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2015年5月18日 (月)

高杉晋作、上海より戻りて品川御殿山を焼き討ちせしこと(鈴木杏)

最近の大河ドラマの傾向として・・・なんだかんだ想像におまかせする手法の濫用というものがある。

吉田松陰の刑死までをおよそ、1/3の分量で描くという非常に野心的な構成をしながら・・・肝心なことは歴史上の出来事としてスルーしてしまうのだ。

木を見て森を見ない物語になってしまうのはこのためだろう。

もちろん・・・大河ドラマファンには歴史愛好家も多く、暗黙の了解というものはある程度、成立する。

しかし、お茶の間はけしてそうではないのである。

「幕末」という日本史の中では比較的、人気の高い分野であっても・・・「新撰組」は知っているが「御楯組」は知らないという程度の差は発生する。

毛利本家と吉川家との微妙な関係を関ヶ原の戦いまで遡上して連想できるものも限定されるだろう。

松下村塾の両雄、高杉晋作と久坂玄瑞の微妙な路線の違いと身分を越えた友情にももう少し説明が必要と思える。

何よりも・・・長州藩が「航海遠略策」から「破約攘夷」に転換し、長井雅楽が失脚し、御楯組が幕府によって品川御殿山に建設中の英国公使館を秘密裏に焼き討ちすることを語るためには・・・徳川家茂と孝明天皇の皇妹・和宮の婚姻成立と・・・薩摩藩士による外国人殺傷という生麦事件を語ることは絶対に必要である。

「公武合体」と「破約攘夷」は相容れない。

薩摩国の実力の前に屈し長州国が追従するわけにもいかないのである。

幕末とは結局、下剋上の解放である。

そのきっかけは異国の侵略の予感であった。

弱体化した幕藩体制が大日本帝国を生み出す・・・そういう歴史のうねりをもう少し描いてもらいたいよねえ。

以前にも言ったが・・・登場人物はほとんどが軍人(武士)である。

そして・・・女たちは基本的に軍人の妻なのである。

そこを避けて通ると・・・なんのこっちゃになると考えます。

で、『花燃ゆ・第20回』(NHK総合20150517PM8~)脚本・宮村優子、演出・渡邊良雄を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は「そうせい」の決まり文句でおなじみの長州藩の第13代藩主・毛利敬親の描き下ろしイラスト大公開でお得でございます。併せて長州藩の支藩構造の解説付きでサービス満点です。そもそも・・・毛利家が吉川家にわだかまりを残すのは・・・積年の恨み・・・つまり・・・それは毛利家においては反徳川の思想が潜在していることを示しているのでございますよねえ。結局、長井派と反長井派の対立は・・・尻尾をふるのか、かみつくのか・・・そういう気分の問題に帰結するのではないかと考えます。徳川幕府は結局、国内の平和を維持することで・・・そういう反乱分子を教育してしまったということになるのですな。つまり・・・民衆の力でございます。暗殺や一揆、そして革命。それに伴う暴力を否定することは簡単ですが・・・口で言うより手の方が早いという・・・真理は常に有効なのですよねえ。局部限定的には・・・ですが。幕末維新は結局、幕府を滅ぼし、内戦を経て、すべての藩(国家)が消滅するという快挙を成し遂げる。ま・・・その点に関しては女子供はほぼ無関係ですよね。そういう意味で遊女という辛酸をなめた女たちが英雄たちのパートナーとしては相応しい。芸妓・辰路(鈴木杏)の毒々しさ、最高でございましたな。映画「アリス」(2004年)の二人が遊女を演じる今季。新橋の芸者・夢乃(蒼井優)と京の芸妓・辰路は時を越えて因縁を結んでいるようです。ちなみに鈴木杏は松本潤版の「金田一少年の事件簿」(2001年)のヒロイン・七瀬美雪、井上真央は言わずと知れた松本潤版の「花より男子」のヒロイン・牧野つくしでございます。時空を越えて雌雄を決するのですね。ちなみに井上真央は1986年度生まれ、鈴木杏は1987年度生まれ・・・ほぼ同世代・・・現在、共に28歳、子役からスターの女優人生は長いのですな・・・。紆余曲折があってこの配役・・・それだけでもう感無量でございまする。主人公VS毒婦ですからあああああっ。体重か・・・体重管理の問題なのか。

Hanam020文久二年(1862年)二月、江戸幕府第14代征夷大将軍・徳川家茂と孝明天皇の皇妹・和宮の婚儀が成立する。五月、高杉晋作は上海に渡海。久坂玄瑞は吉田松陰の弟子を名目に京都にて「破約攘夷」を標榜する薩摩、土佐の志士たちと交流を深め、公卿・三条実美を通じ、「航海遠略策」の公認取り消しを実現する。六月、長井雅楽は免職。長州は「開国」から「攘夷」に藩論を転換する。七月、政事総裁職に就任した松平春嶽は政治改革に乗り出す。閏八月、陸奥会津藩主・松平容保は京都守護職に就任。志道聞多は藩命により、横浜にて蒸気機関搭載の英国帆船「ランリック」の購入交渉を開始する。(後の「癸亥丸」である)・・・長州は小型蒸気戦の「壬戌丸」と大型帆船「庚申丸」「丙辰丸」に合わせ四隻の軍艦を所有することになる。薩摩藩士による生麦事件発生。尊皇攘夷志士の間で薩摩の名声が高まる。九月、帰国した高杉は藩主後継者の毛利定広の側近として江戸に出る。三条実美とともに江戸入りした久坂らと合流。十二月、長州藩御楯組は攘夷派の期待に応えるために品川御殿山に建設中の英国公使館焼き討ちを実行する。松平容保は会津藩兵を率いて上洛。公武合体派と尊皇攘夷派の激突は迫っていた。

品川の遊郭「相模」は長州藩過激派のたまり場となっていた。

品川沖に停泊する長州軍艦「庚申丸」の乗員の休憩場所でもある。

桂小五郎や松島剛三、志道聞多などの明倫館の出身者と久坂玄瑞ら松下村塾の出身者は両校を股にかける高杉晋作によって交流を深めている。

「長州藩の人気がもう一つじゃ・・・」と桂は暗鬱につぶやいた。

剣士として名高い桂は江戸の剣術仲間の評判を気にしていた。

「薩摩の久光様は・・・公武合体派として主導権を握ろうとしたが生麦で異人を斬って攘夷派に快哉を叫ばした・・・皮肉なことよ」

「それにくらべて・・・我が藩は京では尊皇攘夷を口にするが・・・江戸では幕府に追従していると陰口を叩かれている」と久坂は愚痴る。

「西郷に言われたように・・・長井を斬るか」と桂。

「それじゃあ・・・ただの内紛です」と志道聞多と口を挟む。

言葉は丁寧だが・・・下級藩士の桂や久坂とは違い、志道は藩主から名前を授かるほどの身分の高さがある。

「しかし・・・攘夷を掲げた以上・・・何かしなければ・・・肩身が狭いのです」と品川弥二郎が口を閉ざした二人の代わりに応える。

「攘夷と口にするのは・・・たやすいがのう・・・」と松島剛三が年長者として意見を言う。

「今、長州は丙辰丸と庚申丸の軍艦しか持っておらん。二隻とも帆船じゃ・・・黒船一隻とも渡り合えんぞ・・・」

「だから・・・二万両の船を長崎で買っとけばよかったんじゃ・・・薩摩じゃ、七万両の船を買っていた」と高杉晋作が口を挟む。

晋作は買いたいものが買えなかったことで藩の上役を怨んでいた。

「まあ・・・藩論が変わったので・・・今度は買えると思います」と聞多は晋作を宥めた。

「やはり・・・どこかで異人を斬ってくるか」と晋作。

「神奈川の宿のあたりでは異人がよく散歩しているそうだな」と久坂。

二人の目はギラギラしてくるのだった。

「もう少し・・・派手なことをしないと・・・しかし、この間は久坂さんがうっかり、土佐の武市さんに話すから・・・山内様を通じて異人への斬りこみの件が若殿様にもれて・・・おしかりを受けたでしょう」と伊藤利助。

「すまん」と久坂が素直に頭を下げる。

「どうでしょう・・・幕府の用意している英国人のための屋敷を燃やしてしまうというのは」

「なるほど・・・」

「しかも・・・藩には秘密にして・・・世間には噂だけを流すのです」

「長州もやる時にはやるな・・・という感じにですな」と聞多も同意する。

「松下村塾で開発した時限発火装置が使えるな」と久坂。

「やろう・・・」と晋作が同意を示す。

「やろうやろう」と一同は熱狂的に叫ぶのだった。

遊女たちは男たちの騒ぎに寝ぼけ眼をこすった。

品川に初雪が舞い始めている。

関連するキッドのブログ→第19話のレビュー

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» 【 花燃ゆ 】第20回 「松陰、復活」感想 [ドラマ@見取り八段・実0段]
上海から高杉晋作(高良健吾)が萩に戻り、毛利敬親(北大路欣也)に提言し 異国の脅威を訴える。 また小田村伊之助(大沢たかお)は、毛利家の一族で領地を分け与えられている 4つの支藩を訪ね、政策の一致団結を目指して駆け回っていた。 夫の帰りを待つ文(井上真央)は自らの力で松下村塾を守っていくことを心に決めるが、 その頃、京都の久坂玄瑞(東出昌大)は芸妓の辰路(鈴木杏)に窮地を救われ...... [続きを読む]

受信: 2015年5月18日 (月) 18時55分

» 大河ドラマ「花燃ゆ」吉田松陰の妹20文らは松陰の除名解除を訴え解除され名誉回復し玄瑞らは攘夷の狼煙を決行した [オールマイティにコメンテート]
大河ドラマ「花燃ゆ」第20話は久坂の直談判で長州藩は攘夷へと舵を切る事にした。藩を纏める為に伊之助が奔走し、藩士らを説得して藩を1つに纏めた。一方久坂は京で芸子の辰路と ... [続きを読む]

受信: 2015年5月19日 (火) 06時16分

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