絶対に安全な保障なんてないんだよ(堤真一)すべては優先順位ですか(戸田恵梨香)下世話な方向に誘導します(新川優愛)
芸能スキャンダルと政界スキャンダル・・・まぜるな危険である。
報道という名の情報ビジネスで・・・視聴率や発行部数は最優先なのである。
みんな・・・叩けばホコリの出る身体だ・・・。
大掃除の後は特にな・・・。
どれだけ・・・名作でも・・・視聴率が取れなければ世間の風は冷たい。
永久保存版で・・・ソフトが売れればいい戦略も・・・これだけ録画技術が進歩するとアレだよな。
コアなファンの絶対数そのものが拡散気味だしな。
それでも・・・楽しめるものは楽しみたい。
75だから・・・ツインテールもOKなのだ。
で、『リスクの神様・第3回』(フジテレビ20150722PM10~)脚本・橋本裕志、演出・城宝秀則を見た。国際社会はひとつのリスクである。自国の法概念が及ばぬ他国がある以上、隣の住民とのトラブルは死活問題となる。「俺のものは俺のもの・・・お前のものも俺のもの・・・逆らうなんて・・・身の程わきまえろ」と実力者に凄まれたら土下座するのが基本だからな。「あの・・・あまり・・・ひどいことしないでください」「なんだと・・・一人前の口聞くんじゃねえよ・・・日蔭者が・・・」なのだな。いつか・・・人民帝国が崩壊しますようにと・・・祈る他はないのである。
夜の海はリスクに満ちている。
衛星監視システムによって・・・自社船舶管理部が位置を把握しているサンライズ物産所有・船舶「おざしきブルー」から次期総裁候補の一人で民自党・総務会長の薮谷虎之助(名高達男)は携帯電話をかける。
「まずい・・・ことになった・・・」
薮谷議員と太いパイプでつながっているサンライズ物産社長・ 坂手光輝(吉田鋼太郎)は危機対策室長・西行寺智(堤真一)に出動を要請するのだった。
サンライズ物産所有・船舶「かいそくレッド」に乗艇した渉外担当の結城(森田剛)は現場に急行するのだった。
「座礁事故発生。乗組員は全員負傷・・・ただし、死者はない。お客さん1号は意識不明。同伴者あり・・・なお、事故原因は漁船との衝突回避によるもの。該当船舶は最寄りの港に退避中であることが水上レーダーで確認されている」
サンライズ物産所有・ヘリコプター「あさやけ075」で現場に急行した西行寺と神狩かおり(戸田恵梨香)は漁船の乗員に接触する。
「無灯火航行だったとか・・・」
「・・・」
「いえ・・・事を荒立てるつもりはありません・・・穏便にすませたいので・・・事故はなかったことにするということでよろしいですね」
口止め料を渡す西行寺。
「こちらにサインをお願いします」とかおり・・・。
その頃・・・サンライズ物産の広報部では・・・次期イメージ戦略の「顔」として起用した清純派アイドル・北条ちなみ(新川優愛)の広告展開の社長試写の時を迎えようとしていた。
「サンライズ物産は・・・あなたの未来計画をお手伝いします」
しかし・・・社長に急用が発生し・・・スケジュールはキャンセルされる。
北条ちなみを「サンライズ物産」の「顔」に起用した広報部主任の橘由香(山口紗弥加)はすぐそこに迫る危機に鈍感だった。
「ごめんね・・・忙しいのに・・・」
「いえ・・・今日はのんびりできて・・・うれしいです」
「美味しいものでも食べる」
「いえ・・・せっかくなので自宅休養します」
橘は・・・ちなみと公私ともに親密だと信じていたが・・・それは錯誤だったのだ。
橘は・・・危険ドラッグの愛好家で恋人の映画スタッフ・高原(若林誠)と危険な情事を楽しみたいと思っていたのである。
しかし・・・高原は許容量オーバー吸引を行い、出血して昏倒するという緊急事態に至るのだった。
「助けて・・・」
「・・・どういうこと」と呼び出された橘。
「友達にDVDを借りに来たら・・・死んでた」
「事務所には・・・」
「事務所に言う前に・・・橘さんの顔が浮かんで・・・」
「死んでいない・・・なんとかするわ・・・あなたはこのまま帰宅して・・・」
コロッと騙される橘だった。
しかし・・・すべては怪しいライター・大友(岡部たかし)に監視されていたのだった。
サンライズ物産経営・総合病院「あけぼのホスピタルセンター」に藪谷議員と同伴者(エミ・レナータ)を収容した西行寺。
「社長命令で参りました・・・事情をお話願えますか・・・頭部の裂傷と脚部骨折で・・・全治一ヶ月と診断されていますので・・・いつまでも風邪で緊急入院では・・・すみません」
「君に話すことはないよ」
「お連れの女性は・・・何者ですか」
「連れなんていないよ」
副室長の財部(志賀廣太郎)が現れた。
「あの・・・謎の女性に逃げられました」
「まずいな」
調査主任の種子島(古田新太)が現れた。
「マリーナで・・・二人を目撃した人間が複数いる。そのことで新聞記者が動いている。ちなみに・・・藪下議員は・・・サンライズ物産の不祥事を政治的圧力で揉み消した過去があり・・・坂手社長とは一蓮托生の関係だ」
「最悪だ」
結城は・・・謎の女が残した携帯ツールの解析作業を開始する。
「これは・・・特殊工作員なみの防壁処置がしてあるな・・・」
「・・・消滅するのか」
「いや・・・それはないけど・・・解読に時間がかかるよ」
「まさか・・・某国得意のハニー・トラップか」
「・・・」
新人であるかおりは・・・コンプライアンス的な意義を申し立てる。
「交通事故を当局に報告しなかったり・・・政治家のスキャンダルをもみけしたり・・・それが仕事と言えますか」
「仕事そのものだ・・・」
「・・・」
「政界と癒着した財界なので・・・墜落する時は一緒なんだから」
「ですよね」
その時・・・かおりに橘からの連絡が入る。
「助けて・・・」
事情を聴取した西行寺は煙幕を展開する。
「深く関わるべきではなかったな・・・事務所にまかせればよかった・・・」
「でも・・・ちなみはトラブルにまきこまれただけなのよ・・・イメージ戦略的にもダメージは避けるべきだった」
「とにかく・・・あなたが関与してしまった件に関しては対処しよう・・・」
安堵する橘。
「タレントのスキャンダルをもみけしたりするのが仕事なのかとは問わないのか」
「・・・それが仕事なのでしょう」
「その通り・・・」
記事にするより強請の方が金になると考えたライターに口止め料を払う西行寺。
「あなたは・・・この情報を得るのに何日使いましたか・・・」
「二日だよ・・・日当にすれば一千万円だ・・・」
「こちらにサインをお願いします」とかおり・・・。
しかし・・・翌日・・・ちなみと高原の不健全な関係はスクープされてしまうのだった。
病院前に展開していたレポーター陣は・・・「アイドルのスキャンダル」を求めてハエのように飛び去る。
「あの件を利用したのですね」とかおり。
「火のないところに煙は立たない・・・チャレンジ精神に満ちた芸能人の・・・リスク管理は・・・プロフェッショナルでも失敗するものだ・・・なにしろ・・・自分で火に飛びこむ人種が相手だ・・・まだ・・・男が死んでいたら死人に口なし・・・という手もあったが」
「死んだら死んだで面白おかしく書きたてられますよ」
「まあな・・・これで時間が稼げますよ」
「彼女たちはどうなるんでしょう・・・」
「橘くんは・・・おそらく飛ばされる・・・橘くんのお気に入りは・・・ラスベガスでストリッパー修行でもすればいい・・・」
「優先順位ですか・・・」
「凍傷で死ぬよりも・・・局部を切断する外科的施術だ・・・」
謎の女の携帯を解読した・・・結城。
「何語だ・・・これ」
「ベニグスタン(フィクション)語ですね」とかおり・・・。
「語学マニアかっ」
「鉱物資源が豊富なので・・・交渉を模索したことがあります・・・日本とは国交がなく・・・旧ソ連がらみの悪評高い独裁国家なので・・・ゴーサインが出ませんでした」
結城はサンライズ物産所有・スーパーコンピューター「よあけ2010」で検索する。
「女は・・・ベニグスタンの高級官僚だな・・・ロシアとの経済援助交渉の会場に補佐官として同行している」
「つまり・・・秘密外交か・・・」
「ただの女遊びじゃなかったんですね・・・」
「その線で記者会見を開き・・・幕を引く」
藪谷は夫人同伴で謝罪会見を開く。
「ええ・・・行きつけの店の女の子と・・・妻に内緒でデートしまして・・・船が座礁して・・・この通りです・・・隠し事は・・・天罰覿面ですな・・・女房・・・妻にこってりしぼられました」
「役者だなあ」
「政治家だ」
橘は海外に飛ばされて国際空港に・・・見送るかおり。
「結局、醜聞をもみけすことができず・・・すみません」
「仕方ないわ・・・あの子はあばずれだったもの・・・私・・・若い女の子に弱いの・・・」
「そ・・・そっち系ですか」
「でも・・・きっとリベンジするわよ・・・あなたも頑張ってるんですものね」
「・・・」
橘が出国すると・・・海外出張していた坂手社長が帰国する。
出迎える西行寺。
上昇志向の強いかおりはうっとりする。
その傍らを謎の女が出国ゲートにむかって歩み去る。
だれもが夕焼け前に素知らぬ顔で別れて行く・・・。
「私たちの仕事は・・・あらゆる可能性を考える・・・そして苦渋の選択をする・・・ですか」
「あらゆる仕事がそうじゃないのか」
「・・・」かおりは質問に対する質問に答えなかった。
答えることには常にリスクがあるからである。
関連するキッドのブログ→第2話のレビュー
| 固定リンク
« 良識を求めて悪事を知る(窪田正孝)みつめる死神の目金色に光る(佐野ひなこ)Lのために(優希美青) | トップページ | 仄暗い世界に雪辱の閃光を(北川景子)猿轡で太ももむきだしはじめました(川口春奈)在りし日の私(芳根京子) »
コメント
サンライズ物産…恐ろしいコ。大洋に浮かぶ、可動式プールがついてて急峻な岩山もある小島なども持っているのではないでしょうか。
投稿: 幻灯機 | 2015年7月27日 (月) 06時35分
はい。幻灯機様。
「ゆりかご」から「はかば」までの総合商社でございますからね。
衛星監視システムの主軸は「らいちょう五号」
ステーションまでの移動は「らいちょう三号」で・・・。
サンライズ物産は世界を支配しているといっても・・・過言ではないのでしょう・・・。
投稿: キッド | 2015年7月27日 (月) 19時59分