夏の終わりの美少女祭り(芳根京子)今はもう動かない(吉本実憂)あまくそっ(萩原みのり)アラチョッコンカッタン(柴田杏花)果てない夢(森川葵)沈んじゃうと船頭さんが(葵わかな)めぐるめぐりあい(松本来夢)
どこから切っても美少女である。
つまり・・・男子は全員見ているんだな・・・。
女子の憧れのファッションモデルに男子がほとんど興味なしなのと真逆だ。
いや・・・最近は男子もかわいい風なモデルが好きなんじゃないか・・・それは男子のような女子が・・・だろう。
主人公は変な髪型で・・・美少女じゃない風を装ってるじゃないか・・・。
いやあ・・・それでも美少女なところが美少女なんだよな。
すべての言葉は命令である。
お願いもおねだりも懇願も哀願もすべては命令なのだ。
「目を覚まして」
「泣くなよ」
「バカ」
「私のことが好き?」
「君が好きだ」
質問も答えも命令に過ぎないのだ。
答えてください・・・わかってください・・・とみんなが叫んでいる。
で、『表参道高校合唱部!・第7回』(TBSテレビ20150904PM10~)脚本・櫻井剛、演出・石井康晴を見た。もしも来年死ぬとわかったらどうしよう。もしも来月死ぬとわかったらどうしよう。もしも来週死ぬとわかったらどうしよう。もしも明日死ぬとわかったらどうしよう。もしも一時間後に死ぬとわかったらどうしよう。もしも一分後に死ぬとわかったらどうしよう。もしも一秒後に死ぬと・・・死んだ。
秒単位のスケジュールはわかりやすくていいなあ・・・。
とにかく・・・誰もがいつ死ぬかわからない人生を生きています。
最高に楽しい夏合宿を終えて・・・解散した瞬間・・・急変したステキ男子のトッキュウ1号こと夏目快人(志尊淳)の重い心臓病。
病院に搬送された快人は集中治療室に運ばれる。
駆けつけた快人の母親(中島ひろ子)に担当医は説明する。
「大動脈解離で・・・緊急手術をします・・・生存率は70%・・・手術をしなければおそらくこのまま・・・どうしますか」
「手術でお願いします」
「快人くんのお母さん・・・」
「あ・・・優里亞ちゃん」
幼馴染の優里亞(吉本実憂)は快人の母親とも顔見知りだった。
「快人くん・・・病気だったの」と部員たちは驚く。
「心臓病・・・よくなったと思っていたのに・・・」
「小康状態だったの・・・手術を奨められていたけど・・・助からない可能性があるので・・・ずっとためらっていたのよ・・・」
「・・・いぼ痔じゃなかったんですか」と主人公・真琴(芳根京子)・・・。
静まりかえる病院の廊下。
「お前たち・・・今日は帰れ・・・結果は必ず知らせるから」と合唱部顧問の鈴木有明先生(城田優)・・・。
帰宅した真琴を待っていたのは・・・誘惑に弱い美女の美奈代(堀内敬子)と出来すぎな野獣の内田勇輝(石丸幹二)のツーショット。
妹の真弓(松本来夢)は出来過ぎ男のお土産のマカロンで懐柔されていた。
「あんたね」
「だって・・・おいしいよ」
ついに歌い出す・・・美女と野獣。
「嬉しいことも悲しいこともみな知ってる時計さ」
幸せそうな二人を窓の外から覗くのび太な父親の雄司(川平慈英)だった。
「お父さん・・・」
父親の暮らす路上駐車の軽トラックまで送る真琴。
「ひどいじゃないか・・・大きな古時計は我が家のテーマソングなのに・・・」
「お父さん・・・大丈夫」
「もう・・・遅い・・・帰りなさい」
一人残された雄司は歌い出す。
「めぐるめぐり・・・めぐるめぐりあい・・・のうた・・・愛の唄」
手術は成功した・・・が・・・目が醒めない快人だった。
心臓が停止したために脳にダメージが残り・・・このまま覚醒しない可能性が否定できないのである。
快人の母親は病室で「歌」を流していた。
「快人が好きだったの・・・ハナミズキ・・・セプテンバー・イレブンの悲劇を歌った歌なんですってね・・・」
「え・・・不倫の唄かと思ってました」
「とにかく・・・刺激を与えたら・・・目がさめるかもしれないの」
どうか来てほしい
水際まで来てほしい
響く一青窈の唄声。
どこでも合唱団は・・・ついに「歌」を封印されてしまったのだった。
夏休み中に出番のない竹内風香(小島梨里杏)と相原ほのか(長谷川ニイナ)はファミレスで順番待ちをするのだった。
テーブルを占拠する合唱団。
「都大会の合唱曲を決めなければいけない」と合唱部部長の相葉廉太郎(泉澤祐希)・・・。
「・・・」と心ここにない真琴・・・。
「合唱部が同好会に格下げされるかもしれない・・・危機だ・・・ここは審査員受けが良くて・・・評価されやすい・・・間宮芳生の米搗まだらで行こう」
「難易度が高すぎないか・・・」と元ひきこもりの祐(高杉真宙)は心配する。
「だからこそだよ・・・難しい曲で努力の成果を見せるんだ」
「まだらってなに」
「謎の言葉だ・・・まだら節というのが各地にあって・・・馬渡島がその発祥の地だという」
「ミステリね・・・」
「祝い唄なんで・・・めでたい歌なんだけど・・・一般人が聞くと不気味に聴こえるらしい」
「合唱コンクール曲あるあるだな」
「芸大の先生がこねくりまわした編曲してるからだろう」
「すぐに労働歌とか・・・生活に密着してるとか言い出すからな」
「インテリにありがちだよねえ」
「本当はまだら島のめでた節なのかもしれないのにな」
「めでためでたあのお的な」
「長崎民謡なのか」
「北陸から日本海沿岸に伝播したらしい・・・逆だと言う人もいる」
「だから出船の船頭さんが出てくるんだな」
「変な歌」
「おい・・・審査員の先生の前でそんなこと言うなよ・・・君はどう思う」
「え・・・私・・・」心ここにない真琴は「ハナミズキ」と答えるのだった。
「ポップスはダメだよ・・・審査員受けが悪いし」
「入賞がかかっているのよ」と部長に賛同する部長一筋のミコこと佐々木美子(萩原みのり)・・・。
結局、課題曲は「米搗まだら/間宮芳生」に決定する。
心ここにないまま帰宅した真琴を・・・香川県小豆島高校から夏休み上京旅行中の親友・ハスミンこと蓮見杏子が待っていた。
「どうして東京にいるの~」
「真琴に会いにきたんよ~」
再会を祝して乙女の抱擁である。
コンクールに向けた練習を開始する合唱部。
しかし・・・合唱バカに故障が発生するのだった。
「気持ちが入らなくて・・・声が出ません」
「快人くんのことが・・・心配なのね」と恋愛アンテナを回転させるあまりんである里奈(森川葵)・・・。
森川葵から葵わかなへの恋愛パスなんだな。
「私・・・早退します・・・」
脱走した真琴はお土産爆買いのハスミンと合流する。
「練習は・・・」
「いいの・・・声が出なくて・・・」
「ええっ」
「快人くんが心配で・・・」
「恋をしているのね」
「ええっ・・・違うよ・・・ただ一緒に歌いたいだけで・・・」
「じゃ・・・香川県から引っ越して私と歌えなくなった時に・・・声が出なくなった?」
「・・・」
「ね?」
恋を指摘されて茫然とする真琴。
病院にやってきた真琴。
「快人くんは・・・いつも助けてくれた・・・また助けてよ」
しかし・・・答えない快人。
そこへ・・・大曾根校長(高畑淳子)が見舞いにやってくる。
「練習はどう・・・?」
「歌詞の解釈をしています」
「それはとても大切ね・・・歌の意味を知れば・・・心をこめられる」
「・・・」
「でも・・・意味を知ってもあなたの歌いたい歌じゃないかもしれないわね・・・」
「歌いたい歌・・・」
「そうよ・・・あなたの心が求めている歌は・・・他にあるのかもしれない」
帰宅した真琴は・・・「ハナミズキ」の歌詞を吟味するのだった。
ハスミンは帰り支度をする。
「え・・・もう帰るの」
「うん・・・あなたのことが心配だったけど・・・東京で仲間も出来たし・・・恋までして・・・なんだか口惜しい気分だもの・・・」
「・・・」
「でも・・・安心した・・・今度会う時は・・・香川県代表と東京都代表・・・ライバルよ」
別れの抱擁をする乙女たち・・・。
翌日も恋する快人のところへ向かう真琴。
「ハナミズキは・・・恋人の幸せを願う歌・・・大好きな人を応援する歌でした・・・だから・・・快人くんは・・・いつも私を励まして・・・くれたんですね・・・今度は私が快人くんを助けなきゃならないのに・・・私・・・何にもできない・・・シクシク」
愛する真琴の悲鳴と嗚咽と泣き声に反応する快人。
「ま・・・こと・・・うた・・・え・・・・うたえ・・・・うたえうたえうたえうたえうたえ・・・うたえ」
「歌えばいいのね・・・わかった」
愛する快人の言葉に従う真琴だった。
お茶の間では第一回「ナースコールしろよ」大会が開催される。
部室では・・・天草教頭(デビット伊東)が「このままでは・・・入賞は無理ですな」と嫌味を言う。
「あまくそっ」と暴言を吐くミコ。
天草の寄りかかるドアを真琴が開いてずっこける・・・のお約束あって・・・。
「私・・・ハナミズキが歌いたい」
「だから・・・ポップスは・・・」
「ハナミズキが歌いたいハナミズキが歌いたいハナミズキが歌いたい」
「・・・しょうがないなあ・・・」
折れる部長だった。部長は真琴に甘いのだ。
「それでいいの・・・」と合唱部副顧問の瀬山えみり先生(神田沙也加)が異を唱える。三段跳びのホップである。
しかし・・・曲目変更を了承する鈴木有明先生。
鈴木先生も真琴に甘いのだ。
謎のピアノ少女・桐星成実(柴田杏花)はイントロを奏でるのだった。
真琴が帰って来た合唱部は無敵状態に突入するのである。
瀬山先生は嘆く。三段跳びのステップである。
「私・・・生徒たちのためになろうと・・・がんばってるのに・・・」
「いえ・・・先生は・・・生徒たちをしっかり支えていますよ」と慰める鈴木先生。
「そうでしょうか」
「時には背後から抱きしめてやることも大切です」
「あすなろ抱き・・・」
鈴木先生の優しい言葉に萌える瀬山先生なのである。
恋の唄が満載になってきました・・・。
快人のお見舞いに向かう真琴。
しかし・・・今回は優里亞が先着していた。
「目を覚まして・・・」
もちろん・・・目覚めない快人。
けれど・・・お似合いの二人を真琴は複雑な表情で見つめる。
真琴・・・両親のなんだかんだから三角関係については理解したらしい。
決勝戦・・・大妻中野のような妻夫木中野・・・国立音大付属のような日本音大付属・・・杉並学院のような松並学院など強豪校がひしめくのである。
「十秒ジャンプをしましょう・・・」
ライバルの得意技を進言する優里亞だった。
合唱バカたちは・・・合唱した。
「ハナミズキの花言葉は・・・私の心を知らないあなた・・・である」
そして・・・出場十組中・・・金賞一組、銀賞二組、銅賞三組の・・・入賞を逃したのである。
つまり・・・七位~最下位だ~。
結果報告のために・・・病室を訪れる合唱部。
「ごめん・・・入賞できなかった」
「来週からタイトルは表参道高校合唱同好会!だ」
「え~ん、え~ん」
お通夜のようなメソメソが響き渡る病室。
その中に真琴の泣き声があることを聞きつける快人。
覚醒の時である。
「お前たちの唄・・・聴こえてたよ・・・ありがとう」
「奇跡だわ」と断言する霊感少女・桐星だった。
歓喜に沸く病室。
お茶の間では第二回「ナースコールしろよ」大会が開催される。
見つめ合う・・・真琴と快人だった。
優里亞は微笑む。
どうぞゆきなさい
お先にゆきなさい
教師たちの残念会・・・。
「これで合唱部は・・・同好会に格下げですな」
アマクソ教頭に瀬山えみり先生(神田沙也加)が三段跳びのジャンプを炸裂させる。
「なんだと・・・何・・・寝言抜かしてんだ・・・誰か子守歌を歌ってたのか・・・おいこら・・・お前・・・いい加減にしないとお経あげちゃうぞ・・・このボケ・・・あんじょう成仏せんかい」
「ひえっ・・・あの・・・合唱部は合唱部でいいと思います」
「ひっく・・・ああそう」
瀬山先生は・・・裏に呼び出す属性を秘めていたのだった。
誕生日に掻揚弁当をお見舞いの品として持ち込む真琴。
妖怪のように湧き出るサプライズ合唱団である。
ハッピーバースデイトウユーは練習不足だったが仲良きことは美しいのだ。
美女のために野獣の持ち込んだ思い出のフィルムを上映する真琴・・・。
そこには・・・青春を謳歌する父と母の姿が・・・。
「めぐる~めぐりあいのうた~」
「・・・これが愛の唄・・・」
そして・・・なにやら借金をかかえた出来すぎくんを尾行するのび太・・・。
そこで見たものは・・・。
ああ・・・なんだか・・・最終回が近付いてきました。
すべてのことが永遠ではないからです。
出船の船頭さんが漕いでも漕いでも・・・きっと船が沈んじゃう・・・夏は終わっちゃう。
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