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2015年7月17日 (金)

生命力がありあまる女(北川景子)横浜チャイナタウンで肉まんひとつ食べさせてもらえない女(川口春奈)

中華パイとか中華もちとかギョーザとかシューマイとかホイコーローとか食べたいよねえ。

ロマンスカーに乗ってシュウマイ弁当食べて温泉に入りたいよねえ。

横浜から箱根に目的地変わってるぞ。

食いしん坊万歳だな。

横浜までおつかいして手ぶらで帰るなんて不憫すぎるよな。

大丈夫だ・・・きっとロケ終わりで中華料理のディナーを食べている。

そう信じたい。

とりあえず・・・現地について入口でチャーシューまん買ってしまった・・・そういう緩い息抜きが欲しいだに。

ドラマの生命力は緩急だからな。

で、『探偵探偵・第2回』(フジテレビ20150716PM10~)原作・松岡圭祐、脚本・徳永友一、演出・石井祐介を見た。2009年「豊橋ストーカー殺人事件」が発生する。かねてから変質者・岡尾芯也(岡田義徳)のストーカー被害にあっていた高校生・紗崎咲良(芳根京子)は都内から地方の親戚宅に避難していたが、居場所を特定され、岡尾容疑者によって拉致され、生きたまま焼却炉に投げ込まれ殺害される。岡尾容疑者も焼身自殺して事件は終焉する。しかし・・・咲良の姉、紗崎玲奈(北川景子)は妹の住所を特定した探偵の存在を知り、復讐を誓うのだった。

2015年、玲奈は探偵社「「スマ・リサーチ」の対探偵課員となっていた。

悪徳探偵の業務を妨害するのが主な業務である。

探偵業務は基本的にすべてが悪徳探偵の要素を含んでいるために・・・玲奈は業界中から憎悪の対象となる。

寮完備の就職先として「スマ・リサーチ」を選択したという峰森琴葉(川口春奈)は玲奈の助手として須磨康臣社長(井浦新)・・・。

しかし・・・「スマ・リサーチ」の探偵・桐嶋(DEAN FUJIOKA)は・・・履歴書から琴葉が咲良の同級生であったことを知る。

はたして・・・それは偶然なのか・・・桐島は疑問に思うのだった。

玲奈が妹から贈られた赤いマフラーのポーレット人形(クマのマスコツト)と・・・琴葉が所有する青いマフラーのポーレット人形・・・二つの人形が暗示する・・・琴葉と咲良の関係性・・・。ひょっとすると・・・咲良の居場所が特定されたことに琴葉は・・・。

日銀総裁の孫娘・吉池梨央(玉野るな)の誘拐事件が発生。

自宅前で拉致するという大胆な犯行だった。

警視庁は極秘に捜査を開始したが・・・変質者による犯行の可能性を視野に・・・民事訴訟関連の案件において独自の変質者のデータ・ベースを所持する業界最大手の「阿比留綜合探偵社」に捜査協力を依頼する。

「刑事が・・・民間業者に頼るなんて・・・」

縄張り意識の強い捜査一課の窪塚刑事(三浦貴大)が憤慨するが・・・坂東係長(相島一之)は「上からの命令だ」と教育的指導をするのだった。

事件に没頭するために・・・娘を実家の母(岡まゆみ)に預ける窪塚刑事。

しかし・・・犯行に使われた盗難車が付近で発見された以後・・・誘拐された幼女の行方は不明のままである。

玲奈に業務を妨害され、含むところがある「阿比留綜合探偵社」の阿比留佳則社長(ユースケ・サンタマリア)が「スマ・リサーチ」を訪問し・・・「お詫びの品」を玲奈に渡すように留守番をしていた琴葉に手渡す。

探偵課の土井課長(伊藤正之)から電波受信機による発信器検査を命じられた琴葉。

「電波発信検出・・・反応なしです」

「少なくとも・・・送信型の盗聴器の可能性はない・・・ということだ」

「と・・・盗聴器・・・」

仕方なく・・・玲奈に電話する琴葉。

「どこにいるんですか」

「横浜の中華街よ・・・頼みたいことがあるから来てちょうだい」

中華街で・・・ランチという魅惑の言葉が脳裏をかけめぐる琴葉だった。

「何を食べてるの」

「いえ・・・ショウロンポーが百円だったので・・・」

「・・・」

「何をしているんですか・・・」

「風景を撮影しているの」

「写真が趣味なんですか」

「定点で撮影して・・・人物を解析するのよ」

「誰かを探しているんですか」

「いいえ・・・不特定多数の誰かを・・・」

「どういうことですか」

「横浜中華街は基本的に中国共産党工作員の根拠地であるけれど・・・伝統に基づいて旧政権の組織や、チャイニーズ・マフィアの巣窟でもあるの・・・同時に国際的な犯罪組織の出張所でもある・・・」

「えええ」

「闇社会に片足つっこんでいる悪徳探偵も出入りしているわけよ・・・写真にランダムに映り込んだ人物の関係を整理することにより・・・チャイナタウンに潜伏した悪徳探偵の同行を読むのよ・・・」

「わけが・・・わかりません」

「とにかく・・・あなたはここで写真を撮るだけよ」

「私はデスクワーク専門なんじゃ・・・」

「たまには息抜きが必要でしょう・・・」

玲奈の真意を測りかねる琴葉。

「あの・・・これ・・・阿比留から・・・玲奈さんに・・・」

贈り物を取り出した琴葉・・・玲奈の顔色が変わる。

「なんで・・・もって来ちゃったの・・・」

「え」

「これは・・・おそらく・・・振動で発動する・・・GPSによる位置報告装置だわ・・・」

「でも・・・電波発信は未検出です」

「これは・・・ときどき報告して・・・ある程度の距離を移動すると連続報告するタイプだと思う」

「そんな・・・じゃ・・・私・・・」

「今、私たちは居場所を特定されている・・・あなたはすぐに・・・バスに乗って横浜駅へ・・・東京に帰り、寮に直帰しなさい」

「え・・・ランチは・・・」

「ここは危険なのよ・・・早く走って・・・バス停へ向かいなさい」

「はい・・・」

あわてて・・・走りだす琴葉。

しかし・・・たちまち披露困憊するのだった。

道行く人々がすべて凶悪犯に見えてくる琴葉。

そこへ・・・桐嶋が現れる。

「迷子か・・・」

「どうして・・・ここに」

「それは・・・秘密だ・・・とにかく・・・東京に帰ろう」

探偵たちはみな・・・怪しいのだった。

駐車していた社用車に戻る玲奈。

箱の中身は案の定、GPSによる現在位置報告装置だった。

「どんな・・・御礼をしてくるつもりかしら」

玲奈は挑戦に応じて人気のない埠頭に向かうのだった。

夕闇に包まれる横浜港。

停車していた玲奈の車に暴走トラックが爆走して接近する。

咄嗟の判断で切り抜けた玲奈の車は出現したブルドーザーによって海に突き落とされるのだった。

「殺しにきたか・・・」

たちまち、海中に没する車内で玲奈はハンマーを取り出す。

ウインドウを叩き割る玲奈。

「・・・」

海中を潜水したまま泳いだ玲奈は浮上し、闇の中を遊泳する。

充分に現場を離れた玲奈は上陸するのだった。

体内の酸素は限界に達していた。

ずぶぬれの衣装を脱ぐと玲奈は走りだした。

下にはジョギングスタイルを着こんでいたのだった。

最寄りの駅まで走りきった玲奈はタクシーを拾う。

「東京まで・・・」

タクシーの運転手は思わずニヤリとした。

琴葉の携帯電話に着信がある。

「玲奈先輩・・・」

(社長に電話して・・・車は今日の午後・・・盗まれたと・・・)

「え」

(そう言えば・・・わかるから・・・)

「・・・はい」

琴葉は何か恐ろしいことがあったことを直感した。

阿比留社長の元へ殺し屋が報告にやってくる。

「政治家が好き嫌いでものを言っちゃダメだよな」

テレビのニュースを見ながら阿比留はつぶやいた。

「しくじりました」

「失敗の報告って嫌いだなあ・・・」

「車ごと横浜港に沈めたんですが・・・」

「なんだよ・・・それなのに・・・失敗なの・・・」

「しぶといやつです」

「タフでなければか・・・」

消耗して帰還した玲奈の姿に・・・動揺する琴葉・・・。

「何があったんですか・・・」

「たいしたことはないわ・・・」

「ご家族は・・・心配しないんですか・・・」

「母は精神病院にいるし・・・父親は再婚間近なの・・・」

「・・・」

「私には・・・家族は必要ないのよ・・・」

ベッドに倒れ込む玲奈。

去来する過去の現実。

「そんな・・・男に付きまとわれていたことを・・・なぜ・・・黙っていた」

激昂する父親(矢島健一)・・・。

押し黙る在りし日の咲良。

「咲良は・・・お父さんたちに心配をかけたくなかったのよ」

「すぐに・・・警察に行こう」

「待って・・・あなた・・・そんなことをして・・・逆恨みされないかしら」

怯えた表情を見せる母親(宮田早苗)・・・。

「そんなこと言っている場合か・・・お前は口を出すな」

「でも・・・」

「大体・・・お前の育て方が悪いから・・・変な男に目をつけられるんだ」

「なんですって・・・きいいいいいいいいいいいい」

「うるさい・・・だまれ」

「きいいいいいいいいいいいいい」

「お母さん・・・」

「お母さんが・・・壊れた」

「きいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」

錯乱した母親の声が夢の中の姉妹の胸をしめつける。

暗闇の中に浮かぶ顔のない男の影。

「愛知県豊橋市鴨田町在住・・・紗崎咲良・・・豊橋北高三年生・・・」

玲奈は声なき声で叫ぶ。

「お前か・・・お前が・・・死神か・・・」

妹の所在を変質者に教えた探偵。

妹を生きたまま焼かれる運命に導いた死神。

玲奈は息もできないほどの憤怒に包まれる。

「お前を・・・絶対に・・・許さない」

玲奈の元へ愛知県警の嘱託医・矢吹洋子(高岡早紀)から連絡が入る。

ホテルのラウンジで密会する二人。

「あなたに・・・どうしても伝えたいことがありました・・・」

「・・・」

「妹さんの御遺体と一緒に発見された死体は・・・DNA鑑定の結果・・・岡尾芯也のものとする報告書をお読みになられましたね」

「・・・」

「あの報告書には削除された但し書きがあったのです」

「但し書き・・・」

「死体は骨まで・・・高熱による組織破壊が及んでいたのです・・・DNA鑑定したのは・・・現場に残された毛髪でした」

「つまり・・・」

「死体が岡尾芯也のものであるというのは・・・あくまで推定です」

「・・・」

「実は・・・現在発生中の誘拐事件に関するDNA鑑定を行いました。逃走に使われた盗難車の遺留物によるものです・・・採取されたDNAが・・・岡尾芯也のものと一致したのです」

「なんですって・・・じゃ・・・岡尾芯也は・・・」

「生きている可能性があります」

玲奈は・・・新たなる事実に・・・一瞬、我を失った。

面白い仕上がりなのだが・・・脚本の整合性がもう・・・一歩なんだよな・・・。

台風11号・・・四国・近畿を縦断中・・・東京も蒸し暑い・・・中華街のあんまんになった・・・気分だ・・・。

関連するキッドのブログ→第1話のレビュー

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