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2016年1月25日 (月)

高梨内記の娘を愛さなかったわけではない・・・堀田作兵衛の娘をより愛したのだ(堺雅人)側室三昧かよっ(長澤まさみ)

信繫の母・山手殿の父親が誰かは諸説ある。

真田氏的には菊亭晴季の娘となっている。

武田信玄の正室の実家・三条家とほぼ同格の家格である菊亭家の娘を・・・いくら・・・信玄がお気に入りだった真田(武藤)昌幸とはいえ・・・正室にできるのか・・・と疑問をもたれているわけである。

山手殿は天文十八年(1549年)頃の生まれとされているが・・・天文八年生まれの菊亭晴季は当時十歳なのだ。

ものすごい早熟だと言えないことはない。

このドラマの山手殿は・・・雅なところがあり・・・可能性は残されている。

昌幸と山手殿の結婚は政略結婚だったので・・・信玄は山手殿を養女にしたとされている。

山手殿の父親候補の一人に今川家の家臣だった尾藤重吉の子・尾藤(宇多)頼忠がいる。

桶狭間の合戦で今川氏が崩壊すると父・重吉は森可成に、兄・知宣は羽柴秀吉に臣従したが・・・頼忠は武田氏に臣従したのである。

新参の家臣と・・・子飼いの家臣に婚姻関係を結ばせる・・・信玄の戦略意図はなんとなく窺われる。

尾藤氏は元は信濃国に出自があるために・・・真田氏とは同郷の誼があるわけである。

今川氏もまた・・・京の公家衆とは昵懇である。

ひょっとしたら・・・山手殿はそういう公家の落胤の可能性がないわけではない。

つまり・・・頼忠が晴季の娘を養女にした可能性はないとは断言できないのである。

なにしろ・・・その頃は・・・公家も落ちぶれていたのである。

とにかく・・・信玄の命令で山手殿を嫁にした昌幸としては・・・有り難いと思う他ないのだった。

長篠の合戦で武田氏が敗北すると・・・頼忠は兄を頼って秀吉に臣従する。

そして・・・本能寺の変の前には山手殿の妹が石田三成の正室になっている。

山手殿の妹は関ヶ原の合戦の直後に果てるが・・・山手殿は徳川家に臣従した嫡男・信幸とともにあり、慶長十八年(1613年)まで生きる。

二年後の次男・信繫の死を見ずに逝ったのである。

真田家が山手殿の父親が宇多頼忠であることを隠匿したのは・・・頼忠が石田家とともに滅んだからだという説がある。

信幸も必死だったのだ・・・。

とにかく・・・信幸の母の山手殿は・・・たとえ・・・公家のご落胤でなかったとしても・・・それなりに数奇な人生を送ったと言えるだろう・・・。

DNA鑑定のなかった時代・・・誰が父親かなんて・・・母親にもわからないかもしれないのである。

昔はよかったなあ・・・。

で、『真田丸・第3回』(NHK総合20160124PM8~)脚本・三谷幸喜、演出・木村隆文を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は父の名は堀田作兵衛、兄の名も堀田作兵衛という・・・真田信繁の娘・阿菊の母・描き下ろしイラスト大公開でお得でございます。待ちに待った側室・きり(長澤まさみ)と側室・梅(黒木華)が同時に登場。お茶の間大河ドラマの見えない掟を破り、男のロマン爆発でございます。正室愛妻家しか主人公になれないなんてくそくらえ攻撃でございますな。思わず万歳三唱です。主家のわがまま次男に振りまわされる高梨内記の娘、かわいいよ、高梨内記の娘でございますねえ・・・。そして・・・未来の弁護士を彷彿とさせる色事師・信繫・・・。ニヤニヤにふりまわされるガッキーの如き長澤まさみ・・・この二人は「ドラゴン桜」のダブル・ヒロインですからな。ニヤニヤ・・・。本当にニヤニヤ・・・。ニヤニヤが止まらない真田丸最高~!

Sanada003守護大名・小笠原氏と国人領主が暗闘を繰り広げ・・・ついに信濃国には有力な戦国大名が誕生せず・・・他国の侵略を許す。チャンスがあったのは諏訪氏、村上氏、木曽氏であろう。しかし、甲斐の武田氏は信濃国内の不一致につけ込み、信濃国の植民地化を達成したのである。真田氏は旧・村上グループでありながら・・・武田氏に臣従すると、信濃国から村上勢力の駆逐に邁進する。真田昌幸の父、幸隆は調略の達人であった。小勢力を一本化し、大勢力は分割する。人の欲を煽り、裏切りに導くのが常套手段なのである。父の病死、二人の兄の戦死によって真田家の後継者となった昌幸は・・・調略上手の上に・・・実戦でも無類の強さを発揮する。まさに・・・戦の鬼と化したのである。村上家臣団の海野氏グループをまとめ上げた昌幸は・・・村上家臣団本流の高梨氏をとりこみ、さらには一大勢力である屋代グループの切り崩しを画策する。織田・徳川・北条・上杉という巨大な戦国大名に包囲された今、国人領主の足の引っ張り合いなどしている場合ではない。真田一族が仕切らなければ滅亡である。反抗する奴は暗殺するしかないんだからね・・・なんだな。

天正十年、四月・・・。織田軍団の森長可は信長より北信濃四郡を拝領し、交戦中の上杉家と国境を接する海津城に入城する。織田軍には忍びあがりの軍団長が多い。

森氏は美濃の忍び、滝川氏は伊賀の忍び、羽柴氏は尾張の忍びである。

森軍団は鉄砲忍びを多く抱え、織田家嫡子の信忠と担当した高遠城攻めでは・・・徹底した銃撃の後の斬りこみにより、篭城した武田勢を殲滅している。

武田家と同盟中だった上杉景勝は・・・ただちに北信濃の一揆を煽動し、海津城を包囲させるが森軍団は討って出ると一揆勢を虐殺する。

生き残った北信濃の国人衆は森長可に人質を差し出し、森軍団は・・・越後越中国境で上杉勢と激突する柴田勝家軍団を援護するために出陣の準備を開始する。

真田昌幸は・・・甲州で忍び衆を率いていた村上氏出身の出浦対馬守守清を森軍団に臣従させていた。

出浦対馬守もまた・・・真田忍びの頭目の一人である。

四方を山で囲まれた真田の里は・・・古くから修験者の修行の場であり・・・伊賀や甲賀と並び・・・忍びの修行の場だった。

もちろん・・・真田昌幸も忍者であり・・・無数の影武者を使って神出鬼没なのである。

真田昌幸の嫡男は信幸とされているが・・・それは表の話である。

裏の嫡男は・・・真田源太郎幸村と呼ばれ・・・真田の里で・・・真田忍軍を総べているのだった。

小山田氏の一族には昌幸の娘婿の小山田茂誠が忍んでいるように・・・。

上野国の沼田城を守る昌幸の叔父・矢沢頼綱に従う名胡桃城主・鈴木忠重は雑賀党鈴木氏と同族の鉄砲忍びの一族である。

鈴木一族は北条の風魔一族と対峙して上野国・真田領を死守している。

一方で昌幸は影武者の一人である弟・信尹を同盟交渉の使者として北条家に遣わしている。

しかし・・・武田の影の支配者である真田一族も・・・圧倒する実力者が出現したのである。

織田信長はすでに信濃の支配の手配を終え・・・富士山を見物し、東海道に出た。徳川家康が接待し、駿河では北条氏政と面会をする。

今や、武田は消え・・・上杉は消えつつあり・・・そして北条も沈黙した。

そこにはただ織田があるだけだった。

魔王である織田信長の支配する世界・・・。

真田の忍びである佐助は・・・信長の動向を追っていた。

変装の名人である佐助は・・・家康配下の足軽として大胆に潜入を果たしている。

甲斐国は川尻秀隆に与えられた。

滝川一益は上野国を与えられ・・・箕輪城から厩橋城に入城する。

上野国の真田一族は・・・ただちに滝川一益の軍門に下った。

武田家の滅亡は四月・・・そして運命の六月まで・・・。

真田の忍びたちは息をひそめる・・・。

静まりかえった真田本城である松尾城・・・昌幸は・・・新たな支配者・織田信長の命運を占う。

そこに現れた卦は・・・。

関連するキッドのブログ→第2話のレビュー

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コメント

こんにちは~
相変わらずの、へ~だすわ~
ありがたいことだす(-人-)キッドハン
アホなわてはまず、
誰が誰なんか知ってから勉強せな…
大河の登場人物も『信長協奏曲』の面々で想像中
森可成はあのお方しか…(ノ∇≦*)シラン

今度の大河は初回から面白くて楽しみです♪
こんな大河でいいんでしょうか!
大河がこんなんでいいんでしょうか?
次期大河まで心配してしまうわ。

キッドさんは別目線からハートo(≧∇≦)oサイコー
で、どっちも側室とな!φ(.. )フムフム
「…作兵衛の娘」になっとりますで(* ̄ノ∀ ̄)ヒソヒソ

『清須会議』よりこっちの方が活きてる大泉さんや、
色んな意味でやり手の草刈父さんとか(笑)
堺さんが15歳に見える不思議とか、
役者ってこうでなくっちゃ~。
活かす方の力も大きいってことですかね。

内容より先に役者で楽しみたいねん。
ピチピチやねん(ノ∇≦*)セツコーヾ(゚∇゚*)オイ
信幸の妻に、
ふゆの父ちゃんが過ったりして…
長野里美さんをまさかのココでか!
それも三谷さんらしい見せ方で(ノ∇≦*)チラッチラ

こないなわてだすけど、
今年も見捨てんと見守っとくれやす~

投稿: mana | 2016年1月28日 (木) 13時38分

|||-_||シャンプーブロー~mana様、いらっしゃいませ~トリートメント|||-_||

脚本家の人は・・・「自分も知らないことが多いので勉強しながら書いているので、お茶の間の皆さんはあまり調べないで楽しんでください」と申しておりました。

正直でよろしいですな。

森一族は全員、鬼強いのですが・・・
ここからは強いだけでは生きていけない時代に
なってまいります・・・。
そこが可哀想なところなんですねえ。

人それぞれに面白さの基準はありますが
キッドにとって
「花燃ゆ」の百倍面白い「真田丸」になってます。

なにしろ・・・金曜日くらいから
もうすぐ日曜日だなあ・・・とウキウキしますので・・・。

しかも「長澤まさみ」で
二週間もじらされるとは・・・やってくれるなとうっとりでございました。

ちなみに・・・堀田作兵衛は親子代々の通名ですので
堀田作兵衛の父の名も堀田作兵衛なのでございます。

なにしろ・・・真田衆の郎党なので・・・
不明の部分も多い堀田家。

堀田作兵衛興重という大阪の陣まで
信繫に仕える武将が(父)作兵衛なのか(子)作兵衛なのかも不明。

梅は阿菊の母(氏名不詳)の仮名のようですので・・・。

(父)とすれば阿菊の母は興重の娘、(子)とすれば阿菊の母は妹ということになります。

キッドはこのドラマでは

堀田作兵衛・・・梅の父
堀田作兵衛興重・・・梅の兄
堀田又兵衛・・・梅の甥

という流れになっているのだと推定しています。

ちなみに織田家というのは
全員が職業軍人になったような体制で
武田家はまだ
半農半軍の体制です。

堀田家は戦のある時は武器を持ち
平時には農具を持つ
武士というよりは農民に近い家来というポジション。

きりは真田の家臣となっているけれど
同格の国衆・高梨家の娘なので
信繫とは対等な身分、梅より高貴な身分ということになります。

真田家が大名化すると大名の娘や
大名が養女とした娘を正室に迎えるために
嫡男を産めなかったきりや梅は側室どまりになってしまうのですな。

それでも信繫の側室は他にも多数おり・・・
ある程度省略されることと考えます。

信幸の妻として登場しているおこう(長野里美)は
長篠合戦で戦死した昌幸の兄・真田信綱の娘で
信幸にとっては従姉にあたる女性です。

この後、いろいろあって
仮面ライダーの娘を正室に迎える信幸なので
寿命が気になるゴホゴホなのですな。

とにかく・・・側室がシラ~とした顔で
登場する大河ドラマ・・・久しぶりで
手ごたえ抜群な今日この頃でございます。

投稿: キッド | 2016年1月28日 (木) 21時54分

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