THE LAST COP/ラストコップ・・・家なき刑事(唐沢寿明)独身寮に入居してください(窪田正孝)
バカドラマは土曜日だけにしてほしいのに・・・時々、ここにもやってくるよな。
いいじゃないか・・・どうせ、谷間なんだから・・・。
これも一種の世代間交流ドラマで・・・「ようこそ、わが家へ」とコンセプトは一緒だ。
原型としては・・・浦島太郎その後で・・・だよな。
ほぼ素人が脚本書いているので・・・いろいろと無理はあるが・・・なにより・・・30年前のこだわりが・・・ひどいな。
現在、主役の実年齢が52歳なのである。
30年前だと・・・22歳で・・・そもそも・・・リーダーシップのある先輩刑事としては・・・若すぎるのだ。
そのために・・・当時2歳年下の娘が現在32歳で・・・佐々木希(27)がいろいろな意味で微妙なことに。
第一・・・娘がもの心つかないうちに再婚した妻・・・ある意味・・・ものすごく切り替え早いスピード再婚だ・・・。
せめて・・・25年前にすれば・・・少なくとも・・・27歳の刑事ならそれなりにリーダーシップを発揮できる年齢になっていたはずだ。
なぜ・・・30年かというと・・・カメオ出演の斉藤由貴がデビュー三十周年だからなのである。
大人の事情すぎるだろう・・・。
で、『金曜ロードSHOW!・THE LAST COP/ラストコップ・第一話』(日本テレビ20150619PM9~)脚本・佐藤友治、演出・猪股隆一を見た。演出はベテランなので・・・このものすごい話を強引にまとめあげるのだった。斉藤由貴が「卒業」で歌手デビューし、「スケバン刑事」で連続ドラマ初主演した1985年・・・。
兇悪なテロリスト・カグラを廃墟に追い詰めた若き京極刑事(唐沢寿明)。
しかし・・・カグラは「お前は何も分かっていない・・・」と謎の言葉を残し自爆。
爆発に巻き込まれた京極は意識不明の昏睡状態となる。
残された二十歳の妻・加奈子(和久井映見)は二歳の娘を抱え・・・途方に暮れるのだった。
十八歳で結婚か・・・京極の後輩刑事の鈴木(宮川一朗太)は加奈子に接近し、たちまち深い仲になる。そのために・・・娘は鈴木を実の父親と疑わない。
ちなみに・・・配偶者が意識不明のまま・・・離婚できるのか・・・という疑問がある方も多いだろう。
離婚原因の一つに・・・配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき・・・医学的判断を基礎として裁判官の判断があれば・・・民法第770条によって離婚請求が認められる場合がある。
つまり・・・加奈子はかなり面倒な手続きを経て・・・離婚しているのだ。
そこに・・・愛はあまりないよねえ。
そして・・・鈴木はただちに加奈子と結婚しているわけで・・・人情紙風船である。
鈴木結衣(佐々木希)は実の父の存在を知らずに・・・32歳になったのだ。
しかし・・・三十年目・・・病院のベッドで・・・京極刑事は目を覚ます。
「デビュー三十周年記念番組」の斉藤由貴の歌声が奇跡を起こしたのだった。
「あああ・・・斉藤由貴が・・・すげえ・・・老けてる・・・本当に今は2015年なのか」
浦島太郎となった京極は・・・妻・加奈子の現住所を訪ねる。
しかし・・・表札には「鈴木」の名が・・・。
「どういうことだ・・・」
「ごめんなさいね・・・私・・・再婚したの・・・だってお医者様は・・・もうあなたは目を覚まさないって言うし・・・」
「・・・」
「結衣はまだ二歳だったから・・・今の夫を本当の父親だと思っているの・・・だから・・・あなたは名乗りをあげたりしないでね」
「・・・」
「本当に・・・今さら目が覚めるなんて・・・困った人ね・・・」
「ひでぶ」
和久井映見史上、最も薄情な女房と言える役柄である。
署長の鯨井雅高(田山涼成)から・・・加奈子の再婚相手が後輩の鈴木誠(宮川一朗太)だと知り・・・逆上かる京極。
「だって加奈子さんは・・・先輩の看病でやつれ果てていたんです」
「看病って・・・どれくらい」
「ええと・・・一ヶ月くらいです」
「お前ら・・・結婚何周年だよ」
「来年で三十年になります・・・」
「ひでぶ」
三十年寝たきりだった京極は筋力が衰えていたため・・・普通、身動きできないぞ・・・女性の柏木サオリ刑事(黒川智花)にも軽くノックアウトされてしまう。
署長はそんな京極に現役復帰を命ずるのである。
おりしも・・・首都は謎のテロリスト「シーサー」の脅威に直面していた。
格闘家の五十嵐圭吾(鈴之助)とハッカーの安藤光輝(山崎育三郎)の二人組は・・・ロボット・クレーン車の自動操縦装置を乗っ取り、イベント会場でふなっしー(ふなっしー)をふっ飛ばす。
警戒中の京極は五十嵐に叩きのめされ・・・パートナーとなった望月亮太刑事(窪田正孝)は法令順守のために犯人に発砲できず・・・嘲笑される。
変わり果てた三十年後の世界に順応するために・・・望月刑事の住居に強引に居候する京極刑事・・・。
「オフロガワキマシタ」
「なんだ・・・女と暮らしているのか・・・」
「音声ガイダンスですよ」
「温泉外人ダンスさんなのかっ」
まあ・・・ジェネレーション・ギャップネタの変形でございます。
離婚した妻に口止めされたが・・・娘の職場に向かう京極・・・。
気付いてもらいたいのだが・・・娘はまったく気がつかない。
それどころか・・・実の父が他にいる事実を知らないのである。
その辛さに・・・望月刑事は少し同情するのだった。
「カグラ」と「シーサー」の間に共通点を見出した京極は「カグラ」の捜査資料を探すがそれは紛失していた。
三十年前の上司・遠藤勇二(佐野史郎)はその件について怪しい態度を見せる。
背筋が凍りつくほどのストレートな展開である。
やがて・・・シーサーは・・・「首都空港」で「ハッキング」による「航空機墜落」テロを開始する。
刑事の直感で犯行を読んだ京極は望月と現場にかけつける。
たまたま・・・ねらわれた旅客機には結衣が搭乗しているのだった。
「あらゆるサーバーが乗っ取られています」
「どういうことなんだ・・・」
「とにかく・・・首都機能が麻痺しているのです」
「一体・・・どうやったら・・・飛行機を遠隔操作できるんだ」
「自動操縦装置と手動操縦装置の切り替えをハッキングでロックされているんです」
「機内に切り替えのための物理的手段があるだろう」
「そういうことは脚本家に言ってください」
安藤光輝は旅客機の自動操縦装置にアクロバット飛行の後に急降下というプログラムを命じていた。
結衣は「キャー」と叫ぶしかないのだった。
格安航空機であるために客室搭乗員は・・・稀である。
しかし・・・直感で「シーサー」の二人組の所在を突き止めた京極はビルとビルの間を大ジャンプ、トレーニングの成果、スマホで防弾、手榴弾をキャッチなどのそれなりのアクションでシーサーを確保する。
「お父さん・・・ありがとう」
駆けつけた鈴木に抱きつく結衣・・・。
京極は唇をかみしめる。
「明日・・・精力をつけるために・・・卵たくさん飲んでいいですよ」
望月はそれなりになぐさめる。
「いや・・・明日からはプロテインを飲むつもりだ・・・」
それなりに三十年後に順応し始めた京極だった。
安田慎平刑事(松尾諭)は出番の少なさに憮然とする・・・。
しかも・・・続きは別メディアで・・・展開である。
まあ・・・続きはそれほど気にならないので構わないと考える。
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