身はたとひ武蔵の野辺朽ちぬとも留め置かまし大和魂(黒島結菜)
高杉晋作の美少女妻・雅キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
そこかよっ。
「留魂録/吉田松陰」に触れて「大和魂」に触れないのがコンテンポラリーなんだな。
まあ・・・「あえて死罪になるために未遂の犯行を自白」というのが・・・現世の人々の眉を顰めさせるからな。
「杉さんとこのご子息、とんでもないことをなさったみたいよ」
「奥様もさぞや、お困りでしょうねえ」
「うちの子じゃなくてよかったわあ」
・・・みたいな。
しかし・・・残念ながら・・・現代でも何割かの若者は・・・吉田松陰の死を「かっけええええええっ」と思うはずである。
それが若さというものだからな。
とにかく・・・松陰周辺の若者はそう思ったし、われもわれもと死地に飛びこんでいく。
そして・・・十年後には吉田松陰を処刑した幕府という体制は消滅してしまうのである。
大和魂はその後、大日本帝国が滅亡するまで吹き荒れるのだ。
そして・・・今も・・・たとえ・・・洗脳された人々がタブーとして封じようとも・・・いざとなったら燃えあがるのだ。
なんてったって・・・この国に生まれた以上・・・大和魂は誰もが潜在的に持っているからである。
で、『花燃ゆ・第17回』(NHK総合20150426PM8~)脚本・宮村優子、演出・渡邊良雄を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回はついに刑場の露と消える吉田松陰寅次郎の獄中イラスト大公開でお得でございます。為政者は極刑も辞さない覚悟で反逆者を処刑しますが・・・それが殉教者となることを最も恐れるものでございます。まあ・・・井伊大老としても「かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ首切り地蔵」の心境だったかもしれません。国難を乗り切ろうということでは両者の大和魂は一致している・・・しかし・・・悲しいかな・・・譜代大名筆頭と外様大名の下級家臣では・・・あまりにも身分が違いすぎる・・・話しても無駄だったということなのでございましょう。とにかく・・・いよいよ・・・現代人には想像するのが難しい・・・人斬りの嵐が巻き起こるのでございます。まさに作用反作用ですよねえ。まあ・・・このドラマがどこまでそれを描くのかは別として。
安政六年(1859年)七月、江戸に護送された吉田松陰は評定所で取り調べを受ける。獄中の松陰を直接世話したのは高杉晋作である。晋作は松陰の獄中の便宜を図るために金銭的援助を行った。幕府は吉田松陰について特に疑義を抱いていなかったとされ、不穏分子との交際を理由に遠島に処する予定だった。しかし、松陰自らが未遂の反逆計画を自供。報告を受けた井伊大老が処刑を決したという。獄中で松陰は「留魂録」を記述。一通は遠島になった沼崎吉五郎に託された。晋作の父・小忠太は山口町奉行井上平右衛門の次女・雅と晋作の婚姻を理由に帰藩を願い出る。藩命によりやむなく晋作は江戸を出発。九月十四日、小浜藩士・梅田雲浜病死。十月七日、越前松平藩士・橋本左内斬首。二十七日、吉田松陰斬首。遺体は桂小五郎、伊藤利助らが引きとった。その日、松陰の母は松陰が帰郷した夢を見、父は自分が斬首された夢を見たと松陰の妹の一人・千代が証言している。高杉晋作が萩に到着したのはその数日後である。晋作は激昂した。
文は杉家に戻っていた。梅太郎と敏三郎がコロリに罹患していたのである。
城下でもコロリが再燃しており、久坂は藩医として多忙である。
「とにかく・・・体力勝負じゃ・・・それから・・・患者の汚したものは湯で消毒しなければならぬ」
父も兄もお役御免となった杉家は・・・藩から見捨てられたようなものであった。
三人の男子のうち・・・一人は獄中にあり、二人が病床にある父は黙々と畑を耕している。
文は恐ろしくて両親の心を覗くことができなかった。
梅太郎と敏三郎は病苦に呻いている。
しかし・・・江戸の松陰だけは淡々と日々を過ごしている。
すでに・・・伝馬町の牢内でも囚人たちに「先生」と呼ばれている。
高杉や周布政之助の金銭的援助により、牢内でも比較的安楽に過ごしている。
最初は松陰を苦しめた夏の熱気も和らいでいた。
「人の一生にも春夏秋冬がある・・・」と松陰は筆を走らせる。
「この世に生まれ、学ぶべきことを学び、人として働き、やがて眠る。それは歳月の長さとは無縁である。幼くして死ぬものにも四季はあり・・・老いて死ぬものにも四季はある。三十路にて冬の気配を感じれば・・・それは死が迫っていることに他ならない」
文はすでに死を決した松陰の透明な心を見る。
(兄上・・・)
文は心で呼び掛ける。
(どうか・・・その時は・・・文の心に逃げ込みなされ)
(文か・・・)
文は驚いた。
(ふふふ・・・感じるぞ・・・私にもわかる・・・お前が見えるぞ)
(兄上・・・)
(嘆くことはない・・・兄と妹といえど・・・一人の人だ・・・別の命だ)
(・・・)
(お前は・・・お前の道を行けばよい)
(兄上・・・もうよろしいのですか・・・なにも悔いはないのですか)
(文・・・これでいいのだ・・・僕にはそれがわかっている・・・お前にも分かっているだろう)
(・・・)
文はそれ以上、読心を続けることができなかった。
水を汲むために庭に出る。
山は赤く色づいている。
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