ダメな私に恋してください(深田恭子)VS愛おしくて(田中麗奈)
激突だな・・・。
(火)は谷間候補なのだが・・・この二人の激突は見ごたえがあるなあ・・・。
深田恭子は1982年度生まれの33歳。
田中麗奈は1980年度生まれの35歳。
それぞれの持ち味をいかして・・・三十代を果敢に生きている感じである。
ビジュアル的には深田恭子の方が圧倒しているが・・・田中麗奈には独特の切れ味がある。
名作大河ドラマ「平清盛」(2012年)では平氏清盛の正室・時子(深田恭子)と源義朝の正室・由良御前(田中麗奈)で対峙していたのだ。
この静かなる決闘・・・密かに楽しみたい。
で、『ダメな私に恋してください・第1回』(TBSテレビ20160112PM10~)原作・中原アヤ、脚本・吉澤智子、演出・河合勇人を見た。悲劇の美少女から富豪刑事まで・・・様々な顔を持つ深田恭子だが・・・少し病んでる感じのコミカルなキャラクター路線という王道がある。「リモート」(2002年)の彩木くるみ、「南くんの恋人」(2004年)の堀切ちよみ、「未来講師めぐる」(2008年)の吉田めぐるという路線だ。めぐるは一種の完成系なので・・・加齢ということもあり・・・この路線はもう・・・見られないと思っていた・・・ところで柴田ミチコである。
ついにカタカナになったが・・・あの追いつめられて、てんぱって、ひえええええってなる深田恭子が帰って来たのである・・・不死鳥のようだ・・・。
しかも・・・可愛いのだ・・・一般女性にとっては・・・もはや反則行為だよな。
特に自分自身を含めた森羅万象に対するかわいいツッコミがふと漏れてしまう瞬間は恍惚となる可愛さなんだな。
これを単なるモノローグの延長と考えたら・・・理解力の不足を感じなければならない。
なんたって深キョンの真髄の一つだ・・・。
「ふかふかだ・・・だじゃれじゃん!」である。
脚本家はあの「コスプレ幽霊 紅蓮女」から大河ドラマ「八重の桜」のピンチヒッターまで勤めた人。
わかっている感じがする。
ミチコは三十歳である。
普通の人生を目指してきたが・・・少し、「バカ」なので・・・三十歳で、無職で、無貯金で、処女だった。
「戦隊ヒーロー」のおっかけで道を踏み外し・・・ヒーロー似の笑顔の素敵なクズ大学生・佐野純太(吉沢亮)に貢ぐ日々・・・。
ついに貯金も底をつき、カードの限度額も越え、キャベツばかりをかじっていたのである。
公園のベンチの下にあった・・・猫の餌に手を出し・・・人間から獣になろうとしていた時・・・。
OL時代の意地悪な上司・黒沢歩(ディーン・フジオカ)に再会するのだった。
高圧的な態度の人間に弱いミチコはうろたえて「B3用紙」の発注に「ビーチサンダル」で応じる致命的なミスをおかしていた。
「て、天敵・・・」
「誰がじゃ」
しかし・・・本当は仏様のように優しい歩は・・・ミチコを拾って帰るのだった。
歩は脱サラして・・・祖母の営んでいた喫茶店「ひまわり」をリニューアル・オープンするところだった。
アルバイト店員として雇用されたミチコは・・・元ヤンキーだった歩の昔の仲間・・・テリー(鈴木貴之)たちと「ひまわり」のマカナイで糊口をしのぐのだった。
「普通」から逸脱したミチコは「外見的にかわいいもの」に現実逃避を続ける。
ついに・・・「母親が病気で百万円」という純太の古典的詐偽にひっかかり・・・消費者金融に手を出すミチコ。
借金返済のために・・・AKB的なキャバクラで夜のアルバイト・・・みゆゆ(23)・・・を開始である。なんだったらみゆゆ(13)でも成立しそうだ・・・。恐ろしいことだな。
すぐそこまで「ウシジマくん」が来ています。
高速回転ベロの特技を持つ客(イジリー岡田)についに貞操を奪われそうになるところを歩に救援されるのだった。
「いいかげんにしろ・・・」
「・・・」
歩の元カノである生嶋晶(野波麻帆)とテリーを同伴し・・・純太を呼び出すミチコ。
「お金・・・返してください」
「え・・・なんで?」
「あの話・・・嘘でしょう」
「えええ」
「嘘だろうって言ってんだよ」とレディース的な迫力の晶。
「・・・」と暴走族的に睨むテリー。
「・・・はい・・・」
かわいい純太を追いつめてしまったことに・・・凹むミチコだった。
本線は・・・ミチコと歩だが・・・歩には花屋の春子(ミムラ)という片思いの相手がいる。
そして・・・ミチコの前には通りすがりの優しい人・最上大地(三浦翔平)が現れる。
だが・・・寝ぼけた歩はミチコのファースト・キスを奪うのだった。
まあ・・・「深田恭子」であることを忘れてダメな「私」を信じることが出来れば話として成立します。
あなたの妄想力が試されているのです。
一部お茶の間の人は・・・ただただうっとりすればよろしい・・・。
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で、『愛おしくて・第1回』(NHK総合20160112PM10~)脚本・黒土三男、演出・福井充広を見た。ロマンチックなラブコメとは対照的に・・・ドロドロ感いっぱいの夜なのに昼メロドラマである。舞台は岐阜県で・・・主人公の小夏(田中麗奈)は絞り染めの「有松絞り」の職人として多治見市に流れてくるのだった。
相当にワケアリらしい・・・小夏。
ローカル線に乗って美濃市を訪れ、母親の墓参りをする小夏。
河原で舟で嫁入りする花嫁をみかけ・・・思わず「幼い日」を回想する。
船大工だった父親の辰造(小林稔侍)は小夏と母親を捨て・・・若い美容師・紙音(南果歩)の元へと去ったらしい・・・。
小夏は・・・多治見市に南下して有松絞りの巨匠である怜子(秋吉久美子)に弟子入りする。
怜子は小夏の才能を見抜き・・・「パートナー」として抜擢するが・・・怜子の正体は「欲しいものはなんでもどんな手段を使っても手に入れる魔性の女」らしい。
怜子は就職の条件として・・・怜子が拾った捨て犬の「ジロー」の世話をおしつけられる。
怜子の愛人らしい獣医の光太郎(吉田栄作)は・・・「この犬の世話はあんたには無理だ」と引きとりにあらわれる。
「いやよ・・・」と拒絶する小夏。
「何故だ・・・あんた・・・犬が苦手なんだろう・・・」
「私も捨てられた犬だから・・・」
光太郎はたじろぐのだった。
夫の残したいくつかの会社を多角経営し・・・多治見市の経済界の重鎮となっている怜子。
再開発計画の中心となっている大学教授(水橋研二)を料亭で接待する。
そこへ用事があって現れた小夏。
大学教授は・・・小夏の昔の男だった。
「小夏・・・会いたかったよ・・・お腹の子供はどうしたんだ」
「・・・」
小夏は無言で車に乗り込み、大学教授を轢き殺そうとする。
小夏が去った後で・・・怜子が現れる。
「ただごとじゃなかったわよね・・・ちょっと面白かった」
ジローは小夏の留守の間に部屋をメチャクチャにする。
「ひどいわね・・・あんた・・・このことは絶対忘れないからね」
「・・・」
そこへ・・・十年ぶりに父親がやってくる。
「何しに来たのよ・・・」
「元気かと思って・・・」
十年前、母親の葬儀に現れた父親を高校生だった小夏は殴ったらしい。
何が愛おしいのかはよくわからないが・・・とにかく・・・コメディーではなく・・・シリアスなドラマだと思われます。
とにかく・・・深田恭子VS田中麗奈はがっぷり四つ・・・。
コミカルに壊れるか、シリアスに壊れるか・・・だからな。
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コメント
大坂の恩人が探偵やっていま古民家喫茶のマスター(しびれる。
そこに深田恭子(イシャレンジャーへんしーん! のろいますよー)、ミムラ、野波麻帆(面倒くさいキャットウーマン寝そべる)…俺徳すぎる。
というわけで『サイレント・プア』の深田恭子と同じ人とは思えず役者ッてすごいなーと。
投稿: 幻灯機 | 2016年1月13日 (水) 06時41分
✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪
大阪の恩人は退場にむけてのカウントダウン進行中。
朝ドラからのロス民を収容する難民キャンプ開設でございます。
今回はこの枠としては抜け目がないですな・・・。
死に物狂いかっ。
そして・・・「セカンド・ラブ」で大人のダメ女を
シリアスに演じた深田恭子が・・・
コミカル・モードで帰還・・・。
ひまわり、OL、真・オトナAKB・・・。
ニヤニヤが止まらない・・・。
高速回転ベロベロも止まらない・・・。
そして・・・謎の花屋の女的ミムラ。
さらに、富豪刑事の婦人警官よりもパワーアップした野波麻帆・・・。
楽しい・・・楽しいぞ・・・ダメ恋・・・。
投稿: キッド | 2016年1月13日 (水) 16時48分