マッサンスピンオフすみれの家出~追いかけて大阪べっぴんさん一人旅(早見あかり)
余韻だな・・・。
余韻です・・・。
お初(早見あかり)のいない木曜日なんて・・・だな。
まあ・・・まだテレビ東京深夜の「ウレロ☆無限大少女」で会えるわけだが・・・。
如月すみれ(桐谷美玲)からの亀山すみれ(早見あかり)である。
すみれが来ているな・・・。
どこにだよっ。
三月の谷間なので・・・本当は触れるべきドラマはたくさんあるわけだが・・・「お義父さんと呼ばせて」の花澤真理乃(新川優愛)と中森愛(中村ゆりか)のこととかな。
そこ限定かよっ。
「桜坂近辺物語」の川口春奈とかもな。
第4夜限定かよっ。
で、『すみれの家出〜かわいい子には旅をさせよ〜「マッサン」スピンオフドラマ前編』(NHK総合20151231PM2~)脚本・坂口理子、演出・野田雄介を見た。2015年4月のBSプレミアムからのおさがりオンエアである。早見あかり的には「マッサン」本編から「すべてがFになる」の真賀田四季、「セカンド・ラブ」の野口綾子を挟んでいることになる。それから「ラーメン大好き小泉さん」だ。そういう意味で・・・ある意味、主演デビュー作といっていいこのドラマ・・・実に堂々としていて・・・かつ初々しい・・・。素晴らしい二十歳のスタートだったな・・・。
すでに・・・住吉の食堂「こひのぼり」には「太陽ワイン」のポスターが掲示されているので大正時代である。モデルとなる松島栄美子の「赤玉ポートワイン」のヌード・ポスターは大正十一年(1922年)だが「マッサン」の世界は少し前倒ししているのである。
本編の主人公・マッサンこと亀山政春(玉山鉄二)とエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の夫妻は孤児のエマを養女とした頃のこと・・・。
マッサンの故郷・広島から妹の亀山すみれが大阪に「心に秘めた思い」を抱いてやってきた・・・。
住吉酒造の社長・田中大作(西川きよし)とすれ違ったすみれは・・・空腹を抱えて「こひのぼり」から聴こえる広島訛りに誘われる・・・。
その手には・・・。
東成郡住吉村 山村信吾
・・・というメモが握られている。
「こひのぼり」の店主・春さん(及川いぞう)と娘の秋(しるさ)はすみれが同郷と聞き・・・歓迎する。
しかし・・・食事を終えたすみれは・・・無一文なので住み込みで働かせて欲しいと願い出る。
春さんは「家出した」と聞いて・・・事情は聞かずにすみれを受け入れるのだった。
常連客である巡査(バッファロー吾郎A)は臨時雇いのすみれにたちまちのぼせあがる。
しかし・・・町の世話役・キャサリン(濱田マリ)はピンときて・・・マッサンに知らせるのだった。
あわててやってきたマッサンは家出の理由を問いただす。
「女学校を卒業したらお見合いさせられる」とすみれ・・・。
「なんじゃと」
たちまち・・・頑固な似たもの兄妹の激突である。
「こひのぼり」の常連客一同はその瓜二つな感じに呆れるのだ。
むくれ顔のすみれ、かわいいよ、すみれだった。
「自立した女になるために・・・教師になりたいのだ」と言うすみれだったが・・・。
「何のために・・・大阪に来たのか」と詰め寄られ・・・「女学校の教師に文句を言うためだ」と目的を明かす。
恩師の山村真吾(須賀貴匡)は「教え子には自立を目指せと教えたのに・・・自分は家業を継ぐために教師を辞めて結婚するなんて許せない」と言うすみれ・・・。
しかし、キャサリンやエリー・・・そして安藤好子(江口のりこ)はたちまち・・・すみれの本心を見抜くのだった。
「あの子、男性教師に惚れておっかけてきたんやで」・・・なのである。
恋心をもてあまし爆発する・・・すみれ、かわいいよすみれ・・・なのであった。
亀山酒造の番頭の島爺(高橋元太郎)が「お嬢様のお見合い相手は結婚しても教師の職業を続けてもよろしいとおっしゃってます」と迎えに来ても・・・そこが問題ではないすみれだった。
鴨居英一郎(浅香航大)と女優のみどり(柳ゆり菜)が「こひのぼり」を訪れ・・・「ロミオとジュリエット」の舞台に一同を誘う。
「ロミオとジュリエット」に「マッサンとエリー」を見出すすみれ・・・。
しかし・・・キャサリンは・・・「マッサンとエリーが喧嘩ばかりしていた」とすみれに告げる。
すみれは・・・まだ恋に焦れる女学生なのだった。
すみれが訪ねた時に留守だった山村真吾が「こひのぼり」にやってくる。
「どうして・・・教師をやめて・・・家業を継ぐなんて」と本音を隠して詰るすみれ。
「すまない・・・こんなことを言えた義理ではないのだが・・・君には立派な教師になってもらいたい」
「先生がいないのに・・・教師になったって・・・」
ついに本音が出てしまうすみれ。
すみれの心を察した山村は・・・去って行くのだった。
山村が自分のことをなんとも思っていないことを知ったすみれは自暴自棄になる。
「私、女優になります」と言い出す始末である。
・・・自伝かっ。
「ロミオ・・・どうしてあなたはロミオなの」とすみれは叫んだ。
今度は・・・山村の婚約者である川野妙子(マイコ)が「こひのぼり」にやってきた。
「本当は・・・結婚して・・・広島に参るはずでした・・・しかし・・・私の実家を継いだ兄が早世し・・・私が婿を取らねばならなくなったのです。あの人は教師の夢を捨て・・・帰ってきてくれました・・・しかし・・・それが私には心苦しい・・・どうか・・・あの人を連れて広島に・・・」
「そんな・・・それじゃあ・・・あなたは・・・」
「私はあの人が幸せであれば・・・それでいいのです」
妙子の言葉に打ちのめされるすみれ・・・。
引き籠ったすみれをエリーが見舞う。
「元気出して・・・」
「私・・・自分のことしか考えていなかった・・・先生が自分のものになればそれでよかった・・・先生のことなんか・・・考えてなかったんじゃ・・・穴があったらはいりたいもんよ」
「私には・・・マッサンの前にも・・・好きな人がいました・・・」
「え」
「その人は戦争に行って・・・帰らぬ人になった・・・でも・・・私はその人を愛したことを後悔していない・・・そして・・・マッサンに出会って・・・今、とても幸せです」
「ラブですか」
「ラブです・・・すみれ・・・あなたにもきっと新しいラブが待ってます」
「エリーお義姉さん・・・・」
こうして・・・すみれの初恋は終わり・・・旅立ちの時がやってきた。
「先生、結婚おめでとうございます」
「ありがとう・・・すみれくん・・・」
初恋の人を心から祝福するすみれだった。
「すみれ様・・・お忘れものはございませんか」と島爺・・・。
「手ぶらで家出してきたから・・・」
「いいえ・・・お心の方でございます」
「まあ・・・大丈夫よ・・・心はいくら盗まれても減らないから」
島爺は強がるすみれに微笑むのだった。
まあ・・・古典的な新喜劇だったな・・・。
そして・・・すみれはお初になるのだった。
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