差し出した。

遥香は指きりに応じた。

咲人は微笑んだ。

「決め手はなんだったんですか・・・」

遥香は蜂須賀に尋ねた。

「彼には・・・知的な側面がある」

「それは・・・最初から」

「彼は私と君が親しいのではないかと心配していたよ」

「え・・・」

「そして・・・君と親密であることを私に示そうとした」

「そんな・・・」

「彼は・・・嫉妬していたのだ・・・嫉妬は愛のひとつの形だ・・・愛とは知性の証と言えるだろう」

「まさか・・・」

「そして・・・彼にもマザー・コンプレックスの形成が認められる・・・それもまた愛の形だ」

「実の母親とアルジャーノンの母親の区別もつかないのに・・・」

「それは些細なことだ・・・投影の一種に過ぎない・・・そしてそれもまた・・・ある意味で知的な行為だろう・・・私は確信した・・・彼はきっと・・・おりこうさんになる」

咲人はひまわり寮に帰宅する。

「どこへ行ってたんだよ」

「おりこさんになる」

「何言ってんだ」

康介と隆一は咲人を問いつめる。

「咲人は・・・手術を受けるんだ」

竹部が事情を説明する。

「なんだか・・・怪しいじゃないですか」

「しかし・・・咲人が望んだことだ」

「だって・・・咲人に危険があるかどうかなんてわかりっこないでしょう」

「きけん」

「やめろ・・・咲人・・・お前はいまのままでいいんだよ」

「だめです・・・たいとーじゃありません」

「たいとー・・・なんだそれ・・・」

「あ・・・それ・・・俺だ・・・俺が友達は対等じゃないと・・・なんていったから」

「なんだよ・・・それ」

「ばかだめ・・・おりこうなりたいです」

「とにかく・・・咲人がそう望んだんだ」

「・・・」

康介は何か悪いことが起きそうな不安を感じるのだった。

しかし・・・隆一は招待された週末のバカンスのことで頭がいっぱいだった。

楽しいことが待っている予感がするのだ。

「凄い別荘だな」と隆一。

「どんだけ・・・お嬢様なんだよ・・・」と康介。

「なんで・・・あんたたちまでついてくるのよ」と舞。

梨央は咲人と和気藹々である。

「だって・・・俺たちは咲人の保護者だもん」

「どうだか・・・変なことしたら・・・ただじゃおかないわよ」

「変なことってなんだよ・・・俺たちをなんだと思ってるんだ」

「少なくとも・・・あの子とはつりあわない人種でしょ」

「人種って・・・差別だ」

険悪になりかかる二人。

しかし、咲人に浣腸された隆一は激昂を便意に置換されるのだった。

「こらっ・・・漏れたらどうするんだよ」

「あいきょでしょ」

じゃれあう隆一と咲人を見て梨央はつぶやく。

「咲人さんて・・・凄いと思う・・・まるで天使みたい」

「えっ」と驚く康介。

「今だって・・・みんなを和ませたわ・・・」

「そりゃ・・・あいつだって色々苦労しているからな・・・喧嘩沙汰は嫌いみたいだし」

「ふうん」

微笑んで咲人を見つめる梨央に・・・心が動く康介だった。

舞も加わって室内プールで遊ぶ咲人と梨央。

梨央の笑顔に見惚れて康介はつぶやく。

「あの子・・・どういうつもりなんだろう・・・本気で咲人のことを・・・」

「まさか・・・それはないだろう。口実だよ・・・意外と俺かお前に気があるのかもしれないぜ」

「え・・・俺に・・・」

隆一に言われてまんざらでもない気がする康介だった。

シャワーを浴びながらガールズトークをする梨央と舞。

「私・・・ますます・・・咲人さんが好きになったわ」

「そうね・・・ルックスは申し分ないけど」

「咲人さんは・・・何もこだわることがない・・・明日どうなるかなんて心配もしない。・・・今をありのままに生きている」

「ま・・・それってバカってことだけどね」

「バカはだめです」

「え」

女子シャワールームでシャワーを浴びる咲人に絶叫する全裸の女子二人である。

青春だなあ。

正座する男子たち。

「まあ・・・勘弁してやってよ・・・御覧の通り・・・悪気はないんだから」

「私はいいけど・・・梨央は男の人に裸を見られるなんて初めてなんだからね」

「なんで・・・そんなことを言うのよ」と恥じらう梨央。

「はじめてって・・・」と色めきたつ康介。

「でも・・・咲人は別に女の裸に興味ないしね」と隆一。

「え」

「なあ・・・咲人・・・裸を見てどうだった」

「りおちゃんより・・・まいちゃんの・・・おっぱいおおきい」

「そうじゃなくて・・・ドキドキしたかい」

「ドキドキ・・・ありません」

「ほらね」

梨央は少し不満だった。

だから、梨央は咲人を浜辺の散歩へと連れ出した。

「私・・・咲人さんはいつまでも変わらないでいて欲しいの」

「かわらない」

「私・・・変わりたくないの・・・変わるのがこわいの」

「こわい」

「ねえ・・・咲人さんは私といて・・・ドキドキしないの」

「ドキドキ・・・ありません」

「まあ・・・こんなんことをしても」

裏ではミギーに憑依されたエスパーが役得でユイちゃんのおっぱいにタッチしているわけだが、こちらでは咲人が梨央の巨乳にタッチさせられるという展開である。

水着、シャワー、タッチ・・・サービス、サービス~なのか。

「・・・」

「私・・・なんてことを・・・ごめんなさい・・・私・・・あせりすぎね・・・でも・・・私には時間がないから」

自分がドキドキして歩きはじめる梨央。

潮風が紅潮した頬を弄る。

その時、梨央の視野に異常が生じる。

歪む世界・・・。

梨央は転倒する。

咲人は驚いて梨央に駆け寄る。

「りおちゃん・・・だいじょぶ・・・ですか」

梨央は顔を上げる。

「あなた・・・誰?」

「ぼく・・・さくと」

「・・・」

梨央は混乱する。

咲人も混乱する。

かけつけた舞は梨央の自宅に連絡を入れる。

梨央は脳生理科学研究センターに搬送された。

見慣れぬ女性に異和感を覚える遥香。

「この女性は・・・」

「第二の被験者だ・・・」と杉野研究員。

「え」

「彼女は知的障害者ではないが・・・変性性認知症を発症している」

「・・・」

「神経細胞の変性消失、大脳萎縮、神経原線維変化の多発が進行し、急速な知力の低下が予想される・・・つまり・・・咲人くんが発育不足なら・・・彼女の場合は急速な老化だ・・・」

「それならば・・・優先順位は・・・咲人くんより・・・高いのでは・・・同時、あるいは先行させるべきでは」

「あくまで彼女はセカンドだ」

「・・・」

「ファーストの神経細胞の発育再始動と・・・神経細胞の奇形修正、そして神経細胞の再構築の実用性が確認されてから・・・セカンドへの応用を試みるというスケジュールだ」

「・・・それじゃ・・・まるで・・・咲人くんは彼女のための実験台みたいじゃないですか」

「今が・・・違うとでも言うのかね」

「彼女は誰なんです」

「河口梨央さん・・・このセンターに資金援助してくれている・・・興帝メディカル産業の社長のご令嬢だ」

「・・・まさか・・・だから」

「・・・」

「どうして・・・違うと否定してくださらないのです・・・先生の理想は・・・」

「・・・」

「・・・失礼します」

遥香は混乱した。あってはならない不公平があったことに。蜂須賀の理想と自分の理想の大いなる差異に・・・。不公平な事例に自分が加担したことに。蜂須賀が自分に言いわけしないことに。蜂須賀が自分を必要としていないことに。蜂須賀が自分を愛していないことに。

咲人はツガイになったアルジャーノンを囃したてる。

「あるじやのん・・・およめさん・・・あるじやのん・・・よかったね」

興奮で頬を痙攣させた遥香がやってくる。

「あるじやのんのママ・・・」

「咲人さん・・・あなたはおりこうさんになりたいのよね・・・」

「おりこうさん・・・なりたいです」

「・・・そうよね」

遥香は不公平を糾したかった・・・しかし、それは咲人の願いではないのだ。

そもそも・・・咲人は生まれた時からある意味では不公平な身の上なのである。

「ごめんなさい」

遥香は退去するしかなかった。

「待って・・・あるじやのんまま」

「私は・・・遥香っていうの・・・」

「・・・はるか」

名前を呼ばれて遥香は涙を堪えることができなくなる。

背を向けた遥香を後ろから優しく抱く・・・咲人。

「咲人さん・・・」

「はるか・・・だっこしたい」

「え」

咲人は遥香の胸に手を伸ばす。

「おっぱい・・・ドキドキします」

「・・・」

「はるか・・・いっしょに・・・いてくれます」

「・・・ゆるして・・・一緒に・・・いてあげられないの」

「はるか・・・」

「・・・」

遥香は逃げるように研究所から去った。

遥香の不在は・・・咲人を不安にさせた。

咲人の外科的処置のために医療チームがプロジェクトに合流する。

見知らぬ白衣の人々に咲人の緊張は高まる。

「大丈夫だ・・・もうすぐ・・・君は・・・おりこうさんになる」

「おりこうさん・・・なりたいです」

手術当日・・・咲人の緊張はピークに達していた。

「望月くんとは連絡がつかないのか」

「電話に応答しません・・・彼女には融通のきかないところがありますから」

「長所は時に短所になるからね・・・小久保くん」

「はい」

「君はアルジャーノンを通じて咲人くんに好感を持たれているはずだ・・・君が望月くんの代役を務めたまえ・・・」

「ぼくが・・・」

手術台で器具を設置された咲人はついに我慢の限界に達した。

「はるか・・・いません」

「僕がついている・・・大丈夫だ・・・彼女は来られないんだ」

「やくそく・・・」

「え」

「はるか・・・いません・・・やくそく」

咲人は手術台を下りた。

「ちょっと・・・咲人くん・・・待ちたまえ・・・」

咲人は意表をつくスピードで・・・更衣室に向かうとコートをはおり・・・そのまま裸足で病院から抜け出す。

「いないか・・・」

「いない」

「警備室から報告がありました・・・すでに病院外です」

「なんていう・・・素早さだ・・・」

「とにかく・・・捜すんだ」

裸足の愚か者は街を行く

天使が彼を導いて行く

恋の熱が蒸気を噴き出し

恋の道をまっしぐら

咲人は捜す。世界で一番好きな人に続く道を。

しかし・・・途中で一度迷ってしまう。

世界で一番好きな人はママ・・・。

蘇る・・・遠い記憶。

ママがお休みした日。

「そんな顔するなよ・・・」

父親の白鳥久人(いしだ壱成)が幼い咲人の頭を撫でる。

「お母さんは・・・別にお前を嫌いになったわけじゃない・・・」

咲人には意味がわからない。

「ただ・・・少し・・・お母さんを休みたくなったんだ」

咲人には意味がわからない。

「大人には・・・いろいろあるからな」

咲人には意味がわからない。

走りだした車の背後で・・・母親と妹・花蓮(篠川桃音)の姿が小さくなっていく。

咲人には意味がわからない。

しかし・・・とても嫌な感じがした。

とてもとても嫌な感じがした。

咲人には悲しいという意味がわからない。

「おとな・・・いろいろあります」

咲人の中で街の光景がシャッフルされる。

「ママ・・・おやすみちゅう・・・」

咲人はいくつかの道筋をとりのぞく。

「ママのま」のカードが示す道は消えて行く。

「あるじゃのんのママ・・・はるか・・・」

キラキラした遥香のイヤリング。

優しい微笑み。

柔らかな胸のふくらみ。

咲人は目的地を発見した。

遥香は時間を気にしていた。

手術の時間は過ぎている。

研究員たちから何度も着信があったが無視した。

しかし・・・今度は蜂須賀から着信があった。

思わず・・・遥香は応答してしまうのだった。

「手術は・・・無事に済んだのですか」

「いや・・・咲人くんは手術を拒絶した」

「え・・・」

「もうすぐ・・・君のところへ現れるだろう」

「どうして・・・」

「咲人くんにとって・・・今は君が世界で一番大切な人だからだ」

「そんな・・・」

「君には君の心がある・・・それを誰も犯してはならないと思う・・・しかし、君は今・・・咲人くんの可能性を奪おうとしている・・・美しい音楽を聞いて美しいと感じることができるかもしれない・・・チャンスをだ・・・」

「・・・」

玄関のチャイムがなった。

扉の向こうに血を流し汚れた足の咲人が立っていた。

「どうして・・・ここにきたの」

「やくそく・・・」

「約束」

「ずっといっしょ・・・やくそく・・・」

「ばかね・・・」

「ばかだめ・・・おとなにはいろいろあるから・・・」

「え」

「はるか・・・せかいでいちばんすきなおんなのこ」

「・・・ありがとう」

「おやすみちゅう・・・しつれいします」

「いいのよ・・・」

遥香は咲人を部屋に招きいれた。

遥香は・・・咲人の聖なる足を洗い清めるのだった。

「いたい・・・」

「我慢しなさい・・・男の子でしょう・・・」

遥香は咲人と病院に戻った。

約束を果たすために・・・。

約束を守るのは人間として当たり前のことだからである。

咲人は満ち足りて手術台で眠りに落ちた。

こうして・・・馬鹿な咲人は死んだのだ。

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コメント

キッドさん、こんにちはhappy01

一話で、知性を、二話で、友情、
三話で愛を学んできた咲人。
遥香に対する気持ちは、
幼稚園の先生に対する初恋のようで、
これを愛と言えるのかなあ、
などと考えていたのですが、
予告で、全部飛んでしまいましたわcoldsweats01

野球(プロポーズ大作戦)で、
観客席からの激(ブザー・ビート)ですよねsweat01

ハレルヤチャンスで、高校生に戻っちゃいましたか?
(そもそも行ってないでしょうが)
これは、失われた青春時代を追体験するということなのでしょうか。
原作は、人の一生を、あっという間に駆け抜けてしまった人という見方もできますよね。
そういう意味では、莉央ちゃんの病気はなるほどですね。つらいですが。

咲人母の名字が白鳥なので、離婚はしていないのか、
莉央、咲人、檜山と、
遥香、咲人、蜂須賀の三角関係も気になりますね。

この間まで、寒かったと思っていたのに、
突然、夏の暑さが来てしまいましたね。
ご自愛くださいませjapanesetea

投稿: mi-nuts | 2015年4月26日 (日) 16時46分

crown✭クイーン・オブ・ザ・ランチ✭mi-nuts様、いらっしゃいませ✭親切百回接吻一回✭parking

春ドラマの後半は苦手な夏の予感で
ヒリヒリいたします・・・。
まだ・・・朝晩は楽で助かります。
しかし・・・陽射しはもう・・・かなりきてますねえ。
紫外線対策よろしくお願いします。

「アルジャーノン」の主人公は
長い幼年期を経て
大人の階段を駆け上がるわけでございます。

人間の知性には様々な段階がありますが
咲人の場合・・・。
記憶力が視覚的なものに特化している。
ものごとの関連付けが苦手。
言語能力が未発達。
読み書きができない。
皮肉が通じない。
情緒が不安定・・・など・・・
様々な心的発育不全が見られます。

要するに
手術前の咲人は幼稚園児くらいの知能しか
もっていないのですね。

しかし・・・人生経験は長いので
それなりにしつけられているのです。

幼い妹に危険が及ぶ描写もありましたので
両親の別離は苦渋の決断だったのかもしれません。
そういう経験が
咲人をそれなりに用心深くしたと言えるのでしょう。

バカでは幸せになれない。
利口になればママにもう一度会える。

十数年の歳月も・・・咲人にとっては
一日と同じようなものなのかもしれません。

手術後に咲人は再び
シナプスの成長が始り
学習力が飛躍的に向上するわけですが
情報の集積にはある程度の時間が必要となります。

何かを理解するためには
飛躍が必要となるわけです。
三重苦のヘレンケラーが
「水」を通じて言葉の存在を知るように
咲人もその瞬間を迎えるまでは
知的障害があるように見えるということになるでしょう。

今回は・・・草野球が・・・
遥香の声援が・・・
ゲートを開くのかもしれませんねえ。

咲人にとっては・・・ここからが思春期
ここからが青年期
そして・・・。

オリジナルストーリーは
知的障害者に対する虐待を
ある程度薄くしてきましたが
世界の残酷さを表現する準備万端整っている気もします。

はたして・・・咲人の父親は・・・生きているのか・・・死んでいるのか。

蜂須賀は咲人を息子のように愛せるのか。

そして・・・梨央の父親は冷酷な人なのか。

咲人は・・・プレイボーイになってしまうのか。

まだまだ・・・物語は序盤ですな~。shine

投稿: キッド | 2015年4月26日 (日) 21時46分

さすがに、野島作品!ダークです。
今までは、咲ちゃんと、マウスの行動を合わせることで
実験的な要素がありつつ、楽しい3人トリオのおかげで
少しは、柔らかくなってましたが、
科学センターの人たちとの交流が多くなってきて、
冷たさを感じました。
人として、接していない感じが、嫌でしたね~!(笑)

別荘のシーンは、最後の楽しいひと時を感じさせて、
さらに、寂しくなりました。

キッドさんのページを拝見させていただくようになってから、
演出さんの違いを、感じるようになりました。

でも、やっぱり、キッドさんのブログは面白い!!

投稿: ユキヒョウ | 2015年4月28日 (火) 11時24分

snow絶滅危惧種~ユキヒョウ様、いらっしゃいませ~山下君愛好cat

面白がっていただき恐縮でございまする。

野島的アレンジを脚本家がかなり上手く仕上げている感じがいたします。

セリフになかなか趣きがありますな。

アルジャーノンは迷路実験を中心に描かれていますが
一度、街に出たことによって
ファンタジー色が強まっているのでしょうね。

咲人とアルジャーノンの一心同体感は
これから強まりますからな。

ネズミでただ一匹、
人類でただ一人。
同じ実験から生まれ出た仲間。
ある意味では蜂須賀博士の怪物兄弟ですからねえ。

研究者たちの思惑も
丁寧に描かれています。
理想と社会に対する怒りを持つ蜂須賀。

忠実な杉野。
野心的な小久保。
献身的な遥香。

プロジェクトに向き合う姿勢は様々です。

職場の人間模様も丁寧で
親代わりの竹部。
敏感で柔軟な隆一。
鈍感で真面目な康介。
それぞれが擬似家族の役割を担ってますな。

知的障害者に対する
医療レベルと生活レベルでの
対応の違いを象徴しているようです。

今回はこの両輪が最後までドラマを
けん引して行くと予想しています。

ユースケ版は知的障害者のヒロインが設定されていましたが
こちらは梨央がそれに準じる模様ですな。

どういう感じで絡めてくるのかそれも楽しみでございます。

今回の演出家はオーソドックスで無難にまとめてきましたが
小久保の遥香に対する好意なども
さりげなく混ぜてあり
なかなか好感がもてましたぞ。

プールからシャワーそして海岸へという
青春模様もよろしかったですねえ。

愚か者は愚かゆえに殺され・・・
怪物として蘇る。
この物語は一種のフランケンシュタインの怪物。
つまり・・・ゾンビものでもあるのですぞ。少なくともキッドはそのように妄想しておりますtyphoon

投稿: キッド | 2015年4月28日 (火) 20時20分

フランケンシュタインのお話を思わず調べましたよ。
微かに覚えていた話より遥かに悲劇的なお話でした。
その醜さ故に忌み嫌われたフランケンに救いはなかったけど、美貌の白鳥咲人にはどういう最後が待ってるでしょう?
フランケンシュタインであろうと、浦島太郎であろうと人工的に手入れた物の最後は、悲しい最後を想像してしまいますが、、、。

谷村美月ちゃんの使い方は納得。
やっぱりただのお嬢様じゃなかった。
山Pとの立場が逆転した時の回りの人達の反応も楽しみです。
ここまでの前降りは完璧じゃないですか?
しかし、かってない程リピ率の高いアルジャーノン。毎日見ても飽きないんですけど。
博士の真似するところも「はるか」を嬉しそうに呼ぶところも彼女を抱きしめて背中をトントンするところも、愛しくて切なくて大好きです。
自然と流れる涙が心地いい。
それだけで『ありがとう』って思います。
素敵な作品に主演させて貰えて感謝です。

投稿: なっち | 2015年4月29日 (水) 09時28分

cherryblossom帝国臣民はトンチキがお好き~なっち様、いらっしゃいませ~可愛いよ山P可愛いよmoon3

スタッフもキャストも毎回
素敵な作品を作りたくないとは思っていないわけですが
どうしても・・・素敵な作品というのは出来上がってしまいます。

つまり、そうじゃない作品もあるということです。

これは「誰のために作ったか」という狙いにもよるんですよね。

言葉も同じで・・・受け取り方によって変わってしまう。

「知」という曖昧なものは・・・そういうとりとめなさを持っている。

「文字を書けない子供」に「文字を教え込む大人」という関係一つ考えても・・・本当は複雑なことを
簡単にできる組み合わせとそうでない組み合わせがあるということになります。

「アルジャーノン」を見て・・・「フランケンシュタイン」を連想するのも・・・それを知っているか、知らないかという話でもございます。

西洋の文学には聖書というとてつもないテキストがあって
その模倣やら対話やらで文学が派生していくわけです。

当然、「アルジャーノン」も「フランケン」も「バイブル」的な要素を持っているわけですが・・・「アルジャーノン」は「ドラキュラ」より「フランケン」に近いと感じるのもまた・・・「知」なのでごさぜいます。

そういう「知」を持たないものが
そういう「知」を手に入れて幸せになれるのかどうかは・・・
「死者」を「蘇生」させることと・・・やはり・・・どこか似ていると思うのです。

進化した「聖書」である「フランケンシュタインの怪物」がより面白いように・・・。

進化した「フランケンシュタインの怪物」である「アルジャーノンに花束を」がより面白い・・・。

そういう面白さに胸をときめかすのもまた「知」でございますねえ。

素晴らしいものがあることを
どうしても教えたい蜂須賀博士・・・。

素晴らしいものがあることを
どうしても知りたい咲人。

投薬と手術は・・・「禁断のあいうえおカード」なのでございます。

そういう様々な・・・秘密に満ちたドラマは
見る度に深みにはまる魔法がかかっているのですな。

とにかく・・・山Pは咲人という主人公を
素晴らしく優雅に演じきったと考えます。

そして・・・新しく生まれる咲人が
どんな風に演じられるのか・・・ワクワクして
待っている今日この頃なのでございます。typhoon

投稿: キッド | 2015年4月30日 (木) 00時06分

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» アルジャーノンに花束を「超知能への手術!世界一好きな人の為」 [のほほん便り]
咲人(山下智久)の、知能向上の動きが始まりました。でも、「そのままの君が好きだよ」という梨央(谷村美月)は「私には時間がない」といい、なにか深い事情がありそうです。俳優・山下智久の新境地! 目の保養でもあり、温かく見守れます。周囲の環境も恵まれてますよね彼なりの(現時点での)「好き」の定義、も興味深かったです。同じ原作から、岡田ワールドとは、また違った展開と見せ場を示してくれそうな予感。楽しみなのでした。      (ストーリー)知能を飛躍的に向上させる研究チームのリーダー、蜂須賀(石丸幹二)から、... [続きを読む]

受信: 2015年4月25日 (土) 17時55分

» 「アルジャーノンに花束を」 第3話 超知能への手術!世界一好きな人の為 [トリ猫家族]
 知能を向上させる臨床試験の候補者となった咲人(山下智久)への適性テストが始まった。 しかしロールシャッハテストをしても「えのぐこぼしたところ」としか答えないのを見た ... [続きを読む]

受信: 2015年4月25日 (土) 18時10分

» アルジャーノンに花束を 第3話 [ドラマハンティングP2G]
Story3「超知能への手術!世界一好きな人の為」:4月24日(金)よる10時 知能を飛躍的に向上させる研究チームのリーダー、蜂須賀(石丸幹二)から、「魔法をかけてあげよう」と言われた咲人(山下智久)。それからほどなく、咲人の適正テストが始まったが芳しい結果が得ら…... [続きを読む]

受信: 2015年4月25日 (土) 19時19分

» アルジャーノンに花束を 第3話 [レベル999のgoo部屋]
「超知能への手術!世界一好きな人の為」 内容 蜂須賀(石丸幹二)の研究の臨床のため、咲人(山下智久)の適性試験が始まる。 だが良い結果は出なかったが、遥香(栗山千明)が、 咲人特有の能力について説明したことで、 蜂須賀は、咲人の感情を観察するよう遥香に命...... [続きを読む]

受信: 2015年4月25日 (土) 19時49分

» アルジャーノンに花束を #03 [ぐ~たらにっき]
『超知能への手術!世界一好きな人の為』 [続きを読む]

受信: 2015年4月25日 (土) 20時31分

» 『アルジャーノンに花束を』 第3話 [美容師は見た…]
泣かせるわ~。でも笑わせてもくれる咲人が、やっぱり可愛くて可愛くて~♪何て答えるんだろう?とか、どんな顔するんだろう?とか、ついついそっちを期待して見てしまう。フフフって返す笑顔が最高で('▽'*)。。oO「はるか!」って呼び止められてドキッとした、山Pファンも居たん... [続きを読む]

受信: 2015年4月25日 (土) 20時34分

» 自分たちのために他者を利用すること~『アルジャーノンに花束を』第3話 [テンメイのRUN&BIKE]
どうも梨央(谷村美月)の役割が分かりにくいと思ったら、『巨乳女子大生  ダメよ  [続きを読む]

受信: 2015年4月25日 (土) 21時06分

» アルジャーノンに花束を (第3話・4/24) 感想 [ディレクターの目線blog@FC2]
TBS系『アルジャーノンに花束を』(公式) 第3話『超知能への手術!世界一好きな人の為』の感想。 なお、原作小説:ダニエル キイス『アルジャーノンに花束を』は確か読んだはず。過去の映画やテレビドラマも数本鑑賞済み。 遥香(栗山千明)の推薦で被験の候補者になった咲人(山下智久)は、検査を受ける。咲人は条件を満たすが、蜂須賀(石丸幹二)は結論を先延ばしに。柳...... [続きを読む]

受信: 2015年4月26日 (日) 05時46分

» アルジャーノンに花束を 第3話 [エリのささやき]
静かに目を閉じたPさん、見ました?美しすぎて絶句ですわ。 [続きを読む]

受信: 2015年4月26日 (日) 08時24分

» アルジャーノンに花束を 第3話 [ぷち丸くんの日常日記]
咲人(山下智久)は、知能を飛躍的に向上させる研究チームのリーダー・蜂須賀(石丸幹二)から「魔法をかけてあげよう」と言われます。 程なくして咲人の適性テストが始まりますが、芳しい結果は得られませんでした。 しかし、咲人を被験者として推薦した遥香(栗山千明)は、咲人のテストに対する熱意や向上心には特筆すべき点があると主張します。 蜂須賀は遥香に、咲人の人間らしい感情の観察をする...... [続きを読む]

受信: 2015年4月26日 (日) 19時49分

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