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2015年12月17日 (木)

武市半平太の反省(錦戸亮)坂本龍馬のまとめ(神木隆之介)富子の祈り(谷村美月)美しすぎる血脈(比嘉愛未)美少女の実力(黒島結菜)

未亡人となって半世紀・・・武市富子は大正六年(1917年)の春にこの世を去る。

大正三年(1914年)に第一次世界大戦が勃発し、日英同盟中の日本はすでに英国軍と協力して、アジア、太平洋の独国領土を占領している。

英国の要請で地中海に海軍を派遣することに・・・大日本帝国は慎重であった。

しかし、大正六年の三月・・・日本海軍の特務艦隊はついにシンガポールを出航して地中海を目指す。

日本海軍の任務は同盟国の商戦護衛だった。

四月に中立を守っていた米国はドイツに対して宣戦布告。

ロシアでは混乱の中、革命が開始される。

二十三日、富子は死去する。

二十六日、日本海軍の駆逐艦「榊」は沈没した輸送船「トランスシルバニア」の乗員多数を救助し、賞賛を受ける。

六月、駆逐艦「榊」は敵潜水艦の雷撃により大破・・・上原艦長(山口県出身)以下、乗組員五十九人が戦死した。

大正七年(1918年)、第一次世界大戦は終結する。

それから・・・一世紀近くが過ぎ去った・・・。

で、『サムライせんせい・最終回(全8話)』(テレビ朝日201512112315~)原作・黒江S介、脚本・黒岩勉、演出・片山修を見た。あさはひるになります。ひるはよるになります。あしたはやってきます。きのうにはもどれません。いきているひとはしにます。しんだひとはかえらない。けれど、タイムスリップがおきるときのうしんだひとにあしたあえることがあります。しんだというのはうそだったことになります。とてもふしぎなことです。(小学生にもわかるかもしれないタイムスリップ)

六本木のような街の雑居ビルの屋上。

投資家の海道匠(忍成修吾)の闇カジノから脱出した武市半平太(錦戸亮)は楢崎こと坂本龍馬(神木隆之介)を問いつめる。

「平成建白書とはなんじゃ・・・」

「素晴らしいインターネットの世界に構築した秘密の隠れ家で・・・わしが作った一揆の回状じゃ」

「龍馬・・・おんし・・・一揆を煽るつもりか」

「わしは百姓や町民が・・・大統領になれる国を作るつもりじゃったのに・・・今や、金持ちがこの世を動かしている」

「商人の世か・・・」

「貧富の差が広がって・・・貧乏人は死ねと言われる国になってしまったき・・・」

「なんと・・・」

「じゃき・・・わしは・・・不平不満を抱えるものたちを集めて・・・もう一度、日本を洗濯しちゃる」

「世直しか・・・」

「わしは・・・あの海道に天誅を加えた上で・・・腐れ役人や汚れた政治家たちの悪事を公にするき。さすれば・・・一万人の同志が決起する手筈じゃ・・・」

「なんと・・・一万人・・・」

「武市さんには・・・これを預かってほしいんじゃ・・・わしにもしものことがあれば・・・」

「しかし・・・龍馬・・・おんしは人を殺すのは好かんのじゃなかったのか」

「好かん・・・しかし・・・殺されるのはもっと・・・好かん」

「・・・覚悟を定めたのじゃな」

「しかと」

「しかし・・・京の天子様に・・・もしものことがあっては・・・」

「あ・・・天子様は・・・今、東京在住だから・・・」

「なんと・・・東京に・・・」

「だから・・・江戸は東の京になったんだよ・・・」

「そうなのか・・・天子様はいずこに・・・」

「ええと・・・あそこに東京タワーが見えるから・・・あっちの方が皇居」

思わず姿勢を正し参拝する半平太だった。

「龍馬・・・お主の覚悟は分かった・・・この武市半平太にできることがあれば助力いたそう」

「武市先生・・・」

「先生はよせ・・・おんしとわしは・・・同志ぜよ」

半平太とはぐれ・・・夜の東京を彷徨う佐伯晴香(比嘉愛未)と寅之助(藤井流星)の姉弟の元に・・・龍馬からの着信がある。

「楢崎さん・・・今、どこですか・・・え・・・マンキツ」

半平太と龍馬は漫画喫茶に潜伏していた。

「穴倉のようなところじゃな」

「まあ・・・これでも読んでいてください」

「なんじゃ・・・これは」

ドラマ化された「サムライせんせい」の武市半平太(本人)は「お〜い!竜馬/作:武田鉄矢、画:小山ゆう」を坂本龍馬(本人)に推奨されるのだった。

漫画喫茶に到着した晴香は・・・衆道的な気配に立ちすくむ。

「・・・それでは・・・海道に天誅を下すのは・・・テレビ局で・・・刻限は七つ半・・・」

漏れ聞こえるのは物騒な話だった。

「曲者・・・なんじゃ・・・晴香殿か・・・」

侍二人に挟まれる晴香・・・。

昔弟だった(どんと晴れ)龍馬(22)と二つ年上の半平太(31)に挟まれる晴香(29)・・・。

一部お茶の間熱狂の両手にサムライ状態の晴香だった。

「晴香さんは・・・武市さんを・・・神里村に連れて帰ってください」

「え」

「佐伯殿に挨拶したいのだ」

こうして・・・神里村に帰還する半平太だった。

「理由あって・・・この家を出ることにいたした・・・佐伯殿にはお世話になり申した」

「それでは・・・ぜひ・・・あなたにお見せしなければならないものがあります」

佐伯真人(森本レオ)は半平太を待たせ、奥の間に去る。

一方、スナック「カーニバル」ではなんでもやる課の小見山課長(梶原善)が先週から延々と選挙資金の算段に頭を悩ませている。

スナックのママ・篠原理央(石田ニコル)は「サルでもわかる幕末」から「小学生でもわかる幕末」にステップアップを果たし、偉大な龍馬先輩に会いたいと晴香におねだりをする。

そこへ現れる海道とボディガードの男・・・。

「サムライを捜しています・・・発見した方への賞金は一千万円・・・」

「え」

目の色が変わる一同だった・・・。

寅之助に案内されて佐伯家にやってきた海道。

晴香は・・・半平太を説得する。

「立ち聞きしてしまいました・・・人を殺すなんて許されません」

「武士は名誉や志のために・・・命を惜しまぬものなのじゃ」

「だから・・・平成では・・・命は・・・名誉や志より重いんですってば・・・」

「志を持たぬ生に何の意味があろうか」

「生きているから・・・志があるんです」

だが・・・海道は・・・半平太の持っている機密データに用があるのだった。

「大人しく・・・返してくれ・・・それなりに金は払う」

海道のボディガードは拳銃を不法所持していたのだった。

走り去ろうとする半平太を銃撃する男。

「なんてことを・・・」

しかし・・・半平太は闇に身を隠す。

「ち・・・私はテレビ出演のために・・・東京に戻る・・・なんとしても奴をつかまえろ」

負傷した半平太は意識を失う。

半平太を救助したのは・・・塾の子供たちだった。

秘密基地で半平太を看病する子供たち。

そこへ・・・母親たちが現れる。

「先生は渡せません」

「私たち・・・先生を売ったりしないわよ」

神里村の女子供は半平太のファンになっていたのだった。

夢の中で・・・半平太はみすぼらしい家で暮らす妻の富子(谷村美月)にめぐり会っていた。

「旦那様・・・どうして・・・」

「・・・すまぬ・・・わしが切腹したために・・・家禄を奪われたのだな・・・」

「旦那様が生きておられれば・・・それだけで充分です・・・でも・・・あの骸は・・・」

「信じられぬかもしれぬが・・・わしは・・・生きておる・・・今より百五十年の後の世で」

「それが・・・旦那様の後生・・・」

「そうじゃ・・・できるものなら・・・お主にも・・・後の世を見せてやりたいものじゃ・・・」

「旦那様・・・」

「泣くな・・・・」

「いいえ・・・これは・・・旦那様に逢えたうれし涙です」

「富子・・・」

蝋燭の炎が消えるようにすべては闇に落ちる。

目覚めた半平太は佐伯家にいた。

「お目覚めになりましたか」

佐伯真人が微笑む。

「夢を見ており申した・・・恥ずかしながら・・・妻の夢を・・・」

「それは夢ではございません」

「なんと・・・」

真人は・・・一通の手紙を取り出す。

「私は・・・あなたの遠縁のもの・・・武市富子様のあなた様宛の手紙を代々・・・預かってきた一族の末なのでございます」

「富子の・・・手紙」

「あなたは・・・ひととき・・・未亡人となった富子様の元へ現れた」

「・・・」

「富子様は・・・後の世にあなたが生きていることを信じ・・・文をお残しになったのです」

「富子が・・・わしに・・・」

「あなた様が・・・現れた時・・・どんなにうれしかったか・・・しかし・・・あなた様は過去の歴史について・・・お知りになりたくないとおっしゃった・・・そこでお手紙をお渡しすることをためらっていたのです・・・」

「・・・」

「どうぞ・・・お読みください」

二度と逢えないと思い定めし旦那様に逢えたこと・・・

富子は嬉しゅうございました・・・

旦那様は私の貧しい暮らしぶりを見て・・・御心を痛められたご様子・・・

けれど・・・ご安心ください

旦那様の目指した王政復古の世となり・・・

あなた様の罪は許され・・・

今では何不自由のない暮らしをしております

後藤様をはじめとする上士の方々からも丁重に詫びていただき・・・

大殿様も・・・あなたを惜しんで落涙なさったと伝え聞きました・・・

世はゆきすぎて・・・

今も大戦が続いております・・・

いつの日にか・・・

夫婦が笑って暮らす世の中になればよい・・・

後の世の旦那様に・・・それだけを申し伝えたく

一筆啓上つかまつり候・・・

・・・半平太はうなだれた。

「武市様・・・」

「わしは・・・愚かじゃった・・・一番大切なものを守れずして・・・何が尊皇攘夷か」

「しかし・・・あなた様方が・・・命を賭けて作られたからこそ・・・この世は・・・かくも平和なものとあい成ったのでございます」

「・・・」

半平太は龍馬との約束を思い出す。

「行かねば・・・」

「待って・・・どうしても暗殺を・・・」

晴香は半平太に問う。

「いや・・・わしは・・・龍馬を止めに行くのじゃ」

「わかりました・・・それでは・・・ご一緒いたします」

そこへ・・・海道のボディガードが現れる。

「大人しくしろ」

しかし・・・篠原理央の一撃がボディガードをノックアウトするのだった。

「私たちは・・・ぺーた先輩を応援してますから」

「かたじけない・・・」

半平太と佐伯姉弟は再び・・・上京した。

龍馬は・・・コインロッカーに準備した真剣を取り出す。

平成の世に・・・最強のテロリストが復活したのである。

龍馬はテレビ番組の収録を終えた海道を待ち伏せるのだった・・・。

これはもう・・・リアルであり、幕末であり、死んでもらいますであり、つかこうへいであり、唐獅子牡丹であり、もう何がなんだんわからない凄い世界である。

「天誅でござる」

「馬鹿な・・・現代の日本で暗殺なんて本気で出来ると思ってんの?」

海道のボディーガード軍団が龍馬に迫る。

龍馬はS&Wを抜き放ち、天に向かって威嚇射撃。

「え」

「高杉晋作さんからもらったS&W33口径6連発は寺田屋で失くしちゃったんでこれはわが妻お龍とおそろいで買ったやつ・・・」

突然の発砲に・・・パニックを起こし脱走するボディーガードたち。

「おい・・・こら・・・給料泥棒かっ」

「上に立つものに・・・仁徳がなければ・・・命を投げ出すものなどいない」

「それ・・・中東の人たちにも言えるのかよ」

「お命頂戴」

「ひ」

しかし・・・龍馬が用意した予備の刀を持ちだした半平太が割って入るのだった。

「武市さん」

「龍馬、いかんぜよ」

「邪魔やき・・・ひいてつかあさい」

「龍馬、やめとき」

「ならば・・・斬る」

「龍馬・・・人を殺すなぞ・・・人気順位が変動する元じゃ」

「問答無用」

「なんだかんだ・・・殺すのが嫌いっていうことで現代人受けしとるんじゃぞ・・・お主は・・・」

「武市さん・・・嫉妬ですか」

「似合わんちゅうとるんじゃあ」

火花散る白刃の舞・・・。

「なんなの・・・あいつら・・・」

呻く海道。

「かっこいいじゃないすか・・・やばいほど・・・熱くて」

寅之助は萌える。

「・・・と・・・アップロード終了」

操作終了の晴香。

「あ・・・それは・・・」

「おっと・・・」

例の機密データは素晴らしいインターネットの世界で誰でも閲覧可能になった。

「待て・・・」

逃げる晴香・・・追う海道。

二人は生放送のお天気コーナーに飛び込む。

「はい・・・こちら・・・海道さんの色々怪しい裏帳簿公開中です・・・カイドーワイロで検索」

「ひでぶ」

「与党野党問わず国会議員全員が・・・政治資金規正法的に完全アウトになってます~」

「やめてくれ~・・・誰か・・・助けて・・・どなたかデスノート持ってませんか~」

いつしか・・・勝負に夢中になって行く二人・・・。

「さすがじゃの・・・あご・・・」

「おんしもな・・・あぎ・・・」

「あんとき・・・お前が・・・おってくれたらのう・・・」

「武市さんが死んだと聞いて・・・中岡も・・・わしも覚悟を決めたんじゃき・・・」

「龍馬・・・」

「武市さんを殺すような世の中・・・絶対ぶっこわしてやるってな」

「龍馬・・・」

「まあ・・・そんで二人で殺されてりゃ・・・世話ないがのう・・・」

「龍馬・・・」

「そこまでだ・・・」

「!」

警視庁の捜査官・氏家八尋(神尾佑)と警官隊が現れた。

「銃刀法違反の現行犯で逮捕する」

「こんなところで捕まるわけにはいかん」

身を翻す龍馬。

発砲する氏家。

身を投げる半平太。

二人は非常階段を転がり落ちる。

「逃がすな」

警官たちは追う。

氏家は・・・エレベーターで龍馬と半平太を回収するのだった。

「さあ・・・参りましょう」

「どういうことじゃ・・・」

「氏家さんは・・・平成建白書に最初に賛同してくれた同志じゃき・・・」

「ええええええええ」

「坂本龍馬さん・・・最高!」

三人は警察車両で封鎖を突破した。

「龍馬・・・これからどうするつもりじゃ・・・」

「じっくり考えてみますよ・・・世直しのアイディア・・・次から次へと浮かぶんで・・・とにかく・・・まずは・・・プチ整形から・・・」

「プチ・・・」

「武市さんはどうするつもりですか」

「わしは・・・帰ろうと思う」

「幕末へ・・・ですか」

「いや・・・神里村じゃ・・・あの村の子供たちには借りができてしもうた・・・」

「律義だなあ・・・」

「龍馬・・・本当にあの者を殺すつもりだったのか」

「わしは・・・人を殺すなどよう・・・しませんき・・・」

「・・・それにしても・・・わしらはどうして・・・ここにきたんかのう」

「理由なんて・・・どうでもいいじゃないですか・・・生まれてくるのに理由はないでしょう」

「そうじゃの・・・人生は・・・為すか為さぬかじゃの」

神里村は「サムライの郷」となった。

「龍馬暗殺の真相」を自らが語る動画をアップした赤城サチコ(黒島結菜)は莫大な資産を築く人生をスタートした。

寅之助は一生を尻にひかれて過ごす。

晴香は村長選挙に立候補して当選・・・美しすぎる村長として一世を風靡した。

海道は逮捕され・・・国会議員は総辞職した。

神にとって永遠は一瞬である。

だから・・・一瞬は永遠である。

神は・・・二人の一瞬を永遠に変えたのだった。

二人が過去に戻れば死が待っている。

だから・・・龍馬と半平太は・・・帰らない・・・今の時点では。

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