仄暗い世界に雪辱の閃光を(北川景子)猿轡で太ももむきだしはじめました(川口春奈)在りし日の私(芳根京子)
凌辱シーンを見せ場と考えて・・・予告編でしつこく見せて・・・。
冒頭で前フリ・・・。
えげつないなあ・・・ハードボイルド作品でこれをやると・・・しらけるんだよなあ・・・。
美学がないからな・・・。
しかし・・・お茶の間相手のビジネスに品格を求めてもなあ・・・。
描写的にギリギリなものを追い求めるなら・・・省略してはいけないシーンがいくつかある。
冷静さを失って・・・失敗した主人公(北川景子)が・・・クールさを取り戻す。
その瞬間は・・・お茶の間の想像力と・・・主人公の想像力が合致させてこそ・・・輝くのである。
それはそれとして・・・瀕死のヒロイン(川口春奈)が見せる優しさでギラギラした眼光。
いいもの・・・見せてもらったぞ・・・。
で、『探偵の探偵・第3回』(フジテレビ20150723PM10~)原作・松岡圭祐、脚本・徳永友一、演出・品田俊介を見た。ミステリにおいて「神様が導いてくれた」は禁句である。脚本家の信仰心にもよるが・・・そういうセリフを書くのは二流の証なのだ。ストーカー殺人の犠牲者となった高校生・紗崎咲良(芳根京子)の親友で同級生の愛知県の少女・峰森琴葉(川口春奈)が東京で・・・咲良の姉・紗崎玲奈(北川景子)の勤務する探偵社「スマ・リサーチ」に偶然、就職する。そういうオリジナル設定が下品である以上・・・その「神様」の存在は仄かに匂う程度にしないとねえ・・・。
咲良のストーカー岡尾芯也(岡田義徳)が生存しているかもしれない・・・。
愛知県警の嘱託医・矢吹洋子(高岡早紀)のもたらした情報は・・・玲奈を沸騰させる。
我を失った玲奈は悪徳探偵・阿比留佳則(ユースケ・サンタマリア)の仕掛けた姦計に嵌ってしまうのだった。
名探偵の片鱗を見せる琴葉は冷静さを欠いた玲奈の態度に危惧を覚えるのだった。
「あまりに・・・都合が良すぎます」
「都合・・・」
「だって・・・急に・・・死人が蘇ったという話を聞かされても・・・」
「私は・・・裏をとったのよ・・・」
「裏・・・」
「阿比留が何故・・・警察上層部に働きかけているか・・・」
阿比留の傘下の悪徳探偵の一人、藪沼(宅間孝行)を脅迫した玲奈は・・・「東京カジノ構想」にまつわる水面下の動きを知ったのである。
東京でのカジノ開催に関して・・・警視庁は民間業者に警備やトラブル処理を委託する方針だった。
請負業者の筆頭としての地位を確保すれば・・・莫大な利権が発生するのだという。
「カジノの探偵ですか・・・ラスベガスみたい・・・」
「合法的な賭博行為によるモラルの低下は・・・警察の手にあまるということ・・・」
「ですけど・・・」
「日銀総裁の孫娘の誘拐に使われた車両から・・・岡尾の指紋が発見された・・・つまり・・・阿比留と岡尾はつながっている」
「阿比留が・・・死神だと・・・」
「辻褄が合う・・・」
「それが・・・不自然なんですよ・・・あまりにも・・・都合良く合いすぎてる」
「素人が何を・・・」
岡尾が生きているという情報は・・・玲奈から判断力を奪っていた。
吉池梨央(玉野るな)誘拐事件が阿比留のやらせだと・・・信じる玲奈は・・・捜査会議で・・・矢吹洋子が得たという情報を鵜呑みにするのだった。
「あなたは・・・避難所で待機していなさい・・・」
「連れてってください・・・私は・・・関係者だから・・・」
「え」
「私は・・・咲良の・・・クラスメートでした・・・」
「ええ」
「あの日・・・私は・・・咲良とおでかけする予定だったのです」
「えええ」
「待ち合わせの場所に咲良は来なかった・・・あの日・・・私が誘わなければ・・・あの子は・・・」
「・・・」
冷静さを欠いた玲奈は琴葉の同行を認めるのだった。
東京都下・・・森の中の廃工場が・・・犯人の潜伏先・・・。
現地に到着した玲奈は・・・車内に琴葉を残し・・・廃工場へと向う。
シャッターの下りたガレージに侵入する玲奈。
そこに待っていたのは女医の矢吹だった・・・。
「・・・」
「あなた・・・医学的な知識が少し不足しているようね」
「・・・」
「あんな・・・杜撰な報告書を真に受けるなんて・・・」
「あなたは・・・」
「私は・・・愛知県警の嘱託医だけど・・・阿比留に金で飼われている女でもあるのよ」
「・・・」
その背後では・・・阿比留傘下の矢島探偵社で殺し屋稼業をしている霜田(山中聡)が車中の琴葉を襲撃していた。
ハンマーでウインドウを粉砕された琴葉は・・・必死に抵抗するが・・・ナイフを突きつけられて・・・拘束される。
気配に振り返った玲奈は・・・絶望的な状況を悟る。
「そこに手錠がある・・・自分でつけろ・・・この子を殺してから・・・俺が相手をしてやってもいいがな」
「やめて・・・」
「ききわけがいいな・・・そして馬鹿だ」
玲奈が自らを拘束すると・・・霜田は琴葉を殴る蹴るした後でナイフで斬り刻む。
「俺は・・・しゃぶりつきたくなるような太ももにナイフで傷をつけるのが好きなんだ・・・白い肌に赤い血・・・ジャパンだよなあああああ」
「やめて・・・」
しかし・・・女医は薬物を玲奈に注入する。
朦朧としていく玲奈・・・。
目の前に警察官(森下能幸)がいる。
「あなたは・・・」
「巡回中に・・・あなたを発見したんですよ」
「琴葉は・・・」
「倒れていた女性は救急車で搬送しました・・・あなたは・・・阿比留という男にはめられたとおっしゃってるんですが・・・」
「はめられた・・・」
「阿比留という男の犯行であるという証拠か・・・なにか・・・ありませんか」
「証拠・・・」
「ええ・・・証拠です」
「私は・・・しゃべりたくてたまらない衝動にかられている・・・だから・・・あなた・・・ニセモノでしょうと言いたい。東京の警官がそんな制服来ているもんですか・・・」
「え」
「私に自白剤射って・・・私が阿比留の何を掴んでいるか白状させたいんでしょう・・・でも・・・拘束を解いたのは大失敗よ」
派出所風の机を蹴り倒す玲奈。
「ラリってたって・・・あんたを殺すくらい・・・ワケないのよ」
ニセ警察官の警棒を奪った玲奈は男の両足を砕く。
「ああああああ」
玲奈は花瓶を割ると破片で男を切り刻む。
「ひいいいいい」
「琴葉はどこ・・・」
「裏のガレージだ・・・」
「あいつらは・・・どうしたの・・・」
「く・・・車を取りに言った・・・霜田は奴隷をどっかに連れて行くって・・・」
「死んだらごめんね」
玲奈は男の頭蓋を警棒で粉砕した。
廃工場を通りかかった玲奈は朦朧とした意識で考える。
「あいつ・・・改造拳銃でも持ってたら・・・困るな・・・武器が・・・必要」
倉庫を見つめる玲奈。
「適当な・・・容器と・・・塩素ガスと硫化水素ガスの混合気体を発生させる薬剤・・・そして・・・カメラ・・・釘・・・ふふふ・・・ははは」
玲奈は爆弾を一瞬で完成させる。
「てめえ・・・なにしてる」
「あんたに・・・いいものあげるわよ」
ペットボトル爆弾を投げつける玲奈。
「何の真似だ・・・」
「仕上げは記念写真よ」
玲奈はシャッターを推した。
ストロボの閃光に含まれる紫外線が点火装置となり・・・爆弾は炸裂する。
「ぎゃ」
足元を釘で撃ち抜かれた霜田は昏倒した。
「・・・琴葉」
琴葉はかなりの出血をしていた。
「先輩・・・」
「琴葉・・・」
「ポーレット・・・咲良と・・・おそろ・・・」
琴葉は微笑んで意識を失う。
ポーレット人形は三つ。
一つは琴葉のもの。一つは咲良のもの。一つは玲奈のものなのだ・・・。
「琴葉・・・あんた・・・心臓が動いてないよ・・・」
失血によるショック状態である。
「琴葉・・・死んじゃ・・・いや・・・」
その頃・・・阿比留は・・・誘拐犯の潜伏場所を特定したとして・・・刑事たちを引率して・・・現場に向かっていた。
事件はひとつのクライマックスを迎えようとしている。
探偵が悪徳を生業とする以上・・・探偵の探偵は正義の天使なのである。
この物語は・・・昔ながらの悪と正義の戦いの話なのだ。
関連するキッドのブログ→第2話のレビュー
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