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2015年8月30日 (日)

一番星になりやがれ(松山ケンイチ)死んでも生きる交差点(満島ひかり)温泉入浴はありません(前田敦子)

戦争と平和の交差点。

奇跡の時代・・・奇跡の国。

紛れ込んだゴキブリに大騒ぎする日常。

海の外では子供たちが奴隷になり、殺戮されて、アグネスの心を痛ませる。

奪いつくした果てに荒廃と飢餓が待っていることを知らぬ愚か者が王者となる。

彼らは思う。

世界は奪っても奪っても尽きぬほど広く果てしないと・・・。

もののはずみで内戦にもののはずみで大混乱。

戦争をしないためだよ多数決。

一番星もやもめのジョナサンもいない夏。

誰か・・・教えてあげてください。

で、『ど根性ガエル・第7回』(日本テレビ20150829PM9~)原作・吉沢やすみ、脚本・岡田惠和、演出・丸谷俊平を見た。初々しい演出でピョン吉の漫画的な変化の妙を描きだした今回。だよ~んのおじさんのように頬が膨らみ、食べ過ぎで風船化した腹部、そして、最後は全体が少し大きめに設定されている存在感の誇張と続いて行く。二次元・三次元合成という昔ながらの特撮ながら・・・素晴らしい技術を感じさせるこの作品だが・・・ピョン吉の表情がますます豊かになり、少年版の実写化も楽しそうだなとふと思う。まあ・・・アニメ化と比較して経済効率の問題があるか・・・。ついに大量に登場したピョン吉Tシャツ・・・事業部かっ。

ピョン吉(満島ひかり)の病状を確認するために南葛医科大学病院(フィクション)を訪れるひろし(松山ケンイチ)・・・。

「どうして生きているかわからないから・・どうして死ぬのかわからないって・・・なんなんだよ」

「医者の癖に根性ないよな」

意気投合するひろしとピョン吉だった。

「病魔退散の御祈祷だよ」

京子ちゃん(前田敦子)のおばあちゃんの提案で薬草で燻されるピョン吉。

「霊験あらたかだよ」

「く、燻製になっちゃう・・・」

「け、煙い・・・」

失敗だったようだ。

宝寿司に集合した一同。

「二時間サスペンス・外科医・○○コンテスト」で一位を獲得したよし子先生(白羽ゆり)は針と糸でピョン吉をTシャツに縫い付けることに・・・。

「無理よ・・・そんな残酷なことできない」

「私だって無理よ」とひろしの母ちゃん(薬師丸ひろ子)・・・。

「京子ちゃんはお裁縫苦手でやんすしね・・・」と五郎(勝地涼)・・・。

「教師生活41年・・・確かにそうだった」と町田校長(でんでん)・・・。

「切ったり裁いたりなら・・・得意なんだけどな」と梅さん(光石研)・・・。

万策尽きた・・・早いな・・・ひろしとピョン吉だった。

二人は物干し場の屋根に登る。

「本当に見えるのか」

「見えるさ」

ビルとビルの彼方に小さく見える富士山・・・。

「小さいな・・・」

「本当は大きいのかい」

「本当は大きいのさ・・・」

「見てみたいな・・・」

「いつか・・・大金稼いで連れてってやるよ」

しかし・・・そのいつかは・・・遠く・・・ピョン吉の死期は・・・。

風に煽られ落下するひろしを歯を食いしばって救助したピョン吉は頬が左右に広がってしまう。

「学級文庫っていってみろ」

「ぎゃっきゅうう・・・言えるかっ」

ゴリラパンの工場で真面目に勤務するひろしである。

ピョン吉の寿命の危機を知った近所の子供たちが千羽鶴などを持ってお見舞いにやってくる。

せつなさを子供たちの心尽くしに対する悪態でごまかすひろしだった。

「贈り物ならお菓子とかにすりゃいいのによ」

「言っていいことと悪いことがあるよ」とひろしは母ちゃんにたしなめられる。

言論弾圧の常套句である。

・・・大人になれ。

五利良イモ太郎(新井浩文)は選挙の応援キャラクターとしてピョン吉を使うことをピョン吉に申し入れる。

「いいとも・・・その代わり、負けるなよ」と快く応じるピョン吉。

ひろしの相棒であるピョン吉を利用することに良心の呵責を感じるゴリライモ。

「ズルをしたら・・・その分・・・世間様にお返しをする・・・それが大人の分別よ」と優しい悪知恵を授ける京子ちゃんのおばあちゃんだった。

ゼブラーマンには生きにくい人生である。

赦す心と許さない心のせめぎあいの世界だ・・・。

殺したいほど憎いやつを許容する心は忘れ難い思いを抱えて・・・。

白黒つけないのが大人というものなのか・・・。

生と死。これ以上なく白黒はっきりしているものに懊悩するヒロシ・・・。

五郎の勤務する交番でピョン吉抜きで愚痴るのだった。

「どうすればいいんだよ」

卓袱台返しと卓袱台返し封じの攻防あって・・・。

ひろしは・・・新聞記事で「富士山にある蛙神社」(フィクション)の存在を知るのだった。

「不老長寿の御利益があるそうだ・・・」

「すごいでやんすね・・・」

「よし・・・ここに・・・ピョン吉を・・・」

しかし、先立つものがないひろし・・・。

商店街の福引の一等賞品が・・・「富士山豪華温泉旅館の旅」だった。

有り金の千円をはたいて一回だけ挑戦するひろしだが・・・残念賞の箱ティッシュだった。

五郎は先輩のためと三万円を投じて三十回チャレンジ。

築きあげる箱ティッシュの山。

三万円あれば立石から富士山までとは・・・けして言わないでください。

ひろしの母ちゃんとピョン吉が挑戦。

ひろしは建設現場の時給千円のアルバイトに一時間だけ応募。

だが・・・すべては残念賞なのだった。

そこへ・・・京子ちゃんがやってくる。

やはり・・・この世界では・・・京子ちゃんは特別な存在なのであろう。

一発で金の玉を出して・・・一等を獲得するのだった。

どうやら・・・四名様ご招待だったらしい。

電車に揺られるのは・・・ひろしとピョン吉、ひろしの母ちゃん、五郎、そして京子ちゃんである。

「なんで・・・私が・・・」とは言うものの・・・エンジョイする気満々の京子ちゃん。

目的地が不老長寿の御利益がある「蛙神社」と知って・・・ひろしの心情を読みとり・・・ひろしを見直す京子ちゃんなのである。

ピョン吉の快復を願って祈る一同。

そんな彼らを何者かが見つめる。

豪華温泉旅館では浴衣に着替えてごちそう三昧である。

ピョン吉は満腹で膨張するのだった。

「昔もこんなことがあったわねえ・・・」

母ちゃんは昔を懐かしむ。

ひろし(高澤父母道)、京子(松本来夢)、五郎(山﨑光)だった頃・・・。

「ピョン吉は変わらないわねえ」

「俺だって・・・」とひろし。

「変われよ」と声を揃えるひろしの母ちゃんと京子ちゃんだった。

五郎は踊りだす。

「やっとな~やんすやんす」

男たちは温泉につかるが・・・ひろしの股間を覆ったピョン吉はなぜか赤面するのだった。

幻想的なエロチシズムである。

母ちゃんと京子ちゃんの入浴サービスはないのだった。

その夜・・・。

泣き濡れて失禁状態のピョン吉に・・・目覚めたひろしは激しく動揺する。

「泣くな」と鉄拳制裁である。動物愛護団体が色めき立つ。

「泣いてなんかないやい」と意地を張るピョン吉。

はがれかけたピョン吉を優しく撫でるひろしだった。

その時・・・山の呼び声がピョン吉に聴こえる。

深夜・・・蛙神社にやってくるひろしとピョン吉。

四六のガマ(本来はニホンヒキガエルの見た目の指の数)がやってきて・・・ピョン吉を讃える。

「怪獣ヒロシから命がけで仲間を救ったピョン吉は伝説のカエルの英雄」になっていたのだった。

「今回はRPG展開だな」

カエルの王様が現れて・・・ピョン吉を池の中のカエル王国へ招待するのだった。

「いってこい」

「いいのか」

「いいとも」

「待ってろよ・・・」

しかし・・・「達者でな」と置き手紙を残し去って行くひろし。

ピョン吉の末期に立ち会いたくないひろしなのである。

年老いた親を老人ホームに送る的心情なのだった。

そんな・・・ひろしを一同は責めるが・・・ひろしの決心は固い。

「あいつは・・・カエルの国で幸せに余生をすごすんだよ・・・それでいいじゃねえか」

「そんな・・・そんなの・・・なんだか・・・」

ひろしの心を思い・・・矛先の弱まる一同。

しかし・・・地上に戻ったピョン吉はひろしを追いかけて・・・ヒッチハイクを開始するのだった。

その執念は・・・もはや・・・ほれたはれたの落とし穴である。

ゴリライモの応援集会にやってくる帰り道の一同。

あふれるピョン吉Tシャツの人々に心が騒ぐひろし・・・。

やぶれかぶれで・・・嘘八百を並べ出す。

「これは・・・ピョン吉からの最後の伝言だ・・・京子ちゃん・・・オレの分もひろしと仲良くしてやってくれ・・・ひろしと結婚してやってくれ・・・と」

「嘘・・・」

茫然とする京子ちゃん・・・。

しかし・・・ヘリコプターから舞い降りるピョン吉だった。

「オレはそんなこと・・・ひとことも・・・言ってないぞおおおおおおおお」

ひろしに熱烈キッス・・・いや・・・フライング下唇噛みつきアタックをかますピョン吉。

「いてててて・・・なにしやがるんだ・・・」

「ひろしのバカヤロー」

喧嘩するほど仲のいい・・・オアツイ二人を・・・見守る人々・・・。

「応援団長のピョン吉くんが駆けつけてくれました・・・盛大な拍手をお願いします」

歓声に応え・・・胸をはるピョン吉だった・・・。

夏の終わりの晴れた日。

日向ぼっこをするひろしとピョン吉。

「死ぬなよ」

「ひろし・・・」

「死んでも生きろ」

「死んでも生きてやる・・・」

しかし・・・どんなど根性も・・・無常の時の流れには・・・勝てないのかもしれない。

多くのお茶の間が死ぬ死ぬ詐偽でいいと・・・許す気持ちの今日この頃である。

関連するキッドのブログ→第6話のレビュー

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コメント

『TED』を観たんですけどね。ところどころどぎつい言葉やエロ描写があるだけで、終わってみればまあ"藤子不二雄の世界"の範囲を出ておらず、「ああ、こんなものかと」。

よほどこのドラマのほうが良く(定義不明)出来ていると思うのであります。

投稿: 幻灯機 | 2015年8月30日 (日) 17時54分

✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪

くまちゃんが好きで好きでしょうがない人は
うっとりできるのかもしれません。
しかし・・・こちらはカエルが好きじゃない人でも
うっとりできる・・・そういう差異がございますよねえ。

温泉でひろしの股間に濡れたピョン吉が
背中をあわせるシーンの・・・
なんともいえないエモーション。

もちろん・・・
男のアレが背中に張り付いているというのが
ノーマルの人でもかなりショッキング・・・。
しかし・・・愛し合っているひろしとピョン吉。
雄と雄だけど
男色っぽいムードもあり
しかもマツケンと満ひかなので
あらあら赤面~的な辻褄のあわないお色気さえ醸しだされる。

今年度最高の名シーンと考えます。

異次元の萌えでございましたねえ。

投稿: キッド | 2015年8月30日 (日) 22時05分

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