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2015年10月21日 (水)

赤ちゃんはリレーのバトンじゃありません(黒木メイサ)可愛いものを置き去りにはできない(臼田あさ美)

人間は運命を受け入れることができなければ苦悶する。

「般若」とは「智恵」のことである。

人生が「虚しいもの」であるという教えである。

人生を虚しいと感じたものに・・・それを受け入れることが「自然であること」を諭すのである。

しかし・・・多くの人間は「虚しさ」から逃れようといろいろとしでかすものだ。

自分の人生が虚しいものであってたまるかとあがくのである。

けれど・・・どのような栄光も一瞬の夢に過ぎない。

生老病死・・・人間はその運命から逃れることはできないのである。

「生」が一瞬であるように「死」もまた一瞬だ。

すべては虚無から生まれ、虚無に帰って行く。

世界は・・・虚無なのである。

で、『デザイナーベイビー~速水刑事、産休前の難事件~・第5回』(NHK総合20151020PM10~)原作・岡井崇、脚本・早船歌江子、演出・岩本仁志を見た。城南大学附属病院・産婦人科においてオリンピックで金メダルを獲得したマラソンランナー・近森優子(安達祐実)が出産した新生児「望」(仮名)は岸田トモ(安藤玉恵)によって誘拐され、院長・峠緑郎(柴俊夫)の息子・峠則孝(柿澤勇人)によって拉致される。父親への憎悪によって逆上した則孝は「望」を橋の上から急流に投げ落としたように見えた。刑事たちは凶事の前に立ちすくむ・・・。

「こちら・・・日村・・・」

奥多摩山中の警視庁捜査一課の日村係長(神保悟志)は現地対策本部の与那国令子管理官(松下由樹)に報告する。

「どうした・・・何があった・・・」

「川に投げ落とされました・・・」

「川に・・・何を・・・」

「誘拐された・・・赤ん坊だと思われます・・・」

「なんだって・・・」

思わずふりかえった与那国管理官の目に母親の近森優子の姿が映る。

近森優子の夫で足の不自由な近森博(池内万作)を制して川面に飛びこむ警視庁捜査一課特殊犯捜査係の土橋福助刑事(渡辺大知)・・・。

「落下物の確保を最優先に・・・犯人を確保」

「二手に分かれます・・・増員を願います」

一瞬の隙をつき・・・身代金を狙う則孝だったが・・・緑郎と出会う。

「お前・・・なんて・・・馬鹿なことを・・・」

「馬鹿だからさ・・・」

山中に逃げ戻る則孝を追跡する日村係長と警察官たち・・・。

しかし・・・何故か則孝は行方をくらます。

「国道方面に追い込んで・・・」

「やってます・・・しかし・・・逃げ足が速い」

「最悪だ・・・」

「望(のぞみ)」と思われる落下物を捜索する警官たちを見つめる近森夫妻。

「もう一度・・・やるしかない」とつぶやく妻に夫は取り乱す。

「もう・・・やめてくれ・・・今は・・・そんなこと言ってる場合じゃない」

「望」について見解の分かれる二人だった・・・。

「望」の出生の秘密が・・・二人の間に溝を作っていた。

別ルートで則孝を追っていた速水悠里刑事(黒木メイサ)は・・・与那国管理官から・・・犯人の父親である峠緑郎の東京への護送を命じられる。

車内で・・・速水刑事が妊婦であることに改めて気がつく峠院長。

「妊娠三十三週というところか・・・」

「わかりますか・・・」

「これでも産婦人科医だ・・・診るだけでわかるさ・・・」

「・・・」

「若い人が妊娠するのは・・・難しいことではない・・・ウチはなかなか授からなくてね・・・」

「・・・」

「妻には体外受精を奨めたが・・・嫌がられた・・・当時はまだ偏見が強くて・・・安全だといくら言っても聞かないんだ・・・結局、七年目に・・・自然に・・・あの子を・・・則孝を・・・」

「・・・」

「私はただ・・・晩婚化が進むこの国で・・・高齢出産を願う人に希望を与えたかっただけだ」

「卵子の若返りですか・・・」

「実際に・・・卵子を若返らせるわけじゃない・・・若い卵子から・・・核を除去して・・・不妊症に悩む患者の核を移植させただけだ・・・高齢者の遺伝子情報を保存したまま・・・若い卵子で受精卵を作る・・・それだけのことだ・・・あくまで不妊治療なのだ」

「しかし・・・あなたは嘘をつきました」

「仕方ないだろう・・・人体に対する核移植技術は・・・日本では認可されていないんだ」

「そのために・・・岸田トモは・・・夫以外の精子による受精という罪悪感に苛まれた・・・そして事件を引き起こした・・・あなたが嘘をつかなければ・・・息子さんだってこんなことをしなくてすんだかもしれないんですよ」

「・・・あの子を医者にしたかった・・・妻もそれを望んでいた・・・しかし、あの子は勉強が苦手だったんだ・・・ついには・・・別荘地に勉強部屋まで作ったのに無駄だった・・・山で遊ぶことに夢中になってしまったと妻は嘆いていたよ・・・」

「山で・・・あの山ですか・・・」

「いや・・・あの山の向こう側だ・・・」

路上に観光用の案内図を発見した速水刑事は車を停車させる。

現在の地図にはないトンネルに注目する速水刑事。

「このトンネルは・・・」

「廃止されたんじゃないか」

「今も残っている可能性は・・・」

「さあ・・・」

速水刑事は寄り道を開始した。

廃墟となったトンネル付近で血痕を発見する速水刑事。

「別荘地は・・・トンネルの向こうですね」

「・・・そうだ」

与那国管理官を呼び出す速水・・・。

「犯人の逃走ルートを発見しました・・・」

「すぐに応援を派遣する」

逃走中に負傷した則孝は山小屋に潜んでいた。

父親の狩猟趣味に閉口した少年が・・・則孝の潜伏場所に逃げ込む。

「・・・」

「おじさん・・・ちょっと怪我をして・・・休んでいるんだ・・・その本・・・懐かしいな」

狩猟よりも読書が好きな少年は「マンガで読む偉人伝・・・サー・アレクサンダー・フレミング」を抱えていた。

「・・・」

「フレミングが・・・ペニシリンを発見したところまで読んだかい」

「黄色ブドウ球菌のコロニーとアオカビのコロニーが出会うところでしょ・・・もう最後まで何回も読んだし・・・」

「医者になりたいのか」

「ううん・・・漫画家・・・」

「なんじゃ・・・そりゃ」

「おじさんは・・・医者になりたかったの・・・それともお医者さん?」

「うん・・・なれなかったけどな・・・医者になりたかった・・・ただのサラリーマン」

そこへ・・・棍棒を持った速水刑事が乗り込む。

少年を人質にしようとした則孝は速水の一撃で確保される。

「なぜ・・・こんなことを・・・」

「親父に・・・思い知らせてやりたかったのさ・・・俺が・・・ひどいできそこないだってことを・・・」

「そんなことをして・・・何の意味があるの・・・」

「・・・」

「あの子は・・・あんたのくだらない復讐のために生まれてきたんじゃないのよ」

「俺は・・・復讐したかった・・・それだけだ・・・」

「あの子と・・・一緒に過ごした時間・・・あなたは・・・何も思わなかったの」

「赤ん坊なんて・・・我儘な生き物だな・・・自分の思うままにならないと・・・ずっと泣きやがる」

「あんただって・・・きっとそうだったんだよ」

「・・・」

そこへ・・・警官隊が突入する。

「おじさん・・・覚えてないの・・・フレミングは商船会社に勤めてから・・・医者になったんだよ」

「・・・」

少年に告げられて則孝は微笑む。

峠院長は力なく頷くのだった。

福助と合流した速水は・・・則孝の潜伏場所に向かう。

紙オムツを発見した速水は匂いを嗅ぐ。

「これ・・・まだ新しい・・・」

「おえっ」

共犯者の病院長秘書・有吉久美(臼田あさ美)が「望」を連れて逃亡していることを確信する速水だった。

置き捨てられた時刻表にこれみよがしの印が残る。

「鉄道で・・・逃走している可能性があります」

絶望的な展開から救われた与那国管理官は・・・立ち回り先の駅に捜査員を派遣する。

院内では・・・院長代理に立候補した須佐見誠二郎教授(渡部篤郎)が「トータルケアプロジェクト」の隠匿のために崎山典彦特別任命教授(渡辺いっけい)の追放を決意していた。

「そこまで・・・私の研究を認めたくないのか」

「病院を守るためだ・・・ここは実験室じゃないんだ」

しかし・・・院長が「実験について告白したこと」によって・・・状況は変化する。

「もう・・・すべてを明らかにするしかなさそうだ・・・」

「勝手だな・・・結局・・・保身だろう・・・あんたたちは・・・自然の摂理に反するとか・・・いつでも腰が引けてる・・・そんなこと言ったら医者なんてみんな同じだろう・・・泣いて諦めるしかなかったことを・・・実現可能にする・・・世界は常に前進していくんだ」

「どんなスピードで進むかが肝心なのだ・・・あなたたちはもっとゆっくりと進むべきだった」

「・・・」

追い詰められた崎山に追い詰められた有吉から着信がある。

「私・・・捨てろって言われたんです・・・でも捨てられなくて・・・もうどうしていいか・・・」

「わかった・・・私の言う通りにしろ・・・悪いようにはしない」

そのやりとりに聞き耳をたてる・・・近森優子の担当医・皆本順(細田善彦)・・・。

そして皆本順に推薦されたらしい・・・ゴッドハンドの胚培養士・山原あけみ(斉藤由貴)・・・。

禁断の核移植に深く関わっていることは明白な二人だった・・・。

捜査員たちは監視カメラの映像で・・・有吉の逃亡経路を把握する。

「赤ちゃんだ・・・赤ちゃんを抱いている」

「赤ん坊は生きている」

改札口を出た有吉は赤ん坊を抱いていた。

しかし・・・早送りした映像で・・・戻ってきた有吉は空手だった。

「なんとしても・・・有吉を確保して」

駅に配備された刑事たちは・・・ついに有吉を確保する。

「赤ん坊はどこだ・・・」

「崎山教授の指定した育児院に預けました・・・」

しかし・・・駆けつけた刑事たちは・・・またしても空のベッドを発見するのだった。

「なんで・・・こうも後手後手なのよ・・・」

与那国管理官は何度も天国と地獄の間を往復するのだった。

与那国の上司(半海一晃)は叱咤する。

「子供が助かれば局長昇進の目もあるが・・・死亡したら管理官止まりだ」

彷徨う新生児「望」・・・。

母親の病室から・・・岸田トモに連れ去られ・・・峠則孝から有吉久美へ・・・そして崎山教授の指定した産院から・・・またしても「彼女」を誰かが奪っていく。

そして・・・手掛かりを握る崎山は病院で転落して流血である。

さらに・・・近森優子の長男で白血病の新(あらた)は山中で負傷し・・・病院のトイレで倒れる。

はたして・・・速水刑事は明日に控える定期健診を受診できるのか・・・。

手に汗握る展開は続くのだった。

ゴールはまだ遠いらしい・・・。

関連するキッドのブログ→第4話のレビュー

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 やはりノゾミは生きていた! しかし崎山に連れ去られてしまった・・・ なのにその崎山は病院で転落死。 いったい誰が・・・そしてノゾミはどこに・・・?  いや〜産まれて1 ... [続きを読む]

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