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2015年12月26日 (土)

ビューティフル・スロー・ライフ(常盤貴子)彼と彼女のメリークリスマス(北村一輝)

聖夜にささやかなドラマを楽しむ風習というものがある。

クリスチャンなら教会で子供たちが「クリスマスキャロル」を演じたりする。

それがエンターティメントだとすればちょっとしたクリスマスの贈り物というものだろう。

女優・常盤貴子が好きで好きでたまらない人にとっては・・・素晴らしいプレゼントだったと言えるだろう。

常盤貴子に告白して結婚して子宝に恵まれ幸せな家庭生活を送るという疑似体験をしながら・・・彼女を堪能し、最後には彼女を看取るのである。

そして、後生での再会を約束してもらうのだ。

そういう・・・素晴らしいクリスマス・プレゼント。

まあ・・・ドラマなんですけどね。

もちろん・・・キッドは彼女を心から愛しているのでうっとりしましたが。

で、『ビューティフル・スロー・ライフ』(NHK総合20151224PM10~)脚本・演出・源孝志を見た。ドラマ「ビューティフルライフ」(2000年)から15年である。ドラマの中では・・・夫に髪を切ってもらう妻の場面もあり・・・彼(北村一輝)は・・・木村拓哉の代役のようにも見えるのだった。この手のドラマの傑作はオムニバスドラマ「賢者の贈り物」(2001年広島ホームテレビ)で・・・特に「祭典の日」の小学生リリカ(柳英里紗)が抜群なのであるが・・・これはこれでクリスマス・プレゼントとして丁寧に梱包されていたと考える。悪魔は「人生はいいものだ」と言われたら微笑むしかないのである。

タイトルにある通り、人生のある瞬間をスローモーションでお届けするのがひとつのコンセプトになっている。

そして・・・物語を彩るのはマエストロK(小日向文世)の指揮するオーケストラの調べ。

妻帯者であるらしい彼は・・・妻から「帰りに牛乳買ってきて」というメールを演奏前に受け取るのだった。

第一楽章「ステーション」

1987年・・・彼女(常盤貴子)は舞台女優である。

演出家は彼女に「卵」を握らせて演技指導をする。

「なぜ・・・卵を握るんですか」

「君が女優の卵だからさ」

彼女が卵を落した時のために・・・劇団の美術スタッフである彼は・・・卵を茹でていてた。

「茹でてくれて・・・ありがとう」

「落しても食べることができるからね・・・僕は・・・君が入団した時から思っていたことがある」

「なんでしょう・・・」

「これ・・・僕の電話番号・・・よかったら・・・お茶でも飲まないか」

03-397-1234・・・。

なんだか・・・なつかしい番号だ。

しかし、彼女は答えない。

「・・・」

「あ・・・気にしないで・・・忘れてくれ」

この時、彼は三十歳くらい。

彼女は・・・十代~二十代の女優の卵なのである。

彼の特攻精神に乾杯したいところである。

彼は「・・・宮前」という駅で黄色い電車に乗り込む。

そこで・・・世界はスローモーションになる。

駅のホームで・・・佇む彼女。

彼女は・・・彼のメモを見て微笑んでいたのだ。

第二楽章「チャンス」

1988年。

彼と彼女は交際を始める。

「覚えていないと・・・おっしゃるの・・・贈り物にはあなたの優しい言葉も添えてありました・・・だから・・・私は・・・これをなによりもたいせつな・・・宝物だと・・・それが嘘だったというのなら・・・これはあなたに・・・お返しします・・・心がなければすべてのものはゴミだもの」

彼女は「ハムレット/シェイクスピア」で可憐なオフィーリアを演じている。

「尼寺へ行け」と言われるのである。

彼女は女優として成功を掴みつつあった。

ハムレット俳優(石井一孝)は囁く。

「結婚するんだって・・・」

「ええ」

「よく・・・考えたまえ・・・チャンスというのは無愛想なものだ」

「・・・」

彼女は彼に言う。

「どうだった・・・」

「僕の感想なんて・・・いつも上から見ているし・・・」

「私は・・・あなたの降らせる雪が好き・・・優しいもの」

彼女は彼に婚姻届を渡す。

「いいのかい」

「明日・・・一緒に出しにいきましょう」

彼女には「嵐が丘」の仕事が待っていたが・・・妊娠していることが明らかになる。

「君のチャンスを・・・」

「私・・・チャンスを掴んだの・・・あなたの子供が産めるチャンスを・・・」

「僕は・・・舞台の仕事を辞めて・・・就職しようと思う」

「・・・」

「君と生まれてくる子供を守るチャンスだから・・・」

彼は商品をディスプレーする会社に就職した。

予定日よりも早く産気づいた彼女・・・。

彼は走って病院に向かう。

階段から転げ落ちるテニスボールをかきわけて・・・。

スローモーションの中・・・最期の一個で転倒する彼・・・。

第三楽章「ランチボックス」

2003年。

彼女は「人形の家/イブセン」でノラを演じている。

「楽しいクリスマスをしようってことよね」

彼女は長男、長女、そして次女と三人の子供の母となり・・・そして女優としても成功していた。

「私はいつだって人形みたいなもの・・・あなたの妻じゃなくて・・・ただの人形妻よ・・・昔・・・父の前で人形子供だったみたいにね」

だが・・・最近・・・夫の仕事が忙しくて構ってもらえないのが不満だった。

「私は人間だもの・・・あなたと同じ人間だもの・・・少なくとも人間になろうとしているんだもの」

反抗期の子供たちがクリスマスツリーの飾り付けを手伝わないことに苛立つ彼女。

その夜は彼の会社でトラブルが発生し・・・彼は残業の果てに朝帰りである。

彼女は鍵を残して家出をした。

「心当たりはないの」

「海だと思う」

「お母さん・・・海が好きだものね」

子供たちに責められて捜索を開始する彼。

彼女は・・・新婚旅行で訪れた浜辺に佇む。

「あれから・・・十五年か・・・」

夫の気配に振り向いた彼女は・・・砂浜を走りだす。

逃げる妻と追いかける夫・・・。

ざわめくお茶の間。

スローモーションはもう少し胸元を強調するべきだな。

「・・・」

「メリークリスマス」

「・・・」

「これ・・・子供たちと作ったんだ」

彼は彼女にお弁当を差し出した。

彼の黒焦げの卵焼きを食べる彼女。

「不味い・・・」

第四章「私を離さないで」

2013年。

彼女は小説「私を離さないで/カズオ・イシグロ」を読書中だ。

「この小説は2005年に発表されたけど・・・」

「篠田節子の・・・短編集・・・静かな黄昏の国・・・その中の一編・・・子羊・・・と似たような話だよね」

「まあ・・・クローン技術が生まれた時からの必然よね」

「デザイナーベイビーに至るだよね」

「アイランドもあるしね」

「2016年にドラマ化されるって・・・」

しかし・・・彼女は・・・「死に至る病」を発病する。

彼は・・・車椅子生活となった彼女のために最期の舞台を用意する。

見守るのは・・・彼と三人の子供たち。

それは・・・彼女の最初の舞台・・・「桜の園/チェーホフ」である。

「私は・・・この家が・・・大好き・・・桜の園のない人生なんて・・・想像するのも無理って感じよ・・・ここを売り飛ばすというのなら・・・私も一緒に売っ払っておくれよ・・・後生だからさ」

舞台で前のめりに倒れる彼女。

彼は桜の木の下の彼女に駆け寄る・・・。

「今度・・・生まれ変わったら君の子供になりたいな」

「私・・・あなたのお母さんになるのはいや・・・」

「ちぇっ」

「また・・・私と結婚して下さい」

「三十年も待つのか・・・」

「何度生まれ変わっても・・・あなたと結婚すれば・・・それは永遠ってことよ」

「・・・」

2015年・・・思い出の浜辺で一人佇む彼・・・。

思い出すのは・・・新婚旅行で・・・波に戯れていた彼女の姿・・・。

再び・・・少しざわめくお茶の間・・・。

まあ・・・添い遂げるってことは・・・大変なことだからなあ・・・。

演奏を終えたマエストロKに妻からの着信がある。

「・・・うん・・・わかってるよ・・・牛乳ね・・・卵はいいのかな」

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