臨床犯罪学者火村英生の推理(斎藤工)人を殺したいと思ったことがありますか(山本美月)それは秘密です(窪田正孝)
人間は「謎」が好きなのか・・・「謎を解くこと」が好きなのか・・・。
よくわからない。
何故、月は明るいの?
太陽の光を反射しているからさ・・・。
あなたは「問題」と「答え」のどちらが好きですか・・・。
まあ・・・愚問といえば・・・愚問かもなあ。
「途中経過」が好きだという人も多いだろうしな。
自分の好きな人が自分のことを好きかどうかという謎に好き嫌いはないかもしれない。
謎の答えに好みがあるかもしれない。
好きという答えが好きな人が多いんじゃないか。
嫌いという答えが好きな人は単なる変態だしな・・・。
ミステリが好きなんて言う人は・・・ある意味、少しおかしいのかもね。
その謎の解明は危険だからやめておけ。
で、『臨床犯罪学者 火村英生の推理・第1回』(日本テレビ201601172230~)原作・有栖川有栖、脚本・マギー、演出・佐久間紀佳を見た。ホームズとワトソンのヴァリエーションという意味ではドラマ「掟上今日子の備忘録」という傑作が生まれたばかりである。ただし、原作が正統な本格ミステリであるかどうかは別の話だ。どちらかと言えば・・・こちらの方が由緒正しい本格風と言えるかもしれない。ただ・・・ドラマとして傑作になるかどうかは別の話だ。なにしろ・・・脚本家が素人だからな・・・。しかし、ホームズとワトソンということでは・・・英都大学の准教授・火村英生(斎藤工)と友人の推理作家・有栖川有栖(窪田正孝)は正統派と言える。まあ・・・ミステリの世界に本格とか、由緒とか、正統とか、素人とかを持ち込むのはどうかと思う。持ちこんでいるのは・・・お前だろうが。
舞台は関西方面で・・・実際に事件を捜査するのは京都府警の鍋島警部(生瀬勝久)、小野警部補(優香)、坂下刑事(清水一希)、八十田鑑識員(マキタスポーツ)と言ったメンバー。
「なんで部外者の意見を・・・」と学者と作家が臨場することに異議を唱える小野警部補。
「どんな意見でも事件が解決できればそれでいい」と応じる鍋島警部・・・。
京都の街には・・・謎の反社会的組織・シャングリラ十字軍が跋扈しているが・・・指導者の諸星沙奈江(長谷川京子)は拘留中である。
他にも・・・正体不明の謎の少年(小野寺晃良)とか・・・妖怪かもしれない火村の下宿の大家・篠宮(夏木マリ)とか・・・登場人物多過ぎの気配が濃厚だ・・・。
そんなわけで・・・英都大学社会学部の学生で・・・火村に興味を持つ貴島朱美(山本美月)の出番が少なすぎる・・・。
「人を殺したいと思ったことがありますか」と貴島が質問する。
「あるよ」と火村が答えるのは・・・一種の「主題の開示」である。
そのために・・・有栖もまた「人を殺したいと思ったことがあるのか」と問い・・・火村は「ある」と答えるのである。
有栖もまた「犯罪」を「面白い」と考えるタイプだが・・・実際の「犯罪者」に対する嫌悪の気持ちを持っている。
火村にそれがあるのかどうかは・・・「謎」で・・・有栖は・・・友人として・・・ある種の「危惧」を火村に抱いている。
つまり・・・「いつか・・・こいつ、本当に人を殺すんじゃないか」ということである。
初回サービスの二つの事件展開である。
第一の事件は・・・スピリチュアルアーティストのニック・ハレルヤ(戸次重幸)とマネージャーの吉永(音尾琢真)というコンビが一部お茶の間を熱狂させる。
しかし、二人はニックのアシスタント・金子ジュリア(留奥麻依子)と三角関係にあり、吉永がジュリアを殺してニックの部屋に隠し、ニックが部屋に戻って鍵をかけたところで・・・吉永が見えないロープで死体を引きずり出して、びっくり仰天の密室殺人を展開。
しかし・・・火村はジュリアと吉永がおそろいのアクセサリーをしていたので二人の関係を見抜き・・・「サプライズ好きっていうのは一種のバカだ」と断定する。
第二の事件は・・・ゲーム「絶叫城」に登場するキャラクター「NIGHT PROWLER(夜の徘徊者)」を模倣した連続殺人事件である。
最後の被害者がフリーライターの雪枝(入山法子)で・・・キャスティング的に重要だと考えた火村は・・・おい・・・真犯人を推理する。
真犯人はいかにも怪しいゲーム・クリエーターの水尾(松尾薫)ではなく・・・雪枝の弟の英児(高杉真宙)であることがキャスティング的に明らかだったのである。
三人連続で殺人していた弟に驚愕した雪枝は・・・被害者を装って自殺したのだった。
「なんでこんなことしたんだよ」と有栖。
「殺意と殺人の違いを・・・味わってみたかったんだよ」と真犯人。
「バカなのか・・・」
「その気持ち・・・わからなくもない」と火村。
「え」
その頃・・・謎の女子大生・貴島朱美は西日を受けて・・・眩暈を感じる。
まあ・・・なんか・・・そんな感じ・・・。
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コメント
有栖を、大作家志望の学生に変更してお好み焼き屋で今度こそ山本美月に「豚玉一丁」と正しく?言わせるとか、そういう接点が欲しかったですね(笑)。
ていうか火村の前髪がじゃまで、それでより目キャラに見えていたのでかなりスタートダッシュに失敗しているような、斎藤工に求められる艶っぽさがストーリーヨコ糸に無いというか、初回拡大(しかも事件が二つ)は視聴者ニーズにはもう合っていないていうかゆうか。
投稿: 幻灯機 | 2016年1月28日 (木) 06時54分
✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪
基本的にこれは「トン子さん」余波のキャスティングでないとねえ・・・。
わては女子大生トリオのキャスティングもなんでだすかってさっぱりぽんや。
もちろん・・・貴島朱美(山本美月)の
1991年7月生まれ24歳はご愛嬌で問題あらへん。
なんちゃって一年生でもいけますさかい。
しかし、落書きの渋谷千尋(松永渚)も
1991年5月生まれの24歳で揃える必要ありまへんで。
ましてや
松野貴子(堀口ひかる)
1989年生まれの26歳・・・って。
ちっともピチピチじゃあらへんがな。
・・・本編で自粛したのにコメント欄で書いたら同じでんがな。
とにかく・・・バランスのとりかたまちごうてます。
これ・・・火村と有栖で腐れ外道を
狙っているんかいな。
火村の攻めで有栖の受けがしっくりきまへんのとちゃいますの。
殺人ゲームも京都を舞台にしているくらいの
「遊び」がないとなあ。
ものたりんわいなあ。
まあ・・・西日によろめくトン子さんには
ぐっときましたけどなあ・・・。
投稿: キッド | 2016年1月28日 (木) 21時05分