産休直前刑事は走らない(黒木メイサ)そもそも走れるのかよっ(安達祐実)
これかっ・・・二回目をやっちゃうとレギュラーの可能性が残るぞ。
だって・・・面白いんだもの。
公務員の人権が保障されている感じがな・・・。
妊娠した女性が軽易な業務に転換しているしな。
さらに・・・自然分娩の予定日から6週間以内の女性が産前産後休業を請求した場合は就業させてはならないという労働基準法第65条に定められた通りになっている。
少子化対策の徹底とは・・・これが民間レベルでも守られるように国家が補助することなんだよな。
男女雇用機会均等法はそれでこそ・・・なんだな。
だから・・・デートの佳織(国仲涼子)が別人となっていることは素晴らしいことなのだ。
第1子男児が誕生した直前なので産休中だったのだからな。
すべては向井理が悪いんだな。
・・・違うよっ。
で、『デザイナーベイビー~速水刑事、産休前の難事件~・第2回』(NHK総合20150929PM10~)原作・岡井崇、脚本・早船歌江子、演出・岩本仁志を見た。あくまで谷間であるのだが。産休一週間前の速水悠里(黒木メイサ)は警視庁捜査一課特殊犯捜査係の刑事だったが・・・庶務課に移動中である。しかし・・・その能力は高く評価されているらしい。新生児誘拐事件が発生し、特殊犯捜査係の日村係長(神保悟志)は速水刑事を現場に召喚するのだった。誘拐された新生児はオリンビックで金メダルを獲得したマラソンランナー・近森優子(安達祐実)の娘・望(仮)・・・。誘拐したのは城南大学附属病院産婦人科で子供を死産したばかりの岸田トモ(安藤玉恵)だった。トモの夫・裕也(淵上泰史)と電話で交渉した速水刑事はトモの分娩を担当した産婦人科の教授である須佐見誠二郎(渡部篤郎)が身代金の受け渡し人として指名されたことに違和感を感じる。
「この病院・・・なんだか・・・変です」
しかし・・・事件の糸口が見えたことで・・・一応の役目を終える速水刑事だった。
警察も所在を掴めない岸田夫妻の居所を・・・掴んでいる男(柿澤勇人)がいた。
城南大学附属病院・病院長秘書の有吉久美(臼田あさ美)と何らかの関係を持っているらしい。荒んだ雰囲気を持つ謎めいた男は・・・何故か・・・岸田夫妻をマークしているのだった。
土曜日・・・二千万円入りの目立たず、運びやすいカバンを持った須佐見教授は受け渡し場所に指定された新宿駅東口の地下街に到着する。
周囲を固める刑事たち・・・。
しかし・・・約束の正午を過ぎても・・・犯人は姿を見せなかった。
解放された速水刑事はどうやらお腹の子の父親らしい下地浩介(山崎樹範)の連れ子らしい中学生の雄介(若山耀人)との映画鑑賞に向かう。
養母として息子の趣味を知っておきたかったらしい。
しかし・・・雄介は・・・生と死の狭間に生きるゾンビをこよなく愛するホラー・フリークだった。
城南大学附属病院では事件についてのリスクマネジメント会議が行われていた。
教授たちは・・・事件になんらかの関わりがあったとして須佐見の責任を追及する。
病院長の峠緑郎(柴俊夫)は須佐見を庇う言動を見せるが、事務長の大井出慎(佐伯新)は中立的な立場を演じ・・・高度生殖補助医療を行う「トータルケアプロジェクト」の特任教授・崎山典彦(渡辺いっけい)は素知らぬ顔を装っている。
「死産に問題があったのではないのですか」
「須佐見くんは・・・分娩の権威だ・・・」
もしも・・・問題があったとしたら・・・不妊治療に何らかの原因が求められるという含みである。
病院はやはり・・・何かを隠しているようだ。
身代金の受け渡し現場に・・・犯人が現れない。
混乱する病院内の捜査本部に・・・別事件を解決した警視庁捜査一課の与那国令子管理官(松下由樹)が合流する。
エリート官僚として出世を目指す与那国管理官は・・・現場の状況から佐伯刑事を呼び戻すことを提案する。
不慮の事態になった場合に・・・犯人との交渉にあたった速水に責任を負わせようと言う魂胆らしい。
愛児を奪われた近森優子は搾乳を続けている。
腕利きの西室刑事(手塚とおる)は病室で優子の長男が天才であることを実感している。
夫の連れ子から・・・臓物はみだしゾンビフィギュアをプレゼントされた速水刑事は現場に戻ってくるのだった。
「犯人が現れない」
「何か・・・状況が変化したのかもしれません」
「誘拐された新生児が・・・死んだとか・・・」
サイコパスのムードを漂わせる与那国は・・・速水刑事を冷たく見据える。
「岸田夫妻の周辺を洗ってみます」
「・・・そうしてちょうだい」
身重の速水刑事の運転手に指名される土橋福助刑事(渡辺大知)・・・。
功名心に狩られ始めたらしい・・・。
「現場にでたかったんですよ」
速水は岸田トモの姉(つみきみほ)を訪ねる。
子宝に恵まれた姉の家は子供たちの歓声に満ちている。
手柄を求めて高圧的な態度に出る土橋刑事。
「隠し事をすると・・・いいことないですよ」
「あの子は・・・この家には来ないと思います」
不妊治療に励んでいた妹の苦境を思いやる姉・・・。
妊婦であることを武器に相手の懐に入り込む速水刑事だった。
「いろいろと・・・大変だったでしょうねえ」
そして・・・あっさりと引き下がる速水刑事。
「捜査しないんですか・・・」
「これからは黙っていて」
「何故ですか・・・」
「捜査の邪魔だからよ・・・」
土橋の暴走に釘をさす速水だった。
しかし・・・若く愚かな土橋は腑に落ちない。
「捜査ってなんですか・・・」
「犯人とトモダチになることよ」
「・・・」
背後からトモの姉が声をかける・・・。
「そういえば・・・見舞いに行った時・・・あの子・・・バチがあたったって・・・」
「バチですか・・・」
速水刑事は夫の職場に保険の外交員を装って潜入する。
土橋刑事はふてくされていた。
「こんなところ・・・所轄の刑事があたってますよ」
「そうね・・・」
職場の同僚たちは・・・「学資保険の勧誘」と聞いて顔色を変える。
「ダメだったんだよ・・・早く帰った方がいい」
「そうですか」
土橋は口をとがらせる。
「ダメだったじゃないですか」
「岸田裕也は仲間に愛されていたことが・・・わかったわ」
「それが・・・何になるんです」
しかし・・・二人の前に裕也が現れる。
「ダメよ・・・」
速水は自重を促すが土橋は猟犬のように追跡を開始する。
しかし・・・土地勘のある裕也は土橋の追跡を振り切るのだった。
失態に蒼ざめる土橋・・・。
「これで・・・岸田裕也は警察が動いていることを知ってしまったわね」
「・・・」
「現場の捜査員を引き揚げさせる」と与那国管理官。
「待ってください・・・」と速水刑事。
「何よ」
「岸田裕也が・・・身代金を受け取りに来なかったのは・・・トモに逃げられたからだと思います。だから・・・裕也は職場に戻ってきた。そこで警察官の存在を知った裕也は・・・家族も職も失ったことを悟った・・・もう自分には何もない・・・それなら・・・怨んでいる医師と・・・彼の持っている金を・・・」
「推測では捜査員を無駄にできないわ・・・捜査は解除します」
しかし・・・捜査員が持ち場を離れた隙に・・・裕也が現れ・・・須佐見を攫う。
須佐見は裕也に暴行され・・・身代金を奪われる。
失敗を挽回しようと現場に駆けつける土橋。
警官たちは・・・裕也を包囲していく。
「危ないわ・・・」
「何が・・・」
「彼には・・・失うものが・・・もうありません」
「・・・」
与那国は可能性に気がつく。
「早急に確保しなさい」
しかし・・・神田川にかかる高架橋に犯人を追いつめる警官たち。
裕也は・・・川に身を投げた。
「ああああああああああああ」
とりかえしのつかないことをしてしまったと自責の念にかられる土橋だった。
「なんだって・・・投身自殺したのかよ」
「死んではいないみたい・・・」
有吉久美(臼田あさ美)は謎の男と通話する。
「金はどうなった・・・回収されたのか」
「そんなの・・・知らないわよ」
謎の男は・・・「向井産婦人科」の建物を見つめる。
これはフリである。
別の産婦人科には・・・別の新生児がいるのだ。
落ち込む土橋に指令を与える速水・・・。
「彼女が勤務先を辞めた後のバイト先を洗いなさい」
「妊婦さんは・・・人遣いが荒いですね・・・」
「そういうものよ・・・覚えておきなさい」
速水は患者のフリをして・・・妊婦たちに紛れ込む。
「死産の後で経過観察のための入院って・・・辛いよね」
「・・・」
流産を繰り返していたトモがなぜ・・・この病院では・・・速水は疑問を﨑山主任教授に問う。
「特別なことはしてないよ・・・トータルでケアしているだけだ」
「なぜ・・・結局・・・」
「一定数起きてしまうことです・・・それでも・・・妊娠高血圧症候群とわかった時、すぐに胎児を取り出すのか、少し様子を見るのかの選択はありましたが・・・いずれにせよ、リスクはありますし」
医師の一人、皆本順(細田善彦)は代弁する。
胚培養士の山原あけみ(斉藤由貴)はカンファレンスにやってくる。
「あなた・・・まるで刑事さんみたい」
「刑事です」
「あらあら・・・」
明らかに鍵を握っているキャスティングである。
怪我の治療を終えた須佐見とすれ違う速水・・・。
しかし・・・言葉を飲み込む速水だった。
深夜・・・病院に・・・電話が入る。
「・・・赤ちゃんが泣きやまないの」
居合わせた速水刑事は応対する。
「どうしましたか・・・」
「バチがあたったの・・・」
「落ちついてくださいね」
「ニセモノだから・・・」
逆探知した電話番号は・・・土橋の調べた岸田トモのバイト先と一致した。
刑事たちは現場に急行する。
妊婦の速水と死産したトモの恐ろしいほどの緊迫感・・・。
「赤ちゃんはちょっと起源が悪いだけかも・・・」
「何をしてもダメ・・・」
「いろいろとあるんですよ・・・スーパーのレジ袋をくしゃくしゃすると泣きやんだりします」
「・・・」
速水はレジ袋をくしゃくしゃした。
その音がトモを一瞬、正気に戻す。
「赤ちゃんにも聞かせてみて・・・」
泣く子が黙るのだった・・・。
トモはレジ袋をくしゃくしゃする。
新生児は音に耳を澄ます。
「泣きやんだ・・・」
「もう・・・大丈夫ですよ・・・赤ちゃんを抱いてあげて・・・」
トモは赤ん坊を抱き上げた。
受話器から流れ出す・・・トモの子守唄・・・。
刑事たちは現場に到着した。
逸る土橋を西室刑事(手塚とおる)がいさめる。
「親しき仲にも礼儀ありだ・・・そっとだぞ・・・そっと・・・」
トモは逮捕され・・・新生児は病院に戻る。
看護師の制止を振りきり・・・駆け寄る近森優子・・・。
速水刑事が気を緩めた瞬間・・・。
「ちがう・・・この子じゃない・・・私の赤ちゃんじゃない・・・私の赤ちゃんは・・・どこ・・・私の赤ちゃんを返して」
優子の悲痛な叫び・・・。
速水刑事は息を飲む。
事件はふりだしに戻る・・・。
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