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2016年1月 4日 (月)

新春吉原の大火(小出恵介)みきどの~(貫地谷しほり)神守様~(野々すみ花)わちきは飲みます(朝倉あき)危ういところで(小松彩夏)好いたお人に一目会えたら(安達祐実)

女性に人権のなかった時代である。

ま・・・男性にもほぼなかったわけだが・・・。

そういう時代があって・・・現代があるということを時代劇は教えてくれる。

もちろん・・・ワンダーランドとしての楽しさは別にあるわけだが・・・知らない時代を知る面白さというものも考慮するべきである。

殺人事件の時効が消えた今・・・殺人という行為は・・・今昔を問わない悪行ということで・・・昔の殺しを今の人が裁く時代である。

しかし・・・本当に・・・百年前の殺人事件を・・・現代の人が裁けるのかどうか・・・定かではない。

ほんの数年前の事情だって・・・人は忘れてしまうものなのに・・・。

いや・・・百年前の事件ならほとんどの犯人、死んでるだろう・・・。

で、『正月時代劇 吉原裏同心 新春吉原の大火』(NHK総合201601031930~)原作・佐伯泰秀、脚本・尾崎将也、演出・佐藤峰世を見た。原作では駆け落ちして藤村惣五郎(皆川猿時)に女敵討で追われた神守幹次郎(小出恵介)と汀女(貫地谷しほり)が江戸・吉原遊郭にたどり着いたのは天明五年(1785年)のこととされている。それから三度目の正月は天明八年(1785年)ということになる。資料によれば何度も炎上している吉原だが・・・天明七年(1787年)の十一月に吉原角町より出火して廓中残らず焼亡という大火に見舞われている。ドラマの中の吉原が再建してすぐに全焼ということではなく・・・あくまでフィクションの範疇と思われる。

正月も賑わう吉原遊郭・・・。

百人一首の散らし取りで読み手を勤める汀女・・・。

平駿河守兼盛の一首を取ったのは薄墨太夫(野々すみ花)である。

しのぶれど 色に出でにけり わが恋は

ものや思ふと 人の問ふまで

「さすがですね・・・」

「この歌は好きな歌でありんす」

汀女と薄墨太夫は幹次郎をめぐって仄かな三角関係である。

しかし・・・「姉様命」の幹次郎なので・・・薄墨太夫は忍ぶしかないのである。

そんな折、吉原で薄墨太夫と人気を二分する香瀬川太夫(安達祐実)が花魁道中の直後に失踪するという事件が起こる。

遊女の足抜きは御法度・・・。

そのために厳重に取り締まりが行われる吉原大門を香瀬川太夫がどのように出たのか・・・遊郭を取り締まる会所]の名主である四郎兵衛(近藤正臣)は男衆の仙右衛門(山内圭哉)や平助(山田純大)に探索を命じるが・・・仙右衛門は持病の腰痛を発症するのだった。

朝ドラマで忙しいからな。

やがて・・・香瀬川太夫の前に消えた遊女・市川(朝倉あき)の存在が浮上する。

吉原で捉えた入墨者(前科者)の巾着切り(掏摸)の口から「吉原界隈で儲けた源次」の名があがり、聞き込みの得意な佐吉(三宅弘城)が登場する。

「岡場所の万字屋に吉原から流れた遊女がいると評判です」

佐吉の出番終了である。

朝ドラマで忙しいからな。

朝ドラマで出番の終了した四郎兵衛は幹次郎の出馬を願うのであった。

岡場所の「万字屋」を経営するのは太兵衛(本田博太郎)であった。

源次(モロ師岡)は太兵衛の手下の博徒である。

姉が吉原から消えたと聞き在所から吉原にやってきた市川の弟を連れ、万字屋に張り込んだ幹次郎は・・・ついに市川を発見する。

客として万字屋にあがる幹次郎。

「一献さしあげまする」

「不調法じゃ・・・」

「あちきはいただきますよ」

「お前・・・市川だな・・・」

「・・・」

「何があった・・・」

「騙されたのです・・・在所に戻れるどころか・・・結局はここで女郎にされてしまいました」

憐れな女・・・清純からの転落に朝倉あきが冴えわたる・・・。

「どうやって・・・大門を抜けた・・・」

「それは・・・」

そこで太兵衛の手下が乱入。

市川は弟と再会するが・・・口封じのために源次に刺殺されてしまうのだった。

落胆する幹次郎・・・。

「市川を救ってやれなかった・・・」

「弟さんと再会できたのがせめてもの慰めでごさいましょう」

汀女は幹次郎を労わるのだった。

一方、吉原の男衆は源次の出入りする賭場で吉原の茶屋「近江屋」の三代目主(あるじ)である庄右衛門(野間口徹)を発見する。

「近江屋」に足抜きの仕掛けがあると目星をつける四郎兵衛だった。

幹次郎の元に香瀬川太夫のお付の下女であるおさよ(麻生祐未)があらわれる。

「香瀬川太夫は元は大店の跡取り娘でございます。私はそこで乳母を務めておりました。お店が傾き・・・太夫が吉原に売られた後も身の周りのお世話をしてまいりました・・・お嬢様・・・いえ、香瀬川太夫には好いた方がおいでになったのでございます」

「それを餌におびき出されたか・・・」

しかし・・・大工の棟梁になったいたその男は・・・最近、材木の下敷きになって落命していた。

「・・・消されたか・・・」

その頃、武家の客の借金三十両を肩代わりする破目になった遊女・鈴音(小松彩夏)の苦境を聞き、大名屋敷にかけあって三十両を引きだした四郎兵衛と幹次郎。

借金が帳消しになった鈴音は源次から足抜きの話があったことを打ち明ける。

鈴音を使って囮操作を開始する吉原裏同心・・・。

しかし・・・源次の狙いは薄墨太夫にあった。

汀女とお参り中に拉致される薄墨太夫。

髪結の女に化けた男と入れ替わるのが足抜けの仕掛けだった。

汀女を人質に取られ・・・髪結の女に扮した薄墨太夫は大門を抜ける。

しかし・・・幹次郎は・・・薄墨太夫の落した愛用の匂袋を見逃さなかった。

太兵衛の隠れ家に囚われる薄墨太夫。

「これからはたんまり稼いでもらうぜ」

「わちきは吉原の花魁でありんす」

「それがどうしたい」

そこへ・・・幹次郎と吉原の男衆が乱入する。

「源次・・・お前は許さぬ」

「抜かせ」

しかし、怒りに燃えた幹次郎は源次を一刀両断にするのだった。

座敷牢にいた香瀬川太夫を発見する幹次郎。

「吉原に帰りましょう・・・」

「いやでありんす・・・」

「太夫の良い人は・・・殺されました」

「・・・そんな・・・」

吉原の空き家に囚われていた汀女を救いだす幹次郎。

「姉様・・・遅くなりました」

「幹殿・・・」

近江屋では悪党の太兵衛と庄右衛門が仲間割れをしていた。

「これからどうなるんだ」

「源次が死んで・・・私に続く線は消えた・・・この太兵衛はお咎めなしだ」

「俺の借金はどうなる」

「あんたの店の権利は俺が買った・・・」

「なんだと」

「これからは・・・万字屋の主ではなく・・・近江屋の太兵衛だ・・・」

「馬鹿な・・・」

そこへ・・・幹次郎が現れる。

「太兵衛・・・お前は許さん」

太兵衛は仕込杖を構える。

「居合か・・・」

「この・・・太兵衛・・・やれるものなら・・・やってみやがれ・・・」

しかし・・・太兵衛は幹次郎の敵ではなかった。

近江屋に骸を晒す太兵衛。

自暴自棄となった庄右衛門は店に放火する。

吉原炎上である。

遊女二千人、総人口八千人と言われる吉原は大騒ぎとなった。

薄墨太夫は・・・香瀬川太夫の姿が見えないことを幹次郎に告げる。

太夫の店に向かう幹次郎。

炎の中に太夫はいた。

「あちきはどうせ駕籠の鳥でありんす・・・このまま死なせておくれなんせ」

「・・・生きろ・・・生きてくれ」

「なぜ・・・」

「お前たちを守るのが・・・俺の仕事だ・・・」

「・・・」

四郎兵衛は燃えあがる吉原を見守る。

その炎の中から・・・香瀬川太夫を背負った幹次郎が現れた・・・。

灰塵に帰した吉原・・・。

その焼跡を整理する汀女と幹次郎。

吉原は不死鳥のように蘇る。

男たちの欲望がある限り・・・遊郭は不滅なのである。

そして・・・吉原裏同心もまた・・・苦界に喘ぐ女たちに手を差し伸べるのだった。

関連するキッドのブログ→吉原裏同心

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