エンジェル・ハート(上川隆也)XYZ(三吉彩花)私がママよ(相武紗季)
谷間である。
コレが谷間になってしまうのは・・・今季がなかなかに魅力的なコンテンツであふれている証拠だろう。
もちろん・・・コレはキッドの趣味ではないが・・・恐ろしいファンを獲得しているコンテンツなのである。
「キャッツ♥アイ」「シティーハンター」そしてコレと1980年代から21世紀になってまで・・・延々と続く大人の少年マンガ・・・である。
とにかく・・・「アニソン」のコンテンツとして「CAT'S EYE/杏里」と「Get Wild/TM NETWORK」はなかなかに無視できない威力がある。
そして・・・コレが好きらしい上川隆也は渾身で主人公を演じているらしい。
とにかくコレは「ブラック・ジャック/手塚治虫」にも登場する「臓器移植による記憶転移」という微妙なアイディアで・・・怪しい家族の絆を描き切る。
そして・・・なんといっても・・・人間離れした美少女を活かしきっているところが・・・素晴らしいのだった。
で、『エンジェル・ハート・第1回~最終回』(日本テレビ201510112230~)原作・北条司、脚本・高橋悠也(他)、演出・狩山俊輔(他)を見た。「熱海の捜査官」といえば東雲麻衣(三吉彩花)の物語である・・・といっても過言ではないほど十年に二、三人レベルの美少女である。基本的にテレビは美少女の扱いがあまり上手ではない。美少女はよほどのスタッフにめぐりあうか・・・自己プロデュース力がないと美少女として開花しないのが一般的である。特に東雲麻衣のレベルから始ると・・・心身の変化の季節を乗り切れない。で、なんだかんだで十九歳になってしまいました。しかし・・・今回は謎の組織に属する暗殺者として心を病んで自殺したが・・・事故死した女シティハンター・槇村香(相武紗季)の心臓を得て蘇生するという・・・人間離れした役柄で・・・見事に美少女として輝いたわけである。トレビアン!
東京都新宿区区役所通りあたりのマンションに住む冴羽獠(上川隆也)はシテイハンターを自称するトラブルの清掃員である。元傭兵のファルコン(ブラザートム)がマスターの喫茶「キャッツアイ」で「エックスワイゼット」という暗号を言うと「もめごとを解決してくれる」可能性があるらしい。・・・この荒唐無稽さはマンガみたいだが・・・マンガです。
好色漢の冴羽はもっこりする美女に食いつくタイプだが・・・パートナーの香と結婚する覚悟を決める。
しかし・・・香織は不慮の事故で他界・・・ドナー登録していたため移植用に心臓が摘出されるが・・・何者かが香の心臓を強奪する。
香の心臓は・・・李堅強(竜雷太)の率いる謎の組織・・・秘密結社「レギオン」の暗殺者・シャンインこと香瑩(三吉彩花)に移植されてしまうのだった。
この荒唐無稽さはマンガみたいだが・・・マンガです。
幼い頃に誘拐されて暗殺者として育成され・・・凄腕の暗殺者となったシャンインだったが・・・いつしか心を病み・・・ついに投身自殺・・・心臓破裂である。目覚めたシャンインはなぜか・・・導かれるように・・・喫茶「キャッツアイ」に向かう。
移植された香の心臓が・・・香の心を保持しており・・・シャンインは・・・シャンイン/香の二重人格者となっていたのだった。
香は・・・両親に養育されなかったシャンインの母として・・・病んだ心を修復していくのだった。
この荒唐無稽さはマンガみたいだが・・・マンガです。
裏切りを許さない組織はシャンイン暗殺司令を発する。
しかし・・・シャンインの中で香が生きていると知った冴羽は・・・シテイハンターとしての能力を使い、彼女を保護するのだった。
追手であるシンホンこと劉信宏(三浦翔平)が変心して喫茶「キャッツアイ」の見習店員になったり、ストリートチルドレンのミキ(渡邉このみ)をファルコンが拾ったり、ゲイのホーリー(山寺宏一)やモッチー(ゴリ)がかしましかったり、新宿西警察署の捜査官・野上冴子(高島礼子)と部下の小宮山(高橋努)がイチャイチャしたり、花園診療所にはドク(ミッキー・カーチス)と看護師(齋藤めぐみ)がいたりします。
他にもレギオンの暗殺者としてシャンインと同様に心を病んだパイランこと白蘭(前田亜季)とか怪しい占い師(小沢真珠)など・・・それなりにゲストも登場して・・・それなりに盛り上げる。
凄いのは「第4話」である。幼い頃に心臓移植で延命し・・・億万長者となった高畑(鳥羽潤)のリクエストで・・・シテイハンターは・・・ぼったくりバーのホステス・倉本彩菜(林香帆→高田里穂)との仲を取り持つのだった。
実は・・・移植された高畑の心臓は・・・事故死した彩菜の姉・沙織(中川真桜)のものだった。
高畑は心臓の記憶で・・・彩菜が誰かを悟ったのである。
ドナーとレシピエントのための秘密保持が・・・「奇跡」によって無力化するわけだ。
このドラマでは基本的に移植された心臓には記憶があることが大前提です。
この荒唐無稽さはマンガみたいだが・・・マンガです。
「そんなマンガみたいなこと信じない」という彩菜・・・。
「この街には心臓をもらった人間が・・・心臓に宿った故人の心に動かされ・・・見知らぬ人に会いに行ったという話があります」
「嘘くさい・・・」
「本当なのです・・・それは・・・私です」
シャンインは胸元を開き・・・手術の跡をサービスする。
冴羽はシャンインを援護する。
「確かに・・・彼女の心臓は・・・私のフィアンセのものだった・・・私はそれを奇跡と呼んで・・・神に感謝したい気持ちになった・・・」
冴羽はパートナーを労わるのだった。
「あの人は・・・もう・・・長くないようです・・・今なら・・・あなたのお姉さんの・・・心臓が動いています」
姉妹は山で遭難し・・・姉は妹を助けるために命を落していたのだった。
「お姉ちゃん・・・ごめんなさい」
「今・・・私は夢を見ていました・・・仲のいい・・・二人の姉妹・・・さーやは・・・いまも・・・あーやの幸せを願っています・・・」
「お姉ちゃん・・・」
この荒唐無稽さはマンガみたいだが・・・涙で前が見えなくなるのです。
最終回・・・レギオンの・・・総帥が・・・実はシャンインの肉親だったことが明らかになる。
「私の組織は・・・多くの人間の命を奪ってきた・・・しかし・・・孫娘のような娘の命は奪えない・・・虫のいい話だと思うかも知れんが・・・」
「特別におんぶすることを許可します」
いろいろあって・・・失神しているシャンインをおんぶして・・・桃源郷を彷徨う総帥だった。
悪魔にはよくわからないが・・・これが人情・・・というものなのだろう。
そして・・・シャンインは香をママに・・・冴羽をパパとして・・・心の再生を達成する。
シテイハンターとして・・・冴羽の新しいパートナーとなったシャンイン。
顧客にもっこりする冴羽を美術スタッフ渾身の小道具「100tハンマー」で叩きのめすシャンインである。・・・原作に敬意を表した素晴らしいオチだった。
エンディング・テーマの「Save me/西内まりや」は一部お茶の間の「SPEC」愛好家にとって「瀬文のテーマ」として記憶に残った・・・。
とにかく・・・美少女は・・・一度死んで蘇るくらいの・・・ゾンビ属性を持たせるのが「手」だよな。
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