監獄学園~プリズンスクール~(中川大志)お前の大切なものを奪ってやったぞ(森川葵)
おそらく・・・来年の月9は問題作になるのだろうが・・・有村架純と高良健吾で、脚本・坂元裕二、そして演出・並木道子である。
これに・・・森川葵がキャスティングされているわけである。
「スプラウト」(2012年)から三年、二十歳になった森川葵は・・・このドラマでお茶の間的限界にチャレンジしていると言っても過言ではない。
アニメだったら何でもありだが・・・実写版には限度があるという・・・壁を突破しています・・・。
昔だったら「体当たり演技」と書かれるクラスである。
たとえば・・・志田未来は「女王の教室」で、沢尻エリカは「1リットルの涙」で失禁シーンを演じている。
それぞれのドラマで重要なシーンだが・・・このドラマの場合は・・・失禁というよりは放尿であり・・・つまり、一部お茶の間的には明らかにプレイに属している。
キッドは人権や公序良俗の美名のもとに表現の自由を抑圧するものに常に危険な匂いを嗅ぐタイプである。
かっては「芸術」だったものが「犯罪的行為」に置換されるのは恐ろしいことなのである。
だが素晴らしいインターネットの世界が登場するとともに・・・メディアの持つ恐ろしい暴力特性への歯止めというものはある程度必要になったとも言える。
大前提というものは少なからずある。
個人の性的趣向が・・・法によって抑圧される境界線というものは確実に存在するわけである。
それによって増幅される不健全な「健全さ」は不快だが・・・ある程度の妥協は許容しなければならない。
そういう意味で・・・このドラマにおける森川葵はジャンヌ・ダルクであり・・・すげえ・・・と叫ぶ他はない。
で、『監獄学園-プリズンスクール-・第1回~最終回(全9話)』(TBSテレビ20151028011~)原作・平本アキラ、脚本・北川亜矢子(他)、演出・井口昇を見た。妄想学園ドラマである。なにしろ・・・学園の中に裏生徒会の管理する監獄があり・・・生徒が自主管理して運営しているという超設定なのである。まず・・・そこを・・・そういうものなんだと納得すれば・・・高校生たちの歪んだ性のあれやこれやが心から楽しめる趣向なのだ。まあ・・・ある意味で・・・世界は監獄のようなものであり、国家も監獄のようなものなので・・・学校も監獄で・・・学園の中に監獄があっても何の問題もない。
女子高校から男女共学に変わった私立八光学園。
全寮制の高校だが・・・男女比は1:200であり、全校生徒千人に対し、男子は五人なのだった。
実年齢17歳の中川大志が演じるキヨシこと藤野清志は親友のシンゴこと藤野清志(矢野聖人)・・・三国志おタクのガクト(柄本時生)・・・フードから顔を出さないジョー(宮城大樹)、肥満体のアンドレ(ガリガリガリクソン)たちとともに・・・女子の集団に慄く日々を送っていた。
そんなある日・・・クラスで一番の美少女である栗原千代(武田玲奈)と「相撲消しゴム」が縁で親しくなるキヨシ・・・。
しかし・・・女子に囲まれて性的欲求が極限まで昂進した四人は・・・女子浴場の覗きを企画する。
ターゲットは・・・キヨシのクラスの女子の入浴時間。
盗撮カメラとして無断使用されていたケータイ端末を・・・動揺して女子更衣室に落してしまうキヨシ。
キヨシは・・・コンタクトレンズを外した千代に女子と間違われ・・・浴場へと導かれてしまう。
めくるめく世界・・・しかし・・・男子たちの犯罪的行為は・・・裏生徒会の知るところになる。
裏生徒会の会長で千代の姉である栗原万里(山崎紘菜)は「男性不信」という設定であり・・・「退学」か「一ヶ月の監獄行き」かを・・・五人の男子に迫るのである。
こうして・・・キヨシたち五人の男子生徒は・・・監獄送りになるのであった。
監獄の看守は・・・裏生徒会の副会長である白木芽衣子(護あさな)と・・・書記の緑川花(森川葵)なのだった。
かくて「監獄から一人が脱獄すれば連帯責任」「脱獄三回で退学」というルールにのっとり・・・「男子退学作戦(DTO)」を画策する裏生徒会長と・・・憐れな囚人男子たちの抵抗運動が開始されるのである。
そして・・・物語は・・・キヨシと千代・・・そして花の奇妙な三角関係として展開していくのだった。
グラピア・アイドルで実年齢25歳の護あさなが演じる白木芽衣子は懲罰としての強制労働に励む五人を監視するが・・・「苛められること」に快感を見出す囚人たちには逆効果であることが判明する。
そこで投入された花は・・・空手の有段者であり・・・あまり・・・セクシーでないために・・・囚人たちはガッカリするのだった。
一方・・・女子浴場を覗いた罪で監獄入りとなったキヨシを・・・冤罪と信じる千代は・・・「相撲見物デート」に誘う。
千代と連絡をとるために・・・樹木に登ったキヨシは・・・木陰で用を足そうとした花の放尿現場を目撃してしまう。
見られた花は屈辱のあまり・・・キヨシの放尿を監視するというとんでもない決意を下す。
花に放尿を強要されたキヨシは・・・結果として花に尿を浴びせかけるというさらなる段階に・・・。
キヨシの尿を浴びた花は復讐のために・・・キヨシに尿を浴びせかけることを決意するのであった。
まさに・・・スカトロ・ラブコメという他はない顛末である。
策士であるガクトの作戦により・・・脱獄デートは成功するが・・・千代が姉の万里に「彼氏とのツーショット自撮り画像」を送ったために・・・発覚してしまうのだった。
万里はシンゴを裏生徒会のくのいち・横山杏子(新木優子)を使って誘惑し、脱獄させたり、アンドレをおしおき禁断症に追い込んだり、魔女としてカラスを使い、ジョーの飼育するアリを急襲したりする。
一方でキヨシに保健室で復讐しようとした花は・・・キヨシのエリンギを太腿に押しつけられ失神するのであった。
基本的に花は・・・処女のヤンデレだけどデレないというキャラクター設定です。
ついに・・・退学寸前となる五人。
千代と万里の父親でもある学園の理事長(高嶋政宏)に裏生徒会の陰謀を直訴するキヨシ。
バストよりヒップを愛する理事長は・・・キヨシに問う。
「胸と尻ではどちらが好き・・・かな」
追い詰められたキヨシは・・・理事長が尻の画像を収集していたことを思い出す。
「尻です・・・人類が二足歩行を始める前に・・・尻はいつも目の前にあったのだから」
「エレガントだ・・・」
執行猶予を勝ち取ったキヨシたちは・・・裏生徒会室に侵入し・・・「DTOのメモ」を強奪することを目論む。
そのために・・・キヨシは・・・花を保健室に誘いこむのだった。
「さあ・・・放尿しなさい」
命令する花に対し下半身を露出して攻勢に出るキヨシ。
負けずと花も下半身を露出する。
そのメデューサ的なものに圧倒され・・・下半身の一部分が石のように硬くなるキヨシだった。
「これでは放尿できません」
「それなら・・・お前の大切なものを奪ってやる」
「え」
「お前は千代ちゃんが好きなのだろう・・・しかし・・・ファーストキスを千代ちゃんに捧げることは許さない」
「ええ」
唇を花に奪われるキヨシだったが・・・そのキスがお子様のキスだったために・・・花の正体を見破るのだった。
そして・・・花の唇の中に舌を侵入させたのである。
ディープキスの洗礼に・・・花は我を忘れ・・・官能の高まりの果てに脱力する。
もう・・・一同爆笑するしかありません。
作戦は成功し・・・監獄から解放される男子たち。
そして・・・裏生徒会の三人は監獄送りとなるのだった。
「一体・・・誰が・・・」
「彼女たちが裏生徒会だったんだから・・・表生徒会なんじゃ・・・」
男子たちは・・・新たなる戦いの予兆を感じるのだった。
とにかく・・・あまりん最高!と言う他はないキッドである。
関連するキッドのブログ→ごめんね青春!
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