キラとライト(窪田正孝)メロとニア(優希美青)邪悪なる善意と正義なる悪意の隙間で(山崎賢人)
凶器とは道具の一種である。
拳銃による犯罪が多発すれば・・・拳銃なんかない方がいいと短絡的に言う人がいる。
しかし・・・人間が猛獣に相対した時に銃器は人助けの道具なのである。
金銭も道具である以上、凶器となる。
殺し屋を雇えるからである。
人命尊重で金銭を譲渡することが批判されるのは・・・金銭でたやすく武器が購入できるからである。
人助けのために使った金が人殺しに使われるのだ。
様々なデザインが積み重ねられた現代・・・。
デザインのオリジナリティーを問うことは虚しいことである。
どんなデザインにも類似なものがあるにちがいない。
白紙に戻して・・・次のデザインにクレームがつかない根拠などない。
国民の理解が得られないという白紙撤回の理由の情けなさである。
国民の理解力にどんだけ期待してるんだ。
ケチくさいとは思うが・・・プレゼン資料の加工画像が盗用であることなんてなんの問題もないわけである。
出張して写真を撮影する手間ヒマを惜しんだだけで目くじらをたてることもない。
そんなものを鬼の首をとったように言い立てるマスメディアは・・・バカとしか言いようがない。
もう・・・こうなったら・・・ドラえもんの顔にTと刻印してエンブレムにすればいいのではないか。
サザエさんにTでも、名探偵コナンにTでもいいよ・・・。
個人的にはぬりかべにTがいいと思うけど・・・。
とにかく・・・いちゃもんつけられて白紙撤回して予算をドブに捨てる・・・どんだけ金が余ってんだ。
そんな金があったら・・・選手の強化費にまわせばいいのに・・・。
大騒ぎして無駄金使わせる人々にも反省してもらいたいよねえ。
そもそも、いかにもインチキっぽい顔の人の作品を採用することが・・・おいっ。
リスモもリスクにリボーンもアボーンに・・・もう、いいぞ。
で、『デスノート・第9回』(日本テレビ201508302230~)原作・大場つぐみ、小畑健、脚本・いずみ吉紘、演出・岩﨑麻利江を見た。「自由」という美しい言葉には悪の香りが漂う。そもそも犯罪者とは法律から自由になってしまった人々のことなのである。独裁政権における恐怖政治の巷では犯罪が激減するという推測も成立する。なにしろ・・・ちょっと悪いことをするのが命がけになってなってしまうからである。デスノートによる死刑執行が常識となった世界では・・・飲酒運転も命がけだし、万引きも命がけなのである。恐ろしくて犯罪なんかできないのである。それでも・・・自由を求めて・・・しでかす人々は・・・ある意味・・・英雄なのである。
デスノートに名前を書かれたエルことL.Lawliet(山崎賢人)は・・・死亡しなかった。
「なぜだ・・・」
「ライトくん・・・君がキラである動かぬ証拠です・・・そこに書かれた僕の名が」
ライトこと夜神月(窪田正孝)は茫然とする。
「これは・・・ニセノートか・・・」
「そうです・・・本物は・・・別の場所に保管されています」
エルはキラ事件の捜査官のリーダーである夜神総一郎(松重豊)にデスノート(黒)を託し、ワタリ(半海一晃)にニセノートを作らせたのだった。
「凄く良い出来だな・・・」
「でしょう・・・」
「エル・・・君の勝ちだ・・・僕がキラだよ」
「そうでしょう・・・僕の直感はまるで原作を読んだように正確なのです」
「まあ・・・お茶の間に気を使ってデスノートの実証実験ができないのはアレだけどな」
「どうして・・・キラになってしまったのです・・・僕のたった一人のトモダチ・・・」
「だって・・・喜ぶ人がいるんだもの・・・人を喜ばせるのって気持ちいいから・・・」
「ですよね・・・しかし・・それはいけないことなのです」
「いけないことって・・・素敵なことじゃないのかな」
「そういう考え方は・・・個人的には許せても世間が許さないのです」
「いや・・・どっちかっていうと世間は許しているような・・・」
「大衆ってバカだから・・・」
「そういうのを独善的って言うんだぜ」
「あんたが言うか・・・勝手に死刑執行人が・・・」
「で」
「まもなく・・・皆さんが到着します」
「しかし・・・魔法で行った殺人なんて裁判が成立しないだろう」
「そこは・・・超法規的処置で・・・」
「結局・・・法律の外で裁くのか・・・」
「あははははは」
到着する捜査陣・・・。
「一体・・・何が起こったんだ・・・」
「説明しましょう・・・」
エルは言いかけて心臓麻痺を起こす。
「え・・・」
エルは死んだ。
「エル・・・」と泣き叫ぶライト。
「ライト・・・」
「エルが・・・デスノートに僕の名前を書こうとして・・・思わず・・・僕はエルの名を書いた・・・僕がエルを殺したんだ」
しかし・・・ライトを父親が慰める。
「お前には・・・エルは殺せない・・・これは偽物だからだ」
「えええ」
「お前が・・・キラではないことが証明されたのだ」
「そんな・・・」
ライトは嘘泣きをやめた。
現場を抜けだしたライトの前にミカミカことキラを崇拝する東京地検の検事・魅上照(忍成修吾)が現れる。
「私がやりました」
「よくやった・・・これで新世界の扉が開く」
「神よ・・・」
ライトはミサミサこと弥海砂(佐野ひなこ)を呼び出し、赤いデスノートに触れさせる。
ミサミサにとって愛するライトは崇拝するキラに変貌する。
デスノートの紙片をミサミサに与えるライト。
「キラ・・・」
「私と共に犯罪者のいない新世界を実現させるのだ」
キラは使徒であるミサミサとミカミカに宣言する。
死神のリューク(福島潤)は問う。
「面白いものを見せてくれるのか・・・」
「もちろんだ・・・」
「そいつは楽しみだ・・・」
エルの顔を見た検事たちに疑いがかかる。
しかし、ライトの警告によってミカミカは用心深く行動する。
そして・・・キラによる死刑執行が再開するのだった。
犯罪は激減し・・・学校からいじめはなくなる。
キラによる天国の扉が開かれたのである。
キラを犯罪者とする警察の威信は激しく低下するのだった。
自宅に戻った夜神父子は異変に気がつく。
ライトの妹の粧裕(藤原令子)が姿を消していたのだった。
総一郎に誘拐犯からの着信がある。
「娘さんは預かりました・・・娘さんの生命はデスノートと交換することで確保されます」
「なんだと・・・」
ワタリに呼び出されキラ対策室に集合する捜査官たち。
ワタリは「エルの遺言動画」を公開するのだった。
「皆さんがこの動画を見ているということは・・・僕は死んでいるということです。しかし・・・安心してください・・・キラ対策室には優秀な後継者がいます」
ワタリはメロを心に抱えたニアことN(優希美青)を紹介するのだった。
「子供じゃないか」
「子供だな・・・」
「ずんだずんだ・・・」
しかし・・・エルの遺言を尊重してニアの指揮下に入る一同。
「しかし・・・大丈夫かなあ」と不安に思う仏の模木完造(佐藤二朗)、馬鹿な松田桃太(前田公輝)、そして偽タキシード仮面の相沢周市(弓削智久)・・・。
「今・・・夜神粧裕の誘拐前の行動を監視カメラで追跡しています」
「誘拐・・・」
「そうなんだ・・・娘が誘拐されていた」
「ここで・・・夜神粧裕が拉致されました・・・拉致したのはこの人です」
魔法の画像解析で・・・鮮明になる誘拐犯・・・。
それは捜査官の一人・・・日村章子(関めぐみ)だった・・・。
「うわあ・・・日村くん・・・」
「そういえば・・・いませんね」
「まさか・・・偽警官だったとは・・・」
そこへ・・・日村から着信がある。
粧裕ちゃん緊縛画像サービス付きである。
「そろそろ・・・私の正体に気が付きましたか・・・さあ・・・交換しましょうか」
「娘の命を助けるために・・・殺人兵器を譲渡することはできない」
「しかし・・・人質交換は犯人逮捕のチャンスですよ」
「犯人に言われたくない」
捜査官一同は・・・燃えるのだった。
「粧裕ちゃんを助けて・・・犯人を逮捕しましょう・・・」
ライトは考える。
(一体・・・日村は何が目的なんだ)
そんなライトをニアは微笑んで見つめる。
総一郎はデスノートを取り出した。
現在は黒いデスノート担当の死神レム(恒松あゆみ)が出現し・・・ライトはデスノートが本物であることを確認する。
(とにかく・・・この事件を利用して・・・デスノートをわが手に・・・)
殺人兵器であるデスノートは呪いである。
キラという神になったライトは・・・すでに悪魔めいている。
大切なのは・・・妹の命ではなく・・・デスノートの入手。
ライトにとって人の命はすでに・・・極めて軽いものなのである。
なにしろ・・・生かすも殺すも・・・キラの気分次第なのだ。
恐ろしい新世界が近付く。
ニアはその扉を閉じるために・・・罠を仕掛けているのである。
誘拐事件を舞台にキラとニアの戦いが幕を開けるのだった。
美術さんがいい仕事しているメロ人形にTをだな・・・。
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