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2015年12月31日 (木)

まれ〜また会おうスペシャル〜(土屋太鳳)スターと一般女性との恋(中村ゆりか)素晴らしいインターネットの世界のお見合い(清野菜名)マリー・アントワネットより愛をこめて(清水富美加)

なんだかんだで大晦日である。

米屋からおもちが届き、切ってしまたので昨夜から御雑煮を食べている。

母方の流れの御雑煮は鳥肉でだしをとり、醤油・みりん・砂糖・清酒・削り節・昆布で味付け、大根、ニンジン、サトイモ、ホウレンソウの具材だ。

父方はもう少しシンプルだが、鳥肉を買ってしまうと母方風になってしまうのだった。

スーパーマーケットではいつものかまぼこのコーナーにかまぼこがなく、周辺はおせちセットであふれ返っている。

仕方なくいつもより高い小田原のかまぼこを買う。

築地市場の玉子焼きやら栗きんとんやらたこやらかずのこやらが届くのでどんどん食べる。

いつの間にか年越し蕎麦を食べる前におせちを食べる習慣になってしまった。

まあ・・・こうして・・・戦後70年の年も暮れて行くのだった。

このままではいけないと思うと吉永小百合は語るが・・・だからどうしろとは言わない。

世の中なんて誰かがどうにかするものではないわけである。

少なくとも・・・悪魔はそう考える。

で、『ザ・プレミアム まれ〜また会おうスペシャル〜』(NHK総合201512231605~)脚本・池谷雅夫、篠﨑絵里子、演出・津田温子(他)を見た。本編に対しては平均視聴率があの「純と愛」以来20%を切ったこととともにツッコミが炸裂し、大河ドラマ「花燃ゆ」とともに駄作の太鼓判を押されていたわけだが「花燃ゆ」ほどではなかったとキッドは考えるのだった。要するに臨機応変でも人生はなんとかなったりならなかったりするという話なのである。ただし・・・狙っても「あまちゃん」のような奇跡は生まれないのだ。そんなことでは「あまちゃん」が奇跡ではなくなってしまうからな。しかし、柳の下の泥鰌を狙う下劣な品性は人間ならではのものであり、悪魔としてはそういう点も含めて楽しめたのだった。

さて・・・これはBSプレミアムからのおさがりである。前編「僕と彼女のサマータイムブルース」が10月24日に、後篇「一子の恋〜洋一郎25年目の決断〜」が10月31日に放送されている。

ドラマ内時空は2015年で1983年生まれの津村希(土屋太鳳)は32歳になっている。

同級生たちはみんな三十路を越えているわけで・・・なんちゃっての嵐が吹きまくる。

実年齢は土屋太鳳(20)、清水富美加(21)、中村ゆりか(18)、清野菜名(21)、門脇麦(23)である。

こんなピチピチの三十女はいない・・・が・・・このリアリティーの欠如こそ・・・「まれ」の世界なのだな。

いろいろなしがらみから解放されて・・・脇役たちの「恋」に特化したスピンオフ。

狙ったギャグは相変わらずすべっているが・・・ドラマとしては非常にわかりやすくなっているのだった。

最終回の視聴率が48%を越えた「ミスター・パイロット」の主演俳優となった二木高志(渡辺大知)だったが・・・本業のロックミュージシャンとしては・・・時空を越えた熟女愛による津村藍子(常盤貴子)への思いを断ち切ったことによってスランプとなり・・・楽曲作りが進まなくなっていた。

一方、池畑輪子(りょう)の占いによって婚約解消、司法書士試験失敗という悪運を払うために北西へと向う池畑美南(中村ゆり)は高志と合流し、紺谷希となった共通の友人を訪ねて能登に漂着するのだった。

蔵本一子(清水富美加)への恋一筋に生きる角洋一郎(高畑裕太)は美南にたちまち一目惚れをする。

だが・・・太極拳の達人である美南は洋一郎をたちまち投げ飛ばすのだった。

「私はいつも60点の女だから・・・」

「でも・・・希ちゃんなんかいつも0点だぜ」

「だって・・・希ちゃんは0点満点だもの」

「・・・」

自己憐憫の虜でありながら・・・美しい美南を慰めるうちに・・・高志に恋が芽生えるのだった。

つまり・・・不幸そうな美人がタイプの高志なのである。

能登の仲間たちの支援を受けて・・・ついに告白の歌を完成する高志。

君は不幸でいいのさ

僕が幸せにするから

こうして・・・国民的スター(なにしろ視聴率40%の男である)と一般女性は恋のテイク・アウト・・・ではなくて恋のテイク・オフを果たすのである。

まあ・・・美南のキャラクター設定もかなりアレだけどな。

一方、一子から「最高の仲間だけれど・・・どうしても男としては惹かれない」と告げられた洋一郎は素晴らしいインターネットの世界のSNS「フェイスノート」で知り合った栗林仁子(清野菜名)とデート・・・。

「東京に憧れたけど、大阪に行って、夢が捨てきれずに東京でイラストレーターをしている」というなんだかとっても「一子」のプロフィールによろめく洋一郎だった。

希のケーキ店「プチ・ソルシエール」でも・・・「美味そうだけど高い・・・高くて美味いのは当たり前」と「一子」みたいなことを言う仁子だった。

仁子の登場に突然、燃えあがる「一子」の嫉妬心。

希に複雑な心境を「ベルサイユのばら/池田理代子」の登場人物になぞらえて説明する。

「基本的にアンドレ→オスカル→フェルゼン→マリー・アントワネットなんだけど・・・やがてアンドレの包容力も備えた大人の男性としての魅力に・・・オスカルが気がつくわけ」

「ほうけ・・・」

「心優しくあたたかい男性こそが 真に男らしい男性なのだと気付くとき・・・大抵の女はすでに年老いてしまっている・・・」

「・・・」

裸祭りを経て仲間たちに「一子の代役で仁子はダメ」と忠告される洋一郎・・・。

ついに・・・仁子は「一子」をモデルとした架空の性格であることが暴露される。

失恋した仁子は・・・「一子」を真似て洋一郎と結婚しようとしていたのだった。

そこへ・・・浮気症で仁子から借金しているという・・・仁子の元彼である猪俣雄二(渋谷謙人)が現れる。

そのあまりの「仁子を不幸にしそうなタイプ」ぶりに・・・洋一郎の男気が火を吹くのだった。

「お前に・・・彼女を渡せるか」

洋一郎の暴力が炸裂する。

洋一郎は力づくで仁子をものにしたのだった。

「仁子ちゃんに嫉妬したんじゃないのけ・・・」

「ただの独占欲だった・・・」

「ほうけ・・・」

親友である希に愚痴る一子・・・。

「私はこのまま・・・一人で朽ちていくのかしら」

「マリー・アントワネットだって結婚して出産してから本当の恋をしたんだし・・・一子だってまだまだこれから・・・」

「マリー・アントワネットは37歳で断頭台の露と消えますから・・・」

「ほうけ・・・」

連続テレビ小説「いちこ」は始らないらしい・・・。

しかし・・・「まれ」に登場した二十代女優たちの戦いはこれからなのだ。

さようなら・・・2015年・・・楽しかったよ・・・。

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