マザー・ゲーム〜彼女たちの階級〜戦え!お母さん!(木村文乃)
谷間だ・・・。
長かったなあ・・・春ドラマの谷間なしのレビュー・・・。
で・・・レギュラーとなった「戦う!書店ガール」の裏番組である。
本来・・・主演女優・木村文乃はレビュー対象である。
しかし・・・初回があまりにも「名前をなくした女神」だったので・・・回避を決意したのだった。
まあ・・・豪華キャスティングすぎて・・・(木)(金)のことを考えると・・・逃げざるを得ないのである。
そもそも・・・「マザー」に「ゲーム」がついているとなるとそれだけで危険な匂いがするわけである。
絶対にそこそこ面白いもんな・・・。
結果として・・・激戦区(火)の今季の勝者は・・・マザー軍団だった・・・。
で、『マザー・ゲーム〜彼女たちの階級〜・第1回~最終回(全10話)』(TBSテレビ20150414PM10~)脚本・荒井修子(他)、演出・塚原あゆ子(他)を見た。シングル・マザーの蒲原希子(木村文乃)は弁当屋「デリキッチン・ごはんや」の経営者である。一人息子の陽斗と書いてハルト(横山歩)を由緒正しい「しずく幼稚園」に入園させたことから・・・格差渦巻くマザー・ゲームに巻き込まれることになるのだった。しかし・・・たくましく生きて来た希子にとって階級差などないも同然だったのだ・・・。他人の家庭に遠慮なく踏み込んで・・・ママ友たちの闇をあばき・・・この世に光をもたらす暴れん坊ママ・・・これはその物語である。
まあ・・・そういう話ですよね。
ゲームと言う意味では・・・おそらく・・・ウィトゲンシュタインの言う「ゲームと呼ばれているものは共通の要素として持っているがどのように定義づけようとしても必ずその定義から外れてしまうようなものを含む存在」としてのゲームなのだろう。
それは・・・希子が・・・ハルトを「しずく幼稚園」から卒園させるという人生ゲームでもあるし・・・母親として経営者として女として人間として幸せになろうとするゲームでもある。そして・・・幸せを価値とすれば・・・他の母親よりも多くの価値を獲得しようというゲームでもある。
たとえば・・・母親たちはお受験で名門小学校に子供を合格させるという一種のゼロサム・ゲームを繰り広げる。
それは勝者が幸福であるという前提によるゲームなのである。
だが・・・プレイヤーたちは・・・お受験ゲームの勝敗とは別に幸不幸を味わうことになる。
現代社会はますます複雑になっていく。しかし・・・社会は結局、相互依存によって成立している。社会に生きる人々は誰かが獲得して誰かが失う(win-lose)というゼロサム・ゲームではなく、両方とも得をする(Win-Win)という非ゼロサム的なゲームとして社会生活ゲームを考えるべきなのである。
足をひっばるよりも・・・助けあう・・・そのことがお互いを幸福にする・・・希子の明快な戦略は・・・マザーたちを変革していくのである。
さて・・・希子によって幸せになっていく・・・マザー軍団である。
ラスボスとなるのが・・・大企業の令嬢・小田寺毬絵(檀れい)・・・なにしろ「平清盛」の待賢門院様である。最初は希子の理解者として登場するが・・・長男の子育てに失敗してひきこもりにしてしまったという心の闇を抱えているわけである。
もちろん・・・希子の最終兵器「おいしいお弁当」が炸裂するのは言うまでもない。
最初の味方である希子の幼馴染・神谷由紀(貫地谷しほり)はやせてもかれても(やせもせずかれもしないが)朝ドラ「ちりとてちん」のヒロインである。見栄をはってセレブ妻になろうとして借金生活・・・転落人生一歩手前で希子の友情パワーで救われ・・・改心するのだった。
クールな才女である後藤みどり(安達祐実)は夫の浮気やモラルハラスメントさらにはDVに悩む。しかし、直球一本の希子に感化されて離婚を決意し新たなる人生に踏み出す。なにしろ、家なき子で北島マヤなのである。
そして・・・基本的に・・・セレブでない希子を徹底的にいびる敵役が・・・矢野聡子(長谷川京子)である。しかし・・・兇悪な義母・静子(長谷川稀世)によって嫁いびりをされており・・・いびりの連鎖が花開くのだった。しかし・・・結局は希子の浄化力で嫁姑まとめて体質改善されてしまうのである。
大河ドラマで朝ドラマで超人気子役で「ドラゴン桜」の真々子先生で・・・この濃さ・・・たまらんらんである。
これにそれぞれの可愛い子役、嫌な夫、愛人(男女)やブサかわいい犬なども加わっててんやわんやなのである。
希子の元夫・樫山秀徳(岡田義徳)などいてもいなくても同然の存在感なんだな・・・。
まあ・・・それでも視聴率10%を獲得するのが困難な(火)10である。
この不毛な戦いは来期もつづくんだな。
次は栗山千明・菜々緒・小芝風花VS西内まりや・夏菜・若村麻由美・・・。
いい勝負かな・・・。
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