また逢いに行こうと思っているのだめならもう会わない(有村架純)
恋というのは恐ろしいものなのである。
揺れ動く主人公の心・・・。
不在の五年間があり・・・空白を埋めた優しい人がいる。
「あの人に逢って・・・また逢いに行こうと思っている」
「・・・」
「ダメなら言って・・・」
「ダメって言ったら」
「・・・もう会わない」
優しい人は敏感に悟る。
なぜ・・・主語がないんだ・・・。
誰と会わないつもりなのか・・・。
まさか・・・俺じゃないだろうな・・・と。
恋とは恐ろしいものだからな・・・。
義理とか人情とか安心とか安全とか将来性とか眼中にないからな・・・。
で、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう・第7回』(フジテレビ20160229PM9~)脚本・坂元裕二、演出・高野舞を見た。恋する機械は恐ろしい。しかし・・・恋する機械ほど魅力的なものはない。もちろん・・・恋する対象が自分であればそれほど問題はないし、時にはもてあます。しかし・・・別の何かに恋する機械に恋をして・・・激しい嫉妬に襲われたとしても・・・最後にはつい笑ってしまう。恋する機械の愚かしさはそれほどに愛おしいものなのだ。この凍てついた世界では。
恋しい曽田練(高良健吾)に再会してしまった杉原音(有村架純)・・・。
最悪のタイミングで・・・婚約指輪を取り出す井吹朝陽(西島隆弘)である。
お笑い草なのである。
反射的に身を引き・・・婚約指輪を弾き飛ばす音・・・。
「え・・・」
「ごめん・・・(結婚なんて)・・・考えたこともなかったから」
省略形で話す音である。
「ごめん・・・プロポーズの返事も聞かずに・・・勝手に盛り上がって・・・」
愛人の息子という生い立ちから・・・敏感な朝陽は・・・。
無意識に・・・自分が傷つく展開から逃避するのだった。
知りあって五年・・・交際を始めて二年である。
まさかと思うが・・・その気がないなんてことはないよな。
だけど・・・本当にそうだったら・・・どうしよう。
戦慄する朝陽だった。
だが・・・ここは・・・どんなにブラックな東京で・・・憂鬱な展開が続いていようとも・・・月9なのである。
主人公が生きながら・・・三枚目と結ばれることなどないのである。
朝陽はともかく・・・お茶の間は知っているのだった。
音の恋の成就・・・朝陽の破局に向かって・・・時は刻まれていくのである。
「私・・・今日・・・曽田練さんに逢ったの」
「誰?」
「五年前に・・・一度会ってるんだけど」
「あの・・・会津の人・・・」
「今は東京なんだけど・・・」
「元気だった」
「そうでもなかった・・・今日はあまり話せなかったけど・・・また逢いに行くつもり」
「どうして・・・」
「昔・・・助けてもらったから」
「・・・」
「ダメなら言って・・・」
「ダメって言ったら・・・」
「・・・もう会わない」
「ダメなんて言わないよ・・・元気付けてあげればいい・・・」
「ありがとう」
ダメだって言わなきゃダメなんだが・・・言ってもダメだからな・・・。
音の中に潜む・・・孤独は素晴らしいほどに頑強なのである。
その孤独から生まれ出る恋は・・・すべてを破壊するパワーを秘めているのだった。
それでも朝陽は・・・音の希望に従い・・・船川玲美(永野芽郁)を「春寿の杜」の介護施設に派遣する。
施設長の神部正平(浦井健治)は本社の人となった朝陽を讃えるのだった。
仙道静恵(八千草薫)は月9の神様の指令を受け・・・音を応援する。
「だって・・・あなたたちは・・・お似合いだもの」
静恵は自宅の鍵を音に託す。
「練に・・・いつでも来てって言って・・・庭の花が枯れそうだからって」
音は・・・練に逢う口実を手に入れたのだった。
恋する音は・・・冷静である。
情報を収集するために・・・「柿谷運送」の佐引穣次(高橋一生)を訪ねるのである。
練の変貌の理由を知る必要があると判断したのだ。
会津出身の穣次は・・・震災後に故郷に戻っていて・・・会津における練の事情を知っていた。
「あいつ・・・変わっただろう」
「はい・・・角が二本生えてました」
「だろう・・・無理もないんだ・・・あいつのじいさん・・・認知症になっちまって・・・」
「・・・」
「そういう施設に入ってたんだけど・・・俺が見舞いに行ったときなんか・・・もう・・・練が孫だとはわからなくなっていた」
「・・・」
「練のことを盗人とか・・・畑を返せって・・・罵倒して・・・暴れて・・・」
「・・・」
「病気だとわかっていても・・・練はそれをまともに受けとめて・・・ごめんとか・・・すまないとかずっと謝ってたよ・・・」
「・・・」
「何もかも・・・自分のせいだって思ってるんだろうよ・・・馬鹿だからな」
スマートリクルーティング社では・・・。
正気を取り戻したかに見える市村小夏(森川葵)が着飾って専門学校に登校しようとしていた。
「また・・・違うデザインスクールか」
晴太(坂口健太郎)が批判的な口調で言う。
「前のところは・・・教師と折り合いが悪かったんだ」
「あの時のこと・・・まだ気にしているのか」
「・・・」
「あの夜・・・小夏を追い返して・・・震災が起きて・・・小夏が孤立して・・・おかしくなったって」
「・・・」
「あれは・・・俺がけしかけたことだ・・・責任だったら俺の方に・・・」
「練!」と小夏が引き返してくる。
「小夏・・・」
「ヘリ・・・ヘリコプターが・・・飛んでる・・・」
「小夏・・・大丈夫だ・・・ほら・・・何も聞こえないだろう」
「・・・うん・・・気のせいだったみたい・・・」
「・・・」
練と晴太は・・・職のない人間に職を与え続ける。
「会社を首になったなんて・・・家族に言えないので・・・」
「もう大丈夫ですよ・・・」
「助かりました」
「さあ・・・契約書にサインを・・・」
「はい」
しかし・・・その仕事は危険な上にピンハネされて手取りでは時給三百円に換算されるのである。
事務所で汚れ仕事を片付ける練・・・。
そこに・・・音がやってくる。
「失礼しま~す・・・失礼しま~す・・・失礼しま~す」
「あんたか・・・」
「今日は用があってやってきました・・・」
音は鍵を渡した。
「静恵さんに・・・もう・・・俺のことは忘れてくれと言ってくれ」
「・・・」
音は漫画の単行本をとりあげた。
「こんなの読むの・・・」
「誰かの忘れものだ・・・」
「じゃ・・・この人ね」
本には家族写真が挟まれていた。
練は・・・そのうちの一人が・・・仕事を斡旋した人間だと気がつく。
「もう・・・帰ってくれ」
「おじいさんのこと・・・聞きました・・・譲次さんに・・・」
「・・・」
「あの人・・・凄いんですね・・・ウサイン・ボルトに・・・」
「嘘に決まってるだろう・・・あの人虚言癖があるんだよ」
「クソッ・・・だまされた」
「・・・小室ファミリーだったってさ・・・」
「えええ」
音のペースに引きこまれかける練である。
「・・・」
「スーツなんか似合ってないですよ」
「・・・」
「引越し屋さんに戻らないんですか」
「今の仕事の方が金になる」
反論を封じられ話題を変える音。
「おじいさん・・・きっと・・・練さんのことを・・・怨んでたわけじゃ・・・」
傷口に触れられ練は激昂した。
「あんたに何がわかる・・・」
「・・・」
練は祖父の健二(田中泯)の遺品がつまったダンボール箱から・・・汚れたパジャマを取り出した。
「じいさんは・・・駅のトイレで倒れて死んでいた・・・臭い臭いトイレの汚れた床の上で・・・俺はそこにいなかった・・・遺言もなく・・・死んだ・・・ご存じないなら・・・何も言うな・・・帰れ」
練はパジャマをゴミ箱に投げ捨てた。
一瞬の隙をつき・・・音は・・・パジャマを回収するのだった。
傷ついた練を癒す方法を・・・亡き母の霊が耳元で囁いたからである。
クリーニング店勤務、ガソリンスタンド勤務を経て介護の仕事をしている音のキャリアは伊達ではない。
すべては・・・恋しい練の祖父の汚れたパジャマを清潔に整えるための遍歴だったのである。
洗濯前にパジャマのポケットをチェックした音は・・・数枚のレシートを発見する。
音は糸口を掴んだのである。
静恵の家に・・・日向木穂子(高畑充希)がやってきた。
ワインを嗜む木穂子と音・・・ある意味、姉妹である。
「え・・・それで・・・なんで・・・練のところに・・・」
「心配だから・・・」
「心配って・・・心を配るってことよ・・・昔好きだった人に逢って・・・心を配って・・・どうするつもり」
「・・・」
「ま・・・いいか」
「・・・先輩」
ある意味、先輩後輩なのだった。
音はパジャマの衣魚を抜き、洗濯し、アイロンをかける。
恋にひたむきに一直線な音。
結婚を前提とした交際をしている朝陽をないがしろにしているようにも見えるが恋愛と結婚は別なのである。
そういう人にとってはそういうものなのだ。
朝陽の父で社長の井吹征二郎(小日向文世)は政略結婚の香りがする縁談を持ちかける。
「どうだ・・・」
「実は・・・結婚を前提として交際している人がいます」
「どこの娘さんかな・・・一度会ってみよう・・・家に招きなさい」
「はい、お父さん」
「次はこの企業だ・・・来週までに社員を全員解雇しなさい」
「はい、お父さん」
音の職場に顔を出す朝陽。
音はクリーニング室で散乱した洗濯ものを収拾していた。
そこへ・・・父親に反逆して解雇された腹違いの兄・和馬(福士誠治)が現れる。
「兄さん・・・」
「結局、世の中・・・変わり身の早い奴の勝ちだな」
鬱憤を晴らすために液体洗剤を朝陽に浴びせかける和馬・・・。
「・・・」
「ほら・・・お前の汚れが綺麗になるぞ」
「兄さん・・・再就職にお困りでしたら・・・相談に乗りますよ」
音は兄弟喧嘩を無表情に見つめる。
一人っ子の音には憧れの世界である。
スマートリクルーティング社にはまた羊の群れがやってくる。
「学費をアイドルに遣っちゃって・・・」
「どうしても欲しい時計があったもんで」
「大丈夫ですよ」
羊たちを牧場に届ける練。
突然の渋滞が発生する。
クラクションの応酬。
「前の様子を見てきます」
中年夫婦の車。
「ラジオの国会中継なんて何が面白いの」
「結局、野党は選挙に勝てるような政策はやめて負けてくれないかって言ってる・・・与党は馬鹿なことを言うなと鼻で笑っている」
「野党はクローズアップ現代の女をスカウトして党首にすれば勝てると思うわ」
若い夫婦の車。
「マンハッタンの夕陽はきれいだったわねえ」
「日本じゃ大震災だったけどな」
最前列のトラック運転手に声をかける練。
「何してんだ」
「あれだよ」
横断歩道と歩道の間の段差を乗り越えることができない車椅子の老人。
「ちょっと下りて・・・手伝ってやればいいだろう」
「あれが罠で・・・俺が車を降りた途端、誰かにトラックを奪われたらどうする」
「どんな・・・無法地帯なんだよ」
練は車椅子の老人を介助した。
「ありがとうございます」
その時・・・揺れる練の心。
障害の消えた道路を去って行く車列。
立ちすくむ練・・・。
事務所に戻った練は・・・投石準備中の就職斡旋詐偽の被害者と遭遇する。
「あ・・・お前・・・」
「・・・」
それは写真の青年だった。
「ここで・・・待ってろ」
青年の忘れものを事務所にとりにいく練・・・もちろん・・・青年は逃走する。
追いかける練。
どこか体調の悪そうな青年は階段の途中で転倒する。
「何もしないよ・・・俺はただ・・・忘れものを」
青年は振り向きざま・・・練を突き落とす。
落下する練。事後に蒼ざめる青年。
「痛・・・」
「・・・」
「忘れものだ・・・もってけよ・・・早く行け・・・人が来たら面倒だろう」
青年は去って行った。
練は痛みを堪えて立ち上がる。
擦り傷と捻挫・・・というところだ。
朝陽は音の部屋を訪問する。
音がジュースの瓶に飾った花を花瓶に入れ替える朝陽。
「ほら・・・素敵でしょう」
「・・・」
「僕は・・・返事を聞きたいんだ」
「仕事のこともあるし・・・」
「あんな仕事・・・」
「派遣で不安定だけど・・・ここ一年くらいでいろいろと出来るようになったことがあるし・・・今、辞めたくないの」
「・・・」
「それに・・・私、この部屋を出たくないの・・・」
「・・・」
「ここは・・・私が東京に出てきて・・・自分の力で手にいれた・・・大切な場所・・・たいしたものはないけど・・・全部、私にとって大切なものなの・・・」
その中には・・・朝陽の与えたストーブも含まれているのだが・・・。
「僕はただ・・・君と幸せになりたいだけだ・・・」
朝陽は花瓶から花を取り出し・・・ジュースの瓶に戻す。
「どうして・・・こんな時に・・・彼の話なんかするかな・・・ダメと言ったら嫌な気持ちになるし・・・言わなかったら・・・もっと嫌な気持ちになる・・・どうせなら・・・黙って・・・言ってほしかった」
「・・・」
「・・・父親が君に会いたがっている・・・」
「・・・」
朝陽が去った後で・・・音は花を半分に分け・・・ジュースの瓶と花瓶に飾る。
音は・・・来るものは拒まない。
去るものは追わない。
しかし・・・ただ一人・・・特別な相手にだけは・・・違う態度をとるのだった。
それが・・・音の恋だから。
どんなに経済援助をしようが・・・心のケアをしようが・・・その境界線を渡ることはできない。
音にとって・・・それは単なる友情の証に過ぎない。
一度は養い親の言う通りに・・・好きでもない男と結婚しようとした女なのである。
朝陽は結婚しても・・・心の金庫にしまった大切なものは・・・奪えないない。
奪おうとすれば・・・音の心はきっと死んでしまうのだ。
それが・・・音の恋なのだ。
音は恋する練に逢いに行く。
誰もそれを止めることはできない。
「失礼します」
「もう・・・俺には構わないでくれ」
音は「健二のパジャマ」を練に返した。
「勝手に洗濯してすみません」
「・・・どうも・・・」
「パジャマの中に・・・レシートがありました」
「・・・?」
「おじいさんは・・・時々、病院を抜け出して・・・買い物をしていたんですね」
「そうだよ・・・徘徊して・・・最後は駅の便所で・・・」
「読んでもいいですか・・・読みますね」
「え・・・」
「九月三日・・・十二時五十二分・・・スーパーたけだ屋・・・蒸しパン百六十円、牛乳(小)百二十円、一口羊羹八十円・・・お昼だから・・・ランチでしょうか」
「・・・」
9月4日 13:08 スーパーたけだ屋
栗蒸しパン 180円
牛乳(小) 120円
きんつば 100円
「認知症の人も・・・時々・・・調子のいい時あるんですよね・・・昨日は蒸しパンだったから・・・今日は栗蒸しパンにしようか・・・とか・・・おじいさん・・・甘党ですよね」
思わず頷く練・・・。
押し寄せる在りし日の祖父・健二の幻影・・・。
「少し・・・日付が飛びます・・・九月二十九日、十五時三十二分・・・家庭菜園の店オータニ・・・ソラマメノタネ二百八十円、ゴカクオクラノタネ三百二十円、コカブノタネ二百六十円、クマデ四百六十円、グンテ百六十円・・・」
「ちょっと見せてくれ・・・」
音は読み終わったレシートを練に手渡す。
「続けますね・・・十月九日十時五十三分スターベーカリー、アンパン九十円・・・同じ日の・・・十三時二分・・・アンパン九十円・・・アンパン食べて美味かったので・・・もう一つ食べようか・・・わからないですけどね・・・私がそう思うだけですけどね・・・」
あんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱん・・・。
容赦ない音の精神攻撃の嵐・・・。
「同じ日です・・・十四時三十分・・・家庭菜園の店オータニ・・・ハクサイノタネ四百九十円・・・白菜高い・・・ダイコンノタネ二百九十円・・・」
「・・・」
「おじいさん・・・本当は何をしていたのかしら・・・」
「・・・」
「十月十一日・・・十二時二分・・・スーパーたけだ屋・・・栗蒸しパン百八十円、牛乳(小)百二十円・・・最後の一枚です」
「・・・」
「十六時十五分・・・ミナミ商店・・・純米酒カップ・・・×2・・・五百円、サキイカ二百六十円・・・おじいさん・・・お酒を二本買いましたね・・・」
「じいちゃんは・・・自分では・・・一本しか飲まねえ・・・種まきの終わった後・・・畑に飲ませる・・・んだ」
涙で前が見えない練だった・・・。
練の心眼は見ていた。
会津の他人の畑で・・・パジャマ姿の健二は塩田に海水を撒く様に酒を撒く・・・。
正気と狂気の境界を彷徨いながら・・・最期まで農業従事者だった祖父を練は誇りに感じる。
今日はここまでにしておくか・・・という顔で・・・嗚咽する練を残し退散する音。
手応えを感じているのだった。
黒い車に乗せられる若者・・・。
「母ちゃん・・・びっくりするなよ・・・俺、仕事決まった・・・泣くなよ・・・だから帰らねえど」
練は決意した。
「降りろ・・・」
「え・・・」
財布から一万円札を二枚取り出す練。
「国に帰れ・・・」
「・・・」
「帰れって言ってんだ」
「練・・・」と顔色を窺う晴太。
「俺・・・この仕事・・・辞める」
「そうか・・・じゃあ・・・俺も辞める」
晴太・・・もう・・・練の側にいられれば何でもいいんだな・・・ラスボスなのか。
仕事を終えてバスに乗った音・・・。
途中で・・・昔のスタイルに戻った練が乗り込んでくる・・・。
「どうも・・・」
「どうも・・・」
練の手に提げた袋に肥料を確認し・・・微笑む音。
静恵の前で・・・正座する練。
「あの時・・・どこにいたの・・・」
「会津の家の近所に・・・」
「頑張ったのね・・・」
首を横に振る練。
「いいえ・・・あなたは頑張りました」
「・・・」
「生きているのが申しわけないなんて思ってはダメよ・・・音ちゃんを見ていれば・・・音ちゃんのお母さんがどんな人だったかわかる・・・練をみていれば練のお祖父さんがどんな人だったかわかるのよ・・・私たちはみんな死んだ人とも・・・これから生まれてくる人とも・・・一緒に生きていくしかないの・・・だから・・・精一杯生きなさい」
練は泣く。
音も泣く。
拾われた仔犬サスケも成犬となり餌をねだるのだった。
練は静恵の庭の手入れをした。
音は甲斐甲斐しく手伝う。
二人は仲睦まじい・・・二人は幸福だ。
これが二人の生きる道。
これは最初のハッピーエンド。
しかし・・・残酷な人生は続いて行く。
「飴・・・食べ・・・」
練はいちごみるく味の飴を噛み砕く。
音は微笑んだ。
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