黒崎くんの言いなりになんてならない(小松菜奈)悪魔(中島健人)天使(千葉雄大)イチャイチャにニヤニヤしてエロキュンしなさい(夏帆)
前夜の男子コミックから続いて女子のコミックである。
男女雇用機会均等法の世界なので主題は同じく「いきなりキス」だ。
しかし・・・女子→男子の「いきなりキス」は合法で・・・男子→女子の「いきなりキス」は非合法という暗黙の了解は生きているのだった。
合法と非合法の差異は大前提として述べない。
海外で数万人の買春を行った元教育者が「性豪」として敬われることはなく犯罪者のレッテルを貼られるのが一般的だ。素晴らしいインターネットの世界で知り合った少女を自宅に連れ帰れば誘拐だし、彼女へのプレゼントのために宝石店の老女店員からアクセサリーを強奪するのは「美談」ではない。
それが大前提というものである。
ドラマの大前提である「イチャイチャ」は一部の他人の幸福を絶対に許容できない人格者によって深夜にこっそりやる風潮なのか・・・。
だが・・・素晴らしい「イチャイチャ」はきっと評価され・・・ニヤニヤされることになるのだ。
それにしても星屑組は・・・意地悪で綺麗なお姉さん系を眼鏡をとったら美少女枠に見事にはめ込んでくるよね。
で、『黒崎くんの言いなりになんてならない・第一夜~二夜』(日本テレビ201512230019~)原作・マキノ、脚本・松田裕子、演出・河合勇人を見た。言葉というものは基本的にすべて命令である。なにしろ・・・どんな言葉も基本的に「理解しろ」と言っているのである。人間は言葉を得た時から命令し命令されることにならされて一生を送る。それが幸福なのか不幸なのかはわからない・・・と理解しろ。とにかく、言いなりになるのは命令に従うことであり、言いなりにならないのは自分の命令に従っているわけだ・・・と理解しろ。つまり・・・言葉なんて煩わしいのである・・・と理解しろ。
中学時代に眼鏡っ子だった赤羽由宇(小松菜奈)は「赤地蔵」と仇名されて苛めに耐えて生きていた。高校進学とともに学園寮に住むことになった由宇は自己改革をして自分自身の地位向上を目指す。
その目標は・・・。
一、下を向かない
二、笑う
三、自分から話しかける
四、言いたいことを言う
五、デートをする
六、友達をつくる
七、彼氏をつくる
・・・の七つである。
しかし、入寮の日・・・そこで待っていたのは暴力的な男子の黒崎くん(中島健人)だったのだ。
同級生を苛めている黒崎くんを発見した由宇は・・・目標に従って・・・命令する。
「やめて」
黒崎くんは・・・その瞬間に由宇に一目惚れするのである。
・・・乙女の考えることです。
由宇に接近した黒崎くんは長髪を由宇の洋服のボタンにからめとられてしまう。
「すぐにほどけ」
命令された由宇は思わず鋏で黒崎くんの髪を切ってしまう。
つまり・・・傷害罪です。
由宇の行動力に愛がこみあげた黒崎くんは由宇の唇を奪うのだった。
つまり・・・痴漢行為です。
しかし・・・二人の恋はこの時、スタートしたのである。
・・・乙女の考えることです。
「お前は・・・俺の奴隷だ」
「えええ」
そんな二人の馴れ初めを微笑んで見つめる黒崎くんの親友・・・白河くん。
白河くんは・・・学園の王子様で・・・国民的彼氏と呼ばれる存在なのだ。
・・・乙女の・・・もういいか。
こうして・・・由宇は黒崎くんの奴隷となったのでした。
しかし・・・黒崎くんが命じるのは主に学園寮の掃除。
由宇によって学園寮の廊下、トイレ、換気扇、浴室、天井などは磨きあげられていくのだった。
そんな由宇に何故か・・・手を差し伸べる白河くん。
彼は唇スイッチを押すと・・・疑似恋人に変身してくれるのである。
白河くんと恋人ごっこを始めた由宇に黒崎くんは嫉妬の炎をメラメラと燃やすのだった。
由宇が黒崎くんから与えられたコマンド「クリスマスツリーの星を探せ」を手伝ったクラスメートの芽衣子(高月彩良)は「はじめてのともだち」になってくれるのだった。
新生活にヘトヘトになった由宇を慰めるのは・・・就寝時間に誰かが奏でるピアノの調べである。
そこへ・・・黒崎くんと白河くんの幼馴染である鈴音(夏帆)が現れる。
「私・・・結婚して・・・ニューヨークに行く」
鈴音の発言に戸惑う二人を由宇は見た。
鈴音は由宇にこっそりと告げる。
「黒崎くんは私の好きな人・・・白河くんは私を好きな人・・・黒崎くんと・・・白河くんの仲をこわしたくないから・・・私は告白しなかった・・・あなたも二人の仲を壊すことだけはしないで」
「そんな・・・おこがましいこと・・・できません」
「いいえ・・・あなたはきっと二人に愛される」
とにかく断言する鈴音だった。
「私は誰かのものになるけど・・・黒崎くんが誰かのものになるのは我慢できない」
(この人は・・・何を言っているんだ)と理解不能な由宇である。
そんな由宇の元へ・・・「同窓会のおしらせ」が届く。
「必ず出席しろ」という黒崎くん。
「僕とデートしよう」という白河くん。
何故か敵対する二人に・・・思わず由宇は・・・。
「行きたくないけど行きます」
・・・と宣言してしまうのだった。
苛められ中学生から・・・可愛い高校生に変身した由宇にいじめっ子が絡みだす・・・嫌な同窓会。
「もう・・・私は赤地蔵じゃありません」
「赤地蔵のくせに生意気なんだよ」
そこへ・・・登場する黒王子様と白王子様である。
黒以上に暴力的な白は・・・いじめっ子を半殺しにするのだった。
「俺の彼女に手を出すなよ」
明らかに過剰防衛である。
二人に挟まれて・・・由宇は・・・生まれてきてよかったと感じるのだった。
そんな二人を寮母さんは「まるでタッチみたい」と評するのである。
やがて・・・由宇は・・・白河くんから疑似恋愛の終了を告げられる。
「ごめんね」
「そんな・・・夢のように幸せでした・・・ありがとうございます」
白河くんは・・・黒崎くんにこっそりと告げるのだった。
「彼女を奪うよ」
「ゲームは好きじゃない」
「ゲームじゃないよ」
「彼女は俺の奴隷だ」
「素直になれよ・・・これは・・・俺とお前の勝負だよ」
「・・・」
白河くんと疑似別離して少し淋しい由宇。
しかし・・・気がつけば目標は次々とクリアしているのだった。
残されたのは・・・彼氏をつくる・・・だけである。
夜想曲に誘われて集会場にやってきた由宇・・・そこにいたのは・・・。
黒崎くんだった。
「何をしている・・・」
「すごく・・・素敵だったから・・・」
「・・・」
「私・・・ピアノ弾いたことないので・・・」
由宇を坐らせた黒崎くんは背後から手を添えてサテイをつま弾く・・・。
「・・・」
「うれしい・・・まるで自分で弾いているような気がした」
「つけあがるな・・・お前は俺のものだ」
「え」
そんな二人を見つめる白河くん・・・。
三角関係は・・・これからなのだった。
続きは劇場で・・・まあ・・・キッドは行きませんが~。
そりゃ・・・そうだな。
関連するキッドのブログ→近キョリ恋愛〜Season Zero〜
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